11/09/02 00:07:07.53 ma+G4Gom0
①
「やれば出来るんだ、えっへん」
涙ぐんで喜ぶ向日葵の隣で、私は両腰に手を当てて胸を張り、堂々と言った。
とにかくこの学校に受かったことが嬉しくてしかたがなかった。
「私が教えたんでしょ、バカ!」
尖った口調で向日葵は言った。
「勉強したのは私だもん!」
確かに向日葵無しでは受かれなかった。でも、ここまで頑張ったのは私なのだ。今は私を褒めたたえたい。
「……そうね」向日葵は掲示板の方に向き直って言った。「本当、よく頑張ったわ……」
向日葵は涙を流し、並んで書いてある私達の受験番号を見つめている。
何故だろう。その姿が、何か違うものを見ているように、私には見えた。