09/08/19 20:48:55 6juDFEFH
Wさっちんで投下してみる。
エロじゃないエロくないベタ上等
草木も眠る丑三つ時。
闇に包まれた街の路地裏に、二つの人影があった。
一人はサキエルという名の青年、一人は弓塚さつきという名の少女。
「さつき君、遠慮しなくていい……」
「で、でも、サキエルさん、私……」
ふるふると弱々しくさつきは首を振るが、その目は潤み、呼吸は熱を含んで荒い。
こくり、とその喉が動く。
視線は、サキエルから溢れる雫に釘付けになっている。
「ほら、こぼれてしまってはもったいない。さあ……」
「う……あ、あ……」
優しく誘うサキエルの声と、自らの衝動に逆らえず。
さつきは雫の源へむしゃぶりついた。
ピチャピチャと水音が、路地裏に響く。
「んっ……ふ……ふぅ……っ」
無我夢中でさつきはサキエルから溢れるものをすすり、飲み下していく。
もっと、もっととせがむように源に舌を這わせ、時にその周りをなで上げる。
「焦らなくて良いよ、さつき君」
そんなさつきの髪を、サキエルは猫を愛撫するように撫でてやる。
「時間は、たっぷりあるんだ……」
「ふぁ…ふぁい……ん、……んぅう……」
返事はするが、とろんと酔ったような目のさつきの勢いは収まりそうにない。
「仕方ないな……でもそんなさつき君も、可愛いよ」
さつきの髪に指を絡めて弄びながらサキエルは笑った。
「……ご、ごめんなさいサキエルさん!
私、吸い過ぎちゃいましたよね!ごめんなさい!」
我に返ったさつきは、すごい勢いでサキエルに頭を下げていた。
「これぐらいなら大丈夫だ。チョコレートを二、三枚食べれば回復する」
さわやかな笑顔で言うと、サキエルは自分の左手首の傷を軽く右の親指で擦った。
それだけで血の痕すら残さず傷は消え失せる。
「それより、もうおなかは大丈夫かい?」
「はい……おかげさまで……」
こくんと頷くさつきの頬が赤く染まっている。
「よかった」
「ありがとうございました、サキエルさん。
そうだ、お礼にチョコレートおごります!
この間あっちのスーパーで新発売のチョコを見つけたんです!」
「すぐ以降即行こう。それは是非食べなければならないよ!」
さつきの言葉に目を輝かせたサキエルは、ひょいとさつきを姫抱きに抱きかかえる。
「きゃ、ちょっと、サキエルさん!?」
さつきの顔が真っ赤になるが、チョコレートに目の色が変わったサキエルは止まらない。
「善は急げだ、何スーパーまでならたいしたことはない。ついでに店長だって倒して見せよう」
サキエルの背に光の翼が広がる。
バサリと一つ羽ばたくと、サキエルはさつきごと夜の空へ舞い上がった。
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吸血鬼にとって吸血行為は生殖行為に等しいとエロい人が言ってた。
サキエルの喋り方は暴君準拠です。