ニコニコRPGでエロパロat EROPARO
ニコニコRPGでエロパロ - 暇つぶし2ch538:名無しさん@ピンキー
08/05/03 20:52:37 5LGuOIK8
今来た
ゲーム関係で遊戯こなたも社長こなたも良いと思っていたが、
>>73で社長ハルヒに目覚めてしまったと言わざるをえない!

539:名無しさん@ピンキー
08/05/03 21:50:08 clZgsHwB
>>538
まさにツンデレカップルだと言わざるを得ない。

540:名無しさん@ピンキー
08/05/03 23:18:26 1gmBT8uq
>>509
アニメの社長ならわかるが原作の社長は一切優しくないぞ!

541:名無しさん@ピンキー
08/05/03 23:25:37 E9+xbs6/
デスT編でチビっ子には不気味なくらい笑顔だったし
海馬サマって慕われてたから子供には優しかったんじゃね?
刃向かう奴には容赦ないけど

542:名無しさん@ピンキー
08/05/04 00:36:37 49npJUFx
↑多分マイクラされたおかげではあるがな。
年下に優しいのは同意。

543:名無しさん@ピンキー
08/05/04 06:01:27 3jy4Vv3o
でっていう×青眼
いや、言ってみただけ

544:名無しさん@ピンキー
08/05/04 10:56:00 7trRKbAl
>>543
奇才あらわる

545:名無しさん@ピンキー
08/05/04 12:52:46 F+m7yAGy
>>543
期待してる

546:名無しさん@ピンキー
08/05/04 12:53:49 QdbBbE+1
マリオが社長に殺されかねんww

547:>>467ネタ こなたと遊戯
08/05/04 15:02:13 ELUfMzbH
>>467-468さんのネタを勝手に拝借させて頂きます
シチューもどきが残っていると仮定して、遊戯×こなたです
エロはない。まずかったら言って下さい


 ―クラッシャーがドアをぶち壊し、シチュー(?)に汚れた体を引きずってミクが出て行った後の厨房。
 消え落ちた電灯のスイッチを精一杯腕を伸ばして入れたのは、実年齢には不釣合いなほど小柄な少女だった。

「あれ? 誰か使ったのかな?」

 背中まで伸ばした青い髪を揺らしながら入ってきたのは泉こなた。
 現役の女子高生だが、れっきとしたEDFの一員である。

「使ったんならちゃんと片してくれないと困るなぁ」

 料理は片付けするまでが料理です、と呟きながら汚れた床を見る。
 薄い色ではあるが白く濁った液体の上に、皮をむいただけの丸のままと思われる芋が転がっていた。
 誰かが料理をして零したのだろう。近くには盛り付けに使ったと思われる皿もひっくり返っている。

 ガス台を見れば同じものが鍋に入っている。
 まだそう時間は経っていないようで、蓋を開けるともうもうと白い蒸気が立ち上っていった。
 暖められた牛乳の臭いが鼻に突き、こなたは顔をしかめる。

「うわー…なんだコレ…。桂さんが作ろうとして失敗したのかな?」

 おたまで中をかき混ぜてみると、丸のままの大きなキノコも見つかった。
 そのあまりの創作料理っぷりに、さすがのこなたも苦笑する。
 大きな鍋に牛乳、というとシチューしかないだろう。入れる具が少々奇抜過ぎではあるが。

「丁度良いや。これで遊戯くん達に差し入れ作ろーっと」

 かくして、クラッシャーの作ったシチューもどきは、
 こなたの手によって、ちゃんとしたシチューに生まれ変わったのだが…。

 こなたはまだ、自分がトンでもない物を作ってしまった事に気付いてはいなかった。


 ―場所は変わってタイガーモス号・ブリッジ。
 操縦室から出てきた武藤遊戯はげんなりとした顔つきだった。

「ちょっとぐらいいーじゃないのよ! アンタこれまでずっと操縦してきたじゃない!」
「お前のような小娘が使いこなせる訳がないだろう! 操縦の邪魔だ!」

 扉越しに聞こえてきた声は、涼宮ハルヒと海馬瀬人のものだった。
 遊戯と海馬は、元々タイガーモス号の操縦という重大な任務を任されているので、
 彼らがブリッジにいる事は何ら問題でもないのだが。
 問題はハルヒだ。
 彼女は特に何の任務もついていない。ハルヒは暇を嫌い、面白そうな事には首を突っ込む性分らしい。
 飛行船の操縦、という普段あまりお目にかかることの無いチャンスに、彼女は目を付けたのだろう。
 突然乱入してきては、海馬と操縦席の争奪戦を繰り返している。

 遊戯の腹がぐうと鳴る。
 彼らはタイガーモス号の操縦を任された。
 故に席を簡単に離れる事ができず、まだ夕食を食べていない。
 この機に何か食べ物を調達してこようと、遊戯は厨房へ向かった。

548:547
08/05/04 15:04:46 ELUfMzbH
ひとまず時間切れでここまで
続きは大丈夫だったら帰ってきてからでも
遊戯にハルヒの事をなんて呼ばせていいのか困る
他の方のSS同様「ハルヒ」で良いのかな?

549:名無しさん@ピンキー
08/05/04 15:08:38 QdbBbE+1
続き待ってる。
「泉さん」「桂さん」だから「涼宮さん」の可能性も。どっちでもいいと思うけど。

550:467=468
08/05/04 16:35:35 3jy4Vv3o
>>544-545
言っておくけど
爬虫類は大好きだけど獣姦とかケモノには興味ないんだからね!
これから書くけど知らないよ

>>547
まさか続きを書いていただけるとは・・・
自分は巨大娘とか急成長が好きなんで、こなたは丁度いいキャラだったんだけど
そこまで持っていくシチュが思いつかなかったので断念
変な性癖持ってない人が書くとどうなるか楽しみです

551:名無しさん@ピンキー
08/05/04 17:52:31 KjDaKZCp
>>547
団長と社長のツンデレ絡みは思ったよりいいな
新しい可能性が出来たと言わざるを得ない

552:>>467ネタ こなたと遊戯2
08/05/05 01:20:49 ci2IhMU8
>>547です。続き投下


 遊戯が厨房へ近付くと、部屋には光が点っていた。
 夕食はとっくに終わっていると聞いていたので、人がいるはずがないのだが。

「…泉さん?」

 部屋の中を覗くと、こなたが鍋の前に陣取っていた。
 こなたは遊戯の声に気が付くと、身に着けていた三角巾を取って振り返る。

「あれぇ、遊戯くん。ブリッジの方は良いの?」
「ああ。涼宮さんが来てくれたから、代わってもらった」

 実を言うと彼女が代わろうとしていたのは遊戯のレーダーを見張る役ではなく、
 海馬のタイガーモス号の操縦なのだが。
 なのに遊戯が部屋を出たのは、腹が空いたという理由もあったが、
 あの部屋に操縦者と見張り以外の人は必要ないと判断したからだ。

 席はその為のふたつしかないし、部屋は狭いのだから。
 海馬は何があっても操縦席を立つことはないだろうし、
 彼女も海馬が譲るまで諦めないだろう。
 女の子をいつまでも立たせておくというのも気が引けたが、
 何よりあの喧々囂々とした空間から早く非難したいというのが本音だった。

「あらら~社長と涼宮さんかぁ…。ツンデレが二人とは、なかなか面白いイベントだねぇ」
「ツンデレ?」

 きらりん、と効果音でも聞こえてきそうなほど目を輝かせるこなたに、
 遊戯は彼女の言った聞き慣れない単語に首を傾げる。
 そういえば、初めてピコ麻呂達と同行する事になった時、魔理沙も同じ事を言った気がする。

「ところで、何を作っているんだ?」

 遊戯はこなたの前にある大きな鍋を指差す。

「ん、これはシチューだよ? 食べる? 丁度遊戯くん達に持っていこうかと思ってたんだ」
「そうか、さっきから腹が減っていたんだ! ありがたいぜ!」

 言うが早いが、こなたは少し深めな皿にシチューを盛っていた。
 ずっと空腹でいた遊戯に気遣ってか、具が多めに盛ってあるのが本当にありがたい。

553:>>467ネタ こなたと遊戯3
08/05/05 01:25:34 ci2IhMU8
「自分で言うのもなんだけど、これは流行るおいしさだね。
 キノコと芋が意外と合って絶妙なハーモニーを作り出す…」
「ありがとう、泉さ…」

 皿を受け取ろうとした遊戯の手がぴたりと止まる。
 そのまま皿を持ったまま手を引こうとしない遊戯をこなたは不思議な顔をして見つめる。

「どったの? 嫌いなものでもあった?」
「いや…そうじゃなくて…」

 遊戯はこなたを頭からつま先までまじまじと見つめると、

「泉さんって、何センチだったっけ?」
「ええっ…!? いきなりスリーサイズを聞かれるとは思わなかったなぁ…。
 遊戯くん、残念だけどそのイベントはもうちょっと先d」
「あっ! ち、違ッ!!」

 少し眉を寄せて難しい顔をするこなたに、遊戯は顔を真っ赤にして力一杯否定した。
 遊戯にその気はまったく無かったのだが、確かに今の言動は誤解を招いても仕方がないと言わざるを得ない!

 遊戯はこなたの頭、アホ毛の部分を見つめる。
 少し顎を上げて見上げないとその存在を確認することができない。

「…泉さんって、こんなに背が高かったっけ?」

 前は自分の目線にアホ毛がなかっただろうか。こんなに顎を上げなくても良かった気がする。
 遊戯の言葉でこなたも初めて自分の異変に気付いたらしく、
 自分の体と周りをきょろきょろと見比べた。

「…ホントだ。なんか少し周りがちっちゃくなった気がする」
「今はオレと同じくらいに見えるぜ!」
「ホント!? もしかしてこれは…成長イベント!」

 わなわなと手を振るわせるこなたに、遊戯が「少し羨ましい」と思ったかどうかは定かではない。

「どーりでさっきから肩が重いと思ったんだよね。これも成長痛かねぇ…」

 どっこいしょ、とまるで中年女性のような掛け声を上げ、こなたは右肩を揉む。
 その時、「ん?」とこなたの目の色が変わり、ぐわしっと自身の胸を鷲掴むと二度三度揉みしだく。

554:>>467ネタ こなたと遊戯4
08/05/05 01:28:59 ci2IhMU8
「…!!!」
「わあ! 胸が! 胸がおっきくなってるよ~!!」

 今まであり得なかった事件と感触に、こなたの頬が興奮からピンク色に染まっていた。
 こなたが「どースか、コレ!?」と遊戯を振り返ると、
 その一部始終を見ていた彼の顔も、俯いてはいるが真っ赤に熟れている。

「…泉さん、その…さっきよりも、さらに大きくなってないか…?」

 遊戯が見ると、こなたの目が自分のひとつ頭分ぐらい上にある。
 完全に見下ろされる立場となり、遊戯は少し落ち込むが…ある部分が目に入ってハッとする。

「おお、本当だ。もしかしてこれは成長じゃなくて進化イベントかも!?」
「泉さん! そ、そんな事を言っている場合じゃないんだぜ!!」

 遊戯が必死で何かを伝えようとしているが、上手く呂律が回っていない。
 こなたが首を傾げると、不意に肩に重圧が掛かる。
 背だけでなく、どうやら胸も現在進行形で大きくなっているようだ。

「うーんッ…! 胸が重い~っ」
「う…うわああああああああああああ!!!」


「遊戯、どうした!? 魔王が攻めて来たのか!?」
「どうした、まるで天国にイッちまったような声出して」
「どうかしましたか、武藤さん!?」
「遊戯があぶない!!」
「仲間の悲鳴を聞きつけて駆けつける男、スパイダーマッ!」
「ホワアアアアアア!?」

「おい、どうし…のぅわッッ!!?」

 バタバタと遊戯の絶叫を聞きつけて厨房に入ってきた男陣だったが、
 中の光景を見て唖然とする。

 どういった理由かは知らないが、
 大きくなったこなた(服は元のままなので所々肌が見え隠れしている)が
 抱きつくような形で尻餅をつく遊戯に縋りついていたのだから。

「「「「「「「ご…ごゆっくりぃ~!!」」」」」」」

「あっ…違ッ! 泉さんが勝手に!!」

 縋るような遊戯の叫びも虚しく、厨房はまた二人だけとなってしまう。

 二人の傍らに転がっている皿からはシチューが零れ、
 赤と白の毒々しい色をしたキノコの切れ端が、他の具に混じっていた。


「ふぅん。昨日何かあったようだな」
「こなちゃんが急に大きくなったらしいわよ。
 そんな面白い事件を逃すだなんて…一生の不覚だわっ!」

 一晩したらこなたの身長も胸も元通りになっていたとさ。

555:552
08/05/05 01:34:00 ci2IhMU8
おわりです
ありがちなオチだと言わざるを得ない!

>>550
勝手にお借りして申し訳ないです
変な性癖ってww
自分、同板の某擬人化スレの住人ですがw

556:名無しさん@ピンキー
08/05/05 07:04:00 NksY35gU
>>552
GJ! 貧乳も良いが巨乳化もご褒美と言わざるを得ない!

ところで、前から気になっていたのだが、エロ無しorあっても微エロ程度なら
ここじゃなくてwiki関連の方に投下する方が良いのか?
エロパロ板が好きだからこっちに投下したんだが(スキマ師弟やDIO銀)
自分の書くものにエロがないから悩んでいる
その場のスレ的なノリで書いているので、こっちの方がやりやすいんだが、いいの?

557:名無しさん@ピンキー
08/05/05 07:39:05 BxBGCMXV
>>556
俺は一向に構わん!
まあ、どっちもチェックしてるけどね。

558:名無しさん@ピンキー
08/05/05 11:56:03 gJxCHgT2
>>556
せっかくこっちがあるからこっちに投下して欲しいんだぜ

559:名無しさん@ピンキー
08/05/05 15:53:26 ZKlvHO6Y
ここらへんで阿部が男前な魔理沙に興味を抱いて
「魔理沙の貞操が危ない!」っていう新展開が・・・。


560:名無しさん@ピンキー
08/05/05 16:45:38 9Nwnh6np
>>559
阿部さんは原作でもRPGでも男前なので女の子キャラと絡ませたいのは良く分かるけど
(絵板のなのはさんが阿部さんにすがり付いてる絵は可愛くてよかった)
阿部さんはガチすぎるほどにガチなガチホモだからな…
いくら男勝りとはいえ、魔理沙の貞操を狙うのはどうしても想像できない

561:名無しさん@ピンキー
08/05/05 17:58:06 L+PMcsgo
>>556
一つ言えることはここはエロパロ板であると同時に文章創作板でもある。
エロがないと駄目ってわけでもない。

562:名無しさん@ピンキー
08/05/05 21:00:20 Rz8zMCbw
むしろR-18モノが未だに無いという

563:名無しさん@ピンキー
08/05/05 21:05:51 BB8xhuTX
せいぜいR-15くらいだよな

求むエロ職人
もちろん非エロも歓迎だがな!

564:名無しさん@ピンキー
08/05/05 21:40:40 dFFEYFRd
>>559
逆に考えるんだ。
女性に慣れて女性にも勝てるように
なるために魔理沙達に襲われると考えるんだ。

565:名無しさん@ピンキー
08/05/05 22:24:47 IGCx/otd
阿部さんだとありえなさ過ぎて逆に創作意欲が湧くかも。w

566:名無しさん@ピンキー
08/05/05 22:59:30 VZD4ekUK
阿部さんのヘテロネタというと他スレで見たこの名作を思い出す


>「私、阿部さんのことが好きなんです!阿部さんにだったら何されても良い…お腹の中に何を出されても、阿部さんのだったら喜んで受け止めます!
>…阿部さんが、男性にしか食指が動かなくても、いつか…。私、そう思ったからいつもこの公園に…!」
>
>少女の訴えを遮るように、男はベンチから立ち上がった。そして少女を見下ろすと言った。
>
>「お嬢ちゃん、そいつは違う」
>
>よく響くバリトンが少女の耳を震わす。今にも泣き出しそうな少女とは対照的に、男の表情はいつものそれと変わらない。
>
>「俺みたいな質の奴は、お嬢ちゃんの世界にとって珍獣みたいなものさ。物珍しさに引かれて興味をそそられただけだ。それは、恋じゃない、錯覚だ」
>
>少女の目が驚愕に見開かれた。黒目がちな曇りのない瞳が男を映す。

567:名無しさん@ピンキー
08/05/05 23:37:47 BB8xhuTX
ニコニコRPGノベライズ化作品て需要あるかな?

ていうか仮に投下するならwikiの掲示板のがいいか

568:名無しさん@ピンキー
08/05/05 23:40:05 zb1fgT3L
>>567
私は一向に構わん!!

569:名無しさん@ピンキー
08/05/06 00:14:38 C8V5WFAx
>>566
そのスレ知ってるわwww

570:名無しさん@ピンキー
08/05/06 02:06:28 q203bRi7
とりあえずサンプルがてら書いた第一話目を投下してみようと思う
続けるかどうかは反応しだいで決める
それでは、題して『似非SS版ニコニコRPG 第一話レッツゴー陰陽師』↓

571:名無しさん@ピンキー
08/05/06 02:08:12 q203bRi7
あらゆる困難が科学で解決するこの平成の時代で
人々の閉ざされた心の闇に入り込む魑魅魍魎が存在していた。

科学の力ではどうしようもできない
その奇怪な輩に立ち向かう神妙不可思議にして胡散臭い男が一人。

その名は、矢部野ピコ麻呂
そう、人は彼を陰陽師と呼ぶ。



現在の人類の繁栄を象徴するような巨大なビル郡。
その少し離れた場所に建つのはそれを支える人々が住む住居郡。
そしてその中心に陣取るは、その人々を癒す憩いの公園。

誰から見ても何処にでも在る平和な街中の風景である。

ただし、そこを歩き回る者達を除いては、の話だが。


「ケェエエエエ!」

街中に生き物の発するものとは思えない奇声が響く。
体表は黄色く染められおり、腹はまるで一回り小さい生き物を丸呑みしたように肥大している。
更に手足は骨が浮き出るほどに痩せ細っており、少し力を入れれば折れてしまいそうである。

人型でありながら、どう見ても人に見えないその化け物。
そう、これこそが魑魅魍魎、妖怪である。
妖怪の中でも一際弱いその存在は―それでも一般人よりは強いのだが―少しその手の物に詳しい者達の間では『餓鬼』と呼ばれている。

その餓鬼が、群れを成して前方にいる人間達に腕を振り上げ、襲い掛かる。
骨が浮き出るほど細い腕だが、まともに受ければ唯ではすまない。
増してや相手は群れである。その集中攻撃を受ければどうなるかは言うまでもない。

だがそんな妖怪達を見ても、人間達は避けようともしない。
避ける気が無いのだろうか。それとも避ける必要がないのか。
そのどちらでも構わないと言わんばかりに、群れの一体がその腕を人間の一人に振り下ろす。

あわや、その人間は餓鬼の攻撃に頭部をやられてしまい…と思いきや。
「悪霊退散!」

餓鬼の一撃が届くその直前、人間の一人が腕をゆっくりと上げ襲い掛かる餓鬼へと向ける。
そして呪文のような物を唱えると、その手のひらから光が生まれ、襲い掛かる餓鬼へ直撃した。

「ケェエエエ!」

光に貫かれた餓鬼は、一際大きな奇声を上げると、一度だけ痙攣しやがて動かなくなった。
おそらく断末魔だったのだろう。光を受け絶命した餓鬼の体は、虚空に溶けるように消えていく。

「成仏しろよ」

消えていった餓鬼に対しそう呟くと、その人間、陰陽師のピコ麻呂は残りの餓鬼に応戦している仲間達の姿を探す。

見ると、十数メートルほど離れた場所で、仲間の巫女である琴姫が五体の餓鬼に囲まれていた。
そして今まさに、餓鬼達は琴姫に襲いかかろうとしているところだった。

572:名無しさん@ピンキー
08/05/06 02:09:54 q203bRi7
あの数に一斉に襲い掛かられては、戦いなれている者でも命の保障はできない。
ピコ麻呂は急いで琴姫の下に向かおうとする。
だが、この距離ではどう考えても間に合いそうになかった。

餓鬼達の腕が琴姫に迫る。
それを見てピコ麻呂は目をつぶった。
しかし…。

「ケェアアアアアア!」
「グェエエ!」
「キィイイイイ!」

琴姫に襲い掛かろうとしていた餓鬼の悲鳴が響く。
ピコ麻呂はその声に閉じていた眼を開ける。
その眼に映った光景は、無残に餓鬼達に甚振られる仲間の姿では無く、彼女を中心に倒れる餓鬼達の姿であった。

その光景を見て、やっとピコ麻呂は思い出した。
彼女の特技は破邪の舞。厄除けの踊りを改良したもので、広範囲に渡って邪な者にのみ害を及ぼす舞である。
そんな技を使う彼女が、囲まれたくらいでやられることは無い。
仲間への理解力が欠けていることを自覚したピコ麻呂は、その事を心の内で恥じた。

「ピコ麻呂様」
「こちらの餓鬼も殲滅完了しました」

そこでふと背後から声をかけられた。
彼らもまた、ピコ麻呂の仲間である坊主達である。
どうやら二人に任せた餓鬼の殲滅が完了したらしい。
その証拠に、彼らの背後を見ると、二人に殴り倒されたのであろう餓鬼が横たわっている。

ピコ麻呂は小さく心の中で祈りを捧げ、琴姫のほうへ視線を戻す。
見ると、丁度琴姫も殲滅が終わったらしく、こちらへ駆けてきていた。

573:名無しさん@ピンキー
08/05/06 02:11:12 q203bRi7
「ピコ麻呂様、こちらも終わりました」
「うむ、これでこの辺りの魑魅魍魎は粗方片付いたか…」

ピコ麻呂が言うと、坊主二人もそれに頷いて応じる。
念のためにもう一度辺りを見回して、何も居ないことを確認すると、ピコ麻呂は仲間達に次の場所へ向かうよう促そうとした。
だが、そこで彼の懐にある連絡機器が自己主張を始めた。

「む?」

この機器が鳴ると言う事は、本部から何か連絡があるということである。
ピコ麻呂は、機器を取り出し会話を始めるボタンを押す。
そこから聞こえてきた声は、彼もよく知る旧知の仲である仲間の物であった。

『私はムスカ大佐だ。現在本部が襲撃を受けている!
現在私が臨時に指揮を取っている。君達はすぐに帰還してくれたまえ!』

だがその内容は、お世辞にも安堵できる物ではなかった。
普段から冷静である彼、ムスカの慌てている声に、ピコ麻呂も事態が只事で無いことを悟る。

「なんだと!わかった、すぐに戻ろう」
「ふむ、君達の検討を祈る」

ムスカの社交辞令のような言葉を聞いて、ピコ麻呂機器を切った。
事態は悪い方向へ進んでいる。それを止めるために彼は急いで基地に戻らなくてはならない。
ピコ麻呂は、話を聞いていた仲間へ目を配ると、基地の方向へと走り出していった。

「急ぎましょう、何か嫌な予感がします」

琴姫がそう告げるのが聞こえたのかそうでないのか、ピコ麻呂の足は仲間の危機を救うために少しずつその速度を上げていった。



時は200X年、世界には邪悪が蔓延りつつあった。
世に蔓延る魑魅魍魎、悪鬼怪物。
そしてそれらを率いる魔王。
魔王は、次元を斬り開くと言われる伝説の魔剣『グランドソード』を使い
まさに世界を滅ぼさんとしていた。
そんな中、陰陽師矢部野ピコ麻呂は仲間の巫女や坊主に軍隊、そして政府の密命を受けていると語る男
ムスカ大佐と共に、日々悪霊達と戦い続けていた。

574:567
08/05/06 02:13:23 q203bRi7
というわけで以上
今回は反応しだいで反省します、存分に

575:名無しさん@ピンキー
08/05/06 09:29:48 C8V5WFAx
>>574
GJ!
続きもよろしく頼むよ。

576:名無しさん@ピンキー
08/05/06 14:04:27 nGrjo/Bf
>>574
いいねぇ
ぜひ続けて書いてもらいたい

577:名無しさん@ピンキー
08/05/06 21:11:32 zblOl/7y
>>574
いいですねぇ。
次書く時はにやりとする小ネタもいれてほしい


578:名無しさん@ピンキー
08/05/06 22:01:45 aEekpVPJ
いままで小説を書いたことないオレが、愛と勢いだけで遊戯×こなたを妄想して書いてみた
のを投下してみる。
無駄に長いし途中だし山場もない駄作だと言わざるを得ない!!

579:名無しさん@ピンキー
08/05/06 22:04:38 aEekpVPJ
空高く、雲を突き抜け進む飛行船、タイガーモス号
時刻はすでに夜。迫りくるムスカとの戦いのためには、十分な休息が必要なはずだが……

「ケチケチするんじゃないわよ!ちょっとくらい……この……やらせなさいよ!」
「ええい、邪魔をするな!これは凡骨に操れるものではないわ!」
「何よ!アンタは十分触ったでしょ!?交代よ。こ・う・た・い!」
「くっ…言うことが聞けぬなら、大人しくさせてくれる!!エネミーコントローry「うりゃーー!!」
「ぐぉっ!?き…Kiss☆Summer!!」
「二人ともいい加減にやめないか!!」

タイガーモス号操舵室
ここでは激しい戦いが繰り広げられていた。
夕食後、暇だからと自分に操縦をさせろと言う涼宮ハルヒと、それを阻止しようとする海馬瀬人との取っ組み合いがリアルタイムで進行中
「海馬、高度も安定してるし、操縦をオートに切り替えて俺は一旦席を外すぜ。」
「勝手にしろ遊戯!!オレはこの女に格の違いというものを思い知らせてやる!!」
「…ふぅ……」
2人の争いを傍観していた武藤遊戯は、ため息をついて操縦席から立ち上がり、そそくさと操舵室から撤退した。

「さて……どうしようか……まさか何も残ってないとは思わなかったぜ……」
操舵室からでた遊戯。最初に向かったのは厨房だった。
理由は簡単、まだ夕食を食べていないからだ。
しかし厨房で遊戯を待っていたのは、黒焦げになった食材らしきものの残骸と、申し訳なさそうに謝る言葉だった。
説明によると、厨房には20人分以上の食料が準備されていたが、調理中の爆発のせいで芋以外の食材が吹き飛び、残った芋で作った料理も、全て食べてしまったとのことだ。
「ピコ麻呂にパンでももらいに行くか……?だがこれからムスカとの決戦……アイテムは節約しないとな……」
すきっ腹を抱え廊下を歩く遊戯、ピコ麻呂のところへ行くかどうか悩みながら、1つの扉の前を通り過ぎたとき……

ガッ、ガタン、「おぅわ!?」

「……ん?」

いましがた通り過ぎた扉の中から、物音と人の声が聞こえた

580:名無しさん@ピンキー
08/05/06 22:06:00 aEekpVPJ
眉根を寄せて、扉を見つめる遊戯、扉に打ち付けてあるプレートには『貨物庫』の文字が
「こんな時間に、誰かいるのか……?」
不審に思いながら扉を開け、中へと入ってみる。
広さは10畳ぐらいだろうか。入り口と奥の壁までの間に、人1人が通れるぐらいの通路以外の空間には、木箱が敷きつめられている。
電灯がついているが、木箱がつくりだす影によって、部屋全体を静かで不気味な雰囲気が覆っている。
遊戯は1度天井に届くまで重ねられた木箱を見上げ、そして次に通路の真ん中に放り出されているものに目が行った。
「これは……パンの食べカス……?と、布袋……」
屈み込んで、布袋の中も覗いてみる。布袋の中にも、同様にパンくずらしきものが。
布袋から顔を上げてみる。すると、パンくずが通路の奥にも落ちているのが見えた。
そしてパンくずと一緒に、木箱と壁の隙間にあるものが見えた。

青い、髪の毛

遊戯は思わず微笑んだ。
立ち上がると、通路の奥に向かってゆっくりと、わざとゆっくりと歩いていく。
「体隠して…尻尾隠さずってヤツだぜ……」
そして木箱に手を添えると、壁と木箱との隙間を覗き込む。

「よぉ。泉さん。」
「あはは~、見つかっちゃったね~」

そこに隠れていたのは、青い髪を長く伸ばしたロry…小柄な女の子、泉こなた。
腕には、チョココロネが数個抱えられている。

「泉さん、そのパン……」
「いやいや、これはねその~なんていうかぁ……」
パンを隠そうと腕を後ろに回そうとするこなた。
しかし隙間が狭すぎるせいで、腕を曲げ伸ばしすることすら難しそうだ。
その様子に、遊戯はクスリと笑ってしまった。
同時に、隠れているのが泉さんで良かった、という思いも。

「え~い!バレちゃぁしょーがねぇ!さぁ、ピコ麻呂だろうがハートマンだろうが好きなところに…」
「何を勘違いしているんだ……別にオレは、ピコ麻呂に言いつけるつもりはないぜ」
「つきだして……ひょ?」

遊戯は腕を伸ばし、こなたの腕の中からパンを1個取り出し、キョトンとしているこなたに向かって一言

「どうせなら、一緒に食べないか?」


581:名無しさん@ピンキー
08/05/06 22:57:53 ZNFAVPgg
…書いてる途中?それとも投下ここまで?

582:名無しさん@ピンキー
08/05/06 23:00:39 ZNFAVPgg
ごめん、sage忘れた!

583:名無しさん@ピンキー
08/05/06 23:04:31 aEekpVPJ
>>581
すみません、まだ書いてる途中なんで今日の深夜にまた投稿してみたいと
思います。

584:名無しさん@ピンキー
08/05/06 23:06:00 9QtZy7Sf
好きだぞこういうほのぼの系。
続き待ってるぜ!

585:名無しさん@ピンキー
08/05/06 23:20:57 KABLE1xK
社長とハルヒも気になるんだぜ…

586:名無しさん@ピンキー
08/05/06 23:22:54 ZNFAVPgg
>>583
おk
走り込みしながら続き待ってる!

587:名無しさん@ピンキー
08/05/06 23:27:37 YoW4AORZ
じゃあ俺はビリーやりながら待つとするか。ワンモアセッ

588:名無しさん@ピンキー
08/05/06 23:45:32 4oGxG7mh
うっ………ふぅ。

さぁ、続きを待とうか。

589:名無しさん@ピンキー
08/05/06 23:50:57 aEekpVPJ
>>588
ビリー終わったのかwww

590:名無しさん@ピンキー
08/05/07 00:49:37 ddPncocR
>>588
三枚目か四枚目かw

591:578
08/05/07 01:07:06 IUWv/SeY
まだまだ途中までしか書けてません・・・
しかもWikiの絵版のネタをそのまま使うという暴挙をしてしまった・・・
吊ってくる・・・といわざるを得ない!!

592:578
08/05/07 01:08:46 IUWv/SeY
「木箱にEDFって書いてあるでしょ?だからたぶん、EDFの本部が物資を置きっ放しにしたまんま私達に船を渡しちゃったんだと思うんだよ~」
「なるほど……でもそれなら隠れる必要はなかったんじゃないのか?別にアイテムを盗んだわけじゃないだろうし」
「いや~……そこは良心がうずくと言うか~……」

貨物室の中、床に座って駄弁る遊戯とこなた
床には木箱から取り出した幾種類ものパンが転がっている。そして2人の手にも、食べかけのパンが。
他人のものを勝手に食べることに罪を感じるが、背に腹は変えられない。遊戯はこなたと「パン泥棒」を共犯することにしたのである。

「今気づいたんだけど…これはまさかのフラグだよ~。薄暗い倉庫で秘密を共有する若い男女……これはなかなかの萌えるね~。いやでも!弱みを握って脅迫する鬼畜の王道も捨てがたい!!」
こなたが食べているチョココロネから口を離していきなり言い出した。しかも少し興奮しているようだ。
「『人のものを盗むなんて悪い子だ…お仕置きが必要だな……』『そんな…あっ、そこはっ、許してぇ!』『そんなこと言っても体は正直だぜぇ?』『く…くやしい…でも…ビクビク』……なんてルートもなかなか…」
「翻弄するエルフの剣士を生贄に、ブラックマジシャン・ガールを召喚。砦を守る翼竜を攻撃。ターンエンドだ。」
「あ?あれぇ?いつの間に……」
妄想の世界から帰還し、慌てるこなた。対して、余裕の表情の遊戯
ただパンを食べてるだけでは暇だから、とこなたの提案でデュエルを始めた2人。と言っても、実力の差が圧倒的だが……
「ムムム……エロゲのシチュ話で集中力を乱そうとしたのに…逆に私がはまってしまうとわ……さすがは真のデュエリスト……」
「ほら、泉さんのターンだZE☆」
「ん~…じゃぁグレムリンとルイーズを生贄にして、レッドアイズ・ブラックドラゴンを召喚~!いけ!こなたファイアー!!
「甘いぜ泉さん!リバースマジック!!聖なるバリアーミラーフォースー!攻撃はレッドアイズ自身に跳ね返る!そしてオレのターン!「Σ(´д`;)!?まだエンド宣言してなry」ブラマジガールの攻撃!これで泉さんのライフは0だぜ!!」
「あぁ!私の嫁が~/(=ω=)\」
「これでオレの10戦全勝だな。」
得意げな遊戯。素人相手に勝っても自慢できるものでもないが……
反対にこなたはかなりくやしそうな様子。まさかここまで惨敗するとは思っていなかったようだ。

「いや~しかし本物のデュエリストとデュエルできるなんて夢のようだよ~」
ゲーム中ずっと丸めていた上半身を伸ばすこなた。そしてその姿勢のまま後ろ向きに倒れる。
遊戯は、自分とこなたのカードを集めている。
「オレもこっちの世界に来てから相手が海馬しかいなかったからな。新鮮で楽しかったぜ。ありが……」
遊戯の手からカードが1枚滑り落ちた。そしてそのまま数秒間動きが止まった。
視線の先のモノが原因だ。
床に寝そべっているこなた。膝は、立たせている。
つまり、スカートの中のものがよく見える。というかすごく見える。
こなたは気づいていないようだ。
「……………………」
視線をずらし、口元に手を添える。
武藤遊戯、彼はゲームと友情が大の好物で、女性やそういうものは、2の次として考えてきた。特に裏の人格は。
そのため、その方向の免疫が弱い。その上、谷口のようにばれない様に凝視してから、何事もなかったような態度を取る器用さもない。
思わず、言葉が滑り出てしまった。
「…もう少し足を閉じたほうが良いぜ、泉さん。」


593:578
08/05/07 01:09:53 IUWv/SeY
「!!」
その一言に勢いよく上半身を起こすこなた。
大きな瞳が、遊戯を見つめている。口元はきつく結ばれ、心なしか頬が赤い。
さきほどまでヘラヘラした顔を見ていたせいか、ひどくギャップが感じられる。
言葉は、ない
(言わないほうがよかったか…?)
気まずい沈黙に、遊戯は内心で後悔した。
デュエルは計算できるのに、女心は分からない。それを実感した。
沈黙が、重い
明るい性格の彼女が、こんなことで怒るはずがない。だのに、なぜ何も言わないんだろう?
場の空気が痛い。誤魔化す様に、落としたカードを拾いデッキをシャッフルし始める。
そんな遊戯を見ながら、こなたが口を開いた。

「じゃぁ…遊戯君のも見せてよ……」

遊戯はこなたから気を逸らそうとするあまり、かえって耳の奥深く、頭の芯までその言葉は響いた。
「………え?」
反射的に、聞き返してしまった。しかも、これが自分の声かと疑いたくなるほど、間の抜けた声で。
カードがばらばらと床に散らばる
こなたはまだ、遊戯を見つめていた。そして、同じ台詞をもう1度。
「だから、遊戯君のも……見せてよ……」
遊戯は己の耳を疑った。そして自分の目と触覚を、次の瞬間に疑うこととなった。

こなたの手が、自分の膝に触れている。

「い………」
頭が、熱い
思考が働かない。ただ、口と手だけが動こうとしていた。
手を、相手の肩の高さに
口を、相手の名前の形に
「い………」

「泉さry」
「なぁ~んてね~☆」

「…………………はい?」


594:名無しさん@ピンキー
08/05/07 01:28:23 xsYsv/4c
wwwwwwwww
紳士な王様いいよいいよー
続きをwktkして待たざるを得ない!!

595:578
08/05/07 01:54:46 IUWv/SeY
今日はこれで最後にします。が、まだ続きます…正直しつこいと言わざるを得ない!!
明日中に最後を投下します。
全部書いてから投下汁!!とか言わないでくださいぃ・・・
>>585
考えてますんで、遊戯編が終わったら書いてみようと思います。


こなたの雰囲気が一瞬で変わった。最初と同じ、ヘラヘラとしたものへと戻った
「いや~やっぱりこんなシチュなかなかないからね~。1回やってみたかったんだよ~
でもいきなりパンツルートは恥かしかったよ~。いっつも回りに嫁…じゃなくて女の子ばっかりだったからね~。」
手を顎に添えて、満足そうにウンウンと頷くこなた。口ではそういいながらも、パンツを見られた羞恥心はないらしい。
一方遊戯は、岩石の巨兵と化していた


「ゴメンね~。まさかそんなにショック受けちゃうとわ……」
「いや…気にしないでくれ……」
石化が解けた遊戯だが、かなりのショックを受けている。というより、この程度のことでショックを受けてしまう自分のメンタル面の弱さに自己嫌悪しているようだ。
顔を手にうずめ、ため息を連発している。
(むむぅ……まさかここまで本気にしちゃうとは……嫁以上だね……)
沈み込む遊戯をなだめながら、こなたは反省していた。
父親の影響で、こなたは男女の関係についての造詣が深い。……多少歪んでいるが。
そのため自分の話とテンションに他人(主に嫁)がついて来れないことはよくあるが、ここまで誤解を与えてしまったのは初めてだった。
(遊戯君の前じゃ、自重しよ……)
髪の毛は派手でシルバーもジャラジャラつけて、見た目は少し軽い男。
だけど内面は、たぶん誰よりも純粋。
外見と内面のギャップ萌え。こなたは遊戯をそう位置づけることにした


596:名無しさん@ピンキー
08/05/07 01:59:57 STq6VTaU
>>595
まさかのこなた×遊戯!とwktkした俺の責任を取れ!
GJ過ぎて他に何を言ったら良いのか解らん…
社長ハルヒも楽しみにしてるぜ!

597:名無しさん@ピンキー
08/05/07 02:15:20 xsYsv/4c
基本遊戯王界の男は恋愛に関しちゃ純だね。
GJ。明日を楽しみに待つよ。社長ハルヒも期待してます。

598:578
08/05/07 19:33:07 ehpkPqqN
続きが完成したので、予告どおり投下します。

599:578
08/05/07 19:38:06 ehpkPqqN
「もうこんな時間か……泉さん、そろそろ部屋に戻ろうか」
「うん、そだねー」
1時間かけてショックから回復し、冷静を取り戻した遊戯が時計を見ると、時間は日付がもうすぐ変わろうとする時間だった。
いつムスカのnice boat。号と鉢合わせするか分からない。睡眠不足で本来の力が出せなくては皆に迷惑をかけてしまう。もっとも遊戯の場合は、ハルヒとの争いを止めなかった時点ですでに海馬に迷惑をかけているが……
「あ、ちょっと待ってねー」
「どうしたんだ?」
こなたが、木箱の壁をぴょんぴょんと駆け上がっていく。上に何かあるのだろうか?
運動神経がよく、明るい性格、いつもころころ変わる表情、ふざけているが、時には真面目な顔も。遊戯は自分にカードを預けた1人の親友と、こなたが重なって見えた気がした。
ぴたっと、登りのこなたの動きが止まった。そして振り返って遊戯を見下ろす。
「あ、パンツはもう見ちゃダメだよー」
「っっ!!見ないから、さっさとしてくれ!!」
「むふふ♪まだまだ若いのぉ~」
「くっ………!!」
くやしそうに拳を握る遊戯を尻目に、こなたは上機嫌に木箱に手を突っ込みパンを数個取り出すと、ヒラリと通路に飛び降りた。お土産に持って帰るらしい。
(これじゃぁ私が鬼畜ゲーの男役みたいだね~。このままからかいつくして……って言うのもなかなかおもしろいかも……)
遊戯の背中を見つめながら、邪な考えを抱くこなた
そして、自分の精神的な幼さに頭を抱える遊戯

(これから、どうしよっかな……)
(これから…どうすればいいんだ……)
考えていることは、同じだった


600:578
08/05/07 19:40:54 ehpkPqqN
まず気づいたのは遊戯だった。
ドアノブに手をかけたまま、数秒の静止。
「どしたの?もしかして開かないの?」
遊戯の様子を不審に思ったこなたが近づいて声をかける。
「しっ、静かに!」
こなたの動きを手で制し、そのまま数秒の沈黙

こっ……こっ……こっ……

こなたの耳にも響いてくる足音。誰かが通路を歩いて近づいてくる。しかも……

「む?明かりが漏れている……誰かおるのか……?」
「やばい!泉さん、隠れるぜ!」

足音がやみ、扉越しのくぐもった声が聞こえた。しかも、遊戯たちのいる貨物室のまん前で。
遊戯はこなたの腕を掴むと部屋の奥へ。
こなたが最初に隠れていた壁と木箱の隙間、そこにこなたを押し込み、続いて自分も一緒に入り込む。

ガチャ……

遊戯が身を隠すと同時に、扉が開いた。
「明かりがついておる…この貨物室は立ち入り禁止のはずなんだが……」
現れたのは矢部之ピコ麻呂。遊戯たちメンバーのリーダー(一応)を勤める男である。
飛行船の見回り中に貨物室の明かりを見つけ、様子を見に来たらしい。

「よりによってピコ麻呂か……しかもここが立ち入り禁止なんて知らなかったぜ……」
「せ…せまぃ……」
「す、すまない……ガマンしてくれ泉さん」
間一髪で見つからなかった2人だが、隠れた隙間はひどく狭かった。
高校生の平均身長を下回る体格でもぎゅうぎゅう詰め。体を密着させた状態で、なんとかおさまっていた。
「し…しかしまさかパンツだけじゃなくこんなフラグまでたててしまうとわ……遊戯君、こーゆーシチュの王道はスカートの間に膝を入れて『そんなつもりじゃ…』って言うのが…」
「泉さん静かにっ。ピコ麻呂に聞こえるぜ。」
こんな状況下でもシチュ話をする余裕を見せるこなた。反対に遊戯は、冷や汗をかきながら歯を食いしばっていた。
遊戯の余裕のない理由は2つ。1つは、見つからないかと不安に思っているため。もう1つは、自分の腹部に感じる、2つの柔らかな感触のため。
前述の通り、遊戯は女に対する免疫が薄い。こなたは身長が低く、発育も悪いといえど性別は女。狭い空間で抱き合うように隠れているこの状況は、遊戯の理性の器を今にも砕かんとしていた。
(お…押し付けられている気がするのは気のせいだ…落ち着くんだMy棒……じゃなくて相棒……)


601:578
08/05/07 19:42:44 ehpkPqqN


「奥に……何やら気配を感じるな……」
「!!」

背後から聞こえるピコ麻呂の声に遊戯は声を上げそうになった。
「まさか…魔王の手下が隠れているのか……?」
じりじり、とピコ麻呂の気配が近づいてくる。遊戯は頬を汗が伝うのを感じた。
あと数歩で、見つかる。
見つかってパンを盗んだことを怒られるならまだいい。しかしこの状況、こなたと抱き合っている状況を見られたら………

「見損なったぞ遊戯!!貴様ともあろう男が女にうつつを抜かす腑抜けだったとは!!」
「戦いの最中にファッ●とはいい度胸だウジ虫!その根性鍛えなおしてやる!」
「ちくしょぉぉぉ!なんでオレじゃなくてお前にフラグがたつんだよぉぉぉ!!」
「ハァハァ……詳細キボンヌ」
「か弱い婦女子を狙うとは……許せッ!!」
「女の子を襲うなんて最低です……死んじゃえ……」


深刻な勘違いをされかねない。
悪い方向に想像を膨らませる遊戯を他所に、こなたは相変わらず余裕の表情で一言。
「しょうがないなぁ……」

「喰らえ魔王の手下!ぷよぷよするry」
「人生\(=ω=.)/コナタ」
ピコ麻呂「ティウンティウンティウン……」

ドサッ……
壁の隙間を覗き込もうとしたピコ麻呂が倒れた。こなたの即死技によって。
「い…泉さん!?」
「いや~こーゆー場合は仕方ないよ~。不可抗力ってやつだね。あ、狭いからはやくどいてね~」
驚く遊戯を他所に、(=ω=)な表情のまま隙間から脱出するこなた。そして倒れているピコ麻呂に向かって一言言い放った。
「私はまだ……死ぬわけにはいかんのだよっ……」




602:578
08/05/07 19:44:58 ehpkPqqN
「うわ~星が綺麗だね~」
長い青髪を風にたなびかせながら、満天の星空を見上げるこなた。その後ろでは、複雑そうな顔の遊戯と、壁に背を預けてぐったりとしているピコ麻呂。目が死んでる。
「それじゃあ俺は…操舵室に帰るぜ。泉さんは、はやく寝ろよ?」
こなたの無茶ぶりに困惑した表情のままの遊戯だが、落ち着きは取り戻しているようだ。
ピコ麻呂は、このまま置いていくことにした。寒い季節ではないし、もう1人の見回りのストーム1が見つけてくれるはずだ。
「ん~分かったよ~。操縦頑張ってね~」
はやめにこの場所から離れないと、誰かに見つかってしまう。遊戯とこなたは別れの言葉もそのへんに、別方向に向かって歩き始めた。
「あっ、そう言えば大事なこと言い忘れてたよ~」
曲がり角で姿が見えなくなる寸前、こなたは遊戯を呼び止めた。
遊戯が振り返る。こなたは体を半分角に隠した状態で遊戯にこう言い放った。

「押し付けてたのはワザとなんだけれど、なかなか可愛い反応してくれたね~」

それだけ言うとさっと体を引いて、姿を消してしまった
一方その言葉を聞いた遊戯は……

「………………………」

再び岩石の巨兵と化し、数秒後………

ボンッという爆発音が夜空に木霊した


終わり


603:578
08/05/07 19:49:40 ehpkPqqN
これで終わりです。
山なしエロなしありがちなネタの使用……許せッ!!

遊戯が貨物室の立ち入り禁止に気づかなかったのは暗くてプレートに気づかなかったって
ことで……書き忘れたわけじゃないんだからね!!

社長ハルヒも一応考えているので書いてみたいと思います。





604:名無しさん@ピンキー
08/05/07 19:53:13 xsYsv/4c
GJGJGJ!
かーえーなーもう。低身長カップル(・∀・)イイ!!ね。
My棒のくだりのあたりは腹砕けるほど笑わせてもらったw

605:名無しさん@ピンキー
08/05/07 20:14:13 ecB3KHjT
GJ!面白かったよ!
自分もMy棒に吹いたんだぜww

社長ハルヒ地味に期待してるぜ!無理せず頑張ってくれ!

606:名無しさん@ピンキー
08/05/07 20:43:37 4JPX16YX
リーダー(一応)ww
メカップルとは鉢合わせしなかったか。
遊戯の想像がまんま絵になって脳内で再現されたぜ。

社長ハルヒも期待してる。乙でした。

607:名無しさん@ピンキー
08/05/07 20:55:52 kNIuFtg1
これはGJを贈らざるを得ない

608:名無しさん@ピンキー
08/05/07 21:20:13 JV6SwON/
GJ! もう萌えすぎてどうにかなりそうだ。低身長コンビいいよいいよー!

ついでに自分も投下します。凸凹師弟書いた者ですがこちらに投下することにしました。

あ…ありのまま 今起こった事を話すぜ!
『おれは社長×言葉を書こうと思っていたらいつのまにかハートマン×魔理沙を書いていた』
な…何を言っているのかわからねーと思うがおれも何をされたのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった…超能力だとかスキマ空間だとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…

ハートマン×魔理沙です
書いている内に今度はリョウ×阿部さんが書きたくなってきました
wikiの影響力は凄いんだぜ

609:名無しさん@ピンキー
08/05/07 21:22:25 JV6SwON/
戦闘中に、魔理沙が怪我をした。
幸い軽いモノだったが、どうやら脳震盪を起こしたらしく、今はEDFの医務室で休んでいる。
アリスが看護しているので心配はないと、琴姫から優しく言われ、心配していたパーティメンバーはほっと一息ついた。
結局、全員が疲労していたこともあり、その場で一時解散。
魔理沙が目覚めるまで、各自待機となった。
ざわつきながらも、それぞれ休息の時を過ごそうと散っていく中、ハートマンは一人
魔理沙のいる病室の前に佇み、開くことのない扉を見詰めていた。

今回の暴走は――俺の責任だ。
ぐっと、拳が握り締められる。
ハートマンにとって、気が強く多少口が悪い魔理沙は、女だが良い戦士だった。
だが、やはりそのか弱い少女の外見は、彼にとってのある種の枷となる。
『お前の弾幕はまるでガキの花火だな! そんなんじゃあ豚のケツに火もつきやしねえ、下がってろ豚娘!』
餓鬼の群れに囲まれ、身動きの取れない魔理沙を、多分、庇おうとしたのだ。
だが、その口調が逆に彼女を煽らせ、前線へ飛び出させる結果となった。
渾身のマスパは、煌めきながら敵を一掃する。
反動と爆風で宙を舞う細い躰に、まとわりつく赤い血と金色の髪。
幾つもの戦線を潜り抜けてきたハートマンにとっては見慣れたはずの光景が、やけに鮮やかに映った。
「クソッタレが」
返される言葉もない、冷たい床に、力ない声が落ちる。
ふっと、彼の肩を誰かが叩いた。
振り返ると、いつものにこやかな笑みを深い皺に湛えたストーム1が、音もなく立っていた。
「立ちっぱなしは腰に悪いからの、ほれ、座ろうか」
ストーム1は、そう言うと自分から戸口近くに設置してある椅子に腰掛ける。
彼にそうされてしまうと、ハートマンには為す術はない、気が乗らなくとも座るしかなかった。
「糞が、戦場で上官の言うことを聞けないガキはクソッタレだ、EDFを名乗る資格すらないガキだ」
開口一番に、魔理沙への恨み辛みが飛び出す。
クソが、こんな事を言いたいんじゃない。
そう言いたげな彼の表情を見て、ストーム1はにこやかに、どこからか一升瓶を出してきた。
「暇じゃろ? 付き合ってくれんか、酒は酌み交わす相手が居ないと、楽しくとも何ともないわい」
よく見れば、小さなグラスまで用意してある。
ハートマンは注がれた透明の液体を睨み付け、憎々しげにぐっと飲み干した。
良い酒だ、彼の故郷で作っている、地酒だろうか。だが、ハートマンにはその味を楽しむ余裕はなかった。
空になったグラスに、ほいほいとストーム1はどんどんお代わりを注いでいく。
「――花火ってのは、ガキが遊びでするモンだ。だから、あのガキも解っちゃいない、ガキなんだ」
呂律が回らなくなっている上に、内容も支離滅裂なハートマンの話を、ふんふんとストーム1は頷きながら聞く。
変わらない優しい笑みに、ハートマンは居心地が悪くなり、つい、アンタも何とか言ってくれとぼやいた。
話を振られたストーム1は、ふむ、と少し考え、やがてにっこりと自分のグラスに酒を注ぎぐっとあおった。
「あの子の弾は、綺麗じゃからなあ」
目を細め、思い出すかのように語る彼に、ハートマンは訝しげに反論しようとしたが、止めた。
ストーム1の表情には、子供のように楽しげで、年齢を感じさせない朗らかさが在る。
「あんなに綺麗な『弾幕』は、お前も見たことがなかっただろう、儂らの知っている『弾幕』は、決して美しくないからの」

610:名無しさん@ピンキー
08/05/07 21:26:06 JV6SwON/
グラスを握る手に、力が篭もる。
ハートマンも理解していた。彼女の放つ弾は、一つ一つが星のように輝き、煌めき、誰の命を奪いもしない。
今まで彼らが味わってきた、血と死の汚臭に塗れた、冷たい金属の弾とは全く異なるのだ。
「儂のな、クレイモアの光を、美しいという者もいる。だが、あれはいかん、あれだと眩しすぎてばあさんが嫌がるでな」
たんたん、と、背中をストーム1に優しく叩かれ、ゆるりとハートマンは、自分が泣きそうになっていることに気付いた。
酒の所為か、感傷的になっている。解っているのだ、自分が何に対して怒っているのかも、安堵しているのかも。
「俺は、あのガキが血生臭い戦場に出て、へらへら笑っているのが気に喰わんのだ。だが、血に染まっているのも、もっと気に喰わん」
花火のように、美しく咲いて、そして儚く燃え滓となり散っていく。
大輪の向日葵のような姿を瞼の裏に残像として遺して、後には闇のような黒しか残さない。
そんな、切ない想いはしたくなかった。

ストーム1は、グラスを握ったまま動こうとしないハートマンを、叱咤するでも慰めるでもなく、只優しげに見守っていた。
不意に、空気を変えるように彼は、一つのフレーズを口にする。
『恋は、遠い日の花火ではない』
古い酒のCMに使われていたんじゃよ、とにこやかに告げられた一節は、ハートマンの心に、良い酒のようにじんわりと広がっていく。
「恋は、遠い日の……………………」
最後まで言い終わらない内に、彼は僅かな此方を窺う気配に気付いた。
ドアの方に顔を向けると、きい、とかすかな音をさせ、金色の髪が覗く。
気配の主は、暫くきょろきょろと辺りを見回していたが、やがて二人に気付き
悪戯が見付かったような顔をして、音を立てないよう後ろ手にドアを閉めて、笑った。
「今、アリスの奴寝てるんだよ。な、さっきから良い匂いがしてるの、我慢するのが大変だったんだぜ、一杯くれよ」
真っ白な病院服の魔理沙が、頭に巻かれた包帯から金色の髪を揺らして、手を差し出している。
普段の白黒の服と大きな帽子に隠れていた、しなやかな躰と柔らかな髪は、眩すぎて直視できない。
帽子を目深に被り直しながら、ハートマンは一つ息を吐き、拳骨の形を作る。
「クソッタレの大バカヤロウが! 怪我してるのに酒飲むバカがいるか、もっと考えんかクソ女!!」
病院を揺るがすほどの怒号に、病室の中のアリスは飛び起き、魔理沙が居ないことにパニックに陥る。
治療中の他のメンバーやEDF隊員も、何事かと辺りを見回し始める。
彼らと同じく魔理沙も非常に驚いていたが、その理由は異なっていた。
白い肌が朱に染まり、恥ずかしさからか、彼女は俯く。
怒号の声は止まることなく降り注いでいるのに、恐怖や苛立ちよりも、切ない苦しさが勝っていた。
「(何だよ、オッサン、心配してくれてるのかよ。私のこと、ガキじゃなくて、女って、呼んでるし)」
ハートマンとは違い、帽子で顔を隠すことも出来ない魔理沙は、せめて悟られないようにと、彼の靴を見詰める。
ハートマンもまた、恥ずかしさを隠すために大声で誤魔化しながら、天使の輪が広がる髪の毛を、愛おしげに見詰めている。
今の彼らの状況を正しく理解しているストーム1だけが一人、この光景をとても幸せなものだと感じていた。
「想いは、花火のように儚く散るのではない。今も心に残る、残っている。それが解るのは、何時の日、かの」
花火と言うよりも火花と言った方が正しい二人のやりとりをつまみに、新しく彼が取り出したのは、お気に入りのまろやかなウイスキーだった。

おわり

611:名無しさん@ピンキー
08/05/07 21:32:39 t3glj2NW
>>610
GJ!!
ハートマン嫌いだったけど好きになった!
ここのクオリティの高さが好きだ!
俺も書いてみたいぜ

612:名無しさん@ピンキー
08/05/07 21:33:27 STInZN8h
GJ!ハートマンと魔理沙の絡みもなかなかいいなwww

でも、今のwikiってリョウ×アリスと阿部さん×兄貴×古泉って感じじゃない?

613:名無しさん@ピンキー
08/05/07 21:38:08 ecB3KHjT
まさかおじいちゃんに萌えるとは思わなかったぜ

614:名無しさん@ピンキー
08/05/07 22:09:57 4JPX16YX
GJ!!!!
軍曹魔理沙激しく良い!!くそっ、まともな感想が思い浮かばん。
おじいちゃんもいい奴。ますます好きになったぜ

615:名無しさん@ピンキー
08/05/07 22:33:29 OSa2u4oD
なのはとストーム1も可愛いコンビだが、魔理沙とハートマンも半端ないな。
GJと言わざるを得まい!

616:名無しさん@ピンキー
08/05/07 23:43:25 ETxNaU+U
ここの板の職人クオリティの高さにガクブルしながら書いてみたんだが…。
ほんのり社長×言葉とか谷口&KBCの漫才とかって大丈夫ですかね。

エロはあるか無きか程度だが………許せっ!!

617:名無しさん@ピンキー
08/05/08 00:07:38 z6dMKScV
「あー、暇だ」
「ホワァァァ…」
 唐突に矢口が言い、隣で同じように空を見上げているKBCもやる気の無い声を出す。
 魔王を倒し、新たな仲間や戻ってきた友を迎えた。
 そして、今は再び戦いへ赴くための少しの休息の時間。
 なのだが、この二人はどうやらそんな自覚もないようで、こうして窓枠によりかかって良い天気な空を見上げていた。
「あー、何か面白ぇことねぇかなー」
 谷口はそう言うが、面白いことなどそう簡単に見つかるものではないのが、世の常である。
「あれ? どうしたの? 二人とも」
 が、意外とあっさりその理は崩された。
 二人が振り返ると、そこには見慣れた仲間の一人、武藤遊戯の姿があった。しかし、どこか違和感を覚える。
「えっと、お前AIBOの方か?」
「あ、やっぱり分かるんだ」
「AIBOOOOOOOOO!!」
「うるせぇ!」
 谷口の問いにあっさりと遊戯がうなずき、KBCが無意味に叫ぶ。
 遊戯のもう一人の人格。といっても、本来ならば彼の方が武藤遊戯であると、本人から聞いている。
 が、難しい話は理解できないため、谷口やKBCは「二重人格か」の一言で終わらせ、二人の遊戯から不興を買ったのも記憶に新しいが。
「二人とも、暇みたいだけど…」
 そんなことを微塵も感じさせず、遊戯が谷口とKBCを見ながら、言う。
「ああ」
「暇自重wwww」
 谷口に続き、KBCも答える。遊戯は「ふーん」と言った後、
「僕もちょっと部屋、追い出されちゃったんだ」
「あん?」
 遊戯の部屋は現在海馬と相部屋である。が、それが追い出されたとは珍しい。
 谷口とKBCは、そのあとに続いた言葉に目の色を変える。
「何か桂さんが部屋に来て、海馬君に頼みがあるって」
「はぁあ!!!?」
「ホワアアアアアアッ!!!?」
 そして、同時に奇声をあげた。
 遊戯はそんな二人の様子をものともせずに、
「なんだか大切な話みたいでさ」
「た、大切な話だとぉ!?」
 谷口の脳裏に妄想が浮かぶ。

言葉「か、海馬君、私、海馬君のことが…」
海馬「俺もだ、言葉」
 抱き合う二人。キラキラと周りにはバラの花が咲き乱れてみたり。

 似たような妄想をKBCもしたのか「羨ますぃぃいいいい!!」と、叫ぶ。
 谷口はクッと歯を食いしばると、
「そうはいかねぇ! この谷口! フラグクラッシャーとしてそのフラグを阻止して見せる! 行くぞクラッシャー!!」
「ちょwwクラッシャー繋がり自重ww」
 KBCを連れて部屋から飛び出して行った。
 遊戯(AIBO)は右手を振ってそれを見送ったのだった。

618:名無しさん@ピンキー
08/05/08 00:10:34 z6dMKScV
 二人の部屋から、遊戯たちの部屋まではそれほど遠くない。数秒もしないうちに、谷口とKBCはその扉の前まで到達した。
 すぐさま踏み込もうとするKBCを慌てて谷口が抑える。
「(ちょっと待て!)」
「(何だよ!)」
「(ここは、中の様子を探って一番フラグを折りやすいタイミングで入るんだ!)」
「(そんなの分かるかwwwwホラ自重ww)」
「(フッ。数々のフラグを追ってきた俺を舐めるなよ)」
 そんな漫才のような掛け合いを小声ですると、彼らは扉に耳をつけた。通行人が誰もいないのが彼らにとっての幸運であった。

『…あ、あの…』
 わずかに、言葉の声が聞こえる。
『お願いできませんか?』
 どこか恥じらいを含んだその声に、谷口とKBCは興奮する。対して、海馬の声が聞こえる。
『何故わざわざ俺に言うんだ。他の奴に頼め』
 どこか皮肉と冷笑を含んだ声音。谷口はクッとこぶしを握りしめ、
(言葉さんにお願いされているのに、なんつー言い草だ!)
 そう思ったが、無論、声には出さない。
『でも、やっぱり海馬君にしか頼めないんです、こんなこと!』
「(な、何いぃぃぃ!!?)」
「(ホワアアアアアアッ!!!)」
 思わぬ展開に二人は更に耳をそばだてる。
『ふぅん。どうやら、本気のようだな』
 海馬の声が聞こえ、続いて、キィと回転椅子が動く音。
『良いだろう』
『ホントですか!? ありがとうございます!』
 嬉しそうな言葉の声にかぶせるように、海馬の声。
『勘違いするな、俺は今機嫌が良いからな。貴様の酔狂な頼みに乗ってやるだけだ』
『はい!』
「(キイイィィィ!!)」
「(ちょwwツンデレ自重www)」
 谷口はどこから出したのかハンカチを食いしばり、KBCはいつものように呟く。
『確実に血が出るぞ』
『大丈夫です。覚悟はしてきました』
「「!!」」
 その会話に、谷口とKBCは目を見開く。
『…良いだろう』
『あ、でも、これ、使って良いですか?』
『無難だな。使わないよりはマシの程度だが』
「(ちょ、ちょちょちょちょっと待て! ま、まさかマジなのか!?)」
「(ウヒャオオアアアアアア!!!)」
 海馬と言葉の会話を聞いて、谷口とKBCのテンションが無駄に上がる。
 そして、しばらくの沈黙。その間、何かが動く音や衣擦れの音、そして、ベッドのスプリングがきしむような音が聞こえる。
 その後、声が聞こえた。
『覚悟は良いか? 桂』
『はい。お、お願いします』
 ここまでが二人の限界だった。次の瞬間、谷口とKBCはドアをぶち壊して突入。
「なっ!?」/「きゃあ!」
 海馬と言葉の驚きの声。

619:名無しさん@ピンキー
08/05/08 00:11:11 z6dMKScV
 そこにいたのはベッドの上で抱き合う男女…ではなく、青眼を召還している海馬と刀を構えている言葉。
「へ?」
 周りを見回せば、机やベッドが動かされて隅に積み上げられており、大きなスペースを作っている。
 その中で、海馬と言葉は対峙しており、谷口やKBCが妄想した状態とはかけ離れていた。
 二人とも服も全部着ているのは言うまでもない。
「「「「…」」」」
 静かな、静かな沈黙が辺りに降りる。
 その間、言葉はゆっくりと刀の切っ先を谷口とKBCに向け、海馬はデュエルディスクに手をかけた。
「ご…」
 谷口の口から出たのは、いつものセリフ。
「ごゆっくりいぃぃぃぃいいい!!」
「予想Guyイィィィィ!!!」
 KBCも同時に逃げる。
 が、遅かった。
 次の瞬間、言葉が究極の抜刀術を放つ。
「オトリヨセ」
 ボソッと呟かれたその技は、問題なくKBCに叩き込まれ、
「許せ! クラッシャー!」
 その間に谷口は逃げようとするも、その首に突如何かが巻きつく。
「うげ!?」
 鉄製の感触。谷口は知らなかったが、それは海馬が愛用する罠カードで、海馬は容赦なく発動した。
「破壊輪!!」

 辺りに、二人分の断末魔が響き渡るのだった。


「で? 結局、何してたわけ?」
 ハルヒが向かい側に座って紅茶を飲む言葉に尋ねる。
「はい。私って魔法の防御力低いですよね。だから、海馬君に特訓してもらおうかと思って」
「特訓って…あのドラゴンでぇ!?」
「はい」
 素っ頓狂な声を上げるハルヒに、「いけませんか?」と、可愛く首をかしげる言葉。
「酷いスパルタよ、それ」
「あ、でも、『悟史のバット』を使って精神力の底上げはしたんですよ」
「そういう問題じゃないでしょ!」
 微妙に論点がずれている言葉に、ハルヒが叫ぶ。
 海馬は不機嫌そうにそんな会話を聞きながら、紅茶を飲み、隣の席の遊戯(王様)が、
「それで、ベットとか机とかを動かしていざ始めようとした時に、あの二人が飛び込んできたわけか」
「ああ」
 答えはそっけなく、彼の機嫌がかなり悪いことを示していた。
「それにしても、桂さん。何で海馬に頼んだんだ? 他にも強い魔法攻撃を使える人はいるだろ?」
 遊戯が桂に尋ねると、
「あ、えっと、こなたさんが…」

『いやぁ、頼むならやっぱ海馬君にだよ。フラグとか』

「こなたああああああっ!!?」
 ハルヒが叫んで姿を探すも、危険を察知したのか食堂の中に彼女の姿はない。
 遊戯は「ハハ」と乾いた笑いをし、海馬はムスッとした表情のまま紅茶のカップを傾ける。
 と、遊戯はパズルの中の相棒にも訪ねた。
「(なぁ、相棒。でも、何であの二人にそのこと教えたんだ?)」
「(ん、まー、ちょっとした意趣返しかな?)」
 パズルの中にいる遊戯は答える。と、現在表にいる遊戯(王様)はふと、思いついた。
「(もしかして、泉さんとツルんでたのか?)」
「(想像に任せるよ、もう一人の僕)」
 無邪気とも取れるその笑顔を見て、遊戯は大きくため息をつくのだった。

620:名無しさん@ピンキー
08/05/08 00:14:20 z6dMKScV
長々と失礼しました。
というか、マジで他の方のクオリティ高すぎですよwww

621:名無しさん@ピンキー
08/05/08 00:15:45 WcliF1zF
破壊輪はやりすぎDA!

622:名無しさん@ピンキー
08/05/08 00:17:13 1k23yDhf
GJ!!やはり桂馬はいつ見てもいいものだ
他人のクオリティーなど関係ないさ、ここに真面目に書いた作品を投下する事が重要なのだ

623:名無しさん@ピンキー
08/05/08 00:17:51 nQSQ9Q8+
GJ!!!
これはおもしろい!!谷口とKBC相変わらずかわいそうだwww
さりげなくAIBO×こなたの影が・・・

624:名無しさん@ピンキー
08/05/08 00:20:57 80BhUjKn
おおwwwおもろかったGJGJGJ
しかし>>618の時点で何故か一時切断しちまって
続き気になって身悶えたんだぜ。

625:名無しさん@ピンキー
08/05/08 00:30:24 JSzieNqs
GJ!!
確かにここのクオリティは高いよな……だが>>620も負けず劣らずいい仕事してるぜ!
羨ましい……。そしてネタがあっても文にできない自分が妬ましいぜ。

626:名無しさん@ピンキー
08/05/08 00:36:04 IYpgjCHC
GJ!どこまでもバカなKBCと谷口が愛おしい
しかしヤベぇ、社長×言葉がデフォになってきたわ

627:名無しさん@ピンキー
08/05/08 01:11:54 AubNyIl0
GJのオンパレードだな!!

一ヶ月で600越えか、意外と伸びたな
てっきり過疎って保守レスだけで続くと思ってたのに嬉しい誤算だww

628:名無しさん@ピンキー
08/05/08 01:41:20 FgmtRjCD
ジャンルとしての勢いがあるからね。
このスレ立てた人も立てろといった人もよもやここまで盛り上がるとは思ってなかったと思うw

自分はいわゆる桂馬が苦手だけどこれはGJといわざるを得ない!
HとEROのヒーローズと黒幕AIBOがナイス!乙でした

629:名無しさん@ピンキー
08/05/08 02:42:21 0H6P8CzA
地震に起こされて来てみたら、何この神ラッシュ
皆さんGJ過ぎる!

630:名無しさん@ピンキー
08/05/08 10:33:36 aRPHWBi2
>>628
立てたらどうって言われて適当に良いんじゃねって言ったらこんなに良いスレになったんだよな
世の中どう転ぶかわかんねwww

631:名無しさん@ピンキー
08/05/08 19:42:47 H79mmWR7
ニコニコRPG似非ノベライズ作品の第二話ができたから投下します
題して『似非SS版ニコニコRPG 第二話 陰陽と天使』
何かいきなりクライマックスです↓

632:名無しさん@ピンキー
08/05/08 19:43:13 H79mmWR7
「―!」

基地に向かうピコ麻呂とその仲間達。
だがその途中で、彼らは思わぬ足止めを食らっていた。

「クッ…!」

巨体に似合わない、凄まじい速度で突き出される手のひらをかわしながら、ピコ麻呂は呻く。

東洋人と同じ肌の色、結われた髷、そしていっそ人間離れしているとも言える巨体。
間違いなく人間に見えるその化け物は、RIKISHIと呼ばれている。

何故化け物であるに関わらず人の姿をしているのか。
それもそのはず、彼らは元々人間なのである。

世界最強の国技『SUMOU』。
元はとある格闘技を、ひたすら力を重点的に発展させた物である。
だがそのあまりにも大きな力ゆえに自ら道を踏み外してしまった外道。それが魔王に心を代償に強化され、そして今まさにピコ麻呂達の前に立ちはだかった。

その強大な力は、ピコ麻呂達は苦戦を強いている。
現に先ほどから防戦一方である。
だが、SUMOUは元になった格闘技が力重視な故に動きは鈍重になりがちである。そこを突けば反撃の機会が無いわけではない。
しかし…。

「悪霊退散!」

ピコ麻呂が先の張り手をかわし見つけた隙を突き、陰陽道の光を叩き込む。
だが渾身の力を込めたその力でも、RIKISHIの巨体は一向に揺るがない。
ピコ麻呂の攻撃を気にした様子も無く、RIKISHIは張り手をお見舞いする。

「グッ…!」

近距離で放たれたその攻撃を避けることができず、ピコ麻呂の体は宙を舞う。
当然着地も失敗し、体に余計な損傷を残してしまう。

「ピコ麻呂様!」

それを見た琴姫達が急いで駆け寄り、ピコ麻呂の体に光を灯した。これも陰陽道の光の一つである。
だが、これはピコ麻呂の物とは違い攻撃的な物ではない。むしろ傷ついた体を治す癒しの光である。
琴姫の光を受けたピコ麻呂の体は、徐々にその力を取り戻してゆく。

「助かったぞ琴姫。しかしこれでは打つ手がない…」

どうした物かと首を傾げる。
いくら攻撃しても、RIKISHIの体に傷をつける事ができない。
こちらも琴姫の力である程度の傷は治せるが、それも長くは持たない。
このままではジリ貧である。

「しかたがない…」

そこでピコ麻呂はある技能を使用する事にした。
これならきっと、あの厚い肉体にも傷をつけられる。
だが、ピコ麻呂はそれをすることだけは避けたいと思っていた。
何故なら…。

633:名無しさん@ピンキー
08/05/08 19:43:42 H79mmWR7
「琴姫、そして坊主達よ。少しの間で良い、あ奴の気を引いていてくれぬか?」

彼は、この技能をまだあまり使い慣れてはいなく、発動までに時間が掛かるのである。
それゆえその技を使うまで時間がかかるので、仲間達に敵を引き付けていて貰わなくてはならない。
だが、勿論その間その仲間達は危険に晒される事になる。そのくせ自分は後方で集中するだけ。
仲間を大事に思う性分であるピコ麻呂は、どうしても必要でない限りその技は使いたくなかったのである。

今まで相手をしていた餓鬼は、普段使う光で十分対処できてはいた。
しかし、今回は違う。RIKISHIを倒す為に仲間を盾にしなければならない。

「危険だとは思う…。だが恥を忍んで頼む!」

ピコ麻呂は、心底申し訳なさそうに仲間達に今一度頼む。
彼の顔には、申し訳なさと汗で歪んでしまっている。
だが、そんなピコ麻呂の様子を見て、琴姫達はあっさりという。

「わかりました、お任せください」
「あの輩をしばらく足止めすれば良いのですな?」
「お安い御用です」

ピコ麻呂はきょとんと顔を上げる。
今この者達は何と言った。お任せください?
頼んだ立場でありながら、ピコ麻呂は嫌にあっさりした仲間達の態度に呆然とする。
少なくとも、何をするつもりなのかくらいは聞かれると思っていたのに、である。

そしてピコ麻呂は気がついた。何も言わずに危険な事を引き受けてくれるのは、それが琴姫達なりの信頼だということに。
その事実に気づいたピコ麻呂は、感動よりその事に気がつかなかった自分を恥じた。

「どうしました?」
「いや……何でもない。それでは頼むぞ」

その言葉に仲間達は頷き、再びRIKISHIに相対する。
何も言わずに引き受けてくれた琴姫らの絶大な信頼に応えるべく、ピコ麻呂も技の集中を始める。

「―!」

RIKISHIが何事かを喚き、立ち向かってくる琴姫らに突っ張りで応戦する。
疲れを見せないその音速に近い突き。だが琴姫や坊主達はそれを紙一重で避けてみせた。

「―!?」
「そう何度も同じ技は喰らいませんよ」

そう、いかに速く威力があろうとも、そう何度も繰り出していればその内目も慣れてくる。
難しいシューティングゲームでも、何度も挑戦していればいずれ敵の動きを覚え容易に進めるのと同じである。
ましてや、今彼女らは注意を引くために避ける事に集中している。

その後もRIKISHIは何度も突きを繰り出す。そしてそれを必死に避ける琴姫達。
最初は何度か命中し、癒しの光を使わざるを得ない状況にも陥った。
だが琴姫らは徐々にその手の動きを覚え、少しずつ当たる回数を減らしていく。

634:名無しさん@ピンキー
08/05/08 19:44:04 H79mmWR7
攻撃が当たらなくなっていく事に、焦りと苛立ちを覚えたRIKISHIは、その醜い顔を歪め悔しそうに地団太を踏む。
そして一通り地を揺らし終えた後、ゆっくりと顔を上げると、姿勢をゆっくりと下げ始めた。

その不可解な様子を見て、琴姫は一つの予感を感じる。

「何か仕掛けてくるつもり…?坊主達、気をつけてくださ…い…!?」

琴姫が言葉を言い終わる前に、それは始まった。
何とRIKISHIが全身から白い光を発し始め、それが体に纏わりつき始める。
その神々しくすら感じる光に、琴姫は焦りと同時に感動すら覚えた。
こんな化け物が、このような神々しい光を放つとは…。

「琴姫様!」

坊主の叫びに、琴姫はハッと我に返る。
見ると、RIKISHIの光は、背中で何かの形に固まっている。
あれは、そう天使のような翼…。
琴姫がそう考えていると、突然その光の翼が、より一層強く瞬き始めた。

本能的に危機を感じた琴姫は、とっさに防御姿勢を取ろうとした。
だが…。

「――!」
「キャ…!」

琴姫の叫びは、光と共に突進してきたRIKISHIの発した衝撃音に掻き消された。
とっさの防御も叶わず大きく吹き飛ばされた琴姫は、強く地面にその身を打ちつけ、何メートルか転がる。
受けたダメージは大きい。見ると、防御姿勢を取っていた坊主達も、倒れこそしない物のかなりの痛手を負っているようだった。

天使光臨。SUMOU界でも幻と言われた最上級の奥義である。
恐らく、魔王に強化された際に習得したのだろう。

元々ピコ麻呂や坊主ほど打たれ強くない琴姫、その上でまともに防御することもできずに大技の直撃を受けてしまった。
倒れたまま動くことができない。

天使光臨で崩した体制を立て直したRIKISHIは、それを見逃さなかった。
動けない琴姫に止めを刺そうと、ゆっくり一歩一歩近づいてくる。

坊主達は、駆けつけようにも天使光臨のダメージが残っているためまともに走ることもできない。
……自分はここまでのようだ。覚悟を決めた琴姫は、目の前まで迫ったRIKISHIを見ながら、ゆっくりと目を閉じる。

「ピコ麻呂様、どうか私の分も…」

目を閉じきるその直前、RIKISHIが手を振り上げるのが見えた。
琴姫は完全に目を閉じ、その瞬間を待つ。

635:名無しさん@ピンキー
08/05/08 19:44:25 H79mmWR7
………。

……。

…。

だが、その瞬間が中々訪れない。
不思議に思った琴姫は目を開けた。
そして映った光景は…。

「琴姫よ、悪いがその願いは聞くことはできん。御主はまだ若い」

ピコ麻呂が、RIKISHIの背中に手を突き出している。
そしてRIKISHIは、腕を振り上げたその体制で、まるでそこだけ時が止まったように静止してしまっている。
やがて、RIKISHIの体がぐらっと揺らぎ、砂を撒き散らしながら大の字を書くようにうつ伏せに倒れた。

見ると、その背中には五角星のような傷跡が焼きついている。

ピコ麻呂が使ったのは、陰陽道の奥義の一つである。
陰陽道の光を用い、虚空に特殊な五角星を描く事により威力を増幅させ、敵に叩き付ける大技である。
虚空に光で紋様を描くのは、修行を積んだものでも難しい。
それ故、ピコ麻呂も発動にかなりの時間がかかっていたのである。

「坊主よ、琴姫に祈祷を頼む」
「お任せください」

自らの祈祷で傷を癒し終えた坊主達が近寄ってくる。
彼らも琴姫のような癒しの光を使えるのだが、琴姫の物とは違い、発動に時間が掛かる上に効果も小さい。
なので戦闘中に使える代物ではないのである。

別に坊主達が無能というわけではない。
人には得意不得意があるのである。

やがて体力が回復した琴姫は、自らの光で傷を癒し、完全に完治してしまった。

「琴姫、そして坊主達よ。御主達のおかげでRIKISHIを倒すことができた。例を言うぞ」
「何を言いますか、ピコ麻呂様のお力が無かったら、私達は今頃全滅していましたぞ」
「そうですよ、それにピコ麻呂様の作戦が無かったら、私達は全員天使光臨を受けてやられていましたよ」

そう、今回はピコ麻呂は後ろに下がっていたお陰で天使光臨の被害を受けていなかった。
それ故琴姫に気が行っていたRIKISHIの隙を付くことができたのである。

「む、むぅ…」

それでもピコ麻呂はどことなく納得していないようである。
元々彼は感謝されるのは苦手な性質なのである。

「お互い様、という事にしておくか…」

ピコ麻呂はそう結論付けることにした。
仲間達も頷く。

「流石はRIKISHI…恐ろしい相手であった。さぁ、先を急ぐぞ」
「はい!」

妖怪と同じように消えていったRIKISHIの遺体があった所を一瞥し、ピコ麻呂達は再び基地への道を歩き出していった。

636:名無しさん@ピンキー
08/05/08 19:46:24 H79mmWR7
以上です。戦闘描写ムズカシ('A`)
めっちゃ大真面目な感じに書いてます
ギャグのギの字も無いです

でも…多分次回はネタも入れれると思います
なんせ次は『あの人』の出番ですから

637:名無しさん@ピンキー
08/05/08 19:47:59 PKzaH6G9
GL!こんな主人公なピコ麻呂本編じゃ見られないwww
続き楽しみにしてます!!やっぱ「あの人」ですから……

638:社長とハルヒ1
08/05/09 00:58:59 bOFaaa2U
>>547です。他の方の作品に触発されて趣味に走ってしまいました
一応、>>552-554のアナザーストーリーというか、あの後のブリッジ組です
エロも萌えもないです。未熟な故、キャラ崩壊している可能性があります


 タイガーモス号のブリッジは深夜とは思えないほど騒がしかった。
 高校生でありながらヘリの操縦の経験があるが故に操縦を任された海馬瀬人。
本来なら彼と同じ世界から来た武藤遊戯も一緒にブリッジの仕事を任されていたはずなのだが、
彼の隣に紅葉のような髪型は見当たらない。
代わりに頭の左右に黄色いリボンをつけた少女が、海馬の周りで世話しなく暴れていた。

「あれからずっとやってるじゃない。ずるいわよ、あたしに代わりなさい! これはSOS団団長命令よ!」
「黙れ、オレはそんなくだらん宗教に入った覚えはない!」
駄々を捏ねる子供のように騒ぐハルヒに、海馬は軌道を外さないようハンドルを睨みながら応対した。
 ハルヒとは同い年であるのにこうも態度が大きいのは、彼が齢17歳にして大手企業の総帥だからだろう。
もしかすると元々の性格故なのかもしれないが。
 しかし、それが余計に彼女の神経を逆撫でし、この永きに渡る『タイガーモス操縦権争奪戦』を勃発させた原因でもある。
ハルヒ自身も普段から海馬と似たような振る舞いをしているのだが、その事に関しては今は触れるのはやめておこう。

「あなた、初めて学校で逢った時もそうだったけど…ホンット態度でかいわね!」
「貴様に言われたくはないわ! …ええい、離れんか!」
 ハルヒは無理矢理操縦を奪おうと、先程からしつこく海馬にダイレクトアタックを仕掛けていた。
ダイレクトアタックと言っても暴力行使ではなく(男に女の力が通用するはずもなかったので)、
ただ海馬の手をハンドルから引き剥がそうと、じたばたと地味な妨害をしているだけだったが。
「なによ、遊戯はすぐに席を空けてくれたわよ」
「遊戯の仕事は貴様のような小娘にもできることだからな」
「さっきから小娘小娘って…見てなさい!」
そう吐き捨てると、ハルヒは海馬から退く。
やっと諦めたか、と海馬が己の勝利を確信して笑みを零していると、

「じゃんじゃじゃ~んっ! どう、瀬人?」

視界に妙な格好をした女が入ってきた。

 頭にはそれまでなかったうさぎの長い耳。柔らかなカーブを描く背中を大胆なまでに露出した服。
そして健康的なふとももを覆う網タイツ…そう、ハルヒはバニーガールの格好をしていた。
「……」
 表情は変わってはいないものの、目で一瞬その姿を確認したのは見えた。
社長といえど高校生。悩める年頃の青少年には刺激が強過ぎる姿であろう。ハルヒはふふっと得意そうに鼻を鳴らす。
だが次の海馬の台詞にハルヒは最終手段に出ることとなった。
「そんな貧相な体では、凡骨どころか雑魚を悩殺する事もできんな」

最後に鼻で笑う音が聞こえた瞬間、声を発するより先に足が浮き上がっていた。

639:社長とハルヒ2
08/05/09 01:02:46 bOFaaa2U
「きっ…きさまアアァァァ!!!」
 海馬の怒号が部屋を揺るがした。
 何の事はない。ハルヒがただ海馬の足を踏みつけたのだ。
ただ、今のハルヒは完璧なバニーガール姿。…という事は彼女が足に履いている靴は、当然ハイヒールな訳で。

 これはいくら非力な女の力でも通用したようで、ハンドルを握っていた海馬の手が緩む。
ハルヒがその好機を見逃すはずもなく、すぐに飛び付いて念願の操縦ハンドルを手に入れた。
「ハンドルゲ~ット!」
海馬とハンドルの合間に体を滑り込ませ、次に来るだろう海馬の妨害を鈍らせる準備をしておく。
 案の定、ハイヒールのダイレクトアタックに悶えていた海馬が正気に戻ったらしく、背中に暴風の如く罵倒が飛んできた。
「貴様、オレにこんな事をしてタダで済むと思うな…」
「あら、負け惜しみなんて見苦しいわね。さ、邪魔だからどきなさいよ」
 海馬の無駄に長い足をぺぺんと叩く。ハンドルと椅子との距離はさほど開いていないので、
モデル体形というべき長身の彼にはとても窮屈そうな空間だった。
 一向にどく気配のない海馬に、ハルヒがむっとしていると

がくんっ!

と、まるで何かに殴られたように船が傾いた。
突然の衝撃に、ハルヒは思わずハンドルを放しそうになった。
そしてその時に浮いた体が海馬の膝の上に着地する。文字通り、彼の足を椅子にした形で。
「なっ、なに!? 何が起こったのよ!」
「チッ、涼宮邪魔だ! ハンドルを渡せ!」
ハルヒが余所見をしている間に船体が傾いてしまったのだろう。
高度もどんどん落ちていき、窓ガラスから先程まではなかった雲の壁を確認できるようになった。
「かっ舵が利かない! 何なのよ、もう!」
 ハルヒが力一杯ハンドルを引くも、まるで錆びついてしまったかのようにびくともしない。
こうしている間にもどんどん雲の数が多くなっていっている。このままでは海に落ちてしまう。

「――どうしました! 何かあったのですか!?」
 操縦室に付いている通信機から琴姫の声がする。突然起きた異変に大変焦っているようだ。
ハルヒが答える前に、海馬が通信機に向かって言った。
「気にするな! 少し高度が落ちただけだ。これから浮上する!」

 ハルヒの手を覆うものがあった。海馬の手だ。
ハルヒの拳ごとハンドルをしっかり握り締めた海馬は「全速前進DA!」と耳元で叫ぶ。
至近距離で放たれた五月蝿い声にハルヒが頭を引いて頭突きを食らわすと、斜め後ろにいた海馬の顔に激突し呻き声が聞こえた。
「キサマァァーー!! 一度ならず二度までも…!」
「うるっさいわね! 耳元で叫ぶんじゃないわよ! 何くっついてんのよ! 離れなさいよ!! 痛いのよ、手が!」
「ええい、黙れ凡骨女!!」
 悪態を吐きながら、海馬は舵を取る。ハルヒがいくら引いても動かなかったハンドルが手前に倒され、
しばらく上昇した後やがて星空の下に出る。元の高度に戻ったのだ。

640:社長とハルヒ3
08/05/09 01:08:22 bOFaaa2U
「だから言ったはずだ。小娘の力などではできんと」
 元の軌道に戻って安定した後、海馬が言った。ハルヒはとうとう操縦席からつまみ出され、彼の後ろで忌々しげに操縦を見ていた。
流石にあれだけの事を起こしてしまった後だ、もう一度やらせろ、なんて彼女のプライドが許すはずもない。
(何よ。あいつ、あんなモヤシみたいな体してる癖に、あんな馬鹿力あるなんて…)
 握られた手が赤くなっている。
 格好はひょろひょろと風が吹いたら折れてしまいそうなほど細い海馬の体。
しかしそこから出る力は、まぎれもない男の力だった。そういえば彼は戦闘においても、カードを汚された怒りで敵を殴り倒すこともあるのだ。
いつも彼の嫁(らしい)の白いドラゴンの印象が強いせいか、その事をすっかり失念していた。

「…つまんない」
 ハルヒはそう吐き捨てると、自分の荷物を纏め始める。海馬は変わらず目の前だけを見ている。
 その時、部屋のドアが開いて、一人の男が入ってきた。
「涼宮さん、まだ起きてたんですか」
「もう寝るところよ。…ところで遊戯知らない? 帰って来るのが遅過ぎるわ!」
古泉はああ、と手を打つ。
「彼なら、ちょっとした事情があって、眠っているところですよ」
「何!? このオレを置いて一人だけ就寝だと…!?」
海馬が首だけをこちらに向けてきたので、すかさず「余所見すんじゃないわよ!」と言っておく。
「それより、何なのよ、その『事情』って。なーんか面白そうじゃない…」
 新しい興味を見つけて、ハルヒの目が生き生きと輝き始める。
その後、古泉と共にハルヒは出て行き、やっとこの部屋に静寂が訪れる。


「…男に飛び付き、密着し、挙句の果てに下卑た格好など……」
一人呟くその声に悪態は篭っていなくて。
手には硬いハンドルが握られているはずなのに、まだ柔らかな感触が残っていた。
「痴女めが」

タイガーモスは静かな夜空を往く。


641:名無しさん@ピンキー
08/05/09 01:11:01 bOFaaa2U
以上で終わりです。最後の最後でsage忘れ申し訳ない
最初はラピュタネタを拝借して「雲の中に入って乱気流に揉まれる」ことにしようかと思いましたが、
そうすると見張りをしているロボ組が大変なことになると気付いて路線変更
そもそも前の遊戯サイドで翌日談とかやってしまった時点で、
一日しか乗っていないと思われる原作とは、完全にパラレル扱いになるのだと気付きました
以後、名無しに戻ります

642:名無しさん@ピンキー
08/05/09 01:42:02 IrCzcQpg
>>641
リアルタイムで乙です!!
これは予想以上に素晴らしいツンデレカップルwwww
面白かった!!

にしても、改めてスレ全部見返すと社長絡みのSS多いなww
キャラ的に書きやすいんだろうか?
言葉、こなた、ハルヒとどれも違う良さがあってイイ!!

643:名無しさん@ピンキー
08/05/09 03:06:14 5cAVzruV
>>641
GJGJ!
いざ読んでみたらこの絡み面白いwww
また書いてくれ!

644:名無しさん@ピンキー
08/05/09 09:42:57 u1qmfz7G
女性陣お風呂ネタを構想中なんだが、学生軍団の体に関してはデータがもうあって琴姫の体は妄想完了。
しかし、東方組ってどんな感じの体してるんだろうか。

645:名無しさん@ピンキー
08/05/09 10:57:18 aT+z9z5e
アリス→ひんぬー
魔理沙→B~Cくらい
 
てかニコニコで魔理沙とかアリスの画像見れば?
いくらでもあるし

646:名無しさん@ピンキー
08/05/09 11:42:43 kFWiXJfE
>>645
そうか?俺は逆に魔理沙の方がひんぬーなイメージがあるけど

647:名無しさん@ピンキー
08/05/09 16:22:55 wVZN6G8m
どうみても魔理沙のほうがひんぬーです本当に(ry

648:名無しさん@ピンキー
08/05/09 17:04:57 2h6s4PfV
俺はアリスのがひんぬ~な気がする。
顔グラのせいだと思うが

649:名無しさん@ピンキー
08/05/09 17:17:52 8/WBJftH
両方つるぺったんに出てたから両方ともうわなにをするやm

650:名無しさん@ピンキー
08/05/09 19:06:58 UhCukskV
>>649
こなたと三人で胸ぺったんガールズですね。
わかります

651:578
08/05/09 19:45:11 HSSd/Mlh
以前こなた遊戯を投下した578です。宣言どおり社長ハルヒを書いたので乗せることにします。
………途中までですが
相変わらず無駄に長い上にエロ?なにそれ美味いの?って感じですが…


652:578
08/05/09 19:49:14 HSSd/Mlh

満天の星空の下、夜空をかける飛行船、タイガーモス号
その船内、ある者は戦いで傷ついた体を休め、ある者は次なる戦いに向け鍛錬を行っている
それぞれが自由に時を過ごす。そんな中、タイガーモス号操舵室
この部屋はまさに今、戦場と化していた……

「レアカードに傷がついたわぁぁぁ!!!」
「フタエノキワミ、アッーーーーーー!!!」
バシィッ!!

ぶつかる拳、広がる波紋、響く奇声
壁には無数の傷跡、さらに所々穴も開いている
対峙しているのは海馬瀬人と涼宮ハルヒ
2人の視線は火花を散らし、お互いを睨み殺さんばかりの迫力を放っている

「ちょっと!!レーザーならまだしも女の子に拳を振るうなんてどういう神経してんのよ!?
社長だかなんだか知らないけど、最低ね!」
「ふぅん、元はと言えば貴様から仕掛けた決闘!性別を理由に勝利を得ようなど、
貧乏くさい凡人にはお似合いの戦術だな!!」
「言ったわね~…このっ、覚悟しなさい!!」
「ふぅん…来るがいい!!」

そもそも何故2人は熱いデュエル…もといバトルを繰り広げているのだろうか
理由は簡単。ハルヒは船の操縦をしようとし、海馬はそれを阻止しようとしているから……のはずだったが、最初はイスに座る座らせない、
ボタンを押す押させない程度のものだったのだが、いつの間にかこのような展開に
最も、肝心のハルヒはそんな目的とっくのとうに忘れているらしい。操縦に必要な操縦桿は取っ組み合いの最中に折れ、部屋の角で寂しく転がっている
遊戯が巻き込まれないように部屋から出る際、操縦をオートモードに切り替えていなかったら大惨事になっていたことだろう


653:578
08/05/09 19:52:37 HSSd/Mlh
「食らいなさい!ミクルビーーム!!」
「無駄だ!リバースカードオープン!魔法解除!」
ハルヒの目から放たれた怪光線は、海馬に当たる寸前で掻き消された
「卑怯よそんなカード!」
「その程度の貧弱なビームでは、俺のロードを妨げることなどできんわ!自ら地面に跪くがいい!
リバースカープン!エネミーコントローr「うりゃーー!!」
「ぐぉお……!?おのれ1度ならず2度までも……許せん!!」

もはや2人とも、止まることを忘れてしまっているらしい。このままでは操舵室そのものが大破しかねない。
しかしここには、調停役のピコ麻呂もハートマンもいない。
「ならば俺の手で直接地面に這い蹲らしてやる!!逆転の女神!」
「それはこっちのセリフよ!容赦しないわよ!?」

「傷がついたわ!傷がついたわ!傷がついたわ!ついたわついたわついたわついたわ!」
「フタエノキワミ!フタエノキワミ!キワキャン!アッー!アッー!アッー!アッー!アッー!」

足を止めて拳をぶつけ合う2人、ハルヒは格闘家であるが一応は女である。魔術師とはいえ男の海馬には腕力では敵わないだろう。
しかし一方の海馬も、女であるハルヒに手を出すことへの抵抗感か、動きが通常の戦闘より遥かに鈍い
当初互角だったぶつけ合いだったが、海馬がじりじりと後退を始め…

「ついたわついたわついた…ぐっ!」
「もらった!フタエノキワミ、アッーー!!
「ぐわあああーーー!!」

顎に決まった渾身の一撃、海馬の体躯は軽やかに宙を舞い、背中から落下する
うめき声を上げる海馬。ハルヒは容赦なく、飛び上がると海馬の体を馬乗りで押さえつける

「ここまでね海馬君!観念しなさい!」
「くっ……この俺が……」
海馬は屈辱と背中の痛みから顔を顰めている。対してハルヒは笑顔。しかも、ただの笑顔ではない。
内に厄介な考え事を孕んだ、世にも楽しそうな
「まさか海馬君が女の子に暴力を振るうKC社長ならぬDV社長だったなんてね~。
皆に言いふらしちゃおうかしら?」
笑顔のまま、腕を組み絡む様な口調でしゃべりだすハルヒ
「ふぅん……何を考えているか知らんが、勝手にするがいい…」
「へぇ~…じゃぁ桂さんやこなちゃんや琴姫さんにも教えてあげるわ!きっと幻滅するわよ~?」
「……なぜそこで桂の名がでる……」


654:578
08/05/09 19:54:38 HSSd/Mlh
「ふーん…こなちゃんや琴姫さんも名前を出したのに、反応するのは桂さんだけなんだ……」
「ぬっ……!?貴様……一体何を企んでいる……」
海馬の顔が、先ほどの苦痛と屈辱によるものではなく、驚きと疑問が入り混じった表情に変化した
「かかったわね海馬君…アンタ、桂さんのこと避けてるでしょ!?」
「ふ…ふぅん……何を言っているのか理解できんな……」
「とぼけても無駄よ!実はさっき本人から相談されたんだから!

『海馬君は、私のこと嫌いなんでしょうか……?同じ部屋にいるとすぐに出て行かれるし……
話しかけても素っ気無いし、いつも睨まれているような気さえ……』

……ってね!」
笑顔とは程遠くなった、静かな怒りを潜めた声色で、海馬に詰め寄るハルヒ
操舵室に来た本当の目的は、どうやらこの質問のためらしい。暴れて遊戯を退席させ、
2人っきりの空間で海馬が身動きできない状態に持ち込んだのも、その質問のため
普段は仲間に理不尽な要求を突きつけ喜んでいる彼女だが、それゆえに仲間に何かがあったときは、
自分の事の様に心配する性格をしている

「……それは桂の勝手な勘違いだろう、下らん。さっさと退け…操縦がしたいのなら、好きにするがいい」
「船の操縦なんて最初からどうでもいいの!それよりまだ白を切るつもりなら、こっちにも考えがあるわ……」
顔を横に向け、我関せずを貫こうとする海馬
その海馬の態度に、ハルヒは口元をひん曲げた笑みを浮かべると、後ろ手でゴソゴソし始める
(な、何をするつもりだ!?まさかこの体勢から殴るつもりか!?それともギターで!?
よもやあの赤黒い男を呼び出すつもりではあるまいな………)
海馬の脳内を駆け巡る危機の予感。這い出そうと体を動かすが、ハルヒの太腿が横っ腹を押さえつけており、
身動きが取れない
海馬の焦りを尻目に、ゆっくりと後ろにやっていた手を前に出すハルヒ
その手には………

「ちっ…………ちっ………」



「ちくWAAAAAAAAAAA!!!!???」



駐車場おでんが握られていた



655:578
08/05/09 19:55:34 HSSd/Mlh
「アンタの弱点は事前に遊戯君に聞いといたわ!……まさかこんなにいやがるとは思わなかったけど……
ほら、さっさと桂さんにいじわるしてる理由言いなさい」
「ふぅん……た、たかだかおでんなんぞで俺を脅かそうなど、ちゃんちゃらおかしっ、
き、貴様垂れてるぞ!!汁が!服に染みが!どうやってそんな出来立てを持って来た!?
そもそもどこに隠していた!?」
「え?スカートの中だけど?」
「この痴女めが!くっ、話してやる!話してやるからこんにゃくを押し付けるなー!!」
(アレルギーなのかしら……?)


656:578
08/05/09 19:57:18 HSSd/Mlh
まだ途中です。
海馬の性格とか言葉遣いおかしいような気がするのはスルーでお願いします。
続きは今日中にはあげたいと思っています

657:名無しさん@ピンキー
08/05/09 20:00:24 bOFaaa2U
>>658
前半お疲れさまです
さり気にまた絵板ネタがwwww
別の場所では遊戯とこなたがデュエルしている最中なんですね。わかります

658:名無しさん@ピンキー
08/05/09 22:36:17 HRaRW18S
ちくWAAAAAAAAAAAAAAAAAA




wwwwwwwwww
い、いかん。これだけでもう腹筋崩壊

659:名無しさん@ピンキー
08/05/09 22:51:49 u1qmfz7G
ハルヒがフタキワ連発してるのが脳内ボイスでループしまくってるんだがw

660:名無しさん@ピンキー
08/05/09 23:00:07 cMTkoVSY
ちくWAAAAネタとデュエルできるなんて夢のようだよパンチラネタ
大人気だなwww
以前本スレで投稿されてたSSにもこのネタあったし
絵板は貴重な萌え供給源ですな

661:578
08/05/10 01:17:21 CjZTUK1d
完成しました。また長い上に社長の性格壊れまくり展開急すぎこじ付けすぎで
なんかよく分からなくなってますが………


662:578
08/05/10 01:19:37 CjZTUK1d
同時刻、タイガーモス号通路……
「ふぅ……」
ため息をつきながら歩く黒法衣、矢部之ピコ麻呂
タイガーモス号内の見回りおよび各所の点検のため、船内を歩き回っている途中である
「ん………あれは……」
ブリッジ前の通路を通りかかったピコ麻呂は、ブリッジの扉の前でウロウロしている少女を発見した
少女は扉の取っ手を掴んでは離し、掴んではまた離し、悩んだ顔で扉を見つめるという行為を繰りかえしている

「何やっているのだ?桂?」
「ひゃっ!?ぴ……ピコ麻呂さん…驚かさないでください……」

突然声をかけられ、かわいらしい悲鳴を上げる少女、桂言葉
手には、パンを乗せたおぼんが握られている
「こんな夜更けにどうしたのだ?ブリッジに用がある様子だが……」
「あっ、はい。海馬君と遊戯君、ご飯を食べていませんから、琴姫さんにお願いしてパンを
いくつかいただいてきたんです。」
そう言って、お盆を突き出して見せる言葉
気の利く優しい子だな、とピコ麻呂はよだr…微笑を浮かべた
「では、はやく持っていってやりなさい。あいつらも腹が空いているだろう」
「あ、あの、ちょっと待ってください!まだ開けないでください!」
ドアノブに手をかけるピコ麻呂、力を入れてドアを押そうとする寸前、言葉に服を引っ張られ、ドアから引き離された
「どうしたのだ一体?何かあの2人と揉め事でもあったのか?」
「いえ……そういうわけではないんですけど……」
訝しげな視線を送るピコ麻呂に、顔を伏せてごにょごにょと小さく呟く言葉
やがて顔を上げると、意を決した表情で、ピコ麻呂にこう言った
「あの、ピコ麻呂さん!ご相談に乗ってもらえませんか!?」
「…………ふむ?」


「なるほど……海馬に嫌われているのでは、と気にしておるのだな?」
「はい……それに、海馬君背も高くて、態度も尊大で…ちょっと怖いんです……」
「ふむ……」
確かに、海馬は背が高く目つきも悪く、大企業の総帥だという自負から生まれる高圧的な態度を振り回している。その彼と同年代の言葉は、ハートマンや阿部とは
違った怖さを感じているのだろう。
だが、彼はその態度をほぼメンバー全てに対して取っている。海馬を怖がるあまり、言葉が勘違いしているという可能性もある
しかしピコ麻呂には、海馬の言葉に対する態度に1つの心当たりがあった
「たぶんだが……心当たりが、1つある。多分だがな………」
「あ、あるんですか?、ぜひ、教えてください」
必死な表情でピコ麻呂に詰め寄る言葉。海馬の態度を、よほど気にしているらしい
ピコ麻呂は1度大きく息を吸うと、ゆっくりと話し出した…

「わしも遊戯から聞いた話なので詳しくは語れんが………海馬は昔、目の前で義父を亡くしたらしい…」
「え………?」


663:578
08/05/10 01:21:10 CjZTUK1d
「俺の義父は昔、俺の目の前でその命を絶った」
「え………?」
どんな痴情のもつれかと楽しみにしていた。しかし、予想外の喋り出しに、間抜けた声を上げるハルヒ
「……どういう意味よ?それ」
「ふぅん……そのままの意味だ。俺の義父は俺の目の前で死んだ」
文意を掴みかね、再度質問するハルヒ
対して海馬は、さきほどの取り乱した様子は消え、普段の高圧的な表情でさもつまらなそうに言葉を繰りかえす
「それが、桂さんとどういう関係があるのよ……?」
「ふぅん……貴様には分からんだろうが、人間の死というものは他人に大きな影響を与える…」
ハルヒを無視し、語る海馬
「死んだ人物に抱いていた感情が恨みであれ、憎しみであれ、恐れであれ…」
「桂さんのような、愛情でさえ……?」
「そうだ。特に親しいものの死、それは残された者を強く縛り付ける。その死んだ者に対する感情……俺の場合は、復讐心だ…義父に対するな……」
「復讐……?」
「ヤツの死は俺の予想外だった……倒すべき敵であるやヤツをとことん追い詰め、俺の受けた屈辱を万倍にして返すという思惑は崩れた……。ヤツは消え、俺に残されたのは生涯消えん、果たされぬ復讐の火種のみ……」
「……………」
海馬は一旦言葉を区切ると、ハルヒの体を手で押しのけた
ハルヒは全く抵抗の色を見せず、されるがままに海馬の上から体をどける
「桂の場合は、あの誠とか言う馬の骨のための愛情だろう……」
「…………」
「一生消えず、報われず、果たされず………」
海馬は立ち上がり、言葉を続ける
埃を払い、服の乱れを正す。話しかけているはずのハルヒには目もくれない。いや、話す相手など初めからおらず、ただ自分の心の内を自分で再確認しているのかもしれない
「そんな死者への思いを引きずっているのだ。俺も桂も」
これで終わりだ、とでも言うようにハルヒに背を向け、沈黙する海馬
その背は、どこか寂しそうだ
「つまり………」
「つまりは…心配してあげてるってわけ?同じ境遇の、桂さんを…」
「ふぅん………勝手に想像するがいい………」



664:578
08/05/10 01:22:34 CjZTUK1d
「……………………」
「……………………」

沈黙。

2人とも、何も言葉を発しない
物音一つ立てず、ただじっと………

耐え切れなくなったのは海馬のほうだった。「えぇいっ」と口の端から漏らすと、振り返り、声をかけた
「これで疑問は晴れただろう!さっさと帰って…」

「アンタよ………たのは……」
「桂だろうが………何だと……?」

わずかに聞こえたハルヒの呟き。海馬は自分自身の声でそれを聞き逃した
ゆっくりとした動作で立ち上がるハルヒ。顔色は、前髪に隠れて窺うことができない
立ち上がると、一歩、海馬に近寄る。また一歩。また一歩
そして海馬の目の前、そこで、顔を上げた

「アンタよ探してたのはーーー!!!!」
瞳に爛爛とした輝きを灯して

「うっ、ぐぉ!?」
「アンタなのよ!!私が探してたのはっ!!」
押し倒される海馬。本日2回目の馬乗り
突然のハルヒの叫びと奇行に、混乱する社長
「な、なにをする貴様!?俺の話を聞いて…」
「我がSOS団に足りなかったのはアンタみたいなキャラなのよ!!」
「なっ………!?」
海馬の肩を掴むと、前後に激しく揺さぶるハルヒ。後頭部が床にガンガンぶつかろうが気にしない
「そうよ!これまでのSOS団は明るすぎたのよ!古泉君もみくるちゃんも!これからは、高ビーな態度の裏に暗い過去とトラウマを持ち、それでいて気になる子には素直になれないツンデレ男!!そんなキャラが今の時代には求められているのよ!!」
大声で叫ぶと、パッと手を離す。後頭部と床がぶつかる音。またしても気にも留めず、今度は両手を海馬の両隣に置くと、ズイッと上から顔を近づける



665:578
08/05/10 01:24:01 CjZTUK1d
「アンタ、SOS団に入りなさい。団長命令よ!」
「ふ…ふぅん、断る!!俺は下らん宗教団体なんぞに……ちくWAAAAA!!!!それを近づけるな!!はやくそれをSI☆MA☆E」
「はやく団員になるって誓わないと口に突っ込むわよ!?今なら副副団長にしてあげてもいいわ!」
【こんにゃくを海馬の口に捻じ込みながら】喜々とした表情で勧誘を迫るハルヒ。対して顔がおでん汁でベトベトの海馬
「きっ…Kiss……☆Summer…いぃ……しろぉ……!!」
『貴様、いい加減にしろ!』という怒りの抗議さえ、途切れ途切れにしかハルヒには届かない
その必死の抗議が、海馬にとってはマイナスだった……

「えぇ!?なんですって!?『キス魔しろ』!?ま…まさか……」
素っ頓狂な声を上げ、ハルヒの手が止まる。抗議の声が届いたか、と、安心する海馬。しかしハルヒが次に発した言葉は、海馬には予想外のものだった

「まさか……入団するから、キスしろって言うの!?」
「…………へぇあ………?」







岩「僕が時を止めた………」





岩「そして時は動き出す………」





「き、貴様ァ!!一体何を勘違いしたらそのような結論にぃ……!!」
「ま、まぁ優秀な団員を勧誘するために身を張るのが団長の仕事よね!仕方がないわね!キスしてあげるから頑張って私のために働きなさいよ!?」
「ふざけるのも大概に……うっ!?」
海馬の頭が左右から捕まれ固定された。思わず声が止まる
目の前の空間を占めるハルヒの顔
激しく動いたせいか、それともこれからの行為への緊張によるせいか、頬は赤らみ、上気している
普段はその気性からコロコロと変わる表情。しかし今は、唇をわずかに突き出した、緊張した面持ち
元が端正な顔立ちをした美少女である。普段と違うその表情に、海馬も思わず、
(この女……こんな表情もできるのか………)
思わず、見とれてしまった

唇の距離は徐々に、徐々に縮まり、そして………


666:578
08/05/10 01:26:09 CjZTUK1d
同時刻、ブリッジ前通路……

「そうですか……そんなことが……」
「ふむ。わしも遊戯から聞いたことから想像したことだから、本当かどうかは分からんがな」
ピコ麻呂からの言葉への説明。それは海馬がハルヒにしたものと同じだった
「遊戯が言うには、海馬は、海馬ランドとか言うものを建設して、恵まれない子供達を招待するのが夢らしい。なんとも優しい心根の持ち主ではないか」
「そう……だったんですか…海馬君、本当はいい人だったんですね……」
胸を撫で下ろす言葉。ホッとしたような、嬉しい様な表情を見て、ピコ麻呂の顔にも思わず笑みが浮かぶ
「さぁ…誤解は解けたんだ。行ってやれ」
言葉の後ろへ回ると、その肩を押し、扉の前へ。「頑張って参れ」という笑みと共に
「………はい!」
言葉はその笑みに大きく頷くと、ドアノブを掴み、扉を開けた

「海馬君、パンを持ってきたので、ご一緒に………」


目に入った光景は、抱き合う海馬とハルヒ
顔を近づけている。いや、「近い」ではない。顔同士、いや、唇同士が………触れ合っていた
しかもハルヒのスカートは激しい動きのせいで大きくめくれ、言葉の位置からはパンツが丸見えとなっている

「……………………」
キィー………バタンッ………


「おぉ、どうしたのだ言葉?」
「中に………誰もいませんよ………」
開けた途端、扉を再び閉めて外へ出てきた言葉に声をかけるピコ麻呂。返ってきたのは、氷のように冷たい声音
「誰も……遊戯も海馬もおらんのか?」
「知りません……あんな人……」
ピコ麻呂の質問に、言葉は振り向くことさえせず、まるで幽鬼か何かのようにフラフラと、通路を歩き去っていった

「お嫁さんも……愛人も……死んじゃえ……」

去り際、ピコ麻呂には言葉がそう言ったのが聞こえた
ブリッジの中を確かめて見たかったが、止める事にした。興味本位でちょっかいを出したら、大変なことになる予感がしたからだ。今のピコ麻呂の心中は、『触らぬ神に祟りなし』だった


667:578
08/05/10 01:27:09 CjZTUK1d
「恋心に傷がついたわあああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「フタエノキワミ、アッーーーー!!!!」

一方ブリッジ内、キスシーンを言葉に目撃されたハルヒと、服の袖で必死に唇を拭う海馬との争いが再び行われていた
ちなみに両者とも、耳まで真っ赤になっている
「何よ!?キスしろって言ったのはアンタじゃないの!!」
「DA☆MA☆RE!!貴様が勝手に勘違いしたのだろうが!!もう容赦はせん、出でよ!ブルーアイズ!!」
「何よその言い草!!神人、出番よ!あんな乙女心が分からないヤツやっつけちゃいなさい!!」
「アイアイサー。」
響き渡る爆音、破壊音、奇声、叫び声
タイガーモス号の夜は、一部の人を除いて、ゆっくりと更けていった……



668:578
08/05/10 01:28:39 CjZTUK1d

(しかし、若者の悩みを解決してやるなど、わしも中々リーダーらしいことをしたのぉ……)
ニヤニヤとした顔で通路を歩くピコ麻呂。言葉と分かれた後も、真面目に見回りを行っているようだ
(主人公(笑)とか主人公(一応)とか「パン買って来いよ」とか言われるわしだったが……これで少しは、面目躍如できたかのぉ……)
時刻はもうすぐ日付が入れ替わるころ
ピコ麻呂は拳をぐっと握り、嬉しさを噛み締める
(これからムスカとの決戦じゃ……これからは皆から頼られるリーダーとならねばな……)

「む?明かりが漏れている……誰かおるのか……?」
脳内妄想で浮かれるピコ麻呂の目に、明かりが飛び込んだ
明かりが漏れているのは、貨物室
ピコ麻呂はいぶかしみながら、貨物室の扉を開けた
「明かりがついておる…この貨物室は立ち入り禁止のはずなんだが……」
中には誰もいない。だが、明かりがついているということは、誰かがここにいたということ
体を緊張させ、神経を研ぎ澄ます
鋭敏化した感覚が、何かを察知した
「奥に……何やら気配を感じるな……」
倉庫の奥に、人の気配がする。いや、もしかしたら人ではないかもしれない
(まさか魔王の手下か!?ぃよし!この主人公、矢部之ピコ麻呂が成敗してくれる!!そして皆に頼られるリーダーとなるのだ!!)

「喰らえ魔王の手下!ぷよぷよするry」








ピコ麻呂「ティウンティウンティウン……」


おわり。


669:578
08/05/10 01:36:55 CjZTUK1d
以上です。ちょっと蓬莱人形のコスプレしてきます。
ハルヒ社長のつもりですが、実は海馬言葉です。文句はうけつけません。
ちなみに>>657さんと>>660さんの言うとおり、絵版のネタ勝手に使ってます反省してます。
言葉の相談は遊戯が受ける予定だったんですが時系列的に急遽ピコに変えました。えぇ、計画性なんて
最初からありませんが何か?

実は書いてる途中でピコ琴姫と阿部ハルヒのガチエロを思いついたんですが書くべきか自重すべきか
迷ってます
皆さんの意見をお聞かせ願えると嬉しいです。

あと、今日中にあげると言いながら遅れてすいませんでした。

670:名無しさん@ピンキー
08/05/10 01:37:12 OtPscsYI
GJ!
まずいぜ、社長にSOS団巻き込まれフラグとNiceBoatフラグが立ってやがるw

671:名無しさん@ピンキー
08/05/10 01:43:56 lgU1+Bb+
>>669
色々言いたいから色々言う
GJ!
腹筋返せwwwww
面白すぎるw
ちょw神人www
社長うらやましい
俺はピ琴姫読みたい


672:名無しさん@ピンキー
08/05/10 02:27:35 ZcHW81iP
なんだか鬼畜マリオのごとくどんどん書く技術あがってるなw
もうネタ満載で何処から突っ込めばいいか…www
なにはともあれGJ!

さて俺も久々に何か書くかな…
最近少なめなロクミクでも…

673:名無しさん@ピンキー
08/05/10 04:32:30 cUc8qw8g
>>669
GJ!!社長ハルヒいいよ社長ハルヒ!
ピコ麻呂はやっぱり主人公(笑)だなw
阿部ハルヒのエロも読みたいです!

>>672
ロックミク俺の本命なんで期待してる

674:名無しさん@ピンキー
08/05/10 10:43:57 eukAVfJq
>>669
GJ!俺の腹筋を返せwww
ハルヒかわいいよハルヒ
なんか社長がエロゲの主人公にしか見えn(ティウンティウン
ピコ琴も阿部ハルも期待してるよー
首を長くして待ってるよー

>>672
wktkwktk
最近ロックミク減ったから楽しみだ

そういえば
このスレに来てる人はどのカップリングが好きなわけ?
俺はピコ琴(本命)か阿部琴かハル琴(大穴)
…琴姫好きなのがバレバレでスマソ、首吊ってくるわ…

675:名無しさん@ピンキー
08/05/10 11:14:25 kz0VhM0p
俺は谷口かKBCが関わる(ギャグ前提の)SSが目的でスレに来てるからなぁ
個人的には桂馬、DIO銀。マイナーだがリョウアリ、古アリあたりが好み
…絵板の影響を受けまくってると言わざるを得ない

676:名無しさん@ピンキー
08/05/10 11:27:41 lgU1+Bb+
俺は百合スキーだからハル言、ハルこな、マリミクが好きだったりする。
もちろんロクミクとか普通なのも好きだがなw
ぶっちゃけ阿倍×古泉もちょっと見てみた(ry
 
 
ちょっと今ハルこな書いてるんだが微エロで済ますべきかエロにすべきか悩んでるんだがどっちが良いかな?


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