08/02/04 20:09:22 y2NXWwPj
─ぶるっ
(ぅ……こ、これは。
お姉ちゃんの、もらっちゃったよぅ……はぅぅぅ)
間の悪いことに、というか、これでもう絶対に『空気読んでよ』とはお姉ちゃん
には言えないのがはっきりしたこの瞬間。
はい、わたしも……したくなってしまいました。
とほほ。
「お姉ちゃん」
「ん?」
「ちょっとここで待っててくれる?」
そう言ってわたしがお姉ちゃんから離れてそこの草むらに行こうとした時。
ガシっと、妙に力強くお姉ちゃんに手を掴まれてしまったのです。
(……って、なんで?)
「……」
「……」
「……」
「……」
「……あの、お姉ちゃん」
「なに?」
「手、離し」
「大丈夫だから」
「へ?」
私が重ねるようにして握っていたお姉ちゃんの手はいつの間にか、するりと、握っ
ていた指を互いに搦め合わせるように変えられていて。
「だいじょうぶだから。今度はちゃんと私が澪の手をずっと握っててあげるから、
大丈夫だよ」
「いや、わたし別に」
「あ、でも、その写真機はちゃんと澪が持っててね。もしも幽霊が出たら危ないか
ら─私使えないし。
だから澪のぱんつ、私が脱がしてあげるね。大丈夫、お姉ちゃんにまかせて」
「ちょ……ま……」
「お姉ちゃん頑張るから、ね、澪」
そう言って微笑んだお姉ちゃんの顔は─。
おわり