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前回の執行からちょうど1年。死刑廃止派とみられてきた千葉景子法相が突然、死刑執行に踏み切った。
「自らの命令」と明言し、現職法相として初めて執行に立ち会ったことも公表した。
就任以来、執行命令書にサインするかは明言を避け、「国民的議論を踏まえて、道を見いだしたい」と話していた。
突然の「変節」に、死刑の容認派、廃止派に波紋が広がった。
昨年の政権交代で千葉法相が就任し、死刑廃止団体の中には「執行は遠のいた」と楽観する声もあっただけに
落胆は大きい。死刑廃止議連の事務局長を務める村越祐民・民主党衆院議員は「どういう変節をしたのか。
落選して破れかぶれになったのか。政治家がそう簡単に信念を曲げていいのか」と批判した。
死刑廃止団体「アムネスティ日本」は前回の執行から1年経過したこの日、国民的議論を求める声明を出す
準備をしていた。寺中誠事務局長は「執行しておいて、存廃を検討する勉強会を立ち上げるなんて、
まやかし以外の何ものでもない」と憤った。
千葉法相が期待を持たせた面もある。昨年12月に面会した日本弁護士連合会から「執行停止の要請で大臣が
会ってくれたのは初めて」と驚きの声さえ上がっていた。
だが、大臣の選択肢は少しずつ狭められていったようだ。地下鉄サリン事件にかかわったオウム真理教の
井上嘉浩元幹部の上告が最高裁で棄却され、今年1月に死刑が確定するなど千葉法相の就任後も
死刑確定囚は増え続けた。2月に内閣府が公表した死刑制度に対する世論調査では、死刑容認派が85%を超えた。
法務省内には、昨年始まった裁判員制度への影響を心配する声もあった。市民が苦悩の末に決めた死刑が、
法相の判断で滞っては、裁判員からの批判が噴出し、制度を根本から揺るがしかねない―。
法務省はそんな危機感を強め、幹部が千葉法相への説得を重ねていた。ある幹部は最近、こう語っていた。
「当初はかたくなだったが、最近は少し考える様子が出てきた」
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