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民主党が総選挙で政権交代を果たした場合の政権運営について、金融市場では、財政
悪化と国債増発に強い懸念がある一方、少子化対策や行政改革に期待する声が多いこと
が７日、エコノミストやファンドマネジャーなど４０人（うち有効回答３３人）へのア
ンケートで明らかになった。
政権交代で不安がある分野は、最多の１９人が「財政再建」を挙げた。具体的には
「財源手当ての実効性が極めて不透明」（松山隆太郎・みずほインベスターズ証券調査
部次長）、「無駄削減、埋蔵金活用、税制改革のすべてにおいて不安がある」（丸山義
正・伊藤忠商事主任研究員）などの指摘が相次いだ。
この結果、国債発行が「増える」との回答は２２人に上り、「減る」はなく、「変わ
らない」は９人にとどまった。「小沢一郎氏は『財源は政権を取ってから考えればい
い』と発言している」（板東明継・岡三証券シニアエコノミスト）など、警戒感が強
い。
一方、期待する分野では、「少子化対策」（１７人）、「行政改革」（１６人）が上
位に並んだ。「大規模な少子化対策は日本の基礎体力を高める」（落合昴二・みずほイ
ンベスターズ証券シニアマーケットエコノミスト）、「子ども手当は景気対策としても
筋が良い」（村上尚己・マネックス証券チーフエコノミスト）、「『国家戦略局』『閣
僚委員会』を活用した官邸主導の意思決定システムの確立を期待」（小玉祐一・明治安
田生命保険チーフエコノミスト）などの評価があった。
景気への影響は「消費者向け政策へのシフトで個人消費の成長戦略が取られ、成長は
安定的に高まる」（加藤進・カリヨン証券チーフエコノミスト）、「大企業中心の国家
ベースの成長戦略が示されておらず、景気回復効果に多くを期待できない」（金武審祐
・セントラル短資総合企画部長）などと強弱それぞれの見方が伯仲した。
調査は７月２９日～８月５日に実施し、書面や口頭で回答を得た。
（2009/08/07-14:54）
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