17/04/18 12:25:56.85 .net
>>675をさらに改変してみた。
私は山道を登っていた。も3日も何も食べていない。足が棒のようだ。
峠に差し掛かった時、向こうから若い男が登ってきた。男は峠の岩に腰をかけると、懐から手ぬぐいを取り出して額の汗を拭った。
私はよろよろと男に近づくと
「何か食べ物を恵んでいただけませぬか」
と頭を垂れてお願いした
「え」
男は肩から提げた荷物を押えて一瞬考えた。
「かなりお腹が減ってそうだし、しょうがいないな。はい」
男は鞄から取り出した3つの団子のうちの1つを私に差し出した。
「おお。ありがとうございます」
私は夢中で団子を頬張った
「よっぽど腹が減ってたんだな。これも食べな」
男は今度は握り飯を私に差し出した。
「おおおお。ありがとうございます。ありがとうございます」
私が握り飯を頬張る横で、男はどこか嬉しそうに握り飯を食べていた。
「さて、行くか」
男は握り飯を平らげると立ち上がった。
「達者でな」
男はにこにこと手を振って峠を越えていった。
私は何度も頭を下げながら、感謝をこめて力一杯尻尾を振った。
これが私と彼……桃太郎との最初の出会いである。