ニコニコMUGEN男女カプ萌えスレ 9at SIBERIA
ニコニコMUGEN男女カプ萌えスレ 9 - 暇つぶし2ch44:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/09 20:37:58.31 発信元:182.249.213.34
最近ここでよく見かける草薙さん
今年で何回目の成人式なのだろうか…

45:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/09 20:52:57.73 発信元:124.146.174.15
八神さんもだよw
サザエさん時空、なんと恐ろしい……

ていうか意外と20ちょうどの人って少ないよね

46:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/10 00:56:26.41 発信元:202.229.176.129
>>44
学ラン姿も復活して今回でたぶん18回目

47:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/10 01:22:48.50 発信元:124.146.174.13
94の夏が初稼動の19歳で、誕生日が12月だから確かに18回目だな

成人式の次ってなんのイベントがあったっけか

48:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/10 01:34:36.77 発信元:58.87.195.26
エロそうといえば恵方巻き

49:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/10 05:48:31.86 発信元:182.249.55.64
>>43
成人とか若人とかいう単語が似合わなそうな人達でたまりません!


50:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/10 06:22:53.22 発信元:59.146.112.148
>>43
休日くらい病院の人らをゆっくりさせてやろうぜ

51:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/10 21:08:10.89 発信元:206.223.150.45
今年の抱負でも述べればいいんじゃね


かがみん「……ヘタレだの受けだの言われ続ける現状は打破したいところだ」
せっちゃん「悪役としての威厳と言うか、カリスマと言うか―」
クロちゃん「このまま『ちゃん♪』付け呼ばわりに甘んじるつもりは無い!」
ジェダ君(……そんなに気にする事かなぁ)


三人『ここは一発、ドーンと地獄門でも開くか!』

52:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/11 10:24:22.04 発信元:219.98.225.190
ちょうど今原作で地獄の門を開くんでどうこうって話やってるなクロちゃんw

53:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/12 22:15:34.12 発信元:125.202.143.109
さっき>>51にBスタイルな二人と一幕青龍が
12Pカラーで走っていったけど何かあったのか?

54:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/17 16:08:50.98 発信元:118.3.64.38
>>42
ほむらってなんか病気もってたっけ?それ以外はあってるけど

55:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/17 16:15:08.70 発信元:118.3.64.38
ごめん調べてみてわかった 一応病弱設定なのか

というか>>36で書かれてる要素はまんまさーたんと同じだな…

56:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/17 17:42:39.75 発信元:206.223.150.45
でもさーたんばっかネタにされてるけど、実際問題はぁと側のガチ度も大概だよなw
男前かつ朴念神だから注目されにくいが


そしてまどかも相方が多くなった日には「ピンク髪は攻略王」説がいよいよ定着してしまうな

57:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/17 19:51:26.96 発信元:124.146.174.33
まあ、まずは大会出てからの話になるんだがな

そうだなー、ちょっと目先変えてストーリーではまったタッグって何かある?

58:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/17 19:53:43.91 発信元:223.134.66.42
キャプ戒

59:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/17 20:34:16.65 発信元:182.249.213.198
クロちゃんとはぁと

60:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/17 20:44:29.69 発信元:219.106.135.178
アステカ金糸雀

61:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/17 21:45:59.69 発信元:206.223.150.45
ゴジ空、南無三、冥界夫婦、ハートtoはぁと、キャプ戒だな
好きカプの殆どがストーリー発なありさまだ

62:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/17 22:41:20.35 発信元:111.99.45.34
アカ白はトナメで見たときぴんと来なかったがストーリーでいいなと思った
ジェダ幽々もすごい好き

63:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/18 01:20:22.02 発信元:58.92.192.136
たぶんマイナーだけどロアイン。トーナメント等にも出てないし。
おかげさまでロアはハーレムの朴念仁イメージが定着してしまった。

64:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/18 01:53:20.91 発信元:111.86.147.109
ストーリーなら核融合かなぁ

65:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/18 22:19:15.48 発信元:126.162.138.141
>>16の中から探そうかと思ったが、
教育的指導、蜘蛛、嫉妬団、ネコロマサイクル、次男次女、玉の輿、鎌仲間が誰とのタッグかわからなかったぜ

66:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/18 23:29:53.96 発信元:121.3.252.109
>>65
教育的指導は慧音と韋駄川煉(BBB)
ネコロマは元動画だと「ネコロマンサー」で、燐と吉良吉影(JOJOオリ)
玉の輿は星とアイアンマン(MVC)
このへんは気の向くままに男女タッグシリーズの人の動画見るといいんじゃないかな

こっからは推測が入るけど、
蜘蛛はヤマメとスパイダーマン(もしくはダーマッ)
嫉妬団はパルスィと聖帝(笑)サウザー
じゃないかな。

次男次女は前スレに九戸真太郎(豪血寺一族)とのタッグって書いてあった気がする。
こまっちゃんはなんか鎌持ったのとタッグ組んでたよーななかったよーな。テスタだったっけ?

67:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/19 16:32:06.22 発信元:111.86.142.206
某所でデュオ(ガンダムW)とのペア絵を見た覚えがあるが、それとは違うかな

68:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/20 00:03:36.20 発信元:58.92.192.136
>>16正体不明も分からんな。
あとほむほむ初の男女タッグ(おそらく)の相手が鰤になったわけだが。

69:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/20 00:35:53.89 発信元:121.3.252.109
正体不明は確かキョンとのタッグのはず。

ほむらとブリジットは学級崩壊2だよな、なかなかあそこのランセレは粋なはからいをしてくれる
どんな動きしてくれるか楽しみだね

70:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/21 11:26:02.98 発信元:1.66.100.25
カオスでフィーバーな大会で改めて目覚めたタッグが多すぎて困らない
肉まん愛好会、オト○、W破天弾、月下の剣士・・・あと元々好きなタッグの活躍を久々に見れたり
新しくはまったのだと剣たくさんや叔父叔母かなぁ
剣たくさんはこれは!って思える筆頭のタッグだし叔父叔母はW破天弾と合わせておいしいし

あと自分のでカラス親子組んで戦わせてみたらクソ強くてビックリしたわ
お陰で親子もフィーバーし出した

71:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/21 17:14:42.45 発信元:126.237.64.43
>>57
ダン&レティのチルノ保護者コンビ
夫婦漫才大好きです

72:1/22ネタ ①
12/01/22 00:03:54.05 発信元:121.3.252.109
流れとまるで関係ないけど投下。
思ったより長くなりました、すいません。10レスはいかないと思ふ……。
いつもの通りゆとりさとり教育で、一応記念日(なのか?)ネタです。
独自設定が入ります。あんまりカップル成分ありません。それでもよろしい方だけどうぞ。
それでは。




『――好きですか?』
「あぁ、好きだけど」

 唐突にかかってきたさとりからの電話にそう答える京。
 そうですか、と電話の向こうからはほっとしたような声色。
 妙なことを聞くもんだな、とは思ったもののどうせ後で家に行く用事はある。

「じゃあ、また後でな」
『はい。お待ちしていますね』

 弾んださとりの声に応えて通話を切る。
 やれやれと携帯をしまいながら、胸に抑え込んだ言葉が漏れた。

「笑うんだったら俺の見てるトコで笑ってほしいんだがな。出し惜しみされると余計に見たくなっちまうじゃねえか」

 意図してかせずか、足音は早まって。
 悪い気分ではなく苦笑した。



73:1/22ネタ ①
12/01/22 00:07:52.98 発信元:121.3.252.109
流れとまるで関係ないけど投下。
思ったより長くなりました、すいません。10レスはいかないと思ふ……。
いつもの通りゆとりさとり教育で、一応記念日(なのか?)ネタです。
独自設定が入ります。あんまりカップル成分ありません。それでもよろしい方だけどうぞ。
それでは。




『――好きですか?』
「あぁ、好きだけど」

 唐突にかかってきたさとりからの電話にそう答える京。
 そうですか、と電話の向こうからはほっとしたような声色。
 妙なことを聞くもんだな、とは思ったもののどうせ後で家に行く用事はある。

「じゃあ、また後でな」
『はい。お待ちしていますね』

 弾んださとりの声に応えて通話を切る。
 やれやれと携帯をしまいながら、胸に抑え込んだ言葉が漏れた。

「笑うんだったら俺の見てるトコで笑ってほしいんだがな。出し惜しみされると余計に見たくなっちまうじゃねえか」

 意図してかせずか、足音は早まって。
 悪い気分ではなく苦笑した。



74:1/22ネタ ②
12/01/22 00:11:41.54 発信元:121.3.252.109
 ***

 恨みを抱えて沈んだ怨霊と一際おどろおどろしい澱の如き妖怪たちが生きる停滞した楽園、旧地獄。
 そのさらに深部。追いやられた嫌われ者たちの暮らすそこが、地霊殿と呼ばれる場所である。

 ……と、いうのが触れ込みではあるのだが。
 最近幻想郷にMUGENという文化が入り込み、さらには妖怪の賢者が自分の都合にもよいからとMUGENの世界専用の出入り口を大きな陣営の入り口近くに作ってしまって以来。
 もとより住んでいる者以外は立ち寄りもしなかったこの地にも、(紅魔館やマヨヒガとは比べるべくもないものの)わずかながら出入りがあるようになっていた。
 その少ないながらも出入りする内の一人である京は、いつものように地霊殿へと迷わず向かい、いつものようにペットたちと挨拶をかわして屋敷の最深部へと案内される。

 照明の薄暗い中を進むと、食卓に鍋を運ぶさとりの姿が見えた。
 ふわふわひらひらしたフリルが何段にも重ねられている、ひどく少女趣味でファンシーな、さとりのお気に入りのエプロンである。
 彼女は温かみのある笑みを浮かべて言った。

「あら、お早いお着きで。いらっしゃい京さん」
「お招きに預かり参上したぜ。早かったのは気が逸った結果だとでも思ってくれ」
「ふふ。待ってくださいね、もうすぐみんな席に着きますから」
「あいよ。……しっかしまぁ、こういう献立で机囲んでって言われるとガキの頃を思い出すな」
「『給食の時間』、ですか?
 ……あぁなるほど。『学校という集団教育の場では集団で食事を取る』んですね、それも大皿から取る形ではなく一人一セットという形で」
「随分と昔の話だがな。しかし、確かここってそういう料理なかったんじゃなかったか。だいぶ昔から鎖国状態だったんだろ?」

 大鍋を指差して不思議そうに京が問うと、さとりは机の真ん中にそれを置いてから微笑んだ。

「えぇ、通りすがりのシスターさんと少しお話しまして」

 シスター? と呟いた京にはいと頷いて、彼女は今日の昼時に会ったシスターの話をしだした。



75:1/22ネタ ③
12/01/22 00:31:50.87 発信元:121.3.252.109
 ***

「つまりですね、今日という日はこの国における文化の夜明けの日なのです!」
「……はぁ」

 熱弁する目の前の信仰の徒の勢いに呑まれるようにさとりは頷いた。
 所用で先述した幻想郷とMUGENの世界とを繋ぐ門を抜けてきていたさとりは、シエルと名乗るこの女性が戦っているところに行きがかり、成り行きでその味方をすることになり。
 当然というかなんというか、勝利を収めてお礼にとお茶に誘われたのである。
 その際、彼女が注文したものに対しそれは何かと疑問を投げかけたところ、文章にして原稿用紙20枚分ほどの長台詞を一息で言い切った〆の言葉が冒頭のソレだ。
 いくらもツッコミどころはあったものの、シスターの心の中に渦巻く『その料理』への熱情というか愛情というかそんな感じの想いは煮えたぎるマグマのようなパッションだったのでさとりも口にするのはためらった。
 具体的に言うとツッコミが追いつかない。絶対に。

 途中から半分聞き流す予定だったさとりは、もうこれ以上下手に触れるのはよそうと考えながら青い髪のシスターに向けて言った。

「そんなにも愛されているのですね、コレは」
「えぇ、今の日本ではこれを嫌いだという人間は限りなく少数派でしょうね。
 子どもに好きなメニューを聞いたなら、百人中九十九人は必ず十位以内にいれるメニューですとも」
「何か愛される理由でもあるのですか?」

 問われたシスターは銀匙をぴこりぴこりと振って笑顔で答えた。


76:1/22ネタ ④
12/01/22 00:32:37.32 発信元:121.3.252.109
「ええ。栄養価、調理の簡便さ、アレンジの容易さ、当然のことながら美味しさ……いくつも理由はありますが。
 おそらくは『個人が共有する』というのが一番大きな理由なのではないかと」
「個人が共有、ですか?」

 はい、と元気にシスターは説いた。

「同じものを同じ鍋からとってわけあうことは、食卓を囲む皆でみんなで同じものを、奪い合うことなく食べるということです。
 それは平和の象徴であり、和の象徴でもあるでしょう。家族の愛の一つの形とも言えるかもしれません」

 主の愛を説く時よりもあるいはいい笑顔でそう言ったシスターは、幸せそうにもぐり一口さじを口に入れる。
 その姿に、さとりはくすりと小さく笑って。

「……なんとなく興味がわきました。それは、簡単に作れるものなんですか?」
「なんとっ! 長年幾度説こうと理解されなかった私の愛が通じました。あぁ主よ、この出会いに感謝いたします……!」
「あ、あの……十字を切るのをやめろとは言いませんから、あまり目立つことをしないでもらえますか……?」
「あ。すみません、ちょっと感激にふけっていまして。で、えぇと作り方でしたよね?」

 照れくさそうに彼女は笑って、さらさらとどこかから取り出したらしい白い紙とペンで作り方と材料を書いてさとりに渡し、言った。



77:1/22ネタ ⑤
12/01/22 00:33:17.37 発信元:121.3.252.109
 ***

「曰く、『同じテーブルについて同じものを皆で食べるからおいしいのです、そのことを忘れずに』とのことで」

 今日出会ったという謎のシスターとの会話を聞いていた京は、そのシスターの人相を聞かずとも想像がついた。
 確かインド人なくせにフランスな名前のシスターだったはずである。インドなのかフランスなのかはっきりしろと。

 閑話休題。
 それは災難だったな、と言ってからさとりに告げる。

「で……今日の食事はこれになったってワケか。さとりの負担も少ないし、聖職者はたまにゃマシなこともするんだな」
「一般的に聖職者の皆さんは奉仕活動を主にして暮らしているはずですけど……まぁ、京さんは嫌な思い出も多いですし、仕方ないところですよね」
「否定はしねえが、ここの巫女が奉仕活動主にして暮らしてるってのは嘘だろ」
「そうですね。失礼しました」

 くすくすと笑って、彼女は最後の器に大鍋の中身をよそい自分の前に置いた。

「それでは聖職者の言葉に乗せられて。一つのテーブルに座って、皆で同じものを食べるとしましょうか」

 いただきます、と合わさる声。
 奪い合いは起こらず、皆が皆満たされる食卓。それを見回して。

 ――『幸せな家族みたいだ』とさとりは想い、笑って。
 その表情を眺めて、京は満足気に息を吐いた。


おしまい


78:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/22 00:35:13.45 発信元:121.3.252.109
 本日1/22はカレーの日だと聞いて。あ、毎月22日は夫婦の日でもあるそうですよ?
 ていうかごめんなさい、エラーメッセージ出たから更新して確認したにも関わらず同じパートを連投……ちょっと割腹してきますorz

 ちょっくら『可愛いカップル描いちゃったー』って診断メーカーでゆとりさとり教育をうってみたら、
 「『電話ごしに「好き」と言っている』『ゆとりさとり教育』を描きor書きましょう。」
 って言われたのを見て、その後ある方から今日がカレーの日だと知らされたらなんかその二つがキメラった結果こんな話になり申した。
 ちょっと後悔してなくもない(汗)。
 先輩かわいいよ先輩。あ、先輩がフランス国籍なのは俺は知ってます。京が勘違いしてるだけ。
 今回のキーワードは『家族で囲む食卓』と『笑顔』。たまにはやり込められないさとり様と、京側の考えも書いてみたかった。そんな感じ。
 長文失礼いたしました。それではまた、機会がありましたら。

 PS 今日はみんなでカレー食おうぜ!

79:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/22 18:04:00.11 発信元:202.229.176.137
おーいつの間にかキテタ


80:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/23 03:06:19.94 発信元:220.146.59.96
学級崩壊2のとある米見てそうとしか見えなくなったのでほむブリ小ネタ




「…ねえ、ブリジット」
「はい、なんですかほむらさn

ズキュゥゥゥン

「や、やったッ!さすがほむらCHAN!わたし達に出来ない事を平然とやってのけるッ!」
「そこにシビれ…ないしあこがれないけどな」


「ほ、ほむらさんっ!?」ドキドキ
「…私、負けないから。 …試合、始まるわよ」スッ
(いきなりビックリしたなあもう。でも負けないって、一体何に……!?)ゾクゥッ


 ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ 

「うふふふふふふ」ミシミシ…
(舞織さんから嫉妬のオーラが噴出している……!?いや、もう少し様子を(ry))

81:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/24 19:59:35.85 発信元:118.3.64.38
舞織がクラリスおばちゃん化しとるぞ

82:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/25 15:09:15.28 発信元:206.223.150.45
??「君はあのシスターの娘(?)の心を取り戻したいんだろう?
   望みを叶えてあげるから僕と契約して魔法少女になってよ!!!」

83:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/25 19:09:38.35 発信元:111.86.142.237
マミった改めマオったになるか
胸の大きさ的に

84:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/01/29 02:11:44.17 発信元:60.44.134.89
とあるストーリー動画でエックスとミクのカプがお気に入り
まじめなエックスをからかうミクとかたまりません
MUGENでロックマンていうと初代かゼロかのどっちかの印象が強い
モットエックスニデバンヲー!


85:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/02/02 21:52:42.25 発信元:211.125.197.105
そういや明日が節分かー……


萃香「!」ボワンッ!!
鉄兵「萃香!?」


勇儀「!」ダッシュ!!
浪清「ユウギ!?」



勇次郎「俺も逃げると思ったか?」ボリボリ
独歩「んなわけねぇな」

86:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/02/03 00:00:07.59 発信元:121.3.252.109
HAHAHA、皆考えることは同じってかw

そんなわけで節分ネタ。題材は>>85にもある「黒田節」。
・鉄兵の博多弁は似非方言。カス氏、ファンの皆様、九州方面の皆様には深く土下座を。
・正確には2/3~2/4にかけての夜の話。
それでも許せる、という方だけ向け。

 節分ていえば鬼は外ですよ。言わない地域もあるらしいけど。
 いくら鬼が強いからって出てけ出てけって言われるのは切ないものがあるわけですよ。
 そんなわけで自棄酒ってごろねしてる萃香さんですよ。随分削れてる月見てあーちくしょうってぼやいてるわけですよ。


 いつものごとくに酔いがまわりとろんとした眼で、寒風吹きすさぶ原にごろりと転がり赤目の鬼は夜空を見据えた。
 暗天浮かぶは酒をなみなみと注いだ杯のような皓月。
 満ちていない光ですら夜空の星をかき消すのだから他の星が見たい者には邪魔以外の何ものでもないな、なんて詮無いことを考えた。
 一度腹を立て天蓋ごと映る月を砕いてやったことがあるが、それで毎年の風習が変わるわけでなし。
 たった一度なら人騒がせな絶景で済むものの、毎年毎年やろうものならそれは最早粋とは呼べない。
 だいたいそれではただの駄々をこねる子供と変わらないではないか。彼女の矜持がそれを許せなかった。

87:節分ネタ②
12/02/03 00:03:02.77 発信元:121.3.252.109
 追われることなど怖くはない。恐れられることも怖くはない。
 それが鬼。ただそこに在り、変わらずまつろわぬもの。恐れられることが其の矜持、挑む者を構えて待つがその在方。

 ただ。時折、ひどく切ない。
 誰かと共に笑って呑んで、呑んでは笑う。そんな日々を過ごしている間はまるで思いもしないのに、ふと隣を見て誰もいない時にわき起こる想い。
 忘れられていたと知った時、彼女が抱いたどうしようもないほど孤りだという思い。
 過ぎ去る時に身をよじれども、時は戻らず。
 いずれ皆消える儚いもの。そう知っていても、誰かと共に在り酌み交わしたいと思う想いは止められない。そうして誰かのところへ向かう日々。

 出て行け、と。
 追われるよりもその言葉を怖がっている事実。
 そんな情けなさに腹も立つし、けれどそうなった時の痛みを抱きたくはなくて。

 赤目は照る月を睨み付けてからまぶたを閉じた。

「あーあ。こんなところで一人寝転がってる美人がいるってのに、見てるのは月だけときた。
 まったく見る目がありゃしないね、最近の男共は」

 やけばちになって返る言葉などまるで期待せずに言い放った言葉。

「寝転がった酔っ払いに構うな、ってのは世の常識ったい」

 それに返る言葉があって、思わず彼女――伊吹萃香は目を見開く。
 逆さに見下ろす顔が見えた。
 色濃い肌は月明かりの下ではなおさら暗く、短いあごひげに頭に巻いたタオル。いつも可愛げのない顔には呆れの色がある。
 指先に挟んだ赤い灯の点る紙煙草から薄く立ち上る白は昇りのぼって月光に融けた。

 かしかし、と頭をかきながら萃香は知己である相手に声をかけた。

「なんだい鉄兵。あんたも避難しにきたのかい?」

88:節分ネタ③
12/02/03 00:05:24.50 発信元:121.3.252.109
「何の難を逃れに来たっちわけでんない。炒った豆は人に通じん、弾丸は鬼に通じんってな」
「じゃあなんでまたこんなところに来てるのさ」
「カラスに聞いたことがあったけん。満ちた月の日に月を砕いたはた迷惑な鬼が居ったと」
「ふんふん。それで?」

 萃香の言葉に彼――朝倉鉄兵は嘆息と共に白い煙を吐き出して月を仰ぎ見た。

「毎度砕かれたんでは月も可哀か。もしもそんななら止めに入ろう思うたばってん、そげな必要なさそうっちゃね」
「はは。面白いこと言うじゃないか。あんたに私が止められるとでも?」

 不意に興が乗った。
 彼が止めに入るというなら、天蓋をもう一度砕くのも悪くない。勝負とあれば心は沸く。最強を自負するがゆえに、挑む者に対し真摯であるのは鬼の誇りであるとも言えた。
 火が入ったように瞳は爛々と輝き、身を起こそうとしたその時。

 ため息をつく声と共に、ばさりと羽織が萃香に向けて投げられて。
 風を受け広がったそれに視界を遮られた彼女は立ち上がるタイミングを逸する。
 同時、頭の横にとすんと軽い音。何するのさと言いながら羽織を退かすと、そこには萃香の頭の隣に座り込み、月を見上げて煙をふかす鉄兵の姿があった。

「俺はたまたまここまで月見煙を楽しみに来ただけばい。わざわざ来たのに月を砕かれたんではたまらん、酔っ払いは大人しく寝るがよか」
「……こんな、満ちてすらいない月を?」
「満ちた時だけが月の良さではなかろ。月は月、ありがたいことに月の形で気が変わる血は入っちょらん」

 煙を再び口に入れ、ゆっくり味わうようにふかして。彼は続けた。

「――わざわざ砕くなんて面倒な真似せんでも、寝て起きれば明日は来るったい。
 一日過ぎれば昨日何してたかなんて皆忘るる。一度眠れば過ぎ去るもんを、わざわざ癇癪に任せて記憶に残す意味なんぞなかね」


89:節分ネタ④
12/02/03 00:09:05.26 発信元:121.3.252.109
 その物言いに、ぷうと頬を膨らませてから萃香は言った。

「辛抱のない子どもをあやすような言い方やめてくれない? これでも傷つくんだよ」
「はいはい先輩、悪うござんした。ともかく、俺はここまで煙と月を楽しみにきたけんそろそろ寝てはもらえんか?」
「仕方ないなぁ。わざわざ眠ってる酔っ払いの隣でタバコ吸いたいなんて酔狂な後輩の頼みだ、たまには聞いてやるのもいいかもね」

 そう言って、萃香は渡された羽織をくっと引き寄せ目を閉じる。
 さっきも同じように月の下で目を閉じたのに、まるで心持ちは違って。
 強すぎる光を遮るような位置に座った鉄兵に、まどろみの中でたずねる。

「……鉄兵は、いつまでいるのさ?」
「月を楽しみに来たけん、月天子様が東雲に消えるまで見るが作法っちゃろう」
「はは。あんた、呑んでるだろ」
「素面でこぎゃんこと言えるわけなか」

 月に視線を向けたままのそばのぬくもりに苦笑して。
 こんな気分なら烏を殺しまわらなくてもいいかとふと想いを巡らせて。
 萃香は、とろりと溶けるように眠りにつく。


 季を分かつ夜が過ぎていく。
 春を目の前にし、月はさやかに輝いて。冬の終わりを惜しむように、白い煙がたなびいていた。


 おしまい


お粗末。特に博多弁がorz
節分は季節を分ける日だそうですが、この大寒波押し寄せてる状況では春が来るとは思えない悲しさ。
春が待ち遠しいものです。ていうか萃香すげえな、この寒さの中で半そでですか鬼すげえ。

90:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/02/04 10:19:33.20 発信元:219.106.135.56
>>86-89
乙ー!

91:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/02/04 12:02:19.04 発信元:126.229.45.129
>>86-89
コレハヨイ……
いてほしい時に軽口叩きながら隣にいてくれるっていいよね!

92:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/02/05 23:02:49.45 発信元:1.114.79.9
>>86-89
キテタワー! 乙でした、いやー久しぶりにmugenSSを読んだような気がするな、いい作品をありがとう!
博多弁の鉄兵さんが今までになく独特で新鮮な感じだったが、これも悪くないね。
大先輩(?)にも怯まず窘めることのできる鉄兵さんマジかっけぇっス!

それにしても、感想少なくねえかここ? 乙の一言でもいいんだぜ、もっと書き込もうよ!
スレ立て時の○○がジャスティスとか言ってるときはもっと人いたじゃん、それよかよっぽど簡単だろ乙の一言なんて!
これじゃ書き手も書く気を無くしちゃって、それでジャンル衰退に繋がるんだぜ、いやマジで。

93:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/02/06 20:34:27.09 発信元:206.223.150.45
>>86-89
乙ー なんかしみじみした

94:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/02/10 13:30:50.27 発信元:58.92.192.136
さあ、いよいよあの怨嗟と悔恨に満ちた一日が来るわけですが。

95:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/02/10 17:50:59.55 発信元:202.229.178.2
見る専的にはありがたい日だがな。絵とかわさっとあがるし

96:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/02/16 15:42:58.45 発信元:125.201.81.186
よし、バレンタインなんてなかったんやー

97:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/02/16 21:31:15.08 発信元:111.86.142.207
バレンタインウィークは来週火曜までだってけーねがいってた(ような気がする)

98:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/02/18 21:02:25.36 発信元:206.223.150.45
エクスデス先生に怒鳴られるのは想定内(キリッ
クロちゃん&はぁとでバレンタインっぺえ…SS?


ブ「バレンタインのチョコレート、だと?」
は「うん! クロちゃんにはいつも助けられてるし(援護射撃的な意味で)、それに―」
ブ「…? どうした契約者よ」
は「―何でもない。それよりも、早く食べてみて!
  珍しい材料を使ったからちょっと見た目悪いと思うけど、そのぶん愛情メガ盛りだよ!」
ブ「特盛から更に増えたのか。…まぁ頂くとしよう」
 (某動画では公害怪獣を召喚したらしいが…流石に心配し過ぎか)カパッ

ELSAMARIA『やぁ(´・ω・`)』
ブ「ありえん(笑)」

ブ「どうしてこうなった契約者よ」
は「クロちゃんの好みに合うかなーって思って、
  モリガンおねーさんのアドバイスで魔界っぽいエッセンスを加えてみたんだけど…」
ブ(あのスットコ淫魔め、今度HardAIで死なすわ)
は「…やっぱり、変だったかな…?」

ブ「…………誰が拒否をした。この俺がチョコ(?)の十や二十に怖じ気づくものか」
EL『Let's Eat Me♪』
ブ「黙れ。」パクッ モグモグ…

99:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/02/18 21:05:27.43 発信元:206.223.150.45
は「……どう、かな?」
ブ「……味は悪くないな、理屈はさっぱり解らんが」
は「本当に? 良かったぁ♪」


ブ「先程、助けられた礼だと言ったな、契約者よ」
は「うん。クロちゃんがフォローしてくれてるから私も安心して―」
ブ「礼など要らん。お前を……いや、悪魔がサマナーを守るのは当然の事だ」
は「それでも、伝えたかったの。
  ありがとう、って」
ブ「…そう思うなら少しは悪魔遣いとしての自覚と威厳を持つのだな」

は「わかった。じゃあ悪魔遣いとして命令します―これからも、私と一緒に戦って?」
ブ「今更命じられるような事でもないが…承知した、我が契約者よ―今後とも、よろしく」



EL『イイハナシダナー(*´ω`*)』
二人「「だがその顔文字は(ry」」

100:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/02/18 21:12:37.00 発信元:206.223.150.45
以下ズーパー言い訳タイム


Q.いくらなんでも遅くね?
A.こんな駄文でバレンタイン一番乗りなんか出来るわきゃ(ry
 誰かが投下するのを待っていたのさ!!!

Q.ブラハってチョコ食べれるの?
A.気合いで何とか

Q.なぜに魔女?
A.何となくクロちゃんに似てるような気がしたから

Q.ハートtoはぁとは?
A.俺達のアマルガム

101:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/02/19 20:23:50.73 発信元:182.249.240.34
おお、まさかここでこの二人が見れるとは思わなかった。
メガカナの方でもクロデレが加速してるんでニヤニヤしながら拝見させて頂きました。
典型的なツンデレと素直の組み合わせでたまらん二人だわ、投下ありがとう。


102:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/02/24 22:41:37.52 発信元:125.205.223.90
最近K'がシャラァァァアァァアッ!と言いながら転がり始めたんだが
それを見た白レンはどんな反応を示すのやら。やっぱぬこー!だし転がってるK'にじゃれつくのかな?
まぁ流石にそれは無いかw

103:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/02/24 22:43:48.89 発信元:202.229.178.2
なにそれもえる

104:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/02/24 23:35:14.57 発信元:49.98.10.117
>>102
あの大会を見た白レン及びK'関係者のリアクションが見たくて仕方がない

105:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/02/25 19:04:08.37 発信元:206.223.150.45
思い返せば二人の出会いもぬこー!の始まりもK'のアレンジ紹介動画なんだよな

106:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/02/26 06:58:58.99 発信元:211.133.216.113
今更だけどバレンタイン関係のSSはピクシブの小説に複数投稿されてる
まだ読んでない者は見に行くとよいぞ

107:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/02/27 15:19:26.08 発信元:118.3.64.38
>>102
あれってマキシマでいうモンゴリみたいなもんなのかな

108:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/02/28 14:26:12.08 発信元:121.111.231.76
捏造カプヲタはノーマルカップリングを名乗るな。
原作沿いカプヲタは書きたい組み合わせがあっても原作で接点がないから書けずにくやしい思いしたり、
原作にできるだけ沿うように気をつけて書いてるし、
組み合わせの属性としては好みだけど接点がないカプに対して
妄想は自由とはいえ火種のないところに煙なんか立てられねえよと楽しめないってのに、
妄想だものの一言で自由に楽しめる人間と一緒にされたらたまらない。
特に総受け。
腐女子にノマカプは同性側への自己投影とか名前がキャラクター名なだけのドリーム小説とか罵られるのはこいつらのせいだろ。


109:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/02/28 14:48:25.36 発信元:111.191.251.169
お断りしますAA略

110:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/01 20:33:01.90 発信元:206.223.150.45
SUMOU「そんな事より雛祭りの話をしましょう!!!!」

111:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/04 16:12:52.10 発信元:126.210.100.149
回転コンビの2人

鍵山雛「雛祭り~!」
師範「どこかのSUMOUみたいなセリフをはくな!このたわけが!」

112:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/04 22:01:13.33 発信元:223.134.66.86
はぁとtoハートって原作準拠なら確実に
ブラハがはぁとにデレッデレっていうかはぁとに依存する感じだよなーと思う

113:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/05 06:27:39.71 発信元:111.86.142.202
「絶対愛の電波なんかに負けたりしない!!」キッ

「電波には勝てなかったよ…」

こうですか

114:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/06 03:06:43.79 発信元:111.86.147.108
サンデー毛利みたいなものか

115:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/07 10:40:08.56 発信元:206.223.150.45
私魔界の王じゃないけどクロちゃんははーたんの婿でいいと思うの

116:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/07 21:03:39.14 発信元:121.3.252.132
>>115 いい嫁が来て良かったですね魔王!

117:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/08 00:01:47.01 発信元:121.3.252.132
少々スレ借ります。5レスくらい。
タッグは「ゆとりさとり教育」、で。


 春ですね、と古明地さとりは台所で思う。
 桜の芽はまだ芽吹かぬものの、食材に関しては忍び寄る春がわかろうというものだった。

 挨拶にとやってきた山の上の緑巫女が平茸と春子の椎茸を。
 猫が地熱のために上よりも温かい地獄旧都周辺でたらの芽を。
 妹が上に遊びに行って無意識に集めてきた雪解けの水場のふきのとうを。
 烏が『門』から外に出て遊びに行く相手の一つである緑色の武将から浅利とひじきと太くて大きな鯵を。
 そして、さとりが菜花を。
 これだけ揃うと春を感じずにはいられない。

 長いこと地の底にあったために食卓に季節など感じることもなかったものの、天井から空が望め外と繋がった今では変化を感じることができる。
 多くの命の芽吹く春を、意気盛んに力強い夏を、実り多く滋味深い秋を、凍える寒さの中息づく冬を。
 一年の移り変わりを感じてきた彼女にとって、それは少しくすぐったい変化でもあった。

 時計を見て、腕まくり。

 菜花は塩茹でして、あらかじめ引いた出汁と辛子和えに。
 茸類とふきのとうとたらの芽は、小麦を冷水と酒と卵で溶いた衣で天ぷらに。
 昨晩から砂を吐かせていた浅利は水から火を通し、口が開いたら火から下ろし出す寸前に味噌を溶いて温め味噌汁に。
 千切りの人参、薄く切った余った椎茸をさっと湯がき、戻したひじきを卵と酢と油と出汁を混ぜたもので和えてサラダに。
 そして丸々太った大きな鯵は、ぜいごを削ぎ落として三枚に下ろし食べる相手の好物である塩焼きに。

 喜んでもらえるといいのですけど、と彼女は微笑んで。
 予定の時間に間に合わせるため包丁を取り、さとりは食材に向き合うのだった。


118:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/08 00:02:26.80 発信元:121.3.252.132
 ***

 約束に向かう前に通りかかった店で、よく似た紫陽花色が目に入った。
 しばらく考えるものの、まぁ土産をもらって喜ばないことはないかと結論を出して草薙京は店に入る。

 幸い店員は快く頼んだものを化粧箱に収めてくれた。
 事実、彼がつける類のものではないため何も言わずとも贈り物扱いして包んでくれるのはありがたい。
 女性の店員は頼んだ物にリボンをかけながら間を持たせるためにか言った。

「それにしても、この時期にこれをお買い求めになられる方は珍しいですね」
「なんだ。なんか決まりごとでもあんのか?」
「決まりごと、と言うほどではありませんが。
 男性のお客様がこういったものをお買い求めになられる場合は、往々にしてお相手の誕生月に対応されたものを買われることが多いですから。
 これは先月のものになりますもので」

 なるほどと納得する京。
 そういえば、そも相手に誕生日など聞いたこともない。
 妖怪の生まれを小耳に挟んだことはある。『気がついたらそこに在った』というのがその主たるものだが、特に気にした覚えもない。
 第一自我が気づいたらそこにあるのは人間だって変わりがない。
 気づいたらそこに体をもって考える自分がいるなんて、どんな生き物だって同じことだ。
 生まれのことを聞いたことも気にしたこともないのは、相手が話そうとしていないからだろう。無理に聞くような趣味はない。

 店員は申し訳なさそうに続けた。

「申し訳ございませんがもう少々お時間がかかります。
 よろしければこちらに誕生月との対応表がございますので、ご覧になってお待ちくださいませ」



119:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/08 00:03:29.15 発信元:121.3.252.132
 手元を見て、確かにそう時間がかかるほどでもないだろうが気遣いだろうとそれに頷く。
 特に興味があるではないのだが、彼が見回っても良さがわかる店でもないので素直に奨めた先へと目をやって。

 買ったものに書いてあった『意味』がやけに腑に落ちて、京は思わず苦笑いした。


 ***

「邪魔するぜ」
「はい、お待ちしていました」

 地霊殿の中で、玄関を顔パスでスルーして中に入った京はさとりを見つけていつもの言葉を交わす。
 さとりはつい先ほどまでつけていたエプロンを外して衣服を整えてその時を迎えていた。

「門番の子にチューリップをくれたそうですね」
「花の話で喜んでた奴だったのを思い出した。
 この辺のよりは種類が多いだろうからな。適当に見繕ってくれっつって買ってきたんだよ。
 ついでに球根も渡しといたぜ。育てられるかは知らねえが」
「ありがとうございます。バラ園の担当の子に指導させて育てさせますよ」

 京はここに来る度に土産を持ってくる。
 それはこの辺りではまだまだ珍しいものであることが多い。
 花にとどまらず、菓子や絵葉書や酒など雑多であるが直感で喜ばれるものばかりだ。
 外との交流が増えたとはいえ外の文化にはまだまだ疎いところがあるし、その『珍しいもの』は多くにおいて外に出られないペット達に喜ばれている。
 ペットが喜ぶのも、京が受け入れられるのも、さとりにとっては嬉しいことだった。
 いつものような笑顔を浮かべているさとりに、京はぽんと買ったものを手渡す。

「あと、これはお前に」

120:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/08 00:04:25.14 発信元:121.3.252.132
「……はい?」
「そりゃお前の家族に好かれりゃ悪い気はしねえが、一番喜ばれて嬉しいのはお前だからな」

 降ってくるそんな言葉が半分耳に入ってこないくらいのインパクト。
 さとりは手の中のものをじっと眺める。
 薔薇をあしらった金細工の中に納まる、色むらがなく透明で美しくカットされた紫水晶。
『お前に似てると思ったらつい手が出ちまったんだよ』
 心の声に温かく実感がわく。心臓がきゅうと押し込められるような感覚がして、瞳が潤むほどに嬉しかった。
 笑って見上げ、礼を言う。

「……ありがとうございます、本当に嬉しいです」
「そういう顔が見れたなら万々歳ってな。さて、んじゃせっかく夕食に呼ばれたんだからありがたく食ってくぜ」
「遠慮なくどうぞ。京さんの好きな焼き魚をメインに和食献立ですよ」
「珍しい。ここん家くるとだいたい洋食なのに」
「私のレパートリーがどうしても洋食が多いですからね。あまり作ったことがないので自信はないですが」
「ちゃんと味見してるのは知ってるから安心して食えるし、さとりの腕を信じてるからそんなに謙遜しなくていいっての」
「ふふ、嬉しいことを言ってくれますね」
「事実だからな」
「ありがとうございます」

 隣に互いを収めたまま、彼らは奥へと歩いていく。
 響く足音と隣の心地よい存在感。
 こんな些細なことが続くことがありがたいと、どちらともなくそう思った。


 おしまい

***

タッグ結成一周年記念。おめでとう

121:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/08 01:17:26.76 発信元:111.86.147.102
これは良いゆとさとだ
GJ

122:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/08 20:04:56.26 発信元:206.223.150.45
一周年記念だと…許せるっ! 乙です



さてホワイトデーまで一週間切りましたが、MUGEN界隈の無骨な男どもは
お返し選びに七転八倒してる事でしょうな

123:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/12 18:24:42.12 発信元:111.86.142.205
いつの間にか某砂糖ストーリーが復活しておったわ

124:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/20 22:07:56.33 発信元:114.51.11.125
まるっと一週間書き込みなしか
こりゃいよいよ斜陽ジャンルへの仲間入りかねえ…残念だ

話は変わるが、ケーブルの親友を自認するところのデップーさんがネイシャンを見たらどう反応するんだろうね?
自称・娘と聞いて笑い飛ばすのか飛びつくのか、はたまた別な反応を示すのか

125:白い日用SSが頓挫したのよorz
12/03/20 22:25:42.60 発信元:206.223.150.45
ああ見えてダチ思いな奴だからな、心底では喜んでそうだ
問題は喜びの表現方法が斜め上過ぎてケーブル以外には伝わらない点なんだがw


SSとか見てるとチルドレンの皆様はメイドインネスツっぽいが
ネイシャンの場合はゴームズ博士辺りがやらかしたのかねぇ

126:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/20 23:09:29.34 発信元:111.86.147.107
いや魔界の創造神のほうかも

127:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/21 00:07:08.17 発信元:223.134.66.146
案外普通に「マジで?」って反応な気がしないでもない

128:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/21 05:39:30.55 発信元:114.17.180.220
そんな話題の中、サイクビーム氏が新キャラの製作始めたな

129:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/23 20:12:44.60 発信元:111.86.142.207
ネイシャンの武器は鋼鉄ヒゲ社長がくれたらしいので
ほむほむもスターク印の変態火器を持つべき

130:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/24 00:52:41.95 発信元:126.210.173.17
原作設定維持して作られてるならそのままでいいと思うがね
下手に後付け設定加えて、個性丸つぶれってのも悲しいし

131:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/25 22:48:00.66 発信元:206.223.150.45
芸人一座と性別詐称ペア(鰤&光)を両立させようと妄想してたら
いつの間にか舞織×光ネタになっていたありさまだ

132:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/28 21:12:24.08 発信元:124.146.175.50
>>131
SS書いてくれても良いのよ(チラッチラッ

133:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/29 01:37:16.11 発信元:122.26.111.186
>>131のSSかタッグ動画が出るのを信じて!

ちょっとカイとアルカナ勢のことを考えてみたんだが
その結論からまず言う。
カイは【キリポ】であると。
うん、二次創作界隈でいうナデポ、ニコポとは違い[キリポ]なんだ。
気を悪くしたらすまない。俺の勝手に考えた言葉だ。

聖女のピンチに駆けつけて盾になる聖騎士カイ
 ↓
カイ「これ以上させません!(キリッ」

いわゆる『つり橋効果』ってやつなんだ。
真面目で実力のあるカイがそんな風に駆けつけたら、ちょっとほんの少し、
乙女の1人くらいはカイのことカッコイイと思うかもしれない。

134:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/03/30 22:01:05.20 発信元:111.86.142.205
そー言えばカイって他の聖女の相方についてはどう思ってんのかね
原作でも手を焼くソルに加えて族のヘッド×2に世紀末汚物、果ては地獄の皇子様…ストレスで死ねるな団長w

135:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/04/04 01:32:35.28 発信元:122.26.111.186
>>134
不良属性が強いのばっかだなw
ほんとうにストレスで胃に穴が開いちまう

だがそんな生真面目さがカイの良い所だ

136:4/4なので
12/04/04 14:24:34.79 発信元:58.92.192.136
四月四日、あんぱんの日に少しだけお邪魔を。
タッグ名は言わなくてもいい気がするものの、エルザ・ラ・コンティと七夜志貴で「あんぱん同盟」。
*****************************************
桜舞い荒ぶ季節、場所はとあるパン屋。

「・・・。」
「・・・。」
そんな中で愉快ににらみ合う一組の影。
二人の伸ばしたトングは、同じ物に伸びている。

「キミ、これは私が先に取ろうとしたんだけどな。」
一方は西欧聖霊庁に所属する修道女、エルザ・ラ・コンティ。
「それはお生憎様、けど俺も今日はこれが食べたいんだ。」
一方は七夜の血の具現、七夜志貴。
そして二人が狙うものは、この店の人気商品にして最後の一個となった、

『あんぱん』である。

「キミは普段からこれを食べているんだろ?なら私に譲ってくれないか?」
「習慣だからこそ大切にしたい物もある、その気持ちが分からないかね。」
「習慣というなら私もそうだ。キミは私ほどあんぱんが好きではないだろう。」
「そうかもしれない、少なくともアンタほど執着はできないね。」
「なら、」
「だが趣向はそれぞれさ。理由を強いて言うならせっかくの獲物を目の前でみすみす誰かに取られるのは惜しい。」
「・・・ならば仕方がない。力づくででも、」

137:4/4なので
12/04/04 14:25:18.77 発信元:58.92.192.136
二人の間の不穏な気配が最大限まで高まった時、
「あの、一個ぐらいならお作りしましょうか?」
店の店長が店を破壊してでも手に入れようとする二人の気配に恐れをなし声をかけてきた。
その言葉に二人は各々気持ちを収めるような仕草を取り注文をつける。

『なら、二個焼いてくれ。』
『・・・。』
見事に二人の声と沈黙がユニゾンする。

「出来立てのほうがおいしいからね。」
「同感だ、機を逃すのはもったいない。」

その後、二人が受け取ったできたてのあんぱんには桜花の塩漬けが一枚ふわりとついていた。
*************************************
乱文、失礼しました。

138:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/04/05 00:29:56.35 発信元:202.229.178.136
おおー、GJ
こういうタッグの在り方もいいなあ。エルザの誕生日でもあったしね、おめでとう

139:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/04/05 08:28:09.87 発信元:124.87.145.238
GJ、これはいい七エル
しかし二つ作ってもらったということは結局最後に一個余るわけだが……

140:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/04/05 19:22:50.15 発信元:61.245.104.33
1305進だ

141:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/04/05 19:26:54.33 発信元:206.223.150.45
うむっ、緊急GJだ
アルカナ勢の誕生日は基本的に何かの記念日なんだよな


MUGEN界で美味いパンが食える(買える)店っつーと何処になるのかねぇ
某餡パン男の実家か?

142:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/04/05 19:41:38.26 発信元:111.86.147.104
月姫やったことないから詳しくは知らないがシエル先輩がパン屋の娘だったとニコMUGENwikiに書いてた
あとは……秋子さんのジャム並に恐れられてるパン作るパン屋くらいしか知らない

143:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/04/07 06:39:15.00 発信元:124.146.174.79
滅多に見ないが、TOLのセネルはパンが焼けたはず

144:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/04/08 06:19:06.70 発信元:111.86.142.208
パン屋と言われて某コーラ主任の人がクロスボーンガンダム作ると言っていたのを思い出した

しかし意外と浮かばないもんだね>パン
やっぱ「お米食べろ!」という事か

145:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/04/11 07:06:18.50 発信元:206.223.150.45
パンや麺だと「あら、頬っぺたにお弁当がヒョイパク」が出来ないから仕方ないね

146:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/04/11 12:29:53.73 発信元:211.1.206.219
ばっかおめークリームパン食べてベトベトになった口の周りを拭いてやればいいじゃねーか
麺?カレーうどんテロでもやって一悶着起こせばいいんじゃねえの

147:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/04/13 17:02:56.10 発信元:122.26.111.186
>パン

白蓮「窯の温度はよし……はい」
アカツキ「ふむ……白蓮殿、その……パンはあとどれくらいかかりますか?」
白蓮「フフ。大丈夫ですよアカツキさん。一時間もかからないで焼きあがります」
アカツキ「う、うむ」
白蓮「はぁとちゃんが教えてくれたちゃんと発酵させるパン料理ですと、どうしても時間がかかりますからね」
 
二人は縁側に並び、静かに玄米茶を飲む。
アカツキと白蓮の仲も、発酵するように静かに進んでいくだろう。

……と、二人を見守る命蓮寺に住まう総勢10名以上の、
常人ならざる妖怪聖人仙人のレディたちは悶絶しながら思った。


148:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/04/18 16:12:41.02 発信元:206.223.150.45
>>147
くっ、このパン甘すぎるぜ…今から歯医者行かにゃならんのにw
乙です



一方お隣りのロジャースさん家は
今日も朝飯をパンにするか白飯にするかでNo Escape!! でしたとさ

149:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/04/24 20:38:42.25 発信元:111.86.142.208
某所のはぁと様が真っ黒すぎて吹いたw
あの考え…人格が悪魔に支配されt(ry

150:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/04/24 20:42:13.23 発信元:124.214.211.247
       .∧_∧                           ┏┓   ┏┳┓┏━┓┏┳┓┏━┓┏┳┓
     .__.( ・∀・).. 。___                 ┏┛┗━┓┃┃┃┗━┓┃┃┃┃┗━┓┃┃┃┃
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         ∠∠∠∠∠∠∠∠∠∠/)]]//    /,‘ r  .・,‘ 
         (◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎)/(三| |   / ・,‘ r ・,‘ r ・
∠∠∠∠∠∠\◎ ◎ ◎ ◎ ◎/  ̄ ,,ヽゞ/,‘ r ・,‘ r ・,‘

151:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/04/25 23:11:47.37 発信元:126.189.244.219
pixivのイラストも霊夢改変系ばかりでカプ絵見なくなってきたし、もう終わりかな・・・

152:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/04/26 01:24:09.65 発信元:223.133.46.161
アマガミの七咲を見るたびに
七夜と咲夜のカプかと思ってしまう俺はMUGEN脳
初めて見たストーリーがリュウが咲くだったせいだな

153:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/04/26 01:56:25.32 発信元:124.146.174.15
しぶは文字の方は盛り上がってるようだが

154:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/04/26 18:25:41.98 発信元:206.223.150.45
>>151
You、脳内妄想ペア曝しちゃいなYO!

155:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/04/26 18:52:45.05 発信元:175.108.245.109
ERROR:アクセス規制中です!!(KD\d+\.ppp-bb.dion.ne.jp)
ここで告知されています。

ホストKD175108245109.ppp-bb.dion.ne.jp

名前: 名無しさん@そうだドライブへ行こう
E-mail:
内容:
>>410
スズキのお客様相談窓口に電凸すればOK。


★ アクセス規制中でも書ける板たち ★


--------------------------------------------------------------------------------
こちらでリロードしてください。 GO!
アクセス規制・プロキシー制限等規制は、2ちゃんねるビューア を使うと回避できます。
自分で解決してみよう! 書き込めない時の早見表
分からないことがあったら2ちゃんねるガイドへ。。。




156:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/01 00:01:13.46 発信元:118.109.221.153
求聞口授のネタはこっちにも影響するんだろうか
みすちーがギター弾けるらしいよ、とか、さとりんがロリ巨乳らしいんだけど
草薙さんそのへんどうなのよ、とかだけども

157:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/01 05:21:23.89 発信元:124.146.174.71
え。俺は白蓮さんが弟子の行状知らないうっかりさんとか、こいしちゃん寺入信とか、さとりんが隠れ同人作家とか聞いたが
そのへんどーなんですか(ry

158:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/01 17:50:19.53 発信元:114.155.195.48
なんというか、みんな二次創作よりも愉快な性格してるな、と・・・

159:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/02 14:07:14.50 発信元:206.223.150.45
そんな本が出てたのかー 早く手に入れねば

鯉のぼりのシーズンになったが、鰤光ペアは飾るのか否か

160:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/02 17:13:01.75 発信元:1.78.6.88
>>156
俺も早く買いたい
みすちーがギター引けるのは闇夜のライブ的に超でかくね?

161:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/02 18:19:53.42 発信元:126.233.21.215
資料が増えるのはありがたいが、東方+その他スレ化が加速するのはにんともかんとも
もっと発掘してもいいのよ?

162:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/02 21:36:27.80 発信元:202.229.178.8
かといって好きなタッグに関係する話するなというのもおかしな話だがな

アキトもボーカルだからみすちーがギター&コーラスできたら確かにデカいなあ

163:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/03 02:04:44.91 発信元:114.146.70.88
俺のアカ白妄想は更に加速した!

164:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/06 22:04:18.20 発信元:114.17.180.220
ほむほむとスコールか…アリだな。

165:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/08 13:53:08.61 発信元:206.223.150.45
時間停止(アルティミシア)+銃火器(ラグナ)と申したか
GFジャンクションに副作用があったりラスボスが逆さ吊りだったり意外にこじつk繋げられるなw


願わくば、MUGEN世界の魔法少女達が自分の『騎士』に巡り会えますように、と
キシン? 何の事かな

166:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/08 19:50:38.66 発信元:111.86.147.99
NKT……

167:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/10 20:35:05.41 発信元:122.26.5.3
彼女たちの上司は高確率で聖騎士団長だな
雷属性の
カイ爆発しろ

168:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/10 22:55:45.18 発信元:111.86.147.109
むしろ敵対しそうだが

169:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/11 17:44:22.59 発信元:206.223.150.45
聖騎士団や聖霊庁は魔法少女の保護なり支援なりしてそうだが
聖堂教会や神聖クラブ辺りは喜々として排除に動きそうだから困る

170:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/11 19:02:29.73 発信元:110.67.196.239
組織の中の個人の考え方の違いだろう。
カイやペトラは人外にも心があるなら割りに寛容だが、埋葬機関なんかは人外=必殺な考え方だし。(一応全面的に利用できる場合は利用するから死徒いるけど)

結局は組織の中で立ち回んないといけない立場だから、組織の保護よりは強くて信頼の置ける騎士様一人の方がいいんじゃねーかな。
男女タッグ的に考えてもそっちの方が好みです(キリッ

171:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/11 21:48:08.09 発信元:182.168.138.246
ほむほむ「やっとまどかを助けられる時間軸に…」
悪魔博士「あ、ごめんこっちが失敗したから時間巻き戻すわ」

172:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/11 22:30:32.31 発信元:111.86.142.199
ま さ に 悪 魔
このどむどむ博士は間違いなくアインソフオウルされる

173:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/11 22:45:02.89 発信元:114.17.180.220
>>165
二人とも前半の印象が孤高であるという点、もう誰にも頼らなくても戦える的な所。
あと過去の自分とのギャップもあるかも。

なんというか、カプという感じはしないような気がする。自分でアリとか言っておきながら。

174:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/12 00:02:45.32 発信元:116.89.221.220
はぁととまどか
冴姫とほむら
はなんかそれぞれダブる

175:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/12 07:12:37.34 発信元:206.223.150.45
>>174
その流れだと
・リリカ→杏子
・頼子→さやか
・舞織→マミ
になるのか

176:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/13 17:19:19.76 発信元:111.86.142.199
ブラハ「僕と契約してデビルサマナーになってよ!」
さーたん「その必要は無いわ」

177:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/14 07:22:54.12 発信元:122.26.5.3
うむ、渋にまとめ絵があって充実できた

178:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/15 10:19:58.36 発信元:182.249.235.101
うわぁぁんアチャ(エミヤ)×まどかとかエクシア(つーか刹那)+さやかとかランサー(クー・フーリン)+あんゆまとか七咲とかネタは浮かぶのに書けねえよう

179:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/15 10:52:36.14 発信元:211.1.206.219
泣き言は聞かん、書け
書くのが無理なら描け
そのどちらも無理なら諦めろ

というか、4・5行くらいのちょっとした妄想会話とかシチュすら書けないわけ?
そんなんじゃ誰か書いてくれないかなー(チラッ って言ってる風にしか見えないんだけど

180:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/15 11:22:39.45 発信元:210.136.161.66
実際そうじゃろうなー。時間がないって意味にしろないなら作れとしか言いようがないし。スルー安定。
ゴールデンウイークにおける好きタッグについてでも語ってる方が有意義だろね

181:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/15 12:14:17.52 発信元:114.17.180.220

「だったら壁にでも話し掛けてなさい」ホムゥ・・・
「(どこかで聞いたセリフだな)」

厳しい世の中である。

182:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/15 13:02:59.49 発信元:206.223.150.45
>>181
どうあがいてもスコールやないですかーもっとやれ


あれか、因果を越えて宇宙の歪みと戦う女神まどか&番人クォヴレーとか
そんな感じの妄想でもしていればいいのかしら

…いや、某大会のおまけでまどかが旧神夫婦と一緒にいたもんでつい
果たしてフラグジェノサイダーに春は来るのか?

183:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/15 13:49:17.65 発信元:114.17.180.220
4、5行の簡単なってこうですか?分かりません>< うっおとしかったらごめんね

「魔女は全て倒す」
「か、どこにでも魔女はいるんだな」

「(魔女を知っている・・・?)」
「(冷めた奴だな)」

ストーリー前半の誰にも頼らない同士、
どっちも心を開いた状態と、色んな要素があって楽しめるなこの二人
もう少し時間掛けて書いてみるかー

184:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/20 01:36:16.97 発信元:124.146.174.50
貧乏繋がりで上条さんと霊夢とか、不幸繋がりで上条さんと雛とか思いついた

…うん、俺が上条さん好きなだけなんだ

185:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/20 04:50:57.41 発信元:206.223.150.45
ナミキヨサーンとイカ娘でコレジャナイ禁書目録…すまない忘れてくれ

186:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/20 07:28:32.53 発信元:210.136.161.65
>>184
俺も上条さん好きだからタッグ戦の活躍見たいなー
さやかが今のとこ多めな気はする。名前ネタだけど

187:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/20 10:29:32.71 発信元:210.153.84.205
>>184
上条さんと八頭身雛で厄(病)神タッグ組ませて遊んでたりしたが、中々良いタッグだったよ

謎のバグでそげぶラッシュ中に敵のライフが一気に消失したりする現象が起こったりしたんで動画にはならなかったがw

188:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/20 14:13:55.47 発信元:223.132.71.140
ここ半年ほどタッグ大会見てないんだけど
最近の大会で良かったタッグって何かあるかな?
新規タッグでオールスターでもやってみようかしら

189:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/20 14:22:04.72 発信元:124.146.175.106
最近の動画でってなら地獄仲良しとかライダーと魔法少女タッグ大会とかから発掘すればいいんじゃねーかな
このスレでちょくちょくSSで出る最近のってーとゆとさと?

190:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/21 10:08:32.41 発信元:113.151.157.137
新規タッグでオールスターなら既に無かったか

191:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/21 17:50:02.46 発信元:202.55.116.130
>>184
上条さんって貧乏ってわけじゃなくね?

192:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/21 19:39:15.09 発信元:206.223.150.45
それを言ったら霊夢かて(ry

元々は物欲も金銭欲も無い(と言うか、無さ過ぎる)キャラだったはずなのになー
星あたりから俗物化し始めてるような

193:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/21 22:49:03.07 発信元:121.3.134.111
>>190
あってもやりたいものはしょうがない
というか、どの動画のことか教えてくれないかな
是非参考にしたい

ゆとさと、男乙女、Bライヤんもぅぐらいは俺の見てた大会でもあったけど
他にあったら頼む

194:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/22 02:02:42.67 発信元:124.146.174.40
>>192
茨見ると「あのくらいは普通の人間が持ってる欲の範疇」「むしろ無邪気なくらい」らしいですよ奥さん
……どうにもそうは見えぬがな

195:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/22 07:31:59.58 発信元:202.229.177.59
>>193
「ルーキーズ」で検索だ。
ただこの大会は新規メインのそこそこ大規模大会とはいえ、オールスターではないと思う。
オールスターっていろんな大会から集めてくるってイメージだけど
この大会はそこまで手広くない。
なので193が新規メインオールスターやるなら期待。

196:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/22 08:54:54.91 発信元:210.136.161.77
>>188で最近の大会でよかったタッグを聞いてる以上は、>>193の言う新規は初出のあるタッグだと思うのだが
あー、でも集めてると自作タッグとかもいれたくなるもんなのかもな

197:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/22 09:13:19.45 発信元:202.229.177.57
195は190の言ってるのはこれじゃねっていう意味のつもりだった。
完全にオールスターではないと思うけど自分の知ってる範囲では
該当するのあれぐらいだったんで。

既出の新規タッグ(新規ってことはここ半年~だいたい一年ぐらいか?)のオールスター大会はほんと見てみたいな

198:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/23 00:45:08.25 発信元:114.17.180.220

だいぶ時間掛かったのにこの文字数、ほむスコです。2レスに分けてお送りします。
時の魔(法少)女と獅子でタッグ名いいのかな。
--------------------------

彼女と行動を共にしてどれほど経っただろうか。
スコール=レオンハートは少女、暁美ほむらと共に目的地に向かう電車にいる。
共にしている理由は動機の一致、それだけ。と暁美ほむらは言う。
「・・・・・・聞きたいことがあるわ」
「?」
ふと向かいの席に座っている彼女が声を掛けてくる。沈黙は肯定の証のように、ほむらは発話する。
「さっきの戦闘・・・何故貴方は反応出来たの?」
「さっきの?」
それは、ほんの数十分前。
ほむらは彼の技量を試すと同時に、自分自身の持つ強さをまるで誇示し、
これからの目的は全て自分で片付けるかのように見せ付ける意図もあった。

しかし、それはまるで積み上げた積木をボーリングで容赦なくぶつけたように崩れた。
スコールは彼女の能力の一つである『時間停止』、それに反応したのだ。
勿論ではあるが彼に時の領域に入り込むような術は持っていない。これは本人がそう言っている。
「たまたまだ、そういう奴が相手にいた・・・そう思えばいい」
「・・・」
平然とした面持ちで返すスコール。そう、彼の言うことに一理ある、
実際に時を止める能力を持つ者が自分だけではないというのはこの世界では大いにあるからだ。

199:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/23 00:45:32.76 発信元:114.17.180.220

それでも今はそれを難しく考える必要は無い、ただ目の前にいる男はそれが出来るだけで充分に価値がある者になっているからだ。
「スコール=レオンハート」
「なんだ」
「貴方が何者か、私は知らないし知ったことではないわ。ただ・・・」
「・・・」
「ここからは、騎士として務めて貰うわ」
突飛もない彼女の言葉にスコールはある人物が浮かぶ、それは『魔女の騎士』

『魔女の騎士と悪の傭兵が戦う宿命の物語、一緒に楽しもうぜ、スコール。俺をがっかりさせるな!』
騎士というヒーローを演じた男、自分がこの世界でも当て嵌められようとされている状況。

「時の魔女とその騎士。か(ここでも、そこに行き着くのか俺は)」
「どこへ行くの?」
思わず含んだ表情のままスコールは立ち上がる、目的の駅は近い。

「・・・・・・カードゲームの誘いがあったんだ、直ぐに終わらせてくる」
騎士の名を受けた獅子は、レアを蓄えたカードを携えて隣の車両へ向かった。


とりあえず終

--------------------------
ちょっと最後辺り無理があったかも、記憶薄れてるわー 出会いとかはこんな感じであってもいいものだ
どの世界に行っても同じ状況に合う、それ同士でもいいんじゃないかしら、過去形にしちまってもいいんじゃないかな

しかしまだ勉強足らずですね、セリフにや描写に自信も感じ無いし、もっと書かないとダメだ
ほむスコほむスコー


200:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/23 00:56:30.51 発信元:211.1.206.219
クレクレするだけではなく、妄想としてアウトプットしたことに敬意を表する、乙
平時は落ち着いていても静かな激情を秘めた二人、見た目も黒系ベースで割りと似合う、か?

もし次書くことがあれば、『なんでこのタッグにしたか』に注意して書いてほしいかな
他のタッグじゃ代用の利かない、そのタッグだけの特徴とか魅力があったからこうして形にしたんだろうし
名前と口調差し替えたら他のキャラでも全然通用しちゃう、というのは折角魅力的なタッグでも価値が半減してしまうと思うからね

201:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/23 01:56:22.29 発信元:114.17.180.220
>>200
ありがとうございます。こういう物書きは初めてなので、調べたり学んだりで時間掛かりました。
本当は動画からネタを拝借とかも考えたりもしましたが、まずはオリジナルな設定で挑戦してみました。

それでもちょっと怖いんで、もう少し上達したらアドバイスを生かして書いてみようと思います。

202:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/23 20:11:41.76 発信元:110.67.196.239
>>201
いや、普通に面白かったよ?
どこに行っても同じめぐりあわせ、結構なことだと思うぜ。
あとはそれに対する感傷について思うことを深く掘り下げていけば問題ないしね
というより、これが本当にはじめて? すごいと思う。

長いものがかきたくなったらしぶにでも来てみるといいと思うよ。色んな人が書いてるしな。
できたらまた、あなたの書いたものが読んでみたいな。

203:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/26 01:13:01.44 発信元:206.223.150.45
食堂で頼んだ定食に海老フライが出て困った顔のフーン(嫌いなもの:海老)が
たまたま通りかかったイカ娘にその海老フライを分けてやったら
何故か妙に懐かれるという電波が飛んできた

「あんなに美味しいものを食べられないなんて信じられないでゲソ!
これは矯正すべきじゃなイカ?
……でもそうしたら海老分けてもらえなくなるでゲソムムム」
って一人で悩んでるイカ娘とか可愛いかなって思ったが
カップリングかどうか微妙だった

204:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/26 05:39:28.00 発信元:114.17.180.220

案外早めに書きあがりました。ほむスコ、調子に乗って書きました。
今回は某動画の力を借りました。ありがとうございます。
うーん、各キャラを生かすのもまた難しいですね。特に知らないキャラは勉強しないとですからね。

----------------------------------------

この世界で戦う力を持つ者は自らの技量を示す為に大会に参加する。
その構成は多種多様、勿論だがスコール=レオンハートと暁美ほむらも様々な大会に顔を出すことで自身のステータスを上げている。

そんな中、今宵行われている大会は特殊な物。『学園物』と評したチームバトル、
ルールはチームの中から割り当てられた係をこなし総合ポイントを競い合うと言うもの。
スコールとほむらも、元は学生という事で参加招待が来たのである。

「貴方を頼る気はないわ」
「・・・」
出会って早々に放たれた一言だった。『お前と俺は魔女と騎士じゃなかったのかよ』、
と言いたい所だが周りに人も多く、多少注目されていたので黙っていることにした。


205:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/26 05:39:57.71 発信元:114.17.180.220

そのままほむらは彼から遠ざかり、スコールもそれを止めようとせずに取り残される。
ここで彼女と代わり代わりに来たのは斬真狼牙、同じクラスに割り当てられたチームメイトであり番長。らしい。
「フラれたのかスコール?ああいうのはもう少し入り込まなきゃ心を開いてくれそうにないな」
「・・・一つ言っておく」
「なんだよ」
どうやら女性経験は多い狼牙。ほむらとスコールが初対面同士ではないと見るや、
冗談交じりに話しかけたがそれはスコールの心情を曖昧にした。

―それは魔女と騎士の関係―

「お前が考えているほど単純じゃない」
「・・・・・・孤高と孤独は違うぜ、スコール」
互いの心情はすれ違い、歩みもすれ違う。スコールの頭にはまだほむらの言葉が残されていた。


次に彼の前に立ちはだかったのはトキ、見た目からして教師・・・ではなく生徒として参加している。
北斗二千年の歴史の中でもっとも華麗な技を持つ男として、この大会でもトップクラスの強さを誇る男である。
その為にハンディキャップとして彼は戦闘時、大会を盛り上げる為にとても面白い動きをするように意識しているらしく、
それが逆に華麗過ぎると評価されている。
「スコール、君の心はどこに向かおうとしている」
「(今日はヤケに絡まれるな)」

早速トキは何かを悟ったような言葉で話しかけられる、やはり生徒というより
教師を相手にしているようだとスコールもうんざりになり軽く溜息を付く。
「仲間の大切さを君も知っている筈だ」
「・・・」
そのまま言葉を聞き流してスコールはその場から離れる、まるで何かを拒むように。
言われずとも『仲間の大切さ』、それは彼自身が経験上充分に知っている。


206:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/26 05:40:21.78 発信元:114.17.180.220

そして陽が落ち始めた頃・・・
「・・・(どうしてこうなっている)」
「私が準備した。たまにはこういった宴で士気を上げるべきだろう」
校庭中央に設置された巨大な焚き火・・・いわばキャンプファイヤーがごうごうと燃えている。
それを見てはスコールも当然の反応を示すが、既に自分のクラスや他のクラスが混ざりわいわいと盛り上がっているのが目に入る。


この催しを主催したのは、同じ1組のシャア・アズナブルなる人物。
モロにスコールの心を読んでドン引きされているが、考えは悪くないので許可云々以外の否定は出来ないでいる。
「先生からの許可は出て・・・あぁ、そこにいましたか」
「先程からここにいる、意識されずに虐げられたのか私は。あー、このまま空気でいれば私も死ねるのかなぁ・・・・・・・・・死なせてどうする!!」
「(ノリツッコミ・・・?)」
最終的な許可である教師陣の一人。1組担任の糸  色望先生が全体的な許可を通した途端や他の教師も賛同した為にこの大所帯になったとのこと。
糸色望先生の自殺未遂は財前教授から釘(メス)を刺され、そのまま連れて行かれた。 


兎にも角にも場に流されるしかないと判断したスコール、とりあえず離れで見ている事にしたが、そこで追い討ちが降りかかる。
「はーい、二人組み作ってー。作らない人は財前教授からの耐久トルネードスピンタイムです」
「!?」

―その時、ぼっち勢に電撃走る―

207:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/26 05:40:51.17 発信元:114.17.180.220

「シャア大佐、何やるんだよ?」
「フォークダンスだ」

『フォークダンス(英語:folk dance)』とは、世界各地で踊られる土着の踊りの総称である。
広義には盆踊りや神楽のような日本の踊りも含まれるが、
一般的に日本では外国から紹介された踊りを指すことが多い。また、キャンプファイヤーでも使用される。

アトリームにだってフォークダンスがありましたよ・・・地球のダンスとは比較にならないほどの巨大なダンスがね・・・
--wikipedia 「フォークダンス」、「ミストさん語録」より改変転載--


とても良い雰囲気を出しながら燃え盛るキャンプファイヤー、空もすっかり暗くなり生徒達もフォークダンスをやる気満々である。
「(この状況からそんな気はしていたが・・・よりによってダンスかよ・・・)」
「フッ、このダンス。クワトロ・バジーナに戻らねば、彼女達の相手は勤まらないだろう」スチャ
「(コイツ・・・それが狙いか!!)」
ぼっち勢からすればやられたとしか言い様がない状況、しかもダンスである。自分自身、過去のミス以来それなりに克服は出来たつもりではいる。
だがこのフォークダンスには、個人の欲望があった。
主に主催者がサングラスを掛けた途端、その姿は少女趣味のオッサンと化していた。(※あとで修正されました)


208:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/26 05:41:15.86 発信元:114.17.180.220


早く相手を見つけなければ元祖トルネードスピンでタイムショックしてしまう。ダンスは苦手だがそれ以上にトルネードスピンが怖い。
それだけは避けなければならないと探そうにも、既に殆どがペアを組んでしまっている。
「相手、か・・・(このまま見つからなかったと言い訳すれば・・・)」
「Shall we Dance ?」
「!?・・・暁美ほむら」
色々と回避する策も考えていたが、それも声を掛けられることで抹消される。声の主は暁美ほむら、
最近覚えたのかどこかで知ったのか流暢な英語で話しかけられたので思わず振り向いてしまったが、これも彼女の想定範囲だったらしい。


長く伸びた髪を掻き、くすりと笑みを零すほむら。してやったり・・・という意志表示でもあるのだろう。
「こういう言葉、案外釣られるのね」
「何のようだ」
「この状況下で分からない?それに貴方は・・・」
「魔女の騎士、か」

スッと手を差し伸べるほむら。スコールも合わせる様にそ目線を下げれば、ゆっくりと彼女の顔へ視点を戻し手を差し出す。
「あの後、多分・・・教えられたと思うわ。貴方と同じで」
「・・・そうか。丁度手が空いていた」
「踊りましょう、孤高の獅子」
あの時の言葉の後、ほむらもまた様々な人に絡まれたのだろう。明らかに態度が違う所がある、それはスコールも同じこと。
全員の配置が終われば、ケルト調のミュージックが流れる。
それに合わせて踊り出す生徒達。たどたどしい者もいれば、綺麗に踊る者もいて各々が楽しんでいる。


209:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/26 05:42:30.02 発信元:114.17.180.220

そしてそれを見守る二つの影・・・それはもう一つの『魔女と獅子』
「Oh・・・カッブーキ・・・」
「ほむらちゃん、私も魔法少女になることができたわ・・・!」
「誓いの時はきた、今わたしはあなたを越える・・・!!」
獅子でいることがフラグと、誰が思ったか魔法少女となった鹿目まどかはカッブーキを掴んでいた。
それに何故か対するはトキ、頭上にはカブキの死兆星が光っているのかもしれない。

一つの世界に入りこむとでも表現すべきか、闇の中で照らされた二人はたどたどしくもあるが、なんとか魅せれる程度に踊れている。
「スコール」
「・・・」
「自分でも見えないほど、仲間に囲まれてしまったのね。私たち」
「そうだな」
あの日、『誰にも頼らずに生きていく』こと、『親友を救う為に頼らずとも戦い続ける』・・・そう誓った二人が今は沢山の仲間に囲まれている。
それが何を意味するか、二人は充分に分かっている。

「仲間がいるからこそ信頼が生まれる。離れていてもその絆は崩れない、それが二人にも強く表れればいいね」
「スペランカー先生の一言一句が心に染みるでぇ・・・」
あとはお互いが素直になるだけかもしれない、だがそれはいつになるか分からない。
二人の行く末を予感するスペンランカー先生はそう頷いていた。が・・・

「あっ」

\テンテ テンテ テンテ テンテ テッテッテ/
「「「せ・・・先生ェェェェェェェェッ!!」」」

最後にスコールがステップを間違えた事で先生の残機が儚く消え去った。



210:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/26 05:43:36.14 発信元:114.17.180.220

----------------------------------------
あとがきっぽく書く。
ほむスコがいいやすいからアレだけど、正式な名前は『時の魔(法少)女と騎士』で確定かな。
だいぶ盛り上がっちゃいましたね。なんだかかんだか。

さて、今回は文字数と複数のキャラに挑戦。次は戦闘とかやりたいね。
んー、しっかり出来てないかも・・・アドバイス下さると助かります、精進します。
暫しの間、私のオナニーに付き合ってくださり、ありがとうございました。
では、またいつか。

211:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/26 08:54:04.65 発信元:206.223.150.45
投下乙です
仲間に囲まれた二人には何か胸にこみあげるものがありました
ダンスシーンも素敵です
しかし先生ェェェ!

212:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/26 14:26:02.98 発信元:123.225.53.163
学級崩壊の世界観に絞ったわけか
転校生ネタも入れてみたいのう

213:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/26 20:13:43.02 発信元:206.223.150.45
投下乙~ このシャアから某SRWアンソロ作家臭がするのは気のせいだな(キリッ

214:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/28 20:02:09.24 発信元:122.132.35.222
萌え方としてどうかとは思うけど、時には失恋する話なんかも見たくなる

雷バルで、さーたんがカイデズが仲いい所を偶然見かけて真っ白になる
はぁとやフィオナじゃフォローしきれないだろうし、そもそも言いたがらない
どん詰まったところで、紅丸あたりに諭されて、ようやく友人に相談できて
ちょっと余裕ができた冴姫が、笑顔でカイからの誘い(紅茶かなんか)を断るようなそんな話
団長、知らん間に惚れられてよくわからないうちにフラれるの図

215:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/29 23:46:20.42 発信元:113.151.157.137
いいねえそういうのも。

216:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/30 18:00:54.28 発信元:182.168.138.246
死んでは実は生きてましたを繰り返すうちに
あんまり上海に心配してもらえないケーブル

217:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/31 15:51:14.24 発信元:124.146.175.36
まあ実は生きてましたはアメコミだと良くある事だし仕方ない

218:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/31 18:32:13.41 発信元:206.223.150.45
小町「どうでもいいけど乗船キャンセルだけは早めに頼むよ」

219:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/05/31 18:51:12.19 発信元:182.168.138.246
>>218
キャップ「すまないが往復で頼む」

220:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/06/03 06:33:13.55 発信元:220.109.242.182
白黒操剣士が地味にマイブーム

221:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/06/03 12:24:06.91 発信元:125.192.35.126
DMCのネロとアルカナのヴァイスだっけ、可愛らしいコンビだよな
しかしコンビ名どこが初出なんだろ

222:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/06/03 14:53:32.71 発信元:202.229.176.46
>>221
初出大会。
大会はWikiにはのってないけど「白黒操剣士」でググればすぐでるよ

223:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/06/03 21:21:32.02 発信元:111.86.142.175
共通点はシリーズの次世代機作品の主人公、名前が白と黒、表向きは宗教団体に育てられたか…
性格は任務に真面目で融通がきかないのと皮肉屋で不良と正反対だが

224:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/06/05 00:59:26.12 発信元:180.11.53.25
ネロと言えば異形の腕も良いと思う
某所の絵が可愛くてだな

225:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/06/05 18:27:52.02 発信元:111.86.142.197
>>216-219
MARVEL勢が死亡→キャンセルを繰り返す

手続きやら何やらで冥界が忙しくなる

管理職がロクに休めず、イチャつく暇も無くなる


リーゼ「ちょっとアメリカ行って蓬莱の薬散布してくる」ガタッ

226:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/06/11 19:11:25.75 発信元:206.223.150.45
それはそうとジューンブライドの時期だぞ諸君

227:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/06/12 12:12:42.98 発信元:111.86.141.83
ブリジット&アルダーでふたなりネタをなんか書きたいが思いつかない
男だとか女だとか!ついてるとかついてないとか!

鰤ほむとかどうなんだろ

228:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/06/12 16:24:43.41 発信元:182.249.240.31
それ以前にスレ違いだ。
性転換でもなくふたなりということは十中八九エロだろ?
むこう行け

229:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/06/13 01:36:48.52 発信元:202.229.177.28
結婚情報誌のモデルとしてバイトすることになったMUGENカップル達
普段着とは違った清楚な花嫁の、凛とした花婿の姿にお互いドキッとかありそうですね


まあ一部ウェディングドレス×2とかその逆とか居たりするがMUGEN故致し方無しということで

230:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/06/13 01:50:25.93 発信元:124.146.175.233
白無垢と紋付袴にも愛の手を……

231:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/06/13 10:10:31.28 発信元:202.229.176.27
>>230
巫女さんとかサムスピ系列ヒロインは白無垢じゃないかなあ
別に式の途中のお色直し?で両方来ても良いのよ?

まおりん「白無垢か」
ほむほむ「ドレスか」
光「どっちを着たい?」
鰤「どっちを着て欲しいかじゃないんですか!?」

232:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/06/13 15:49:18.89 発信元:114.17.180.220
救いはないんですか!

233:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/06/15 01:31:22.89 発信元:113.151.157.137
ないね

234:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/06/23 20:39:55.39 発信元:206.223.150.45
>>229
服とか無縁な人外勢どーすんだと思いかけたが、三大主夫が一晩で仕立て上げてくれる光景が見えた
つーか良く考えたら三人中二人が人外枠じゃないかww

235:大剣タッグ6月ネタ
12/06/26 20:39:26.93 発信元:111.169.214.38
何レスかお借りします
大剣タッグが好きすぎて勢い余った拙文ですが
宜しくお願いします

================================================================

 季節は6月。
 極東の島国は『梅雨』という蒸し暑い雨期に当たるらしいが、ここMUGEN界のイギリスに似た島国は
実際のイギリス同様日も長く、気温も高すぎず過ごしやすい気候といえるだろう。
 そこでは日々、様々な無差別格闘技大会が行われていた。
 会場近くにある選手村の一角で遅めの朝食を終えたアンジェリア=アヴァロンは2枚の紙を得意気に、
突きつけるようにして差し出した。
「とゆーわけでだ、ベソかきメイドにコレをやる!」
「はわ?」
 朝食を済ませたミルドレッド姉妹に食後のお茶を出そうとしたフィオナは、アンジェリアの意図が掴めず
不思議そうにそのチケットを見返した。
「だーかーらー、天気も良いからちょっと遊んでこい。
 この前の大会で食事券もらったんだけどな、2枚しかないからお前たちで行け♪」
「えっ、それでしたらお姉さまのお姉さまとお姉さまで行かれては……」
「いーからあの朴念仁誘って行ってこい!
 でないとウチに入れてやんないからな、いじょ!」
「ええぇぇ?! は、話がさっぱり見えてこないんですけど!?」
 ミルドレッドが簡潔なアンジェリアの言い方に混乱するフィオナを見かねて苦笑しながらも口を挟んだ。
「姉さん、言葉が足らなすぎるよ。
 タッグ大会でよくお世話になってる彼、いるだろう?」
「はい、ソルさんのことですね」
「そう、その彼と食事に行っておいで。今日は私たちの事は良いから」
「え、でも……」
「なんだ、アイツは顔を合わせて食事をしたくないようなヤツなのか? 食べ方が汚いとか」
 笑いを含みながらアンジェリアがそう煽る。

236:大剣タッグ6月ネタ
12/06/26 20:41:13.39 発信元:111.169.214.38
 からかいだと判りはしたがフィオナは困ったように寄せていた眉を吊り上げた。
「そんなこと、ありません」
「おー。だったら何の問題もないな♪」
「はわっ! その聞き方はずるいです!」
「ぷぷー♪ 何がずるいのかなー?」
「まぁ、ほら、偶にはフィオナも外で遊んでくるといい」
「だ、だったら、ソルさんでなくても……」
「出場者にちょっかいを出す者が居るとは思わないが、念のためにね」
「いえ、でも、ソルさん今は大会中のはずで……」
「今日は中日で一日待機の予定だ、大丈夫」
「で、でも~……」
 フィオナは反論の材料がなくなり顔を真っ赤にして口ごもる。
「はー、まったく。うりゃ!」
 焦れたアンジェリアがデコピンをするといい音が響いた。
「イタッ! お、お姉さまのお姉さまぁ~……」
「たかが食事に行くくらいでグズグズするな!
 第一その男のこと、どう思ってるんだ?
 大会で組んだ時は格好良かった強かったってうるさいくらいなのに。
 好きじゃないのか?」
「それは……その……嫌いじゃ、ありませんけど……」
「もしソイツが他の女、例えばすっごいグラマーな女と歩いてたら許せるか?」
「そ、それは……大会で、他の人と組むことだって、あるでしょうし……」
 もごもごと言って俯くフィオナにアンジェリアが畳みかける。
「手繋いで歩いてたら?」
「えっ……あの……」
「ちゅーしてる所見ちゃったら?」
「いやです!!」
 咄嗟に自身でも驚くほどの声を上げていた。



237:大剣タッグ6月ネタ
12/06/26 20:42:22.55 発信元:111.169.214.38


 思い出したのはとある大会の試合開始前。
 相手を鋭く睨む横顔を見上げていると、赤い目が不意に向けられくしゃりと頭を撫でられる。
 武骨で大きな手のひらの柔らかい所作に笑みが溢れ緊張が解けた。

 そのソルの横に、自分以外の誰かが立つと思うと、締め付けられるような胸の痛みを感じた。
(あ、そっか……
 あの時にはもう、好きになってたんだ……)
 そうと自覚したフィオナが我に返るとアヴァロン姉妹が揃って笑顔を浮かべていた。
 これ以上ない程に顔を赤くするフィオナにミルドレッドが優しく問いかける。
「彼のこと、好きなんだ?」
「……はぃ……」
「ぃよーし♪ だったらやることは1つだな♪」
「一応聞きますけど……なんですか?」
「ソイツをぶん殴って子分に加える!」
「姉さん、話がややこしくなるからそれは止めて」
「えー、だって同じ子分ならフィオナもソイツと一緒に居られるぞ?」
「お気持ちだけ頂いておきますっ」
「仕方ないなー。じゃ、取りあえず告白だな♪」
「取りあえずでするものじゃ無いと思うんですけど……」
「あのなー、ソイツのこと好きなんだろ?
 んで相手はそれを知らないんだろ?
 ならそれを伝えないと、なにも始まらないじゃないか」
「それはそうなんですけど、タイミングとか色々……」
「臆病者はそーやって言い訳をしていて機会を逃すんだ!
 いーから駆け足! 私の命令に逆らったら死刑! いじょ!」
「わ、分かりました! 分かりましたからムーンライトは止めてくださいぃ~!」
「あ、フィオナ! チケット!」
 バタバタと慌ただしく出かける準備をするフィオナにミルドレッドが券を渡してやる。

238:大剣タッグ6月ネタ
12/06/26 20:44:28.19 発信元:111.169.214.38

「はわっ、ありがとうございます!」
「じゃあ、慌てて転ばないように。それと、頑張って」
「はいっ、行ってきます!」
 元気の良い足音が遠くなり、奇跡的に転ばなかったらしいのを確認してから姉妹は再びテーブルに着いた。
「本当にベソかきメイドは手がかかるなぁ」
「そこがまた可愛い所でもあるけどね。はい、お茶」
「おー♪ さっすが我が妹、気が利く~♪
 気が利くと言えば、今日なんだよな? あそこのイベント」
「そうだよ。まさかあっちの都合とも噛み合うとは思ってなかったけどね」
「よしよし♪ これだけお膳立てしたんだ。
 告白は当然として、ちゅーくらいはして帰って来て貰わないとな♪」
「それは難しいんじゃないかな……」
 苦笑するミルドレッドにアンジェリアが目を丸くした。
「なんだなんだ、アイツはそんな甲斐性無しなのか?」
「いや、甲斐性とかじゃなくて……そういうものなんだ」
「ふーん。そういうもんかー」

 初めは追い立てられるように駆けていたフィオナだったが、徐々に落ち着きを
取り戻すと足取りが重くなっていった。
 待機期間とはいえ、ソル自身に用事がないとは限らない。
 そもそも今の時間にソルがホテルに居るかどうかすら知らないのだ。
(ソルさんが居ても、断られたら……)
 そう考えただけでちくりと胸が痛んだ。
 すごすごと帰った場合のアンジェリアの怒りも恐ろしいが、それ以上にソルに断られる事の方が恐ろしい。
 もし今後タッグを組むことがあっても、ソルは気にしないだろうが、非常に気まずい。
 重い足取りが宿泊施設前で遂に止まってしまった。
 大会の時はよくソルを迎えに来て、何の気無しに押していたインターフォンに手が伸びない。
 門前で溜息をつくフィオナに散歩から帰ってきた赤いバニー姿の少女が気付いて声をかけた。

239:大剣タッグ6月ネタ
12/06/26 20:45:22.79 発信元:111.169.214.38

「お、幽霊メイドやん。こんなトコで何してん?」
「幽霊じゃありません! って、キャサリンさんこそ、どうしてここに?」
「なんでて今大会中でチーム組んどるからここに泊まってんねん。
 誰かに会いに来たん?」
「えっと……その、ソルさんに用事が……」
「そうなん? 今日はなんも用無い言うてたけど」
「ど、どうして知ってるんですか?」
「そらチーム組んどるのその兄さんやもん。
 もう1人、トニーのおっちゃんと3人で赤い科学者やでー」
「そう、なんですか……」
 キャサリンがソルと同じチームだと知り、先程までとは違う靄のように正体の掴めない感情が湧き上がる。
 それを悟られまいとフィオナは俯いた。
 その反応にキャサリンはピンと来て含み笑いを堪える。
「兄さんなら居るはずやからはよ入り」
「はぇ? あの、ちょっと」
「ええから ええから」
「押さなくていいですって~」
 強引に施設内に押し込まれると広いロビーには待機中や休憩中らしい選手が数人居た。
 この時間だと早い大会は既に始まっており、その観戦などをする者も会場に行っているのだろう。
「ほら、あそこおったで」
 キャサリンがテーブルでトニー=スタークとチェスを指しているソルを示した。
 声に気付いたのかソルが盤面から顔を上げて、少し不思議そうな表情をした。
 事前に連絡することなくフィオナが尋ねてきた事が無かったからだろう。
「しっかりしいや。兄さんに会いに来たんやろ。深呼吸してみ」
 肩を叩かれ固まっていたフィオナが我に返る。
 言われた通り1つ大きく息を吸ってテーブルへ向かった。
「おっ、おはようございますっ!」


240:大剣タッグ6月ネタ
12/06/26 20:46:44.93 発信元:111.169.214.38

「あ、ああ……。どうしたんだ、急に」
「あの、あのですねっ。い、一緒、に、食事に行きませんかっ!
 深い意味はないんですけどっ、チケット貰ったのでっ、
 つ、都合がよければ……で、良いんですけどっ!」
「……なんだか知らんが、ちょっとそこの椅子に座れ」
「あっ、はい、失礼しますっ」
 ソルは緊張で台詞が上擦るフィオナを座らせると水を出してやる。
 今更ながらに喉の渇きを憶え、勧められた冷やを一息で飲み干した。
「ふー……。ありがとうございました」
「落ち着いたか? それで、何かあったのか?」
「え? いえ、特に何もありませんけど……。
 ソルさんにはお世話になっているので、お食事でもどうかなって……」
「こんな可愛らしいお嬢さんとデートの約束があったなら
 引き留めたりしなかったのに。人が悪いな」
「そうだな。暇だからって勝負吹っかけて来て負けたりしなかっただろうな」
「負けてないぞ、ここからの逆転劇を演出するためにだな……」
「あ、お邪魔でしたか……?」
「いやいや、良いんだ。どうせ今日ウチのチームはオフだからね。
 心おきなく行くと良い、引き分けにしておく」
「この盤面でそういう台詞の出るのも逆に凄いな」
 そそくさとチェス盤を片付けるトニーを横目にソルは思案するように頬を掻いた。
 正直に言えば、出かけるのは面倒だ。
 癖の強い連中が揃っているMUGEN界では頻繁にトラブルに遭遇する。
 ソル自身は戦闘狂という訳でもなく、あの男の手がかりを求めてこの界に渡ってきただけで、
厄介事には極力関わりたくない。
 ついでに言えばソルはGEAR細胞から直接エネルギーを得ているので、食べ物を食べる必要もなかった。


241:大剣タッグ6月ネタ
12/06/26 20:47:46.75 発信元:111.169.214.38

 食べられなくも無いが、それよりも先に面倒という感情が立つ。
 甘味だけは好んで食べるが、それも高級なスウィーツと言った類よりも手軽なジャンクフードの方が好ましい。
 どうしたものかと考えていると、返事を待つフィオナの、妙に緊張した表情が気に掛かった。
 もしかするとアンジェリア姉妹に出来ない相談事でもあるのかもしれない。
 世話になったとフィオナは言うが、大会では助けられることも多い。
 何よりソルは、望まずして人外になったという生い立ちを持つ少女を無下に出来るほど冷たくはなかった。
 溜息をひとつ吐いて席を立つ。
「不味かったら帰るからな」
「えっ、それじゃあ……」
「暇だったのは本当だからな。んで、場所は何処だ?」
「あ、えーとですね……」
「そこなら、あっちの通りだ。何でそっちに行こうと……」
 並んで出て行く2人を見送ったトニーとキャシーは顔を見合わせてニンマリと笑った。
「賭けるか?」
「ええよ。くっつく方に賭けるわ。あんだけ好き好きオーラ出てるもん」
「いやー、あの反応は子供としか思ってないぞ。言われても断ると見たね」
「ウチが勝ったらおっちゃんが解析してたスパイダーウェブのデータ貰おうかな」
「高機動体戦用にか? ならこっちはエーテル炭素鋼のサンプルを頂こう」
「性質上、おっちゃんに扱いきれんと思うけどなー。
 ま、あの兄さんがどんな顔して帰ってくるのか楽しみや」
「だな」


 チケットに記載されていた場所には街の中心部から離れた古風な屋敷が建っていた。
 建物は赤煉瓦を多用した英国風のゴシック建築だったが、庭園はフランス風の
幾何学的な均衡が取れた広い庭園を有していた。

242:大剣タッグ6月ネタ
12/06/26 20:51:36.68 発信元:111.169.214.38

 そして季節はバラの盛りでもある。
 高低差をつけて剪定された物、あるいはアーチ状に作られた物、テーブルの上に
アレンジメントされた物。
 彩りも形も様々な種類のバラが咲いていた。
 だが、今日に限って言えばバラよりも大きな華が咲き乱れていた。
 この屋敷は結婚式の披露宴会場としても使われている。
 今日はそのPRイベントである、ウェディングドレスの試着会が行われていた。
 マーメイドのような細身のドレスから、たっぷりパニエを着込む古風なラインのドレス、
珍しい所で白無垢等々を着た女性達が楽しげに談笑している。
 色は白がやはり多いが、淡い緑や落ち着いたピンクも見かけた。
 ヘアメイクまではしていないようだが、それでも軽く結い上げ大きいコサージュやティアラを
挿すとボリュームが出る。
 これが2、3人程度ならともかく、軽く見積もって20人以上ともなれば壮観を通り越し圧迫感
すら感じた。
 ちらほら見知った顔が居るのを考えると、今日が大会の調整日なのは人数が集まらないからではないかとすら思えてくる。
 会場の隅で、ぐったりとしながらソルはそう邪推した。

 殆どは女性同士で来ているようだが、パートナーに連れられてソルと同じように疲労困憊な男性も見られる。
 ごく少数だがこの光景にも圧倒されることなく感想を述べている者も居た。
 フィオナはイベントの事を知らず、ただのビュッフェだと思っていたようだが、ドレスのカタログを見せられると
目を輝かせて案内について行ってしまった。
 何故フィオナのような子供サイズのドレスがあるのかというと、このMUGEN界には見た目と実年齢が
釣り合っていない人物が多いからだった。
 見回してみても人間と人外の比率はほぼ同じだが、端から見る分にはあのドレスの方が良いだとか
似合わない恥ずかしいだとか、髪型はどうだこうだといった、至って和気藹々とした雰囲気だ。

 ソルは聞き覚えのある少年の、助けを求める声から意識を反らしながら確保したサンドイッチを口にする。
 イチゴの酸味と、刻んだチョコレートを混ぜ込み固めに泡立てられた生クリームは思いの外相性が良かった。
 イベントが無ければもう少し余裕を持って味わえただろう。

243:大剣タッグ6月ネタ
12/06/26 20:54:28.03 発信元:111.169.214.38
 隅のテーブルでその疲れた様子のソルに小柄な花嫁がおずおずと近付いていった。
「そ、ソルさん……あの……どうですか……」
 フィオナは顔を真っ赤にして普段着ているメイド服よりも裾の長い純白のドレスに、
白とピンクのバラをあしらったカチューシャを付けていた。
「……花嫁のベールを持って歩く子供みたいだな」
「うっ……た、確かに、ちょっと自分でも思いましたけど……」
 正直な感想にフィオナはガックリと項垂れ肩を落とした。
 下を向いて「似合わないとは思いましたけどそんなにハッキリ言わなくても……」等と呟く。
「別に今、似合う必要はねぇだろ。人間に戻って10年後にでも心配しろ」
 フィオナの髪を、いつもの調子だと髪が乱れる為、軽く撫でてやる。
 10年後の自分など想像も出来ないが、それでも大人になればという想いが口からこぼれ落ちた。
「……10年経ったら、来てくれますか?」
 ソルの顔を見ながらではとても言えない台詞に、今更ながら鼓動が逸る。
「憶えてたらな」
 まさか自分と一緒に、という意味だとは思わず、式に出て欲しいと思ったソルは軽くそう返した。
 だがフィオナは反射的に顔を上げ喜びに表情を輝かせた。
「憶えてますっ、絶対、憶えてますから!」
「あ、ああ……?」
 ソルはフィオナの反応に腑に落ちない物を感じたものの、心底嬉しそうな様子に
まぁ良いかとサンドイッチを平らげた。


 この2人がお互いの勘違いに気付くのは暫く後の事。


================================================================

以上となります。
長々とお目汚し失礼しました。

244:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/06/27 23:05:15.73 発信元:206.223.150.45
>>235-243
ホいつの間に力作がw GJです!
はよ素直になれや旦那、な?



あとこの手の話題にトニー社長が介入するとロクな事にならないと思うn(空爆

245:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/06/28 01:03:48.83 発信元:123.218.60.197
>>235-243
投下激しく乙。さあはやくお互いの勘違いに気付いた後の話を書くのd(ry
ソルにとってフィオナが保護対象から恋人へとランクアップするのはいつになるのか…

それはそうと聞き覚えのある少年の声ってまさかブr

246:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/06/28 21:19:44.59 発信元:182.168.138.246
カイ・キャップ・きら様にすると途端に共通点が無くなる不思議

247:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/06/29 20:30:40.66 発信元:111.86.142.203
>>246
男二人はまだ解る(敬礼交わす系の特殊イントロが欲しいw)んだが、やはりきら様が浮いてるなー

パートナー連中を見ると更にバラバラなのがまた笑うw
さーたん・戒厳・ドゥーム閣下って何の集まりなんだか

248:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/06/30 13:58:42.15 発信元:122.16.254.76
後にも先にもWBCって銘打たれたのってパワメジャだけか?

249:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/06/30 13:59:17.45 発信元:122.16.254.76
すんません誤爆です

250:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/07/01 02:41:14.17 発信元:202.229.176.170
ヒャッハー大剣だぁ!GJ!!

今書いてみてる文があるんだけど、
萌えスレエロパロスレ問わず、キャラクターの生活感が出過ぎてる文章っておkなんだろうか…
かなりのキャラ崩壊かも知れなくて不安

251:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/07/01 05:19:38.72 発信元:206.223.150.45
日常ほのぼのとか大歓迎ですわ
急かさないからゆっくりネタ練ってね!!!



さーて七月、そろそろ永夜の竹林から七夕用の竹が届く時期かね
ああ局長、古代植物生やさないで下さいね。あとそこの宇宙大群獣マザー、草体は捨ててこい

252:いやあ名無しってほんとにいいもんですね
12/07/06 19:55:16.60 発信元:220.156.252.92
生活感丸出し文はあっち方向になったのでこっちには違うやつを投下ー
よければお付き合い下さい。5レスくらい?

※大炎上(もう飽きたなんて言わないで) ※日常的ほのぼの

253:うたかた1/5
12/07/06 19:56:45.14 発信元:220.156.252.92
長雨の合間の晴れた空。風は無い。それでも雲の流れは止まらない。
ゼロになる事のないそれにはそれなりの生活を送る者達にとって一種の威圧感がある。

それは子供には関係の無い事だった。
長靴を履けば心が躍る。傘の透けたビニール越しのぼやけた景色も胸を擽る。
泥だらけに汚した服も親に預ければきれいになるし、裸でリビングに駆け込めば夕餉の匂いが漂う。
今にも降り出しそうな曇天の下、止んだ晴れたと外へ駆け出す。

そんな元気いっぱいの子供に巻き込まれたのか、少女は雨がやんで間もなく、空の下に居た。
総当たり形式の格闘大会が終わった後の事だ。
タッグを組むことの多い軋間紅摩と今回もやはり背中を預け合い、結果、準優勝を果たしてみせた。
闘う人々は凛々しく強く逞しく、観戦者の中に紛れ込んだ子供達の憧れの的だ。
(それだけオープンな大会だったという事でもある)

アネル=ロランジュは屋内会場での大会終了後、自分についたファンの子供達に連れ出されて今に至るのだった。
子供というものの事ははよく分からない。
自身が番人を務めていた研究所を抜け出し生活が安定するまで、接する機会の無かった生き物だ。
よく分からないこの生き物達はしかしよく笑いよく泣きよく怒り、見ていて飽きる事が無い。
友人との楽しみ方も様々で、表面に出してはいないが、興味が尽きない。
子供達を見守るように佇む彼女の顔には微笑が浮かんでいた。

「アネルねーちゃんこれやろー!」
「アネル、やってー!」

普段は壇上で舞うのを見るばかりの闘者に子供達は無邪気に呼びかける。
何をやれと言うのかと彼らを見下ろせば、その手に小さな筒を握って差し出して来ている。
もう一人の女の子の手には長細く小さな笛のような形のもの。
よく分からないまま二つとも受け取る。
蛍光色のプラスチックの筒の中を覗き込むと、中には何か液体が入っていた。
容器の中ほどまで溜まっていてかすかに泡立ったそれは透明。

254:うたかた2/5
12/07/06 19:59:13.62 発信元:220.156.252.92
「……これは?」
「えっ?」
「知らないのー?」
これはこうやるんだよ、と。
手渡したそれをまた受け取った女の子が、筒の中に笛の先端をそっと突っ込んだ。
引き抜いて、息を深く吸って口を付けて、息を吹きつける。
ぷくぷく出て来た真ん丸い透明の虹色の球。シャボン玉。
ふわふわ飛んで、ぱちんと消えるまあるいそれらをアネルは凝視した。
「やってみる」
「うん!」
至極真剣な表情で女の子に告げて、筒と笛を受け取る。
黄緑色の筒の中、シャボン液に細管をそうっと差し込んだ。
ほんの少し浮かせて液だれを落ち着かせてから引き抜いたそれを、
深く吸い込んだ息で頬をいっぱいにしてから口に付けた。
ふううう。

力加減が悪かったのか。シャボン玉の数は幼女が吹き出したときよりも少ない。

ならばもう少し弱い息でとまた同じようにシャボン液を細管の先に浸からせ、息を吸い、吹く。
ふう。ふう。ふう。

「わー!」
「しゃーぼんだーまーとーんーだー!」

今度は、うまくいったようだった。
断続的にいくつもいくつも吹き出てきてはふわふわ浮かぶシャボン玉に子供ははしゃぐ。
手の届く内にぱちんと割って、手の届かないそれに飛び跳ねて腕を伸ばして振り切って。

凪いだ風に吹かれることも無くぷかぷか漂うシャボン玉。まあるい虹色。

255:うたかた3/5
12/07/06 20:00:56.06 発信元:220.156.252.92
「なんだ、それは」

何を考えるでも無く、彼らが喜ぶので、それの生成を続けていたら、背後からかかった声。
振り返ると、相棒の軋間紅摩が立っていた。
ここまで至近距離に近づかれるまで気付かなかったのは、闘いを終えて気が抜けているせいだろうか。
それとも、シャボン玉を作る事が、シャボン玉と戯れる子供達を見ている事が、楽しいからだろうか。

「シャボンダマだそうだ」
「……泡だな、そう言われてみれば」

一個一個が独立したそれらの球形は一見、
石鹸や洗剤を使って何かを洗ったりしたときに出る無数・極小のものとは全く違うものに見えた。
沢蟹が噴き出すぶくぶくの泡とも違う。
流れ落ちる滝の麓から跳ね上がる水飛沫とも違う。
「あっ!軋MAXだー!」
「軋間もシャボン玉割るー?」
「……俺はいい」
「ええ~~?」
「やればいいのにー。シャボン玉全部掴んでみせてよー、ドガーンって」
無限界の子供であるからか。
睨んでいるわけでもないのに鬼のような鋭い目つきの筋骨隆々とした男に、
彼らは何恐れる事無く駆け寄り、声を上げる。
ふう。ふう。ふう。

「しゃーぼんだーま、とーんーだ!やーねーまーで、とーんーだ!」
「やーねーまーでーとーんでー!」
「こーわーれーてーきーえーたー!」

正に泡沫。
アネルが次々作るシャボン玉は、幼児達のわらべ歌の通りに、ぱちん、ぱちん、と割れては消える。


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