12/08/22 19:28:59.47
シャアヲタの自演がわかりやすいなwww
シャアがシロッコより政治家なんてねえよwww現実で例えるならシロッコは織田信長でシャアは鳩山由紀夫www
何やっても三流以下なマザコン厨二を持ち上げるシャアヲタは痛々しさに気付けよーwww
644:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 19:33:59.48
シャア好きな奴ってリアルで痛い子しかいないのは定説
リアルで持ち主キャラクター名義の定期や車や家があるのはシャアだけ
645:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 19:37:44.71
>>643
数少ないシャアファンが必死に工作してるんだから指摘してやるなよw
ガンダムの人気キャラ(笑)で唯一死んだ時にリアルで葬式なかったくらいの人気なんだからよw
ガルマやギュネイですら葬式あったのになw大人気(笑)
646:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 19:41:46.68
バカなシャアアンチの自演は見苦しいなぁ
647:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 20:07:19.58
キャラの好き嫌いは個人の嗜好だが、行き過ぎた表現は専用のスレ立てるなりしてやってもらいたいものだ
ぶっちゃけ邪魔
648:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 20:25:38.70
否定であっても話が拡がる形での否定ならまだ楽しいんだけどな
アンチは否定で完結してて相手にしてもつまらん
649:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 20:51:08.20
まあでもシャアが政治家としては三流てのは俺も思うけどな。
アムロが言うようにシャアは結果を急ぎ過ぎてる。多分Zのラストの後連邦議員になってもシャアはいずれ決起したんではないかな。能力はともかく性格が向いてない
後シロッコは政治的ビジョンなんてまったく持ってないぞ。
あいつは傍観者でいる気満々だったからな。ただその癖プライドが高すぎた
古いしマイナー例えで申し訳ないが、シロッコはヤン・ウェンリーの価値観を持ったラインハルトなんだよ
自分は歴史を動かす側ではなく観測する側でいたい。でも自分の知らない所で歴史が動くのも、自分より無能な人間が歴史を動かすのも嫌。
650:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 20:58:25.79
>>649
シロッコの例えが凄く……わかりにくいです
651:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 21:48:01.53
>>650
例えるならシロッコ自身は一流の将棋指しだけど見物するのが好き
でも指し手が下手だとイライラして口をはさんだり挙句指し手追い出してしまう困ったギャラリー
652:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 22:07:04.14
いい加減シャアヲタはスレチだからでてけよ
ここは新シャアだ、ちゃんと棲み分けてんだから巣に帰れKYども
653:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 22:08:40.24
そーだそーだ
宇宙世紀は旧シャア逝け
オールドタイプの時代は終わったんだよ
654:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 22:28:30.92
旧シャアからも追い出されたんだろ
655:通常の名無しさんの3倍
12/08/22 23:24:23.58 iSXNtltN
新シャアは全ガンダムOKだよ
荒らしに言っても無駄かな?
656:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 02:42:05.88
なんでいつも間を置かないジェットストリーム駄レスなの? この荒らし
657:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 03:10:50.20
>>651
シロッコの例えが凄く……わかりやすいです
658:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 08:22:40.39
>>656
馬鹿だからさ。
659:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 12:19:23.17
シャア「人類全体をNTにするために私は業を背負う覚悟でアクシズを地球に落とす!」
ハマーン「ジオン復活シャアジオン復活シャアジオン復活シャアジオン復活シャアジオry」
シロッコ「人類をより良く導くのってやっぱ女だよね。私は歴史の立会人に過ぎんから♪」
どいつもこいつも政治的能力がどうの言う以前のレベル
660:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 12:28:34.30
デギン位かまともなのは
661:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 14:43:37.99
名前アルのでまともなのってゴールドマン大統領しかしらない
662:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 15:17:55.38
>>660
ジャミトフも割りとまとも
ジオンのコロニー落としやデプリのお陰で増えすぎた人類を連邦が支えることはもう無理で間引きするしかない
そのためには軍をバックに連邦議会を掌握する
軍の内部でジオンの残党狩りを利用して私兵を作る
実働部隊が馬鹿揃いで失敗したが「強い連邦」を志向する連邦主義者としては筋が通ってる
663:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 16:26:34.67
ハマーンはある意味仕方ない。アクシズがジオン過激派残党である以上、ザビ家の政治行動の踏襲はある意味必須
つか20代前半であれだけやれてたらよくやってる方
シャアとシロッコは弁護できん……がそれ以上に壊滅的なお人がガンダムにはいるからな
デラーズというおっさんがな
664:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 16:37:04.20
ジャミトフは勿体ないキャラだったな
そういう理念とかZ見ててもっと分かるように出来てたらもっと存在感あったと思う
665:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 18:30:45.68
Zでまともな指導者が一掃された時点で連邦政府の改革の道は閉ざされたのが痛い
生き延びたゴップ議長もなんかおかしい事やってるし救いは無いのですか?
666:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 21:19:36.43
あげく、ラプラスが開封されたのに社会に波風すらたたなかったという・・・
そりゃー、コスモ貴族主義だ、木星人は地球人とは別の種族だ、マリア主義だとカルトな改革思想が沸いて出るわけだ
最終的にイルミナーティーという形になったが
667:通常の名無しさんの3倍
12/08/23 22:49:40.20
マフティーという波風はたったさ。ハサウェイには感銘を与えなかっただけで
668:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 01:58:12.19
プロローグ
コズミック・イラ70……。『血のバレンタイ』の悲劇によって、地球、プラント間の緊張は、一気に本格的武力衝突へと発展した……
誰もが疑わなかった数で勝る地球軍の勝利……。
が…当初の予測は大きく裏切られ、戦局は疲弊したまま既に11ヶ月が過ぎようとしていた……
~プラント議長室~
「シャア・アズナブル。例の新型MS開発の件は?」
「はい閣下。
ようやく成功したという報告が私の下に届きました。装甲素材のルート確保も成功し、これで新型MS開発が可能となります。」
プラントの最高評議会議長パトリック・ザラは2年前に突如、謎の巨大小惑星と共に転移してきたシャア・アズナブルをプラントが保護。
現在は協力者として活動しているシャアから報告を受けていた。
シャアはこの世界へ転移し、コーディネイターを超えるMS操縦技術や知識を持っていた。
その能力や知識を買われ新型MS開発、MSパイロットの訓練に関わるプロジェクトを一任されていた。
「そうか。それと木星船団の艦『ヘリウム輸送艦』は?」
「は、輸送艦は順調に『ヘリウムⅢ』を確保していれば、あと2ヶ月程で本国へ帰還出来るかと思います。
指揮は『向こう』で採取作業の『経験がある人間』に任せてありますから問題ないでしょう。」
「ヘリウム3か…貴様の言う『核融合炉』…我々としては乗り気ではないのだがな…。」
「閣下。核の使用の是非はユニウスセブンの一件を考えれば答えは明らかです。
しかし、それでも使わないとなれば骨折り損ではありますが、ヘリウム3を一時的に使わなければ良いのです。
MSのエンジンが従来型のバッテリーに戻るだけの話なので、融合炉使用に関しては私は強行いたしません。」
ザラはシャアの新型MS開発計画の一環として核融合炉エンジン搭載型MSの開発に着手していたが、木星で入手出来るヘリウムⅢが必要だった為、木星探査艦ジュピトリスを建造しヘリウム3の確保に向かわせていた。
しかし、核融合炉搭載型MS開発となるとプラントの評議会は難色を示し、議会は決定を先送りにしている。
プラントは核の一切を使用しないと宣言し、プラント本国の国民もそれを信じているといものだったからであった。
(…いずれは使わざるを得ぬ状況だろうが今は事を焦る必要はないか…)
669:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 01:59:43.42
そして6ヶ月後…
コズミック・イラ71・1月
~オーブ首長連合王国・中立コロニー『ヘリオポリス』~
「Gのパイロット達が到着したのか?」
「はい。艦長、そのようです。これから輸送艦を降りアークエンジェルに向かってくるようです。」
「そうか。…しかし、このアークエンジェルとGの開発計画が一度見直しとなった時はどうなる事かと思ったが…。」
「これでザフトに対抗できるという物ですね。」
連合軍はようやくMS運用にまでこぎ着けていた。
数度あった戦闘で鹵獲したジンを元に連合軍はオーブと協力し、さらに高性能、高火力、高耐久力なMSを目指し開発を行って来た。
そしてこの日、ようやく完成したGをパイロットへ受領する日であった。
「では艦長。道中、護衛をして頂きありがとうございました。」
「ん。諸君らには期待しておるぞ。」
「はっ!!」
ヘリオポリスにGのパイロットを乗せた輸送艦が入港し、ブリッジではパイロット達が艦長に退艦の挨拶を済ませていた。
ブリッジにいるGのパイロットの中には『エンデュミオンの鷹』の異名を持つムゥ・ラ・フラガの姿もあった。
「…若いパイロット達ですね…彼等で大丈夫なのでしょうか?」
「ひよっこ共でもGのパイロットに選ばれたトップガン達だ。
それに指揮官にはエンデュミオンの鷹までいる、問題ないだろう。」
輸送艦の副官が艦長へ心配そうな様子で聞くと艦長は楽観した表情であった。
パイロットにムゥ・ラ・フラガがいる事が何よりの強みであったのが影響していたのだろう。
ブリッジクルー達に見送られムゥ達新型のパイロットは輸送艦を後にし、ヘリオポリス内のGがある基地へと向かっていった。
670:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 02:03:38.01
~地球・太平洋沖
オーブ首長連合王国~
「データは取れたかしら?」
「はい。損傷はかなりありますが…。
現在我々や連合軍で試作機となっているGタイプと酷似しています。
しかし、不明な点ばかりで……特にこれなんですが…頭部に搭載されたおそらくハードウェアシステムの一種なんでしょうけど。
何の為にこんな複雑な物を搭載しているかは分かりませんね…。」
「不明なシステム…それに装甲素材もようやく出回ったチタン製よね?
…GタイプのMSはザフト軍の物では無いしそもそもGの戦闘はまだ無いはずよね?」
「はい…やはり各地で多発している転移者現象の線が濃厚ですかね?」
「……あまり考えたくないけど、可能性は捨てきれないわ。
もし事実ならオーブも戦争にだけは巻き込まれたくはないわね…。」
オーブ首長連合王国は未だ戦時中でありながら中立国を保っていた。
しかし各地で頻繁する転移現象はとうとうオーブにも発生した。
転移してきたMSの解析をモルゲンレーテの技術者であるエリカ・シモンズ達が行っていた。
「とにかくこれの日本人パイロットの処遇が決まるまで、どうなるかは分からないわね。」
「ええ、ただの戦争屋では無い事を祈るしかありませんね。」
671:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 02:10:01.41
第1話
「ア、アクシズ…シャア…?消えただと…?何だ?何が起きた!?」
「アムロ…こちらも確認したがアクシズとサザビーの反応が完全に消えた…。」
宇宙世紀0093…
地球連邦軍外郭新興部隊ロンド・ベルはシャア・アズナブル率いるネオ・ジオン軍と激しい戦闘を行っていた。
しかし、戦闘宙域にはネオ・ジオン軍の旗艦レウルーラとギラ・ドーガ部隊だけが残っていた。
「ブライト艦長!指揮官とアクシズ消滅でネオ・ジオン軍は完全に浮き足立ち撤退態勢に入ってます。追撃をし今の内に叩くべきでは?」
指揮官を失ったネオ・ジオン軍は統制を失いギラ・ドーガや量産型のヤクト・ドーガ部隊は次々とムサカやレウルーラに帰艦して行く。
それを見たラー・カイラムの副官であるメランはここが勝機と見たのかブライトに追撃をするべきと具申した。
「いや、これ以上無駄な血を流す必要は無いだろう。
総員に告ぐ!!目標であるアクシズは消滅した!!撤退するネオ・ジオン軍には手を出すな!?」
「か、艦長!?」
「状況を見れば明らかだメラン。
確かに今がネオ・ジオン軍壊滅のチャンスだが、敵は指揮官を失い撤退。
目標であるアクシズの地球落下は無くなった。
腑に落ちない点はあるがこれ以上の戦いはこちらにも被害が出るだけだ。
各艦隊に打電だ!
只今も持って本作戦は終了し、各MS部隊は直ちに各艦へ帰艦!!
アムロ、お前も早く帰艦するんだ。」
「…了解。」
ブライトはメランの意見が間違っていないと判断しながらも、少なくない被害がある今、両軍の間にこれ以上の被害を出さぬ為の道を選んだ。
帰艦命令を聞いたアムロはまだざらついた感覚に囚われていた。
「シャアのプレッシャーじゃない…何が起きている…?」
アムロは体全体に張り付く感覚を覚えながらもラー・カイラムに帰艦する為、近付いた瞬間突如コックピットに警告音が鳴り響く。
672:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 02:10:29.71
この間の彼か支援
673:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 02:11:28.56
「…!!なんだ!?」
「!?新手か!?ウォレス!レーダーに反応は?」
警告音が鳴ったのはνガンダムだけでなく宙域に残ったロンド・ベル隊全てに反応があった。
ブライトは直ぐにオペレーターのウォレス・チェンバレンへ周辺の確認をする。
「こ、これは…所属不明機1!?
消滅したアクシズの座標点からです!!」
「何?シャアか!?」
ウォレスの通信を聞いていたアムロが即座に反応し、確認をする。
「いえ…違います。サザビーの識別信号とも一致しません!!
しょ、所属不明機から高エネルギー反応です!!」
「何!?」
ウォレスが確認し、シャアではないと判明したその時、謎の機体から巨大なエネルギーが放射された。
「艦長!!先程、アクシズが消滅した瞬間と同じです!」
「な…なんだ…あれは?髭…だと?」
「ちょ、…蝶々…?」
ウォレスはブライトへ報告するが
ブライトはモニターが捉えた映像に驚愕していた。
アムロも同様に先に見える蝶々の羽根のように広がる巨大なエネルギーに唖然とした表情を浮かべていた。
「艦長!!退避を!!何か分かりませんが、ここは危険かと!」
「…くっ。総員退避せよ!!」
「だ、駄目です艦長!エネルギーは肥大を続け…う、嘘だろ!?の、飲み込まれます!!」
「く…何だ一体!?」
メランとブライトはこの状況を危険と判断した。
ニュータイプ以外でも危険と感じる異様な光景であり、謎の機体から放出された巨大なエネルギーは瞬く間にラー・カイラムやνガンダムを飲み込んだ。
「「「うわあぁぁぁぁぁ」」」
674:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 02:15:54.80
………………??
アムロ達には何が起きたのか、今の状況を飲み込むのにどれくらい時間が必要なのか?
突如現れたMSによる膨大なエネルギー放出で死んだものと思っていた。
しかし、時間にして5秒ほどしか経っていないがアムロ含めラー・カイラムのブライトやクルー達も生きていると気付く。それと同時に大きな異変に気付く。
「…応答してくれ。アムロだ。
地球は…どこにある?」
「…目の前は宇宙空間だけだ……アムロとにかく今は帰艦してくれ、話はその後だ。
…シーサーとウォレスは現在の座標をチェック、他は各部異常は無いかチェックをするんだ。」
アムロとブライトは先程まで目視出来るほどの距離にあった地球が無い事に戸惑っていた。
しかしブライトは各クルーに動揺した顔を見せまいと、まずは状況を整理する為にブリッジクルーに指示を送る。
「艦長…これは一体。」
「メラン…今は情報収集に集中して欲しい。今は落ち着くしかない。」
メランもさすがに動揺をした様子でブライトに話かけるがブライトは副官であるメランに落ち着くように促した。
しばらくするとアムロがブリッジに入ってくる。
675:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 02:16:45.99
「ブライト…他の艦隊との通信は?」
「いや、ラー・ザイムのカジマ大佐にも通信は届かない。」
「…では俺たちだけが助かったのか?後は地球もろとも…。」
アムロは帰艦し格納庫に入るなり異変に気付いていた。
自分や整備士以外のMSやパイロットが1人も戻っていない。
ブリッジに戻る途中に窓を眺め宇宙空間を見てみると戦闘後にあるはずのMSや戦艦の残骸がまったく無かった事に気付いた為に艦隊が周りに見えない事にも気付いたのだ。
「地球や艦隊がどうなったか分からん…少なくとも、現状は各艦に連絡はつかず。現在の座標も不明。そして、あのMSは地球を背にする形で我々に向けてエネルギー放出を行っていた。」
「どういう事だ?」
「つまりあのMSの標的はどういう訳か我々ラー・カイラムに絞っていた可能性があるという事だ。」
ブライトがアムロへ説明するとアムロは眉を細めブライトへ説明を求めたがすぐさまメランがアムロへ説明を要約した。
「俺たちだけに?なぜ、そんな事を。」
「そこまでは分からないが…一つだけ可能性があるとすれば我々は別の宇宙空間に飛ばされたか、エネルギーの衝撃で飛ばされたかだ…消えたシャアとアクシズに関係しているかもな…。」
「…な!?」
ブライトは状況が読めない全員に自分なりの見解を話した。
最初はアムロを含めメラン達クルーも唖然としていた。
しかし周辺に残骸が無い事や、ミノフスキー粒子が全く発見されない状況を考えれば、その見解が最も正しいであろう事は全員が理解した。
「…ブライトの見解が正しければ、俺たちはどうする?
いつまでも宇宙空間を彷徨う訳には行かないだろう?
補給も必要になってくるだろうしな…。それにシャアも何か関わっているならばなおさらだ。」
「ああ、分かっているさ。シーサー、現在の座標が分からなくとも方位の計器は生きているんだろう?」
「はい。幸い、遠くから微弱な電波信号が発生していますのでまずは方位計を頼りにそこを目指します。」
アムロ達ラー・カイラムはブライトの言う可能性を考え、とにかく進路を地球に目指す事にした。
地球を目指せば必ずコロニーや宇宙基地が見つかるはずだと考えていた。
そしてアムロ達を乗せたラー・カイラムは何も無い宇宙空間を地球を目指し突き進むのだった。
その先は激動の宇宙だと言う事を知らぬまま…。
676:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 06:20:20.65
第2話
~ヘリオポリス周辺~
ザフト軍宇宙戦闘艦ヴェサリウス
ザフト軍は中立コロニーであるヘリオポリス内で地球軍が極秘裏に新型MSの開発を行っていたという情報をキャッチしていた。
Gタイプの新型MSの性能を当初プラント側は軽視していた。
MSにおける開発技術、操縦技術はザフトよりも劣るであろうと。
しかし、転移者であるシャア・アズナブルは開発ルートやコンセプトを調べあげ、シャアは自ら持ち込んだものと同様の技術で作られた機体であると確信すると議会へGは今後ザフトにとって脅威となる事を告げ今回のG強奪作戦を提案した。
そして今回、ザフト軍でも指折りの実力者であるラウ・ル・クルーゼ率いる部隊がG強奪作戦を行う。
ヴェサリウス、ガモフの両艦にて作戦に当たる為に待機しているが開始の合図を今や遅しと待っていた。
「そう難しい顔をするな、アデス。」
「はっ。いえしかし、評議会からの返答を待ってからでも遅くはないので…」
「遅いな。私の勘がそう告げている。
ここで見過ごさばその代価、いずれ我らの命で支払わねばならなくなるぞ。
地球軍の新型機動兵器、あそこから運び出される前に奪取する。」
クルーゼ隊隊長のラウ・ル・クルーゼは評議会から作戦開始の合図を待っていたが、落ち着いた表情を崩さないまま痺れを切らしていた。
ヴェサリウスの艦長フレドリック・アデスはクルーゼの言葉に評議会からの連絡を待つべきと考えていたがクルーゼの言う感がそれではまずいと警告していた。
「それにシャア・アズナブルからの例の贈り物も試したい所だしな…。」
クルーゼは独り言のように呟くとニヤリと笑いその仮面の下からでも分かるような、まるでこれから始まる戦いを心待ちにしているようだった。
677:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 06:22:28.03
~宇宙空間~
ラー・カイラム
「そうか…アストナージだけじゃなくケーラやハサウェイ…それにチェーンまでも…。くそっ…」
「大尉…チェーン・アギ准尉は特にお気の毒でした…。」
アムロはようやく艦内が落ち着いた時に機体チェックを行う際に、メカニック担当のアンナ・ハンナからネオ・ジオンとの戦いの戦死者を聞かされ、ショックは隠せなかった。
それの表情を見たアンナはアムロを慰めるように気遣う言葉をかけていた。
「いや…ありがとうアンナ。
これが戦争という物なのだから仕方ないのかもしれないな…戦場には常に死と隣り合わせだという事か…」
「……。」
「…っと。少し残酷というか冷めてしまっているな俺は…。
とにかくありがとう。
君も辛いのによく伝えに来てくれた…。なんだか疲れているみたいだ…俺は少し部屋へ戻っているよ。」
アムロはアンナに礼を言うと、自室に戻っていった。
愛する人や親しい仲間を失ったというのに何故か冷静でいたアムロは戦争だからと言い聞かせている自分自身を改めて怖くも感じていた。
~中立コロニー~
ヘリオポリス
「おい!!ベアード、まずいぞ!ザフトが侵入したらしい!」
「そんな!?ここはコロニーですよ!?しかも中立国!!ザフトはこんな所で戦争する気ですか!?」
ムゥはヘリオポリスのMS開発基地に向かう途中で爆発音に気付き、通信で情報をキャッチしていた。
「戦争どころかあいつら新型Gを5機ふんだくるつもりらしい!!ヤツらセクターSの37工場区に侵入したようだ!マーカス達も全滅らしい!」
「!?」
連合軍の新型MSは全部で7機ありムゥとベアードのMSは別の工場区にある為に強奪の危機は免れたが先に侵入を許した工場区はザフトにほぼ制圧され、ムゥとベアード以外のGのパイロット達は射殺された。
「くそっ…他の工場区はどの道もう駄目だ!俺達は39工場区へ行くぞ、Gが動いたら2機もヤバイだろ!?戦闘になったら破壊も止む無しだ!」
「了解しました!」
ムゥ達はこれ以上の被害を出さない為に乗っているジープを走らせ逃げ惑う作業員を退かすようにエンジンをふかし向かって行った。
678:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 06:24:24.46
「キャリブレーション取りつつ、ゼロ・モーメント・ポイント及びCPGを再設定…
チッ!なら疑似皮質の分子イオンポンプに制御モジュール直結!
ニュートラルリンケージ・ネットワーク、再構築!
メタ運動野パラメータ更新!
フィードフォワード制御再起動、伝達関数!
コリオリ偏差修正!
運動ルーチン接続!
システム、オンライン!ブートストラップ起動!」
工場内で遭遇した連合軍のマリュー・ラミアス大尉によって避難の為にコックピットに偶然乗ってしまった少年キラ・ヤマトだったが、戦闘は多くの民間人達やカトーゼミの友人らが逃げ惑う場所だった。
ジンの猛攻に耐えていたラミアスが操縦するストライクだったが、防戦一方となりとうとうゼミの仲間に危険が及ぶ。
そしてキラは横から操縦桿を手にし、ジンへ体当たりをして突き飛ばす。
キラはストライクガンダムが不完全なままである事に気付きラミアスをどかし操縦席に座る。
そしてザフト軍のミゲル・アイマンが駆るMSジンの攻撃を受けながらもOSの書き換えをし、応戦する。
「!!なんなんだあいつ…急に動きが…!?」
ミゲルは動きが突然変わり、吹き飛ばされ重斬刀を収め、マシンガンを手にするとストライクへ再び攻撃を開始する。
「うっ!」
ストライクはジンの攻撃を受けるもバーニアを全開にふかし上空へジャンプする。
「…武器…っ!
後はアーマーシュナイダー…?これだけかっ!」
キラは空中でジンの攻撃を回避しつつキーボードを操作しジンに対抗すべく、ストライクの武器を選択する。
「くっそー!チョロチョロと!」
「こんなところでっ!やめろっー!!」
ストライクとジンは着地する。
そしてストライクの両腰から飛び出したアーマーシュナイダーを手にジンへ突貫する。
ジンは向かってくるストライクへマシンガンを放つがことごとくかわされとうとう接近を許し、肩口と首にアーマーシュナイダーが突き刺さる。
「ハイドロ応答無し。多元駆動システム停止。ええーい!」
ミゲルはコックピットの自爆装置をさせるとハッチが開き脱出をする。
「あっ!まずいわ!ジンから離れて!」
「えぇ?」
「うわぁぁぁぁぁ!」
ラミアスがジンからパイロットが脱出したのを確認し、自爆をすると気付いたが遅く辺り激しい爆発に巻き込まれた。
679:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 06:27:00.60
~ヘリオポリス周辺~
「艦長!!大変です!」
「何だ!?」
ラー・カイラムはようやく宇宙空間からコロニーを発見したが、ウォレスは慌てた様子で報告する。
「コロニーにて戦闘行為らしき反応です!」
「何!?モニター出るか!?」
「はい!」
ブライトの指示により映し出された映像は違和感があった。
「…?あの機体は何だ?ザク…か?」
「識別信号が一致しません!それに小型の航宙機が次々と撃破され、戦艦らしき反応が消えました。」
「何だ…どれも見た事が無いぞ?」
ブライトやクルーの反応は当然であった。
ラー・カイラムが到着した場所はまさしく今、戦闘が行われているヘリオポリスだった。
MSの識別信号が一致しないのは当然であった。
「艦長!どうやらコロニー内からも熱源反応です!」
「バカな…!!コロニーの中で戦闘行為など!」
ブライトはウォレスから次々と来る報告に頭を巡らせる。
「ウォレス。オープン回線だ。
それとアムロに出撃準備を急がせてくれ。」
「了解しました。」
ブライトは戦闘行為がお互い所属不明の為、確認するために回線を繋ぐ。
「こちら地球連邦軍外郭新興部隊ロンド・ベル隊、司令ブライト・ノア大佐である。
コロニー内の及びコロニー周辺の戦闘は非常に危険である。
直ちに武装解除し戦闘を中止せよ。」
ブライトはまず様子見の為に両軍を刺激しないように通信を行った。
「クルーゼ隊長。
所属不明艦です。戦闘を中止せよと…。」
「…連邦軍といったな?…ふふふ面白い。戦いはこうでなくてはな…私のMSをだせ。後はジンと特種MS部隊をすべて出せ。
ヤツらはナチュラル…敵だ!」
クルーゼはこういう展開を望んでいたのか、不敵に笑いラー・カイラムを新たな攻撃対象とした。
「艦長!向こうの戦艦より打電です。
『これより貴艦を敵と見なし攻撃を開始する』です!」
「何!!…ちっ!仕方ない…νガンダムを出撃させろ!」
680:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 06:58:34.58
支援砲火開始
681:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 07:48:18.50
>>680
遅いわ
死ねクズ
682:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 08:58:05.00
>>680
支援した気になってるクズ気持ち悪いですね死んでください(はぁと)
683:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 09:00:45.14
>>680
クズは死ね今死ねすぐ死ねもう死ね
684:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 09:15:11.29
680からここまで自演
685:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 09:16:18.65
もう書かない方が荒れずにすむかな?
686:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 09:45:11.30
相変わらず荒らしが常駐してんのな
687:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 09:50:16.78
>>685
もしかして投下してた作者さん?
人がいると荒らしが出るのはいつものことなんで気にしない方がいいよ。
むしろ続き読みたいです
688:K
12/08/24 09:55:46.01
>>687
そうです。
なんだか荒らししかいないスレだとモチベ下がりますねw
689:K
12/08/24 10:28:18.82
第3話
「くっそー!!なんなんだこのMSは!!OSがメチャメチャじゃねえか!」
「大尉!大丈夫ですか!?」
「あぁ…!なんとかなりそうだがあと2~3分かかるぞこりゃ!
『お前さんトコ』のMSにがっついたツケかもな!!」
ムゥとベアードが到着した工場内はザフト兵達の遺体が無数に転がっていた。
ジャック・ベアード少尉はこちらの世界では転移者であり乗機であった『試作型ガンダム0号機ブロッサム』が大破された状態で同時に転移して来た。
それをこちらの技術で改良し、修復した機体だった。
一方、ムゥが乗る機体も『転移者』の世界のMSだったが、これはベアードが持ち込んだ『あちらの世界』のMSの情報を元に開発された機体『ネティクス』である。
ムゥの最大の武器である空間把握能力を活かす為に出来た機体であった。
「大尉!!高感度センサーの調子は良いみたいです。コロニー内にはザフトのMSはもういないですが……って………これは…た、大尉!ストライクが動いてますよ!?」
「何!?どういう事だそりゃ!」
ベアードの乗るブロッサムは元々左部にミノフスキー粒子干渉波検索装置として搭載されていたがミノフスキー粒子の概念が無いこの世界では高感度センサーの役割を最大に活かす、索敵、後方支援型の動くオペレーティングMSとなっている。
ベアードはセンサーを使い周辺の状況を把握していたが予想外の展開に驚いている。
「状況がなんだか飲み込めないんだがな……っ!!っと。
しゃあっ!プログラムの修正完了だ!!行くぞベアード!?」
「了解!!」
690:K
12/08/24 10:30:55.23
~ヘリオポリス周辺宙域~
「アムロ!!発進準備は?」
「問題ない。…アムロ、νガンダム行きます!!」
ザフト軍の一方的な戦線布告により戦闘をする事になったラー・カイラム。
νガンダムに乗ったアムロはコロニー周辺で戦闘を行うメビウスとジンに向かって行く。
「よし!!こちらは接近してくるMSに弾幕を張りつつ敵艦に有効射程圏まで前進!
コロニーに当てないようにヤツらを引きつけるぞ!?」
「ミサイルランチャーの発車準備!!合図を待て!」
ブライトはブリッジクルー全員に指示を出す、続いてメランが呼応するように攻撃態勢に入るように指示を出した。
「隊長。ヤツらは我々をコロニーから引き剥がすつもりのようですが?」
「ふん…やはり話に聞いていたように只の力に溺れ戦いに明け暮れるような戦士ではないようだな。
だが、子守をしながら戦う事を選択したその足枷はなかなか外せぬ物だ。子守をするには少々大き過ぎるだろう?MS隊、出るぞ!」
クルーゼ隊はブライトの意図を読みそれに真っ向から勝負を仕掛けに来た。
数で勝るザフトは実に12機ものMSをロンド・ベル隊に差し向けた。
「では、お客人の手並みを拝見しようか?紅い稲妻殿?」
「ああ!!待つばかりは退屈だったんでな!遠慮なしにやらせてもらうさ!」
ザフト軍には一年戦争時代に猛威を振るった『紅い稲妻』の異名を持つジョニー・ライデンの姿があった。
ジョニーはシャアが転移した1年後にボアズ周辺宙域に転移し、一時はザフト兵と交戦になりゲルググを駆りジンに乗ったイザークとディアッカの2機相手に撃退寸前まで追い込んだがシャアの介入によりザフト軍へ参加する事となった。
「…!!あれは!紅いギラ・ドーガ?」
ジョニーはプラントの技術開発により指揮官用に開発されたギラ・ドーガ改に乗っていた。
アムロはギラ・ドーガを見て戦いの中シャアがこの世界にいる事を認識した。
「貴様!!何故そんな機体に乗っている!シャアがいるのか!?」
「!?シャア大佐を知っているのか!貴様こそ誰だ!」
νガンダムとジョニー専用ギラ・ドーガ改はビームサーベルとビームソードアックスを衝突させ激しい鍔迫り合いをする。
691:K
12/08/24 10:40:13.82
~ヘリオポリス内~
「…!!大尉!ヘリオポリスにまたMSです!数は6機!」
「くそっ!ワラワラとしつこいヤツらだ!!ガンダム様を4機も掻っ攫ったならもう良いはずなんだがな!!ベアード!ヤツらを撃ち落とすぞ!」
「了解!隊長!!」
クルーゼ隊のMSの半数が再びコロニー内部に侵入しムゥとベアードは6機のジンに先手を取る。
「ガンバレルより強烈な一撃を食らわせてやる!!」
「!ガンバレル!?…いや、ビームだと!?ぐわあぁぁぁ!」
「くそ!ヤツめまだGがいたか!っぐ!?ぬああああ!!」
ムゥのネティクスは有線式ビームキャノンで一気に2機のジンを落とす。
「やっぱりな!こいつは俺向きのMSだ!!」
ムゥは自分の特徴を活かせるネティクスが思った以上にフィットしていた。
「ロングレンジからならば…当たれぇ!」
「う、うわぁ!!」
ベアードのブロッサムはジンへ長距離からの砲撃を行い一瞬にして塵に変えてしまった。
「よし!ベアード!後は半分だけだ!一気にやるぞ!?…だが…まだ何か…これは!?」
「私がお前を感じるように、お前も私を感じるのか?不幸な宿縁だな。ムウ・ラ・フラガ。」
ムゥとベアードは一気に3機を撃破しそのままの勢いで畳み掛けると思われた。
しかし、戦場で引き合うムゥとクルーゼ。
因縁の相手との戦いが始まろうとしていた。
692:K
12/08/24 10:41:18.74
~ヘリオポリス宙域~
「そうか!!貴様が連邦の「白い悪魔」、あのアムロ・レイだったか!!だが相手は大佐ではなくこの俺だ!」
「ちぃ!!迂闊な!」
アムロとジョニーはヘリオポリス宙域にて激しい戦いを繰り広げていた。
「νガンダムは伊達じゃない!ギラ・ドーガなどには!!
行けっ!フィン・ファンネル!!」
「!何!?」
アムロは一旦距離を置き突進して来たジョニーに対してオールレンジ攻撃を行う。
ジョニーは始めて体験するサイコミュ兵器に驚愕し、攻め手を無くす。
避けるのが精一杯のジョニーのギラ・ドーガ改は片腕と片足を破壊される。
「くそっ!!っこれは引くしかないか!」
「ライデン殿!!援護しま…
「甘い!!」
「ぐわぁ!!」
ジョニーの退き際にザフト兵が援護に回るがνガンダムのビームライフルによってコックピットを撃ち抜かれ爆発した。
「艦長!!敵はコロニー内部の部隊とこちらの部隊に散開しています!!」
「こちらは数で負けてはいるが慌てるな!?
ヤツらもアムロに敵うわけは無い。一気に叩くぞ!!主砲発射!
」
~ヘリオポリス内部~
「大尉!!あいつら撤退して行きました。」
「ああ…だがまだヤツが来る!」
「お前はいつでも邪魔だな!
ムウ・ラ・フラガ!
尤もお前にも私が御同様かな!?」
第3話
終
693:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 10:59:10.81
乙です。
赤い稲妻がCEてのも珍しいすなあ…
694:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 12:16:03.76
乙でした。
695:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 17:15:41.75
投下乙
赤いイナズマが僕を攻める♪炎 カラダ 焼き尽くす♪
ってか
696:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 19:48:50.58
投下乙です!
新しい切り口ですなあ
実際アムロ本人がCEへというパターンもやりつくした感があるから
次はアクシズショックで融合したアムロとシャアの魂がνに憑いちゃって
そのνにキラ様が乗るというのはどうだろうと考えたことがあるが
アムロとシャアが漫才始めそうでやめた
697:K
12/08/24 20:56:15.36
>>696
コメントありがとうございます。
やはり自分の中ではヒゲガンダムが最強だと思ったんで
Gジェネ魂やウォーズ(黒歴史のジェネレーションシステム)からヒントを引っ張り出しただけですが…
月光蝶の力で転移させるという展開にしました。
プロローグにある程度布石を敷いておけば後はフラグ回収しながら
って感じにしてます。
最後の最後にヒゲやテラ子安を絡めるかは未定です。
698:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 22:07:07.88
げっこぉぉおちょぉぉおであぁる
699:通常の名無しさんの3倍
12/08/24 22:45:39.10
>>697
投下自体は乙だが…残念ながらスレチだな
ジオンinCEスレに投下すべきだった
700:K
12/08/24 23:00:53.10
第4話
「ウォレス、コロニーの港からの通信はまだか?」
「駄目です、応答ありません。」
「…とにかく通信を続けるんだ。
中に入れなければ状況が分からない。最悪、返答がなければ開口部を突破する。」
ザフト軍は攻撃を止めラー・カイラムの有効射程から離脱していた。
ブライトはヘリオポリス内部の被害状況把握の為に入港を試みていたがヘリオポリスからの通信が途絶えていた。
「…!…通信?オープンで!?」
「…ちら…地…連邦軍……ベル隊…応答…よ……へ入港…る…応答…よ!」
「!!……連邦軍!?…まさか!」
ベアードのブロッサムが高感度センサーによる電波受信機能で通信を捉えた。
「フラガ大尉!!おそらく友軍がヘリオポリスの外にいます!」
「何!?そいつは助かるな!
だがヤツが内部に侵入している!ベアードはさっきの工場区に生存者がいないか確認しろ!」
「了解!」
ムゥは被害が及んだ場所へベアードを向かわせてクルーゼを追う。
「さて…!ラウ・ル・クルーゼ!」
「貴様もGタイプとはな。この辺で消えてくれるとありがたいんだがね、ムゥ!!」
ヘリオポリス内の工場区から外れた場所でムゥとクルーゼは火花を散らす戦いをしていた。
互いに一歩も譲らず互角に近い戦いだった。
しかし、クルーゼはムゥの攻撃を避けながら工場区へ向かっている。
「くそ、逃げ回るだけかヤツは!」
「この辺りのはずだが……ん?
ほう…あれか。」
「ん!?あれはストライク!」
クルーゼはヘリオポリス内部に侵入し、ミゲルのジンを撃墜したストライクに興味を示しており、
その破壊に向かっていたのだった。
「「「うわあぁぁぁ!」」」
ストライクが止まっている先にはキラや友人のサイ、ラミアスがいた。
「目的はストライクだったか!
やらせんぞ!」
「フン!しつこいな。」
ムゥはクルーゼへビームサーベルを右手に止めに入るがクルーゼはシグーの機体を宙に回し同時にネティクスの背中を蹴りネティクスは前のめりに倒れる。
機体性能はシグーを上回るネティクスだが操縦技術の差が次第に現れて来ていた。
701:K
12/08/24 23:02:45.23
「う……何っ!!」
「フッ…今のうちに沈んでもらう!!」
シグーはネティクスが倒れた隙に標的を再びストライクに定め、マシンガンを放つ。
「くっ。」
キラは既に機体へ乗り込みPS装甲を展開し、ストライクを再起動させ、運び込まれたランチャーストライカーパックを装着する。
その時コロニーの開口部が突然爆発を起こす。
「「「!!!」」」
その場にいたキラやラミアス、クルーゼも爆発の場所に目をやる。
「開口部を抜けました!コロニー内部に進入!」
「モルゲンレーテは大破!ストライクとネティクスが起動中!…いや、戦闘中です!」
爆発の中から現れたのは連合軍の新造艦、強襲機動特装艦アークエンジェルだった。
アークエンジェルのブリッジクルーは状況を報告し司令席に座るナタル・バジルール少尉に報告する。
「相手は1機だ!友軍機と連携を取り撃退するぞ!!」
ナタルはクルーに指示を出し、迎撃態勢を取るがクルーゼは直ぐに攻撃目標をアークエンジェルに切り替え、威嚇射撃を行い再びクルーゼは距離を離す。
「!!回避!面舵!」
「くっ。」
ナタルの指示により操舵士、アーノルド・ノイマン曹長は舵を右に切りシグーの攻撃をギリギリで回避する。
「フェイズシフトか…これはどうだ。」
アークエンジェルを攻撃したクルーゼは旋回するとトレーラー付近にいるラミアスやサイ目掛けてAPSV(アンチフェイズシフト)弾を放つ。
「伏せて!!」
「「「うわああああ!!」」」
「!ちっ!?」
シグーの攻撃にとっさに身を伏せるラミアス達にキラが盾となりシグーの攻撃を防ぐ。
「チッ…強化APSV弾でもやはり駄目か!やはりGに関してはシャアの言っていた事は事実か…。」
702:K
12/08/25 00:25:32.89
「ブライト、コロニーの開口部が破壊されている。先に中に入るぞ。」
「分かった。アムロは先行してくれ。
ラー・カイラム全速前進!!
これよりコロニー内部へ入るぞ!」
アムロはヘリオポリスへの入口探していたがアークエンジェルが破壊した開口部を発見し先行する。
ブライトもクルーへ指示を出しヘリオポリス内部へ突入する。
「艦尾ミサイル発射管、7番から10番まで発射準備!
目標、敵モビルスーツ!
レーザー誘導!
いいな!?間違えてもシャフトや地表に当てるなよ!」
「!!!」
「てぇ!」
「チィッ!」
ヘリオポリス内ではアークエンジェルがシグーへ追尾ミサイルを放つ。
横っ面を叩かれたクルーゼだが追尾ミサイルをすんでの所で回避するとコロニー内部へ被弾する。
「やはり戦闘か!
コロニー内部で何をしているあの戦艦は!?」
アムロがヘリオポリス内に到着すると戦闘が行われており、アークエンジェルの攻撃により内部に被害が拡大している。
「じょ、冗談じゃない!!」
キラはこれ以上被害を出さぬ為に装着された320mm超高インパルス砲アグニを構えシグーに
砲塔を向け、ロックオンする。
「!待って!!それは!」
ラミアスは慌てた様子で静止をしようとするがコックピットにいるキラには声が届かずアグニを発射した。
「!?」
ストライクから発射されたアグニはシグーに向かったが、クルーゼは右腕に被弾したがこれを避ける。
アグニの高圧縮されたエネルギーはヘリオポリスの表層を消滅させ大きな穴が空く。
「あ…あああ…。」
「これほどまでの火力、MSに持たせるとは。
やはり我々が少しでもGを侮った結果か…。」
703:K
12/08/25 00:28:38.61
キラは自分が放ったアグニの開けた穴を見て言葉を失う。
クルーゼは連合軍の開発したMSはザフトには無いMSの威力を肌に感じており、シャアの言葉に偽りは無かったと確信していた。
「ん!!?」
「このプレッシャー…肌にまとわり付く感じはニュータイプか!」
クルーゼはアグニによって空いた穴へ向かい離脱を図っていたが、νガンダムと遭遇した。
アムロとクルーゼは互いのプレッシャーを感じていた。
だがクルーゼはここが引き際と判断したのかνガンダムを相手をせずに撤退した。
「あのGのパイロット…あの感覚…気に入らんな。」
クルーゼは言葉とは裏腹に体の中から沸々と湧き上がるものを感じていたのだった。
「敵MS、離脱します。」
「ハァ…着陸する。対地速度合わせ。重力の発生に注意しろよ。」
トノムラの報告に、ようやく戦闘が終わったと感じたナタルは肩を撫で下ろし大きく息を吐き着陸指示を出した。
「クルーゼ隊長機帰還。被弾による損傷あり。消火班、救護班はBデッキへ。」
「隊長機が腕を…」
「装甲冷却開始!」
「(…まさか…でもあいつなら…)」
クルーゼが帰艦したヴェサリウスの格納庫デッキにアナウンスが流れ、ザフトの整備士達は損傷したクルーゼ専用シグーを見て驚いていた。
そのアナウンスを聞いていたアスラン・ザラはキラがやったのかもしれないと感じた。
終わり
704:通常の名無しさんの3倍
12/08/25 02:06:11.59
スレチ乙
705:K
12/08/25 08:38:18.66
第5話
「ラミアス大尉!」
「バジルール少尉!」
「御無事で何よりでありました!」
「あなた達こそ、よくアークエンジェルを…おかげで助かったわ。」
アークエンジェルに乗っていたナタル達はラミアスと再開を果たした。
ラミアスは激しい戦闘ゆえに生き残った部下達を労った。
そしてストライクからキラが降りて来た。
ナタル 「!」
「おいおい何だってんだ?子供じゃないか!あのボウズがあれに乗ってたってのか。」
コックピットから降りて来たキラを見たナタルや整備士のコジロー・マードック曹長は少年がストライクを操縦していた事に驚き顔を見合わせた。
「…ラミアス大尉…これは?」
「ああ…」
「へー、こいつは驚いたな。
本日付けでアークエンジェル隊に配属となったムウ・ラ・フラガ大尉、よろしく。」
「同じくアークエンジェル隊に配属になりました、ジャック・ベアード少尉であります。」
ナタルは思わぬ状況にラミアスへ説明を求めたが、ラミアスはキラを横目に困った質問だと感じた。
その時脇で話を聞いていたムゥとベアードがラミアス達の前に出て、敬礼をし挨拶をする。
「第2宙域、第5特務師団所属、マリュー・ラミアス大尉です。」
「同じく、ナタル・バジルール少尉であります。」
ラミアス、ナタル達士官、下士官達はムゥとベアードへ敬礼を返し、挨拶を済ませる。
それと同時にνガンダム、ラー・カイラムがラミアス達のもとに現れる。
706:K
12/08/25 08:39:54.52
「!!」
「あれは…G!?」
「何だなんだ!?」
ラミアスやアークエンジェルクルー達は突如、前に現れたMSとラー・カイラムに驚く。
「ラミアス大尉!安心して下さい今は友軍のはずです。」
「えっ?」
「もしかして戦闘中に外でザフトと戦ってたっていうのは…こいつらか?」
ベアードは動揺するラミアス達を落ち着かせるように言うと。
ムゥは戦闘中にベアードが言っていた友軍だと気付き確認する。
「はい。おそらくは僕のような転移者だと思います。」
「!?転移者…って、待って…あなたまで…?」
「はい。多分彼らは向こうの世界の地球軍です。詳しい説明は彼らが降りてから話します。」
その場に居合わせた全員が初めて見る転移者に緊張の面持ちでいた。
そしてラー・カイラムからブライトとメラン、ウォレス、シーサーが出てきた。
同時にνガンダムのコックピットが開きアムロも出てきた。
ラミアス達はこちらへ歩いて来るアムロやブライト達を待つがベアードが敬礼をすると続くようにムゥやラミアス達も敬礼をする。
そしてブライト達も見知らぬ軍服やノーマルスーツを着たラミアス達に向かい敬礼をし、挨拶する
「地球連邦軍外郭新興部隊ロンド・ベル、ラー・カイラム艦長ブライト・ノア大佐だ。こちらは副官のメラン少佐だ。」
「MS部隊隊長アムロ・レイ大尉だ。」
707:K
12/08/25 08:41:03.49
ブライト達は挨拶を済ますとラミアス達も敬礼をし挨拶する。
「……地球連合軍?聞いた事がない名前だが…?」
「え?は、はい。」
「それに見た事も無い戦艦とMSだが…新型か?…それとここの指揮官とパイロットは?」
ラミアスは転移者であっても大佐という階級を聞いて少し緊張していた。
しかし、ラミアスだけではなくムゥやナタル達士官も同様、緊張していた。
「……ブライト大佐。私からですが、失礼致します。
艦長以下艦の主立った士官は皆、戦死されました。
よって今は、ラミアス大尉かフラガ大尉がその任にあると思いますが。」
「…!?」
ブライトの質問に答えたのはナタルだった。
アークエンジェルの現状を報告し、それを聞いたラミアスは絶句する。
「無事だったのは艦にいた下士官と、十数名のみです。
私はシャフトの中で運良く難を。」
「艦長が…そんな…」
ナタルが報告を続けるとラミアスは最悪の状況になっている事に気付き、顔を下に向ける。
「…そうか、大変だったな。あの艦の現状は分かった…。」
「で、あのMSパイロットは?フラガ大尉とベアード少尉は分かるがもう1人いるんじゃないのか?」
ブライトがラミアス達の置かれた現状を見ていると昔の事をふと思い出しているようだった。
そしてアムロはノーマルスーツを着たパイロットが1人足りない事に疑問を持っていた。
708:K
12/08/25 08:43:37.51
「…御覧の通り、民間人の少年です。
襲撃を受けた時、何故か工場区に居て…
私がGに乗せました。キラ・ヤマトと言います。」
「ふーん。…で?」
ラミアスはアムロの質問にどこか歯切れの悪い返答だった。
その返答にムゥは反応を示し、ラミアスは少しバツの悪そうな表情を浮かべ話を続ける。
「…っ…彼のおかげで、先にもジン1機を撃退し、あれだけは守ることができました。」
「ジンを撃退した!?」
「「「!!?」」」
「あの少年が!?」
ラミアスの言葉にその場にいる全員が驚き、ブライトとアムロは互いに顔を見る。
そしてムゥがおもむろにキラに歩み寄りキラへ話かける。
「な、なんですか?」
近づいて来たムゥにキラは少し警戒したような表情で問いかける。
「君、コーディネイターだろ。」
「「「!!!」」」
ムゥの予想外の言葉に一気にその場に緊張が走る。
そしてキラ少し間を置いて顔を上げ答える。
「……はい。」
709:K
12/08/25 08:44:47.65
~ヘリオポリス周辺宙域~
ヴェサリウス内
「ミゲルやバーチ達がデータを持って帰ってくれて助かったよ。
でなければ、いくら言い訳したところで、地球軍のモビルスーツ達相手に機体を損ねた私は、大笑いされていたかもしれん。
オリジナルのOSについては、君らも既に知っての通りだ。
なのに何故!この機体だけがこんなに動けるのかは分からん。
だが我々がこんなものをこのまま残し、放っておく訳にはいかんと言うことは、はっきりしている。
捕獲できぬとなれば、今ここで破壊する。
戦艦もな…。侮らずにかかれよ。」
「「「は!」」」
「ミゲル、オロールは直ちに出撃準備!D装備の許可が出ている。
今度こそ完全に息の根を止めてやれ!」
「「はい!!」」
クルーゼ隊は再び行う戦闘の為に態勢を整えていた。
クルーゼはムゥのネティクスを追い詰めたがストライクによって機体を損傷させられた上に他のストライクを含む3機ものGを逃したとあってはクルーゼ自身、立場が無くなる可能性もあった。
ヴェサリウスの艦長アデスはミゲルやザフト兵へ次の命令を出し、ミゲルらの目は並々ならぬ決意の目をしていた。
710:通常の名無しさんの3倍
12/08/25 09:51:35.14
お、投下来たか?
支援砲撃、てーっ!!!
711:K
12/08/25 09:55:08.51
~ヘリオポリス~
「な、なんなんだよそれは!」
「トール…」
「コーディネイターでもキラは敵じゃねぇよ!さっきの見てなかったのか!
どういう頭してんだよ、お前らは!」
キラがコーディネイターである事を知ると警備兵達がキラ達を取り囲み銃を構える。
同じゼミのトール・ケーニヒは差別によって銃を突き付けられているキラを必死に守ろうと声を荒げた。
「ラミアス大尉…。軍人が民間人に銃を向けるとはどういう事だ?」
「……アムロ、よすんだ。
ラミアス大尉とりあえず話をするのが先決だろう…とりあえず引かせるんだ。」
「そうですね…銃を下ろしなさい。」
アムロは民間人に銃を向ける光景に眉を細め、ラミアスやナタル達に詰め寄る。
ブライトがアムロを制止しラミアスに進言しラミアスは警備兵に銃を下ろさせる。
「ラミアス大尉、これは一体…」
「そう驚くこともないでしょう?ヘリオポリスは中立国のコロニーですもの。
戦渦に巻き込まれるのが嫌で、ここに移ったコーディネイターが居たとしても不思議じゃないわ。
違う?キラ君。」
「ええ、まぁ…僕は一世代目のコーディネイターですから。」
712:K
12/08/25 09:58:12.30
ナタルがラミアスに説明を求めるとラミアスは自分なりの見解を示し、キラに確認する。
オーブ首長連合王国には戦渦に巻き込まれぬようにナチュラルやコーディネイターの亡命を受け入れている国だった。
キラのように両親がナチュラルだったりハーフコーディネイターの多くはオーブへ移住している。
「そうか…両親はナチュラルってことか。…いや、悪かったなぁ。とんだ騒ぎにしちまって。
俺はただ聞きたかっただけなんだよね。」
「フラガ大尉…」
ムゥは軽い気持ちで聞いた事が騒ぎになった事をキラに謝る。
そしてそれを見ていたブライト達が問いかける。
「すまないが、先程から言っているナチュラルやコーディネイターとはなんだ?」
「ああ…説明してくれるとありがたいんだが。」
「あっ!?し、失礼しました!
では説明しますので、あちらのテントで話しましょう。
ベアード少尉?立ち会ってくれるかしら?」
「了解しました。白い流星と伝説の指揮官にお目にかかれるとは光栄ですから。」
アムロやブライト達が話の流れを読めない為、ラミアスに聞くが
ラミアスは先程の騒ぎからアムロ達が転移者である事を忘れていた。
説明が曖昧にならぬよう同じ転移者であるベアードに立会いをしてもらいアムロ達と共にテントへ移動しラミアスは説明をした。
713:K
12/08/25 10:04:53.99
~ヴェサリウス内~
「D装備だってよ。」
「要塞攻略戦でもやるつもりなのか?クルーゼ隊長は。」
「でも、そんなことしてヘリオポリスは…」
ヘリオポリス、モルゲンレーテ社の工場からGの強奪に成功した若き赤服兵士、イザーク・ジュール、ディアッカ・エルスマン、ニコル・アマルフィは艦内の休憩所で忙しないドッグを眺めながら話をしていた。
「しょうがないんじゃない?」
「自業自得です。中立とか言っといてさ。」
ニコル・アマルフィは拠点制圧用のD型装備を始めるジンを見て、ヘリオポリスの崩壊を懸念したが、ディアッカやイザークは気にも止めない様子だった。
「お?こりゃご苦労さん。
若き赤の英雄殿じゃない。お前達は任務成功したそうだな。」
「ライデン少佐。ありがとうございます。
大変でしたね…ご無事で何よりでした。」
イザーク達の元にジョニー・ライデンが訪れ、イザークらを労うと
ニコルは敬礼をしジョニーと言葉を交わす。
「これは紅い稲妻殿、新型を撃退されながらも生きているとは流石ですね。」
「イザーク…!!」
イザークとディアッカはジョニー・ライデンが転移した際にジョニーと交戦しており、2人は撃退の憂き目に会いナチュラルであるジョニーに対してライバル視していた。
イザークがジョニーに対して皮肉を言うと、ニコルが宥める。
「ははは。気にするなニコル・アマルフィ。
まあ相手が悪かったってのもあるが、痛い所を突くな。」
「ふん…ザフトの『黒服』でもナチュラルは所詮ナチュラルという事ですかね。」
ジョニーはイザーク達の皮肉にも意を介さず、笑って話を進める。
「お前さん達はまだ若いが時には引き際も大事だ、それも一つの兵法みたいなもんさ。
でなきゃあの時のように死ぬ寸前まで追い詰められる。事は急ぐなよ?」
「……。」
「はい!ありがとうございます。」
ジョニーの話にはイザーク達は黙って話を聞くだけだったが、ニコルは敬礼をし返事をしていた。
714:K
12/08/25 10:06:00.16
第5話
終わり
疲れました。
715:通常の名無しさんの3倍
12/08/25 10:18:42.44
>>714連日投下乙~
ストックの数からいって本当にプロット練りと構想期間長かったのね
716: 忍法帖【Lv=15,xxxPT】
12/08/25 11:25:07.37
乙。
AA格納庫内の会話でロンドベルがおざなりになってた(最後にフォロー入れてたけどね)のが気になったけど、
全体を通して面白かったよ。
マーカスとかベアードとかって元ネタあるんだっけ?
一瞬GoWかと思ったわ
717:通常の名無しさんの3倍
12/08/25 11:57:07.28
ベアードは元々は富士急のイベントででてきたキャラでエコールにも出てきてるな
718:K
12/08/25 12:01:48.44
>>715
とりあえず長かったです。
未だに転移者キャラの人間味を出すのが難しいですがw
シナリオを原作をなるべく崩さないで考えてますがうまく行かないです。
>>716
そこは頭がパンク寸前だったのでフォロー入れる形にしました
やはりそういう所は自分で書いておきながら端折るべきではないと思います。
マーカスは適当ですw
ジャック・ベアードはガンダム・ザ・ライドです。
719:K
12/08/25 12:55:05.45
第6話
「なんて事だ…。」
「ただ飛ばされただけじゃなく、異世界とはな…。」
「…。」
アムロ達ラー・カイラムの面々はラミアスやベアードから詳細な情報を聞かされた。
転移した先が同じ人間が地球やコロニーで暮らす世界で戦争が行われていて尚且つ異世界という現実。
アムロ達は似たような世界、いわゆるパラレルワールドに来たような感覚だが、ラミアス達にとってはこれが現実の世界なのだ。
「ブライト大佐…先程はお見苦しい所を見せ申し訳ありませんでした。」
「いや、良いんだラミアス大尉。
事情は分かった…今の情勢では仕方のない流れだったのだろう。」
「俺からも言わせてくれ。
大尉、さっきはすまない…少し威圧的な態度だった。」
互いは先程のいざこざを詫び、さらに詳しい情報やアムロ達の世界の話をしていた。
「へぇ、レイ大尉もあの坊主のように訓練も無しにMSに乗って、敵を撃破したのか。」
「ああ、今となっては懐かしい思い出だがキラ君を見て、あの時の事が鮮明に蘇るよ。」
ムゥはアムロ達の話や一年戦争の話に興味を持ち質問の嵐だった。
アムロ達は互いを理解する為にいくら質問をされても嫌な顔をせずに話ていた。
「しっかし、レイ大尉もそうだがブライト大佐も凄いな…緊急事態だったとはいえ19歳で一隻の艦を任されて最後まで戦い抜くなんて。」
「フラガ大尉、だからさっきから言ってるじゃありませんか。
大尉達は凄い人達だって。」
「まあな。ナチュラルなのにMSを動かせるお前を見た時以上に驚いたぜ。」
「ラミアス艦長や俺も形無しだなこりゃ。」
「ふふ。そうですね。」
ムゥやラミアス達が話をしているとアークエンジェルのクルーから報告が届き談笑していたラミアスの顔が曇る。
720:K
12/08/25 13:00:32.62
「どうした?大尉?」
「はぁー…。コロニー内の避難はほぼ100%完了しているということですが、さっきので警報レベルは9に上がったそうです。」
「?てことはシェルターは、完全にロックされちまったって訳か。
あー、けどそれじゃぁ、あのガキどもはどうすんだ?」
ラミアスの表情を見て、ブライト達は報告の内容を聞き、ムゥはラミアスの表情が曇った理由に気付きキラやサイ達の今後についての話になる。
「え?」
「もう、どっか探して放り込むって訳にも、いかないじゃないの。」
「彼らは、軍の機密を見たため、ラミアス大尉が拘束されたのです。このまま解放するわけには…。」
「じゃぁ、今だって荷の積み込みだの手伝わせてるのに脱出にも付き合ってもらうってのか?
ここを出てきゃ、ド派手な戦闘になるぞ?」
ナタルはムゥに言葉の意味を聞きムゥが説明するが、軍人肌の女性であるナタルは解放には反対しているようだった。
しかし、ムゥの懸念は機密云々よりも子供達を危機に晒す事が重大だと感じていた。
「…子供達の問題もあるし…大佐は…これからどうするおつもりですか?」
「いや…分からんな。
クルー達とも話をせねばならんが、こんな戦艦やMSが下手に動く訳にもいかないだろう?」
ラミアスはキラ達の処遇を考えと同時にブライトへ今後、どうするかを問うがまだ迷っているようだった。
「…しかし、艦長…この状態ではいつかは物資も底を尽きます。
かといってこのコロニーに留まる事になれば危険にさらされます。」
「そうだな…ザフトは俺たちを敵とみなして攻撃をしてきた。
それに運の悪い事に、さっきの戦闘でジオン兵と交戦した。
ライデンとか言う兵士の言い方を考えればシャアがザフト側についている事は間違いなさそうだ。」
メランとアムロは考えるブライトへ進言する。
そしてラミアスが一つの提案をするのであった。
721:K
12/08/25 13:02:11.35
「では、私から提案があるのですが?」
「提案?」
「はい。ブライト大佐には我々アークエンジェルの護衛をお願い出来ないでしょうか?」
「艦長!!お言葉ですが、転移者に関する扱いは必ず軍の承認が必要です!それを許可無しに軍事利用する事は軍規に反します!」
ラミアスの提案にナタルがいち早く反応する。
「ナタル少尉、落ち着いて。
表向きは我々が大佐達を保護しているとすれば良いはず。
その後はハルバートン提督の艦隊に合流し、引き継げば問題無いはずよ?
ましてやザフト側にはジオンという、ブライト大佐達のかつての敵対勢力もいると分かったのですから。
少ないながらも敵の情報を持つ重要な方達よ?」
「…しかし…」
「俺は良い考えだと思うけどな。
話を聞いてる限りじゃ、あちらの世界じゃブライト大佐やレイ大尉は最強の艦長とパイロットみたいだしな。そうだろ、ベアード?」
「それどころか、生きる伝説みたいな方達ですよ。」
ナタルに宥めるように説明するラミアスだが、ナタルは少し納得がいかないようだったがムゥは乗り気であり、転移者であるベアードはむしろ共に行動する事を望み楽しみにしていた。
「…ラミアス大尉。それは我々が連合軍に協力する前提の話になっているようだが?」
「はい…失礼とご無理は承知での提案です。
しかしこれは大佐達の艦を守る事にも繋がるかと思います。」
「……。」
提案に対してブライトはラミアスへ質問するが、ラミアスは毅然とした態度で話を進め、ブライトは考え出すがあと一押しという空気が流れていた。
「はははっ。ブライト、どうやら彼女が一枚上手みたいだ。
アークエンジェルのクルーは下士官ばかりだ。
それに俺達の昔の境遇とどこか似ているんだ…悩んでいても放ってはおけないんじゃないか?」
「ああ……そうだな。分かった、ラミアス大尉。目的地まで君達に協力しよう。」
アムロの援護射撃により、考えは固まったブライトはラミアスに協力を受諾した。
「先程のキラ君達の件については我々がいるから安心してくれ。
子供を戦いに参加させたくはないしな。」
「大佐……ありがとうございます。」
ラミアスはほっとした表情で敬礼をした。
こうしてアークエンジェルとラー・カイラムの運命の戦いが始まるのであった。
722:K
12/08/25 13:04:14.61
第6話
終わり
ペースが早いので駄文は勘弁して下さい。
そういえばこれタイトルが決まって無いですねw
723: 忍法帖【Lv=15,xxxPT】
12/08/25 13:17:45.56
おつかれさん。楽しかったよ。
>>716の事は気にしないでくれ。
俺も書いた事あったが、同じような事で悩んだ事あったしな。
しかもちゃんとフォローしてるし。無問題さ。
724:K
12/08/25 17:04:00.11
第7話
アークエンジェルとラー・カイラムは地球連合大西洋連邦月基地へ向かう為、物資の積み込み作業にクルー達は動いていた。
その中でアークエンジェルのムゥやメカニックのコジロー・マードック曹長がアムロのνガンダムやラー・カイラムに興味を示しアムロに連れられてラー・カイラムのドッグに来ていた。
「へぇ~…こりゃ凄い。このフィン・ファンネルっていう兵器は脳波で動くとはねぇ。」
「ああ、ただこれはロンド・ベルの中でも俺だけしか使えない兵器だがな。」
「やっぱり、あっちの技術は先を行ってるなあ。」
ムゥがサイコミュ兵器に興味を示しアムロが説明するとマードックは関心した表情だった。
「なあレイ大尉、良かったらコックピットの中も見せてくれないか?」
「ああ、構わないさ。
それとその呼び方は慣れないな。アムロと呼んでくれ。マードック曹長もそうしてくれないか?」
「分かった。よろしく、アムロ。俺もムゥでいいぜ。」
「了解です。アムロ大尉。
俺も曹長なんて呼ばなくていいですよ。堅苦しくてたまんねぇや。」
「ああ、そうさせて貰うよ。」
νガンダムのコックピットの中を見て、ムゥとマードックはとにかく驚いていた。
ストライクのナチュラルに合わせた物とは異なる構造。
何よりもGシリーズを上回るエネルギーゲイン。
どれを取っても他の追随を許さない高性能機であった。
「はぁ~…これが全天周囲モニターか。確かフラガ大尉やベアード少尉のMSには搭載されてましたよね?」
「そうだ。ベアードや俺の機体のモニターと比べると格段に向上してるぜ…ネティクスを使って分かったが空間を上手く掴む事が出来ないと適応は難しい代物だぜこいつは。」
アムロがマードックとムゥの話を聞いていて、ムゥの言うことはまさしくその通りだと思っていた。
「…つ…っ!!!!」
「…?どうしたムゥ?」
「い、いや…何でもない。さっきの戦闘で頭を打ったから少し頭痛がな。」
「……とりあえず降りよう…。」
725:K
12/08/25 17:11:02.06
「…何だ?話ってのは?」
「…ムゥ…νガンダムの中で何が見えた?」
「…!!」
ムゥはアムロの突然の質問に驚いていた。
ムゥは一瞬なぜアムロはこんな事を聞くのか戸惑っていた。
「ムゥ、君はネティクスを使えるんだ…。時々感が冴えたりしないか?」
「感…ね。それは俺の専売特許みたいなもんだぜ?アムロにまでそれがあるんじゃホントに形無しだよ。」
「……。」
「分かったよ。見えたよ。
しかも髭のMS、虹色に光るデカい羽根も見えた、あれは…幻覚じゃないな…リアルな光景でそいつの後ろに地球が見えた。」
「やはり…ムゥはニュータイプの素質があるみたいだ。」
アムロは直感的にコックピットにいたムゥの反応を見て気付いていた。
ムゥは信じ難い映像が頭に浮かんだ事実が自身がアムロの持つニュータイプと同様の物だと認識した。
「ムゥ。ニュータイプは戦争の道具に使われてはいけないんだ。
だが、どうあれ自分の運命を受け入れる精神力や運命を変える意思がなければいつか精神が崩壊してしまう可能性がある。
だから何があっても気を強く持って欲しい。」
「…アムロ…そういうヤツを知っているのか?」
「ああ……キラと同じくらいの少年だった。
彼は俺やキラと同じようにいきなりMSに乗る事になってな…最後は増大するニュータイプ力と思念の波に押し潰された…。
だからキラには戦争に参加させて欲しくないというのもある。」
「そうか……分かったよ。
俺は自分がニュータイプだろうが人間だ。そんな思念の波だろうが打ち消してやるさ。」
アムロはムゥの言葉を聞き、少し心配し過ぎていたように感じた。
おそらくこの男の強い精神力こそがこれまで劣勢に立たされて来た連合軍で生き抜き、戦い抜いてこれた照明なのだと。
726:K
12/08/25 17:13:52.35
>>725
書き込みミスです。
最初の行の場面でマードックに先にAAに帰らせてあります。
第7話
短いですが終わりです。
727:通常の名無しさんの3倍
12/08/25 20:00:32.63
>> K氏
投下乙ですよ
トリつけた方がいいんじゃないかな
倉庫に入れた方が追加する?
作品タイトルがあるならお願いします
なければ「K氏CCA-Seed○話」みたいになると思う
728:727
12/08/25 20:01:16.70
>倉庫に入れた方が追加する?
倉庫に追加する?
だね、失礼
729:通常の名無しさんの3倍
12/08/25 20:24:03.96
>>726
投下乙。
俺も騙り防止の観点からトリップ付ける事を推奨しますわ。
トリップの付け方は名前欄に#と適当な英数字を入れるだけなんで。
730: ◆wjA9YKZn62
12/08/26 03:59:20.99
皆様ありがとうございます。
トリップ付けてみます。
さて…次の流れだとヘリオポリスでまた戦闘ですが
自分としてはさらに苦手な描写になりますのでペースはかなり落ちますw
一通り読んでみたら雑になって来てるんで危ないですね…
もう少し凝った展開と丁寧な描写、文脈を改善したいかと思います。
731: ◆wjA9YKZn62
12/08/27 07:57:33.36
第8話
「では作戦開始だな…。」
「クルーゼ隊長、6時の方向から熱源、…?これはシャア大佐の部隊の巡洋艦ムサカです。」
「何?…増援要請などしていないが。」
「通信入ります。」
クルーゼ隊は突入を開始する直前にネオ・ジオンの巡洋艦ムサカが現れた。
クルーゼは今作戦においてヴェサリウス、ガモフの両艦での作戦にあたっていたが突然の友軍の増援は以外だった。
「こちらシャア・アズナブル部隊所属ムサカのグラム・ロック隊であります。
クルーゼ隊長、シャア大佐の要請により協力する為参りました。状況はいかがでしょうか?」
シャアはこの展開を予測していたのかクルーゼの増援に向かわせていた。
ザフトの黒服、グラム・ロックはザフトでも指折りのパイロットであり、ザフトの兵力編成でシャアの下に配属となった。
シャアはアクシズに残っていたデータベースを復旧させ地球寒冷化作戦までに間に合わなかった数々のMSの開発に手を伸ばしていた。
シャアの気遣いにクルーゼとしてはありがたい事と感じてはいたが、作戦が失敗する前提の手配に少し不快感を示しているようだったが、アデスを除き周りはそれを悟る事はなかったようだ。
「ふむ……。」
「…グラム隊長。
見ての通り我々がまだここにいるという事は作戦は失敗だ。
連合軍は強襲用の新造艦まで造っていた。
それにあちらの世界のG2機と連合製のGが1機、ヘリオポリス内に篭城している。」
「了解した。では新造艦と3機のMSをどうすれば?」
「グラム、タイミングの悪い事に奴らにはシャア大佐の敵対勢力であるロンド・ベルという部隊の転移者が協力している…戦艦1隻とGが1機だ。
ライデンからの報告では…アムロ・レイといったか…そいつらがいるそうだ。」
クルーゼに代わりアデスが現状報告をし、グラムがさらに次の作戦目的を聞くがクルーゼの口から出た報告にグラムは驚く。
732: ◆wjA9YKZn62
12/08/27 08:00:44.83
「なんと…転移者がいるとは厄介ですね。ではどうしますか?」
「やはりライデンの話を聞く限りアムロ・レイという男はの知れた男らしく、腕も立つそうだ。
……MSを五体満足で捕獲となると難しいだろうな。」
「では破壊…という事で?」
「そうなるな。惜しい事かもしれんがついでに転移者の戦闘データを取るくらいも出来るだろう。」
クルーゼとしては破壊しないに越した事は無いと感じたが、アムロに感じた妙な感覚とストライクの戦闘データを見ていた為に考え出した苦肉の索だった。
「では陣容は整った。
これよりヘリオポリスへ再突入する、ストライクもそうだが問題はアムロ・レイだ。
なんとしても打ってくれたまえ。」
「「「は!!!」」」
クルーゼの命令を合図に次々とMSが発進する。
「オロール機出ました。」
「続いてミゲル機出ます。」
ヴェサリウスのオペレーターが報告を済ませる中、ガモフからもジンが3機発進した。
「私も出るぞ。新型ザクの調整は済んでいるか?」
「はい。状態は安定しております。」
グラムは発進の為にムサカのブリッジを後にし、カタパルトデッキへ向かった。
「ミゲル発進準備完了。」
「ハッチ閉鎖…うおっ!?」
「なんだおい!」
「これも出るのか?!」
「聞いてないぞ!」
カタパルトデッキはオロールとミゲルの発進を終えると閉鎖を開始したが、同時にヘリオポリスから奪取したG「イージス」が発進して行く。
「なにっ!?アスラン・ザラが奪取した機体でだと!?呼び戻せ!すぐに帰還命令を!」
「フッ…行かせてやれ。」
「は?」
「データの吸い出しは終わっている。
かえって面白いかもしれん。
地球軍のモビルスーツ同士の戦いというのも。」
整備士からブリッジへ報告が渡るとアデスが声を荒げ帰還命令を出すように指示を送るがクルーゼが不敵な笑みを浮かべ、アデスを止めた。
「(キラ…!…)」
733: ◆wjA9YKZn62
12/08/27 08:03:04.30
「コロニー全域に電波干渉。Nジャマー、数値増大!」
「なんだと!?」
「チィ!やっぱこっちが出てくまで、待つ気はないか、あの野郎~…。」
アークエンジェルのブリッジクルー、ローラ・チャンドラⅡ世が報告するとブリッジが騒然とし、ムゥはクルーゼのしつこさに気付いていながらも、苛立っていた。
ラミアスはラー・カイラムへ回線を繋ぐ。
「ブライト大佐、ザフト軍が仕掛けて来たようです。」
ブライト 「またコロニー内で仕掛けてくるつもりか?ちっ…まずいな…。」
「ええ、さすが大佐はお分かりですね…相手からしたら楽です。
これではこっちは発砲できない、向こうは撃ち放題って訳です。」
ブライトは報告を受けるとムゥがぼやく。
「…ラミアス大尉、コロニー内は危険だ。我々も発進し宇宙空間へ脱出すべきだ。」
「はい。これ以上はまずいですね…。」
ブライトはラミアスへ進言したがそれはラミアスも分かっている様子だった。
ブライトは余計な世話だったかと考えたが、両艦長の考えが共有化されている事はむしろ作戦行動はスムーズになるとも考えていた。
「では我々はヘリオポリス脱出を最優先としますが宜しいでしょうか?」
「そうだ大尉。それが賢明な判断だな。」
「ではフラガ大尉、ベアード少尉はビームサーベルのみでの戦闘を。発砲は厳禁です。決してコロニーを傷つけないように。」
「んな無茶な…。」
ラミアスの判断や指示にブライトは関心したが、アークエンジェルクルーのジャッキー・トノムラは
かなり弱気になっていた。
「ラミアス艦長!発進準備OKですぜ!?」
「接近する熱源1!熱紋パターン、ジンです!」
「な、あれは!?艦長!あれは拠点攻撃用の重爆撃装備です!!ザフトはここであんなものを使う気です!」
「くっ!!なんて事!」
D型装備のジンをアークエンジェルのモニターに映し出し、ナタルが驚愕し、ラミアスの顔は歪む。
「タンネンパウム地区から更に別働隊が侵入!!照合パターンに無い機体が8、これは…!最後の1機はX-303・イージスです!」
「なにっ!?」
アスラン・ザラはG強奪の際にモルゲンレーテの工場で親友のキラ・ヤマトと遭遇し、先程の戦闘でミゲルを撃退したストライクのパイロットはキラだと確信しており、もう一度確かめる為の強行出撃だった。
734:通常の名無しさんの3倍
12/08/27 08:08:15.04
支援
735: ◆wjA9YKZn62
12/08/27 08:17:47.30
「くっ!もう投入するなんて!!ネティクス、ブロッサム!!発進して!!」
「慌てるな艦長、今は敵だ!ベアード!聞いての通りだ!奴ら増援部隊までいやがるらしい!覚悟を決めるぞ!?お前はさんはアークエンジェルを守りながら戦ってくれ!別働隊の相手は任せろ!」
「はい!隊長!!大天使をジャック・ザ・ハロウィンが守って見せます!」
ムゥとベアードは互いに気合を入れるとアークエンジェルの左右のカタパルトからネティクスとブロッサムが出撃した。
「アムロ、ベアード少尉はアークエンジェルの守備に回りフラガ大尉は別働隊の方へ向かっているようだが数が数だ。大尉の援護に行くんだ。
それと聞いていたっは思うがコロニー内ではこちらは射撃できん、接近戦に持ち込んでくれ。」
「了解した。だがもしもの時は射撃許可を頼む。」
「ああ。その場合はやむを得んな…それは最悪のケース場合のみだ。頼んだぞ?」
「了解。よしっ!アムロ、νガンダム行きまーす!!」
ヘリオポリス内でこれ以上の射撃戦闘を行えば間違いなくコロニー崩壊の危機に晒される。
この戦闘ではとにかくアムロの乗るνガンダムの機体性能と操縦技術がブライトにとっては頼みの綱だった。
736: ◆wjA9YKZn62
12/08/27 08:21:27.97
「コリントス、発射準備。レーザー誘導、厳に!」
「ナタル、フェイズシフトに実体弾は効かないわ!
主砲、レーザー連動。焦点拡散!」
アークエンジェルは挟撃のような形で進軍してくるザフトのMSに対して迎撃態勢を敷く。
「オロールとマシューは戦艦を!アスラン!無理矢理付いてきた根性、見せてもらうぞ!」
「ああ。…(ストライクがいない…!?という事はキラは!?)」
ミゲルの指示により各MSは散開し、アークエンジェル達へ向かって行く。
アスランはアークエンジェルとラー・カイラムから出撃したMSを見てキラがいない事に気付いた。
「あれがアムロ・レイのMSか。
あとの2機は逃したGか?
ストライクとやらはどれだ?
1機少ないようだが。
まあいい…シャア大佐から譲り受けた新型MSザクの力を見せてやる。ギラ・ドーガ隊、続け!」
「「了解!!」」
シャアはグラム・ロック隊へネオ・ジオン整MSを配備していた。
アクシズに残っていたデータベースを用いて地球寒冷化作戦までに開発が間に合わなかったMSの開発に着手し既に開発、実戦投入に成功していた。
「艦長!増援部隊、ネオ・ジオンの照合と一致!3機程がギラ・ドーガでジン同様に重装備型です!他もネオ・ジオンと思われますが照合パターンありません!」
「何?…間違いなくシャアが一枚噛んでいるな…。
総員!敵部隊はザフトとネオ・ジオンの混成部隊だ!なんとしてでも我々を落とすつもりらしい!!
各員集中しろ!!」
「「了解!」」
これからザフト、ネオ・ジオン連合といえる部隊との激しい戦闘、そしてアークエンジェルとラー・カイラムのヘリオポリス脱出作戦が始まるのだった。
737: ◆wjA9YKZn62
12/08/27 08:28:06.20
第8話
終わりです。
グラム・ロックはオリジナルなので妄想でお願いします。
ザクはⅢ後期型ですが本当はダブルフェイクのシナリオは
地球寒冷化作戦まで繋がる話なのでダブルフェイクキャラを
登場させたかったのですが(ダニーとロウ・ギュールのジャンク屋繋がりで…)
登場人物の性格などが分からないので見送りました。
738:通常の名無しさんの3倍
12/08/27 12:39:47.58
ダブルフェイクは登場人物の名前を並べられるとデスクリムゾンを思い出させてくれる
739: ◆wjA9YKZn62
12/08/28 14:37:27.63
第9話
「おい!あっちのモニターで外の様子が見えるぞ!」
「ーー!?」
アークエンジェル内で避難していたキラ、サイ達カトーゼミの面々は設置されていたモニターで戦闘の様子を見る。
キラも一緒にモニターに目をやるとその場所にはモルゲンレーテの工場で奪われたイージスの姿もあった。
「…(アスラン…)。」
キラはアスランがザフトの兵士として地球軍と戦っている事に動揺していた。
「足付き!!くらえ!」
「させない!」
ミゲルの乗るジンはM69バルルス改・特火重粒子砲をアークエンジェルへ発射する。
しかし、アークエンジェルに付いたベアードのブロッサムはビームライフルで対抗しエネルギーはぶつかり合い大きな爆煙が舞う。
「やらせない!」
「フン!そうら!!」
ミゲル機はブロッサムが接近戦に持ち込めない距離を保ち重粒子砲を放ち続ける。
「くっ!!艦長!距離を取られ過ぎてなかなか接近戦に持ち込めないです!他のザフト兵とは動きが違いますよ!
これじゃイタチごっこみたいなモンです!」
「くっ!!」
ベアードはミゲル機と戦闘が硬直した状況に苛立ちを隠さない。
ラミアスもジリ貧になるとは考えていたもののこれではマズイと感じていた。
「アークエンジェルだけでも牽制射撃をすべきじゃないですか!?」
「…分かったわ!ナタル少尉!!牽制射撃を行います!相手の動きが止まった所でゴッドフリートで援護射撃を!絶対に外さないで!!」
「はっ!!」
ラミアスはベアードの意見を飲み牽制射撃の指示を送る。
740: ◆wjA9YKZn62
12/08/28 14:38:39.81
~アークエンジェル内~
「あ、おい!!キラ!どこ行くんだよ!?」
「ーーーくそ!」
キラはトールやサイと共にモニターで外の様子を見ていて、このままではアークエンジェルに危機が及ぶと感じ、本能的に足はデッキへと向かっていた。
一方、別働隊のオロール、グラム隊は横に前衛部隊を配置しながら進軍し、後続には新型MSズサ・カスタム2機がラー・カイラムへ向けて展開して行く。
「オロール!!俺はミゲルの援護に向かう!」
「了解!2機は任せておけ!」
「アスラン・ザラ!油断するなよ!?」
「はい!!」
アスランはミゲルの援護に向かい、オロールとグラム隊から離れて行く。
「オロール!こちらは一気に片付けるぞ!!一斉射撃だ!」
「了解ですグラム隊長!」
グラムの指示によりグラム機は中央その横にオロールのジン、ギラ・ドーガ重装型3機が並びνガンダムとネティクスへ一斉にミサイルを発射。
グラムのザクⅢ後期型はバスーカを放つ。
「ムゥ!ミサイルを撃ち落とすぞ!!オールレンジ攻撃だ!」
「了解!射撃はこういう使い方しかできんな!!」
アムロの合図にムゥは呼応し、νガンダムからはフィン・ファンネルが射出され、ネティクスは有線式ビームランチャーが射出され
ミサイルの雨を撃ち落とし誘爆によりミサイルは次々と消滅する。
「しゃあ!」
「このまま爆煙に紛れて距離を縮める!」
「了解だ!!」
ザフトの攻撃にアムロとムゥは自分達の能力を活かした戦い方で対応する。
「なんだあの兵器!!ーーーどこへいった!?」
「!?」
「……いかん!?馬鹿者!散開しろ!!」
オロールはサイコミュ兵器による迎撃に驚いていた。
オロールとザフト兵達は目の前にミサイルの爆発で広がる煙によりνガンダムとネティクスを見失う。
グラムは危険を察知し、後ろに下がりながら各機へ散開するよう指示を送ったが一瞬遅かった。
741: ◆wjA9YKZn62
12/08/28 14:39:34.37
「落ちろ!」
「うおりゃあ!」
「な!?ぐああああああ」
「うおわあああ」
アムロとムゥは左右に展開し横に並ぶギラ・ドーガ重装型2機をビームサーベルでコックピットごと真っ二つにし撃破する。
近くのオロール機とギラ・ドーガ重装型の目の前で爆発が起きると再びνガンダムとネティクスを見失う。
「くそ!?撃て!撃つんだ!!」
オロールは叫ぶと自らの乗るジンD型はM66キャニス 誘導弾発射筒を発射し、ギラ・ドーガ重装型はランゲ・ブルーノ砲を放つが爆煙を突き抜け、コロニーのシャフト部分に直撃した。
「なに!!」
「うわっ!」
その瞬間爆煙からνガンダムとネティクスが背面滑空のような体制で現れバーニアを止め、目の前で止まると再びバーニアを全開にし、機体を起こしながらジンD型とギラ・ドーガ重装型の股からコックピット部分をサーベルで切り裂く。
「……ナ、ナチュラルなんかに!!」
「だ、脱出を!…!?」
ビームサーベルによりオロールとザフト兵は無惨にコックピットと共に爆発し、オロールと別働隊の前衛部隊は一瞬にして全滅した。
ラー・カイラムはグラム隊の後衛部隊による攻撃を受けていた。
「弾幕薄いぞ!!攻撃は撃ち落とし続けろ!!」
「艦長!これでは防戦一方です!!ズサタイプ相手では限界があります!!」
「弱音を吐くな!!こちらは火力が強すぎて撃てない!!耐えろ!」
ラー・カイラムはアークエンジェル以上の火力を持つ為にさらに不利な状況だった。
シーサーはブライトへ思わず弱音を吐きメランに一括される。
ズサ・カスタムの小隊は火力を活かしビームキャノンやミサイルランチャーを打ち続けている。
命中しなかったズサ・カスタムの砲撃は次々に表層部分に当たりコロニー内のいたる所が爆発して行く。
「アムロ、こっちはもういい!!ラー・カイラムがあのゴツいMS共に取りつかれてる!
あれじゃ戦艦もコロニーもヤバい!!緑のMSは俺に任せて行ってくれ!!」
「了解だ!無茶はするなよムゥ!
あのザクはこちらの動きを読んでいた!腕は良さそうだ!!」
「分かった!!」
ムゥがラー・カイラムの状況に気付くとアムロへラー・カイラムの援護に向かわせる。
742: ◆wjA9YKZn62
12/08/28 14:40:58.04
「良い加減諦めたらどうだ!?」
「やらせないと言っている!これで動きを止める!!」
ミゲルとベアードは互いに鍔迫り合いの様相を呈していたがベアードが重粒子砲に対し、右部のロングレンジビームランチャーを稼働させ発射する。
「く!?なんて威力だあれは!」
ミゲル機は重粒子砲を放つがビームランチャーにエネルギーが押される形でミゲル機の手前でエネルギーは爆発する。
「!?艦長、ジンの動きが硬直しました!」
「!ーーー今よ!射撃を許可するわ!!」
「ゴッドフリート照準、てぇーー!」
トノムラがジンの動きが止まった事に気付きラミアスが射撃指示を送るとナタルが呼応しゴッドフリートがジンを襲う。
「くっ!?ーーー当たる!」
ミゲルは直撃を覚悟し反射的に目を瞑ってしまう。
しかしその時イージスが横から現れジンを引っ張り助け、外れたアークエンジェルの攻撃はシャフト部分に当たりコロニーは次々に破壊されてしまう。
「ーー外れた!?」
「ミゲル!!」
「ーーーーアスラン!?すまない!」
アスランはミゲルを助け、次は2機でアークエンジェルとブロッサムを相手にする。
「油断したな!?もらった!」
ジンはイージスにより撃退を免れたが、気を取られてしまったミゲルはブロッサムの接近に気付かなかった。
「危ない!ミゲル!!!」
「なにっ!?ーーうわあああ!」
ベアードはビームサーベルを両手に持ちジンのボディを十字に斬りコックピット部分から爆発しジンは大破する。
「ミゲルーーーー!!」
アスランは頭の中が一瞬真っ白になる、ブロッサムにより撃退されたジンは腕だけが残りボディはバラバラに散っていた。
743: ◆wjA9YKZn62
12/08/28 14:42:27.33
「ブロッサム、ジンを撃破しました!」
「分かったわ!ただこれ以上コロニーを傷付けられないわ!」
「では、どうしろというんです!?沈められろとでも!!?」
トノムラからの報告を受けたラミアスだがザフトの攻撃が次々にコロニー内部に直撃しアークエンジェルも攻撃を外した事により焦りの色を出していた。
その言葉にナタルは食って掛かるように叫びブリッジ内に声が響き渡った時に通信が開く。
「艦長!!」
「?マードック曹長!?今は戦闘中です!」
「すいません!ですが、坊主が勝手にストライクに乗り込んじまって!!」
「!!何ですって!?」
通信して来たのはカタパルトデッキにいたマードックだった。
キラがストライクに無断で乗り込んだと報告を受けたラミアスは慌てた表情で指示を送る。
「あの子一体何を!?ーーストライクに通信繋いで!」
「はい!!」
ラミアスはストライクに通信を繋げさせるとモニターには報告通りにキラの姿があった。
「キラ君!いますぐ降りなさい!!あなたは民間人なのよ!?」
「そんな事言ったって軍のあなた達とザフトはコロニーを壊しているじゃないですか!僕たちの住むヘリオポリスはこれじゃなくなっちゃいますよ!だから僕が止めます!!」
キラは激しい戦闘によりヘリオポリスの崩壊にいても立ってもいら
れなかった。
そしてアスランが乗っているであろうイージスを止めに行くつもりでもあった。
「ーーーっ!!マードック曹長!急いでストライクにソードパックを!!」
「!?艦長!!」
ラミアスはキラの言葉に覚悟を決めたようだった。
しかしナタルはラミアスの判断に驚愕する。
「ソードパックっ!?まさか坊主を出撃させるつもりですかい!?」
「いいから早く準備をしなさい!!ブロッサムとイージスじゃ機体の相性は悪いの!このままじゃ余計に被害が広がるわ!!」
「了解です!!ーーおい!急いでソードパックを!」
マードックはラミアスに確かめるように聞いたが、ラミアスは大声を上げるように押し切り、気迫に押されたマードックは周りの作業員にソードパック着用の指示を送る。
「艦長!本気で出撃させるおつもりですか!?」
なおも食い下がるナタルにラミアスは再び口を開く。
「彼にストライクを操縦させてしまった以上は私が全ての責任を負うわ!!だから今は作戦に集中なさい!」
「ーーー!」
ブリッジは既にラミアスの独壇場と化していたが、ラミアスの判断は間違っていなかった。
この間にもイージスとブロッサムは戦闘を行っていた。
744: ◆wjA9YKZn62
12/08/28 14:45:43.73
「よくもミゲルを!!」
「ちっ!」
イージスは強襲型の一撃離脱戦法を得意とするMSであり、後方支援型のブロッサムは相性の悪さからか徐々に押され始め、イージスの4本のビームサーベルをかわし切れずに左部にあるディスクを破壊される。
「くそ!!高機動戦タイプには分が悪いな…!これじゃあ距離を保てない!ーーー!?」
「ーーーちぃ!?」
ベアードはイージスの早い動きに苛立っているとイージスに向かってアンカーが飛んで来たが、イージスはこれをかわして動きを止める。
「キラ!キラ・ヤマト!」
「…。」
「やはりキラ…キラなのか?」
「アスラン!アスラン・ザラ!」
ベアードの危機に駆けつけたのはソードストライクに乗るキラだった。
745: ◆wjA9YKZn62
12/08/28 14:46:23.45
ラー・カイラムはズサ・カスタムの攻撃を凌いでいた。
しかし、2機の新型MS相手では攻撃を相殺しきる事は出来ずズサ・カスタムの砲撃はコロニーに決定的な打撃となる攻撃が当たってしまう。
「ー!まずい!?ブライト!コロニーが崩壊を始めるぞ!帰還する!」
「何!?モニター出るか!?」
ブライトはアムロの言葉に耳を疑い、モニターに映し出された映像を確認し苦虫を噛み潰した様な表情をしていた。
「くそ!!駄目だったか…!
了解だアムロ!!崩壊に巻き込まれぬように戻ってくれ!
メラン!おそらくコロニーの避難シェルターが射出されるだろう。
避難民受け入れの準備を。」
「了解です、艦長。」
ブライトはコロニーを諦め避難民受け入れの指示を出し、準備を整えるようにさせる。
「ラミアス大尉!コロニーが崩壊を始めた!!すぐにMSに帰還命令を!!」
「!?わ、分かりました!
出撃中の3機に帰還命令を出して!!宇宙空間に投げ出されるわ!」
「りょ…了解!!」
ブライトはラミアスへ指示を与えるとラミアスは慌てて帰還の指示を送らせた。
「アスラン…何故君が!?」
「キラ!お前こそ何故そんな物に乗っている!!」
キラとアスランは再び戦場で再会した。
しかし、ヘリオポリスの崩壊は無情にもこれからの2人に訪れる困難の道を造るかのように崩れて行く。
「!!うわああああああ
アークエンジェルへの帰還に間に合わなかったキラはストライクと共に残骸と共に宇宙空間へ投げ出されてしまった。
746: ◆wjA9YKZn62
12/08/28 14:48:19.79
第9話
終わり
SS倉庫に入れた方が良さげですか?
747:通常の名無しさんの3倍
12/08/28 16:44:17.82
是非
748: ◆wjA9YKZn62
12/08/28 16:52:18.16
>>747
やり方が分からないんですが
ちなみにiphoneからでもできるんすかね?
749: ◆wjA9YKZn62
12/08/31 22:41:27.75
第10話
ヘリオポリスコロニーにて2度に渡る戦闘を行ったアークエンジェルとザフトのクルーゼ隊。
転移してきたアムロとブライトの力を借りたアークエンジェルだったが、ヘリオポリス崩壊という憂き目にあってしまった。
宇宙空間に投げ出されたキラ・ヤマトだが1隻の救命ポッドを回収し両親の安否を心配しながらも、なんとかアークエンジェルに帰頭していた。
「ラミアス大尉、こちらでも救命ポッドを確認したが幸い推進部はやられていなかった。」
「そうですか…そちらはしばらくすれば救助隊が来ると思いますので救助隊に任せたいと思います。」
アークエンジェルとラー・カイラムは避難民の確認作業に追われていたが、避難民の受け入れはアークエンジェルでの収容のみに留まっていた。
「大尉、頼みがあるんだが、キラ君に話がある。
通信だとザフトに補足されるかもしれない。
そちらにアムロと共に行きたいのだが、乗艦許可を貰えるか?」
「分かりました。
では、1番カタパルトでの乗艦をお願いします。」
ブライトとアムロはラー・カイラムをメランに任せベースジャバーに乗りアークエンジェルへと移った。
「お待ちしてました。ではブリッジまでご案内致します。」
「忙しい中すまないな、バジルール少尉。」
ブライトとアムロを迎えたのはナタルだった。
互いに敬礼をし挨拶もそこそこにブリッジへと向かった。
アークエンジェル艦内は避難民の受け入れ作業に勤しんでいた。
やがてブリッジに到着するとそこにはキラ、ムゥ、ラミアスが待っていた。
「お待ちしておりました大佐。」
「突然すまない。忙しい中、押しかける形になった事を許してくれ。」
「いえ…キラ君をお呼びしましたが。」
「ああ、すまない。」
ブリッジにいるキラへアムロとブライトを視線を向けるが、すぐにラミアスへ目をやり直す。
「こちらに出向いたのはそれもあるが、もう一つ頼みがあってな。」
「頼み?何でしょうか?」
ブライトの言葉にラミアスは何の話をするのかという表情をする。
「単刀直入に言えば、俺たちを正式な地球軍として迎えて欲しいという事だ。」
「!?………よろしいのですか?
判断はハルバートン提督とお会いになられてからでも遅くは無いと思うのですが…。」
「俺たちは大助かりですが、アークエンジェルは正式に地球軍に登録はされてないせいで識別コードが無いんです。
同じ地球軍のユーラシア連邦に見つかったら拘束も有り得ますが?」
ラミアスはブライトやアムロ達が今後も協力してくれるのは助かると思いながらも、ムゥが言うようにユーラシア連邦などの地球軍でも直属の部隊ではない限りは見つかった場合のリスクを懸念していた。
ましてや、転移者の処遇は連合議会の判断と、転移者側の話し合いにより決定されるものであり転移者と一部隊員のみの決定では軍法違反になる可能性もあるというものだった。
750: ◆wjA9YKZn62
12/08/31 22:42:59.52
「それではユーラシア連邦に接触しなければその後はなんとかなると?」
「はい…おそらくとしか言えませんが…私達が所属する大西洋連邦宇宙軍艦隊にデュエイン・ハルバートン提督がおります。
提督にお会いになれば、正規軍への加入も比較的スムーズになるかと思いますが…。」
ラミアスはブライトへ、ハルバートンにまず会ってからという事を強調しなるべく事を丸く収めたい意思が見えていた。
「ブライト大佐、我々が慎重になるのはお許しください。大佐のような左官クラスの方のような転移者は連合軍としても初めてなのです。
今までは左官クラスの転移者などいなかったものですから。」
「…それは初耳だな。」
「先にお話すれば良かったのですが…それに転移者全てに対しては連合軍も丁重に扱うようにされていますから、連合軍内でも転移者といえど大佐に強く出れる人間も限られてくるはずです。」
ムゥがラミアスの慎重な姿勢の理由を話すと、アムロは呟きラミアスはその言葉に対して政治的な理由もある事を明らかにした。
「……ちょっと待ってくれ、ではベアード少尉のようにあちらの世界での階級はそのままにしているのは、連合軍議会との話し合いで決まった事という事か?」
「はい。ムゥ大尉の部隊に編入される前は、連合軍もあちらの世界同様に小隊隊長を任せていました。」
「なるほどな…では権限もある程度は考慮される…という風に考えてもいいと言う事になるのか?」
ブライトが連合議会が定めた規定に穴があると感じ、ラミアスに確認するとブライトの勘はほぼ的中していたと言って良かった。
「ブライト、どうやら転移現象は継続的にしかも不定期に起きているみたいだな。
連合議会も原因が分からない現象に決め事もまだ曖昧と言えるな。状況もその都度違うだろうし、なおさらかもしれない。」
751: ◆wjA9YKZn62
12/08/31 22:45:45.01
アムロの言葉にブライトは頷き、仮に面倒な状況になろうともブライトやメランのような左官クラスの人間が交渉の席につけばどうにかなるかもしれないと考えた。
アムロとブライトの会話を聞いていたラミアスは規定ギリギリのやり方をすれば可能性は広がると考えた。
ラミアスはその場でムゥやナタルにブライト達を正規軍として扱っても良いか確認をした。
「俺は議会の規定云々よりも、劣勢をひっくり返せる方法なら卑怯な手を使わなければ何でもやるべきだと思うぜ?」
「…私も今の話を聞く限りでは、議会の規定の穴を潜り規定に触れなければ問題無いと思います。」
2人の言い回しに個性が滲み出ていたが賛成という流れになった。ブライト達は緊急的に連合軍の一員として改めて迎い入れられた。
「ではキラ君の件についてですが…ブライト大佐、キラ君にお話とは?」
「ああ、それはアムロから話をしてもらいたい。
彼が先にキラ君と話をしたいと言い出したものだからな。」
ラミアスがブライトに話を振ると、ブライトもバトンタッチのような形でアムロへと話が渡る。
752: ◆wjA9YKZn62
12/08/31 22:56:19.28
「キラ君、余計な話を聞かせた上に待たせて悪かったな。」
「…い、いえ。」
アムロはいつものように落ち着いた口調でキラへ話しかける。
「…それで話ってなんですか?」
「今の話を聞いた通り俺たちは地球軍としてザフトと戦う。
君はどうする?」
「えっ…?」
アムロはキラの問いにストレートな質問を返すとキラの表情が固まり、少し俯き加減になる。
「君は先程の戦闘で強引に出撃したみたいだが、何故そうしようと思った?」
「…僕は…本当は戦いたくなんかありません…でも最初の時も…さっきも…友達や住み慣れたヘリオポリスを守りたいと思ったから…。」
アムロがキラへ質問を続けキラからは悲壮感が垣間見えたが確かにその場では決意を持ってガンダムに乗ったという意思が伝わった。
「では今はもう出撃しなくても皆が助かると思っているか?」
アムロはなおも質問を続けると、キラは顔を上げアムロの顔を見て答え出した。
「それは…しょうがないと思って2度目も乗りました…でも、僕は軍人でもなんでもないんですから!」
キラは顔を上げるなり、アムロに対して声を荒げる。
「じゃあ、いずれまた戦闘が始まった時、今度は乗らずにそう言いながら死んでくか?」
キラの言葉に対し、さらに厳しい言葉をキラに向けたのはムゥだった。
「今この艦を守れるのは俺やベアード、それにお前だけなんだ。
転移者のアムロやブライト大佐が協力してくれると言ってもラー・カイラムだって守らなきゃならないし、ましてやベアードだって転移者なんだ。
俺たちが起きた世界の戦いに上手い事言って巻き込んでるだけだ。
俺たちの世界の事はこの世界の人間全員で解決しなくちゃいけないんじゃないか?」
「っ!!」
「君は、出来るだけの力を持っているだろ?なら、出来ることをやれよ。
そう時間はないぞ。悩んでる時間もな。」
ムゥが悩むキラへ決定的な言葉をかける。
アムロやブライトはキラへ言おうとした言葉を代弁したムゥへ立派な軍人だと感心していたのだった。
753: ◆wjA9YKZn62
12/08/31 23:01:18.39
「後はキラ君次第だな。
戦闘が始まるまでしっかり考えればいい。
ラミアス大尉、アムロをここに預ける。キラ君がもし戦おうと決心した時の為に力になってくれる。」
「よろしいのですか?」
「俺がそうしたいんだよ大尉。
昔の俺やある少年に似ているからな…。」
「分かりました。ではベアード少尉をそちらに編入いたしますがよろしいですか?」
「すまないな…我儘ばかりで。」
アムロの強い希望でアムロとνガンダムはアークエンジェルへ配備となり、ベアードとブロッサムはラー・カイラムへ入れ替わる形で配備となった。
「ではブライト大佐。これより大佐は連合軍という立場になりますので指揮権は大佐にお預け致します。それと軍服を用意させます。」
「良いのか?」
「もちろんです。私やバジルール少尉がブライト大佐やメラン少佐達に指示を出すわけにはいきません。」
「私もそれが宜しいかと思います。それに大佐のような歴戦の将について行くのは私としても下士官達にも良い勉強になります。」
こうしてラー・カイラムの面々は緊急処置的に地球連合軍の一員となり、両艦は月へと航行していくのだった。
~ヴェサリウス艦内~
「隊長。熱源反応です!
この方向は…奴等はアルテミスへ向かうつもりです!!」
「慌てるな…それはおそらくフェイクだ。反応が1つしかないだろう?
奴等はすでに合流している筈…必ず月へ向かうだろう。
まずはこのデブリ帯を利用して先回りする。
ガモフには反応のあったポイントからデブリ帯の中で追尾するよう伝えろ。」
アークエンジェルとラー・カイラムは途中でユーラシア連邦の誇る小惑星でできた宇宙要塞アルテミスへ向かうか、月へ向かうか決めかねたが、転移者問題の兼ね合いにより月までギリギリの航行を選択していた。
当初、ヴェサリウスの艦長アデスも連合軍はアルテミスに逃げ込むと踏んだが、クルーゼの判断により月へのルートを選択していた。
「隊長、こちらにはMSはありません。本当に追うのですか?
ムサカもズサを失うのを恐れて撤退しましたし…。」
アデスは現時点の余剰戦力が皆無の為に
クルーゼの追撃を行う作戦に躊躇していた。
754: ◆wjA9YKZn62
12/08/31 23:05:35.41
「あるじゃないか。地球軍から奪ったのが4機も。」
「あれを投入されると?」
クルーゼはヘリオポリスで奪ったMS4機を全て投入するつもりでおり、アデスが聞き返すと冷徹な笑みを浮かべ頷く。
「しかし…。」
「データを取ればもうかまわん、
後はシャアがなんとかするだろうさ…。
遠慮なく使わせてもらう。宙域図を出してくれ。
引き続きガモフにも索敵を怠らぬように打電だ。」
クルーゼはこの気を逃すまいと、執拗にアークエンジェル達を追いかける形となる。
~ムサカ艦内~
「ロック隊長。クルーゼ隊の援護は続けなくて宜しかったのですか?」
「大佐の命令はあくまでもクルーゼ隊長の監視だ。
大佐は何を考えているかは知らんが、我々は大局的に事を進めろと言われている以上は深追いはできまい。
とにかく、本国へ行き大佐へ報告だ。」
「了解しました。」
755: ◆wjA9YKZn62
12/08/31 23:09:37.69
第10話
終わりです。
過疎ってるんで報告などどうかと思いますが…
SS倉庫に今まで投下した話をうpして行きます。
文脈やセリフ、後はマードックの階級が間違っていたので
修正します。
修正版はSSにてって感じです。
756:通常の名無しさんの3倍
12/08/31 23:16:30.81
乙であります
757:通常の名無しさんの3倍
12/09/01 10:52:50.38
投下乙
758: 忍法帖【Lv=17,xxxPT】
12/09/01 17:07:36.50
乙。
少しブライトさん立ち位置を決めるのが急すぎな気もするけど、原作の流れを考慮すると
仕方なし、かな?
事前に転移者がいるってのもあるんだろうけど。
しかし、投下の間隔が短けーな。
面白いからさくさく読んじゃうわ
759:通常の名無しさんの3倍
12/09/01 21:30:29.45
投下乙!
のんべえ氏のようなじっくり読む長編もいいが、こういうさっくり読めるのもいいね。
展開も地味に違うし、続きが気になる。
そして、非常に個人的なコトだが、やっと書き込めるようになったのぜ…。
8月は携帯もPCも規制の煽りを受けて書き込みできず、フラストレーション溜まりっぱなしだった。
760: ◆wjA9YKZn62
12/09/01 22:10:27.53
皆様、コメありがどうござます。
>>758
実はブライトさんは一番好きなキャラでしてwww
ラミアスさんがブライトさんを差し置いて指揮官なんて
まだ早過ぎらぁ!!という感じで無理矢理ねじ込みました。
アムロ主役を忘れずに、ブライトさん、シャアをダサくもカッコ良くも
スポットライトを当てて行きたいと思います。
ブライトさんが主役ののんべえさんの作品が一番好きなんですが
真似みたいな事をしてあの壮大な作品を汚す真似はできないのでwww
761:通常の名無しさんの3倍
12/09/01 23:32:18.65
それにしても投下速度がすごいな
序盤だから書き溜めていたのだろうけど
762: ◆wjA9YKZn62
12/09/02 01:24:26.59
機動戦士ガンダム SEED Angel bell
第11話
~プラント・ザフト軍基地~
「シャア大佐、ライデン少佐をお呼びしました。」
「分かった。通してくれ。」
シャアは広い一室で分厚い報告書に目を通していた。
今やザフト軍の中でもクルーゼに並ぶ地位を獲得していると言われるシャアは、ザフトの名立たる隊長クラスの人間や軍内に限らずプラント評議会内でも、信頼を勝ち得つつあった。
「失礼します。」
「あんな辺境まで駆り出させてすまなかったな少佐。
報告書は一通り目を通した…。
目当てのGは4機のみ奪取か。
私の予想通りの結果になった訳だな。」
「まあ、仕方ないでしょう。
能力任せの未熟な坊や達に任務を任せているんじゃ、全て成功ってのはあり得ませんよ。」
シャアは帰還したライデンが入室し、労うと早速ヘリオポリスでの作戦報告についての話を切り出した。
シャアはGの奪取が4機のみに終わった結果にはさして動じる事もなく淡々としていた。
ライデンも同様にすでに予想し得た結果として受け止めていた。
「しかし、気になるのは君の為にチューンナップしたギラ・ドーガが中破した事と転移者の戦闘介入だな。」
「まあ戦闘介入とは言ってもクルーゼが一方的に……いや、これはまだ良いでしょう。
問題はその転移者ですよ。」
「クルーゼか…グラムからの報告も気になるな。
しかし、君も人が悪い…帰ってきてから転移者の情報を詳しく話すとは聞いたが、気になるな。」
シャアに上げた報告書通りに話は進むが、ラー・カイラムとの戦闘に関してライデンはシャアに直接詳細を伝えるとし、シャア自身はまだアムロが転移して来た事は知らなかった。
「あいつはやはり強かった。
名前だけでしか聞いていなかったから、尚更奴の強さに戦慄しましたよ。」
「ふっ…もったいぶらずに言ったらどうだ?私を相手に遊んでも何も得はなかろう?
一体誰が来たんだ?」
763: ◆wjA9YKZn62
12/09/02 01:25:43.02
ライデンはしみじみとアムロとの戦闘を思い出し、焦らすように話していたが、シャアは小さく笑いながら問いかける。
「…連邦の白い悪魔、アムロ・レイですよ。
あれは大佐が来た時代のアムロ・レイのはず。
俺のギラ・ドーガを見て敵意を露わにしてましたから。」
「!?」
ライデンは腕を組み、にやけた顔でシャアにアムロと接触した事を明かした。
「それは本当か!?」
「本当も何も、俺をあれだけ追い詰める人間はそうはいない。
『赤い彗星』シャア・アズナブル大佐もよくご存知でしょう?」
シャアはその後、ライデンからアムロならずブライトも転移してきた事を聞かされ眉間にシワを寄せ深く考えこんでいた。
「…。(…今の私を見たら貴様達ははさらに怒り、そして失望するだろうな…異世界で広げ過ぎ、放たれた戦火の炎を消せずにいるこの私を…。)」
~アークエンジェル艦内~
「どこに行くのかな、この船。」
「まだザフト、居るのかな?」
アークエンジェルではヘリオポリスで機密事項であったGの戦闘を目撃したカトーゼミの面々、
カズイが不安そうな表情で話していた。
サイも呼応するように艦やザフトの動向が気になっていた。
「この艦と、あのモビルスーツを追ってんだろ?じゃあ、まだ追われてんのかも。」
「えー!じゃあなに?これに乗ってる方が危ないってことじゃないの!やだーちょっと!」
「じゃあ、壊された救命ポッドの方がマシだった?」
サイとカズイの言葉にトールが的確な予想をすると、
救命ポッドを回収した際に乗っていたゼミのフレイ・アルスターが動揺しながら騒ぐ。
ミリアリアはフレイに対し現実を見せるように言葉を返していた。
「そ、そうじゃないけど…。」
「親父達も無事だよな?」
「避難命令、全土に出てたし、大丈夫だよ。」
ゼミの皆もキラと同じで、一末のの不安を抱えながら両親の身を案じていた。
「あ、キラ!?」
「あ…みんな。」
カトーゼミの面々が話をしているとキラが1人で歩いて来た。
それに気付いたサイはキラを呼び止める。
764: ◆wjA9YKZn62
12/09/02 01:29:25.83
「軍の人から聞いたよ!どこいったのかと思ったぜ!?」
「ご、ごめん…心配かけちゃって。」
キラを心配し、周りを囲むように談笑しているとムゥがキラへ声をかける。
「キラ・ヤマト!」
「は、はい。」
「マードック軍曹が、怒ってるぞー。人手が足りないんだ。自分の機体ぐらい自分でちゃんと整備しろとさ。」
キラはムゥの呼び声に振り向き、ムゥはキラにとって以外な事を言い出した。
「僕の機体…?え、ちょっと僕の機体って…」
「今はお前の機体になっちまってるんだ。
OSがお前独自の調整になってるんだ、整備班が手出し出来ないんだとさ。」
キラはムゥへ聞き返したが、ストライクが既にキラにしか動かせないようになっており、整備班から整備はキラにやらせろと声が上がっていた。
「…でも…僕は…」
「まだ決めてなくても整備士の手伝いだと思ってやってくれ。
今は軍に入るとか入らないとか抜きにしてな。」
「…はぁ…。」
キラは半ば強引に説き伏せられる形で格納庫までムゥに引き連れられて行く。
「あの!この船はどこに向かってるんですか?」
「月の本部基地だ。ま、すんなり行けばいいがな。ってとこさ。
無事着くように祈っててくれ。」
サイがその場を離れるムゥに声をかけ質問すると、ムゥは正直に目的地を伝えて一言言い残していった。
「え!?なに?今のどういうこと?あのキラって子、あの…」
サイ 「君の乗った救命ポッド、モビルスーツに運ばれてきたって言ってたろ。
あれを操縦してたの、キラなんだ。」
「えー!あの子…?」
「ああ。」
フレイは先程のムゥやサイ達の会話が気になりサイへ聞くとその答えに驚く。
「でもあの…あの子…なんでモビルスーツなんて…」
「キラはコーディネイターだからねー。」
「「!!」」
「カズイ!!」
765: ◆wjA9YKZn62
12/09/02 01:30:50.63
フレイは驚きながら何故、同じゼミの人間がMSに乗っているのか分からないでいると、カズイはキラがコーディネイターである事をさらりと漏らす。
それを聞いたサイは驚き、フレイはさらに驚いていた。
トールはヘリオポリスでキラが囲まれ、銃を突き付けられた事が頭に残っており軽々しくキラがコーディネイターである事を漏らしたカズイへ大きな声を上げる。
「……キラはコーディネイターだ。でもザフトじゃない。」
「……?」
「…うん、あたし達の仲間。大事な友達よ。」
「…そう…」
サイがコーディネイターを恐れるフレイを安心させるように説明すると、ミリアリアも同じように説明をした。
フレイは安堵と不安、どちらも入り混じるような複雑な気持ちでいた。
~ヴェサリウス艦内~
クルーゼ隊は月に向かうアークエンジェルを追っていた。
クルーゼはヘリオポリスでの戦闘で奪取したイージスに乗り、
強行出撃をしたアスラン・ザラを呼び出し、その心意を問うていた。
「…そうか。戦争とは皮肉なものだ。君の動揺も仕方あるまい。
仲の良い友人だったのだろ?」
「…はい。」
ストライクに乗っているパイロットがキラ・ヤマトである事、
そして彼とは月の幼年学校で共に過ごした友人であった事をアスランはクルーゼへ正直に話した。
「分かった。そういうことなら次の出撃、君は外そう。」
「えっ!」
「そんな相手に銃は向けられまい。私も君にそんなことはさせたくない。」
「いえ!隊長!それは…!」
クルーゼは至って冷静にアスランの話を聞き、
人間であれば当然そう命令するであろう言葉を返すと、アスランは驚く。
「君のかつての友人でも、今敵なら我らは討たねばならん。それは分かってもらえると思うが?」
「…キラは!…あいつは、ナチュラルにいいように使われているんです!
優秀だけど、ボーっとして、お人好しだから、そのことにも気づいてなくて…だから私は、説得したいんです!
あいつだってコーディネイターなんだ!こちらの言うことが分からないはずはありません!」