11/12/12 21:25:56.93
>>277の続き
そこで戦艦隊はこちらに残し、二手に分かれてドイツの艦群を挟み撃ちにし、
その間にジュリコー長官の本隊も北方から到着して敵を取り囲む。
そういう作戦も考えられなくはない。だが、かなり奇妙だ。危険でさえある」
確かに巡戦隊が南方から、戦艦隊が北方から挟撃する手は理に適っている。
この時点で敵の兵力は巡洋艦2隻であり、兵力を集中させる緊急性は感じない。
しかし、それならそれで何らかの「予令」を出すべきでしょう。
「北方より敵を捕捉撃滅すべし」とか。
279:GF長官
11/12/12 21:26:47.48
>>278の続き
何よりビーティ提督には”前科”がありますからね。
「それに、ドッガー・バンク海戦での、信号の読み違いによる混乱を思い起こすと、
ここでも歴史が繰り返されることになりはしないだろうか。
もし自分がエバントーマス少将の立場だったら、これはビーティ中将側のミスと
して、命令を待たずに戦艦隊を回頭させ、ビーティの巡戦艦隊の後を追うだろうか、
どうだろうかとヒューは思った」
いったい俺は何と戦っているんだ?
偽らざる心境だったのではないでしょうか。
280:GF長官
11/12/13 21:21:47.83
>>274訂正を。
>甲標的モノは初めてじゃないかな?
『海軍』という映画があります。
ずいぶん昔に見たのですっかり忘れていました。
九軍神については、昭和17年3月6日に大本営発表されましたが、その中の
横山正治中尉(二階級特進で少佐)をモデルにした小説が朝日新聞に連載され、
翌18年に映画化。
原作は「岩田豊雄」の名で単行本化されているので、興味のある方はぜひ。
当時の潜水艦(艇)乗りの心情を理解する上で、佐久間艇の遭難事故は欠かせ
ないことがよく分かります。
本職が見たのは昭和38年に公開されたリメイク版。
三田佳子(主人公の親友の妹役)がべっぴんさんですよ~
281:GF長官
11/12/13 21:57:05.55
>>279の続き
ところがよくよく考えてみますと、>>238に挙げた項目は、いわば周知の事実であり、
何ら目新しいものはありません。
北海の天候が悪いのは、英独海軍の将兵なら誰でも知っていたでしょう。
むしろ晴天に恵まれ、視界が20浬も30浬も開けるなんてことは稀ではないかと。
我が国には、「雪でも降るんじゃないか」という言い回しがありますが、
たぶん英海軍には、こんな”ブリティッシュ・ジョーク”(?)があるはず。
「貴様がメシをおごってくれるなんて珍しいな。
北海が晴れるんじゃないか? HAHAHA!」
英国紳士はアメリカ人みたいに下品な笑い方はしないかな。
282:GF長官
11/12/13 21:59:06.92
>>281の続き
冗談はさておき、ジュリコー長官自身がそれを証言しています。
「敵艦遮断の機会は、監視艦数及び該艦上にある見張員の視界により消長するものにして、
夜間に於いては極めて短く、特に暗夜に於いては4分の1浬(460メートル)を出でず、
また白昼と雖も、北海の普通情況に在りては6乃至8浬(11~15キロ)を越ゆることなし」
(『英国大艦隊』ジョン・ジュリコー/著、臨時海軍軍事調査会/訳)
(註)消長とは、衰えたり盛んになったりすること
同書は第一次大戦中の英海軍について調べる場合、第一級の資料であり、戦後日本でも
翻訳され、ポスト・ジュットランド型戦艦の設計や新しい戦術を検討する上でも参考にされた。
現在は国会図書館のデジタルアーカイブで読むことが出来ます。
URLリンク(porta.ndl.go.jp)
引用箇所は、(18/309)頁
283:GF長官
11/12/13 22:01:09.86
>>282の続き
上記の通り、昼間ですら6~8浬程度の視程しか得られないのが普通なのだから、
旗艦より5浬前方に居た第五戦艦戦隊からライオンの旗旒信号を読み取れない、
といった事態は十分に想定できるのです。
煤煙についても同様で、信号旗視認の妨げになることは、来週の『坂の上の雲』を
視聴すれば、きっと実感できることでしょう。
つまりジュットランド海戦以前の戦闘や演習等において、おそらくは懸案事項となって
いただろうから、何らかの対策が講じられていたと考える方が自然ですね。
284:GF長官
11/12/13 22:02:31.82
>>283の続き
事実それはあったのだが、うまくいかないところに「想定外」との戦いである
ダメコンとの共通項を見出すことができる。
では、その対策とは。 ヒントは、
「パンがなければ、お菓子を食べればいいじゃない」ならぬ、
「旗旒信号が見えなければ、発光信号を使えばいいじゃない」
もう分かりましたよね。
285:GF長官
11/12/14 21:18:50.77
>>284の続き
正解は、「中継艦」です。
有名な山口少将の意見具申(直チニ攻撃隊発進ノ要アリ)は、発光信号により
送られましたが、途中で駆逐艦野分が中継して赤城に伝わったようです。
野球でも、誰もがイチローのような”レーザービーム”が出来るわけではないし、
間に中継が一人入れば良いのです。
肩に自信が無いのなら、大遠投するよりも、かえって正確で迅速な送球が期待
できるでしょう。
286:GF長官
11/12/14 21:20:43.99
>>285の続き
旗旒信号や発光信号といった通信手段は視覚に頼る分、どうしても天候や距離
の影響を受けやすい。だから中継艦を置くことは有効な手段と言えます。
英巡戦艦隊にとっても同じで、その役割を与えられたのが巡戦タイガーでした。
つまり旗艦ライオンからの旗旒信号を、タイガーが発光信号によって第五戦艦
戦隊へ伝達するという手順になります。
ところが、これが面白いほどにうまくいきませんでした。
287:GF長官
11/12/14 21:23:26.72
>>286の続き
Unfortunately for Beatty, his initial course changes at 14:32 were not received by
Sir Hugh Evan-Thomas's 5th Battle Squadron (it being too far away to read his flags),
because the battlecruiser HMS Tiger the last ship in his column was no longer in a
position where it could relay signals by searchlight to Evan-Thomas, as it had previously
been ordered to do. Whereas before the north turn, Tiger had been the closest ship to
Evan-Thomas, she was now further away than Beatty on Lion.
「ビーティ提督にとって不幸にも、最初の変針命令(1432時、南南東への逐次回頭)は、
エバントーマス少将の第五戦艦戦隊には伝わらなかった。
(旗旒信号を読み取るには、距離が遠すぎたためである)
なぜなら巡戦戦隊殿艦であったタイガーは、もはやエバントーマス隊へ発光信号による
命令伝達が出来る位置に居なかったので、前もって定められた通りに中継できなかった。
変針北上(1420時)前には、タイガーはエバントーマス隊に最も近い位置にあったのに
対し、今や旗艦ライオンよりも遠い位置になってしまったのである」
288:GF長官
11/12/14 21:24:33.73
>>287の続き
なぜタイガーが中継艦に選ばれたのかと言えば、旗艦と第五戦艦戦隊との中間に
位置していたから。陣形図を確認すれば明らかですが、
スレリンク(army板:599番)
第一巡戦戦隊のしんがりである彼女が最も適役であることは、言を俟たない。
ところがそれは北上前の話であって、1420時に変針してからは>>93の通りで、
むしろライオンよりも遠くなってしまった。
これでは中継艦の意味がありませんね。
実に単純な失策というか、笑うに笑えない話というか・・・
これを「想定外」と言って良いものだろうか。
289:GF長官
11/12/15 20:18:48.10
>>288の続き
この不測の事態に際して、タイガーがどのように行動したのかというと、
以下は高速戦艦ナイルでの描写です。
「"無線信号です、艦長。
タイガーからライオンへ、転針信号はバーラムへも伝達するのか、と訊いています"
ヒューは思った。
とりあえず、異変に気付いた奴は居たようだ。
おそらくタイガーは、指示がなくても当然伝達すべきだっただろう。
だが現にタイガーがそれをしないで、確認しなければならなかったという事実は、
ビーティ中将の通信にからむ問題把握に、混乱の要素が含まれていたことを
示している」 (『ユトランド大海戦』)
290:GF長官
11/12/15 20:20:33.83
>>289の続き
ビーティ提督の転針命令は「南南東へ逐次回頭」なので、巡戦戦隊の中で
最後に回頭するのがタイガーになります。
その回頭中に艦尾の見張りが戦艦隊の"異変"に気付いたのでしょう。
この時点でも北上を続けているということは、エバントーマス少将が先刻の
転針命令を受領していないことを意味する。
そして、それを正す役目にあるのは、他ならぬタイガー自身なのです!
文中にあるように、即座に発光信号をもって伝達すべき状況ではありますが、
わざわざ隊内無線で旗艦に確認しているところに、混乱が現れていますね。
291:GF長官
11/12/15 20:22:08.13
>>290の続き
「"ライオンが応答しました。『肯定』です!"
やはり、そうか。ドッガー・バンクの場合と似た展開なってしまった!
"タイガーより発光信号です!"
その明滅する光芒へ、ヒューは目をやった。
まもなくバーラムのエバントーマス少将が、あの信号に応答するはずだ。
すると信号兵曹が声を張って、
"バーラムから信号です、艦長。『続イテ南南東ヘ転針セヨ、速力25ノット』"
エバントーマス少将は、もはや一刻も無駄にしないつもりだろうが、まずは
駆逐艦群の配列を組み直して、戦艦隊の大回頭に備えなければならない。
でないと、衝突事故を起こしてしまうだろう」
292:GF長官
11/12/15 20:23:34.59
>>291の続き
タイガーが旗艦へ問い合わせた無線の内容を聞いていれば、中継は不要と言えますが、
戦艦ナイルだけが勝手に変針することは出来ません。
戦隊旗艦からの転針命令が下るまでは動くことは出来ないのです。
エバントーマス少将の心情を慮ると、「もっと早く言えよ!」という感じかな。
「これが噂に聞いていた、ビーティの突進か・・・」と溜息をついたのかもしれません。
そして、この代償は高くつくことになります。
ビーティにとっても、またエバントーマス自身にとっても・・・
293:GF長官
11/12/15 20:26:53.57
明日はお休みです。
ちょっと聖杯戦争に参加・・・じゃなかった、
いつもの通り防研へ行って来ます。
土曜日は忘年会なので、次回は来週に。
聖杯を手に入れたら、英独全艦艇を復元して、北海を貸しきって、
ジュットランド海戦を完全再現しようかな。
征服王ならきっと賛同してくれることでしょう。
それでは。
294:名無し三等兵
11/12/15 20:51:31.02
>>86
おっしゃる通りですね。
N業界未経験のことを「業界未経験」と称する場合が多いみたいですが、風俗経験ありの
場合は「じゃあ、多少のテクはあるんだな」とサービス重視の人は期待しますし、本当に
完全未経験だったら、素人好き向きと判断できます。だから、ハッキリとは書けないこと
も多々あるでしょうけど、虚偽はやめてほしいですね。
スリーサイズにしてもそう。そんなやたらにウエスト50台の人なんていません。
私がつきあってた女性で細身の子が何人かいましたけど、それでも60が最小値でした。
フォルテの掲示している数値はウエストに限っては、+5~8くらいは上乗せして考えて
おかないといけないと思っています。それからバストCカップもリアルCとかさ上げCが
混在している見たほうがいいですよね。
295:名無し三等兵
11/12/15 20:52:04.07
誤爆
296:2F 前衛部隊 東雲司令長官
11/12/15 20:55:47.95
そういう爆弾なら被爆しても損害にならんだろう。
だが、乗員の衝撃は凄まじいので、我意気消沈中になるだろう
297:名無し三等兵
11/12/15 21:16:26.52
アンカー先見ればあながち誤爆でもないなw
298:2F 前衛部隊 東雲司令長官
11/12/15 21:31:26.06
南雲しのぶ司令長官「事故?」
荒川参謀「かもしれないが、何らかの意思が介在したのは確実だ…」
299:名無し三等兵
11/12/15 22:20:24.56
測定条件の差という奴だな
スペック数値にはありがちな話だ
300:名無し三等兵
11/12/16 18:35:24.83
発 関西根拠地隊司令
宛 第二艦隊司令長官
[本文]
<294-295>れすハ意図的ナ誤爆ノ可能性大ナリ。
直チ二対応ノ要アリト認ム
[報告]
①我,2CHぴんく板某店すれ(文面中二アリ)ニテ
南雲スレ書込7時間前ノ2011年12月15日13:44ヲ確認セリ。
②以下ノ人物二ヨル書込ト推定サレル。
1、南雲すれ>>86前後ノ会話二参加シタ人物
2、南雲すれ内ノ会話あんかー二熟知(把握)シタ人物
3、近日訪問ノ為、当該すれニテ情報収集シテイタ人物
以上ヨリ
上記人物ニヨル情報攪乱ノ意図ノ可能性大ナリ。
301:名無し三等兵
11/12/16 19:15:12.88
>>300
ワレ>>75ナリ。
本艦ハ本件ニ関与セズ。
本艦作戦海域ハ四国香川県城東町沖合ナリ。
302:名無し三等兵
11/12/16 19:17:20.26
訂正
先ノ信号ノ>>75ハ>>74ノ誤リナリ。
>>75艦ニ謝意ヲ表ス。
303:名無し三等兵
11/12/16 22:43:41.69
意図的な誤爆とは座視できん。
航空撃滅戦の要諦は敵航空戦力が地上にあるうちに先制奇襲、これを撃滅すること。
よって当スレより即時攻撃隊を編成、
BBSpink板に越境攻撃を行い南雲グループを再評価するスレを建てることを具申する。
304:名無し三等兵
11/12/16 23:10:34.30
土曜日に忘年会の長官が怪しいのでは?
ミッドウェー前日の米空母の呼び出し符号受電や
栗田艦隊の謎の反転前の無電
現在も第五戦艦戦隊の変針遅れの話題だし
不意な情報に対するスレ住人の反応を見ているんじゃないかな?
305:名無し三等兵
11/12/17 17:31:21.44
そもそも「忘年会」というのも怪しいな。
職場の付き合いと称すれば深夜に繁華街を徘徊しても怪しまれないだろう。
長官はただちにレポ…もとえ釈明せよ。
306:GF長官
11/12/17 18:18:05.34
防研調査報告(その1)
聨合艦隊戦策(二段索敵)について
スレリンク(army板:816番)
アジ歴を見ると「公開時期未定」となっているので、当分の間は
防研まで足を運んで確認するしかなさそうですね。
307:GF長官
11/12/17 18:20:07.66
>>306の続き
ます、聨合艦隊戦策とは。
新刊の『坂の上の雲の真実』(菊田慎典/著)に詳しく出てきます。
同戦策は、日露戦争時に初めて作成され、
「戦策は即ち本戦役を通じて、戦闘の基本たりしものにして、黄海・日本海の大海戦より
その他の小戦闘に至るまで、凡て之に依らしむものなり」 (『明治三十七八年海戦史』)
時代により改正されていくが、いずれも聨合艦隊司令長官の名で出されている。
(1)明治38年1月9日(東郷平八郎中将)
(2)昭和5年10月6日(山本英輔中将)
(3)昭和8年2月3日(末次信正中将)
(4)昭和10年7月10日(高橋三吉中将)
(5)昭和14年12月1日(山本五十六中将)
(6)昭和18年5月10日(古賀峯一大将)
308:GF長官
11/12/17 18:21:28.86
>>307の続き
テンプレ「索敵計画1」(Q1)に
>(註)「当時の聨合艦隊戦策では、索敵は一段索敵とすることが定められており、二段索敵を実施することに
> 改められたのは、昭和18年5月のことである」 (『歴史群像(55)日米空母決戦ミッドウェー』)
とあるのは、(6)の最終改定版のことですね。
第50条には、「機動部隊航空戦ノ要領、左ノ如シ」と始まり、
「3.黎明航空戦ハ、夜間急速接敵シ、黎明前索敵機ヲ発進シテ、黎明時敵ヲ先制撃破シ、
昼間航空戦ヲ以テ之ヲ撃滅スルヲ本旨トス
黎明索敵ニ依リ敵情ヲ得ザルトキハ、一旦反転シツツ、本隊前衛合同シテ、次ノ戦闘ニ
備フルヲ例トス、但シ情況ニ依リ第二次索敵ヲ以テ昼間航空戦ヲ開始スルコトアリ」
この部分が「二段索敵」に相当するかと。
309:GF長官
11/12/17 18:23:31.09
>>308の続き
では開戦前(5)では、どう定められていたのかと言うと、
もちろん機動部隊の重要性は強調されていますが、漸減邀撃作戦上での話であり、
前進部隊所属の航空戦隊(機動航空部隊)による先制空襲で敵空母を撃破し、
「制空権下の艦隊決戦」の舞台を整えるというもの。
例えば、
「前進部隊ハ先制空襲ニ努ムルト共ニ、敵情ヲ偵知シ機動ヲ以テ、
有利ノ戦勢作為ニ努ム」
(第二章戦闘、第二節邀撃配備、第四項決戦移転配備より)
というわけで、索敵方法について具体的に記述されているわけではない。
まぁ空母決戦は珊瑚海海戦が最初だから、当然かもしれませんけれど。
310:GF長官
11/12/17 18:25:29.97
>>309の続き
かといって、
「戦策に二段索敵が定められていなかったから、一段索敵でも問題なし」
と主張するものではありません。
戦策は原則であって、状況に応じて適用するのが指揮官の務めでしょう。
小沢長官が「海戦要務令なんか覚えなくて良い」と戒めたのも同じ理由かと。
あくまで「当時は二段索敵が標準だった」説に対する反証と受けとめて
頂ければ幸いです。
311:GF長官
11/12/18 15:55:04.21
>>307訂正
(1)明治38年1月9日(東郷平八郎中将)
→(1)明治37年1月9日(東郷平八郎中将)
(6)昭和18年5月10日(古賀峯一大将)
→(6)昭和18年12月5日(古賀峯一大将)
312:GF長官
11/12/18 16:16:40.09
防研調査報告(その2)
キール運河を利用した艦隊移動について
スレリンク(army板:638番)
『独逸海軍軍令部編纂 婆爾的(バルト)海海戦史』(第2巻)より
開戦当初キールには、東海艦隊司令部が置かれていた。
司令長官はハインリヒ・フランツ・フォン・ハインリヒ元帥(親王)
主力は東海海岸防御隊(司令官:ミシュケ少将)
東海偵察隊(司令官:ホブマン少将)
スレリンク(army板:71番)
313:GF長官
11/12/18 16:17:37.42
>>312の続き
いずれも軽巡主体であるため、リガ湾攻略作戦にあたって、北海より主力艦が
回航されることになった。
スレリンク(army板:546番)
「ここに於て、第四戦隊及び第八水雷戦隊は、カイザー・ヴィルヘルム・カナルを
出航し、(1915年)7月5日キール軍港に入港せり」
(註)第四戦隊とは、戦艦ヴィッテルスバッハ(旗艦)以下、前弩級戦艦7隻
314:GF長官
11/12/18 16:18:44.37
>>313の続き
「よりてハインリヒ司令長官は、8月2日正午軍令部に、
”北海所属の艦艇を直ちにキールに派遣し、常に即時待機せしむることを必要とす”
と打電。同日中に第一・第二偵察隊及び水雷艇戦隊2隊を、運河経由でキールに
向かはしめたり」
(註)第一偵察隊とは、巡戦「ザイドリッツ」「モルトケ」「フォン・デア・タン」(ヒッパー中将)
第二偵察隊とは、軽巡グラウデンツ(旗艦)以下5隻(ヘッビングハウス少将)
以上のように、キール運河を艦隊移動に使用していたことは明らかです。
315:GF長官
11/12/18 16:26:53.82
[カテガット海峡周辺図]
ユ □ □□□□□□
ト □ □□□□□ スウェーデン
ラ □ □□□□
ン □ 小ベルト 大ベルト ズント □□□□
ド □ ↓ ↓ ↓ □□□□
半 □ □□ □□ □□□□
島 □ □□ □□ □□
□ □□ □■コペンハーゲン
□□□ フューン島 シュラン島
□□□
□□□□ バルト海
□□□□■
キール□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
316:GF長官
11/12/18 16:39:10.37
>>315の続き
ご覧の通り、デンマーク側から「小ベルト」「大ベルト」「ズンド」と呼ばれる
3本の狭い海峡が通っていた。
ドイツ海軍は、開戦時は同海峡を封鎖し多数の機雷堰を設置していたが、
民間船の航行に不便であり、1915年5月に海峡開放が提議された。
ところが軍令部はこれを拒否。
理由は、通行を自由にするとデンマーク海面が交戦海域となり、中立にある
デンマークやスウェーデンが協商側につく恐れがあるから。
317:GF長官
11/12/18 16:42:04.03
>>316の続き
その後、英潜水艦が同海峡を通過してバルト海に進入した事実が発覚。
スレリンク(army板:543番)
「独逸艦艇は、英国潜水艦に対する対抗手段を一層厳にするの必要上、
時々小ベルト及びズンドを通航するの止む無きに至れり」と両国に通告。
特に抗議が出なかったため、そのまま海峡は開放された。
更に大型艦の通航を容易にするため、小ベルトの水深増大工事が始まり、
同年秋には巡戦デアフリンガーが試験通過に成功している。
ジュットランド海戦時(1916年5月)には、依然として運河経由が主流だったが、
海峡経由もあるため、ロシア側から「牽制依頼」があったものと思われます。
318:GF長官
11/12/18 16:58:56.63
>>294 やれやれいつも通り、留守中に奇襲を受けてしまいましたな。
>フォルテの掲示している数値はウエストに限っては、+5~8くらいは上乗せして考えて
同意ですね。某スレには、プロフィールにあるウエストの見分け方として、
「58→普通、59→ぽっちゃり、60→直径」
とありましたから。直径ってw
>>295-297 まぁ、本職自身が以前に提示したネタですからねぇ・・・身から出た錆
>>298 そういや警部補殿の元ネタも南雲提督らしいですな。
やれやれ情けない。 支隊スレは小娘に、本隊スレはBBAに乗っ取られたか!
・・・おや、こんな時間に誰か(ry
319:GF長官
11/12/18 17:00:15.11
>>299 それこそスペック厨の本領!
>>300-302 全くうちの住人に、真っ当な人物は居ないのかw
>>303 却下。我が麾下にそんな予備兵力はありませぬ。
>>304 昨晩は旅順攻略記念に『水師営の会見』を歌おうと思ったら入ってなかった・・・orz
>>305 実は今週も、例のキャバ嬢に誘われてるんですよねぇ。
何でもコスプレイベントとかで、露出度の高いサンタの衣装であんなことやこんなことを(ry
いかんいかん、自重せねば!
320:GF長官
11/12/18 17:02:05.56
まだ二日酔いが抜けきれていないので、くれぐれも上記の発言を
本気と受け取られるよう。
本編は明日から再開であります。
それでは。
「旗旒用意、Z揚ゲ!」
321:名無し三等兵
11/12/19 00:40:28.47
ソープ板で>>303のいう「南雲グループ」というのがあるそうだが何なのだろう。
もちろん戦史叢書には記載無く、アジ歴でも分からぬ。
防研、国会図書館なら分かるか?
話は変わるがGF長官はけつの穴に突っ込むのはいかがか。
掘るは一時の恥、掘らぬは一生の損ともいう。
AF長官も兼務でき一挙両得となるがいかがか。
322:名無し三等兵
11/12/19 19:38:21.59
>>321
AF長官には突っ込まれるのも含まれるのだろうか?
そういえば長官は以前女装の話をしておられたが…
323:GF長官
11/12/19 20:40:58.10
>>321 南雲グループとな? ふむ、調査の必要がありそうだな。
>話は変わるがGF長官はけつの穴に突っ込むのはいかがか。
貴官は赤城の飛行甲板を10周走ってくるように。
>>322 薄い本ですね、わかります。
324:GF長官
11/12/19 21:17:23.16
>>292の続き
英艦隊内の混乱がどのように生じたか、少しずつ明らかになってきました。
ここまでの話を聞かれて、疑問が出て来る方もあるのではないかと。
本来旗旒信号は、全艦が受領したのを確認してから発動する手順だったはず。
>特に艦隊運動に関する命令の場合、実行する前に全艦が受信したかを
>確認する必要があった。
スレリンク(army板:646番)
325:GF長官
11/12/19 21:18:43.26
>>324の続き
第五戦艦戦隊の旗艦バーラムに、回答旗は揚がっていないのだから、
ライオンからも同隊が回頭命令を了解していないことは分かるでしょう。
なのに、なぜ命令は実行されたのだろうか。
ライオンの見張もまた、煤煙により視認できなかったのか。
いや、QE級は重油専焼缶だからそれほど濃くはならないはずです。
それとも、単にビーティ中将が無視して”暴走”しただけなのか。
326:GF長官
11/12/19 21:19:48.55
>>325の続き
そこで次に注目したいのが、
>トーマスがビーティの指揮に慣れていないことが原因であった。(>>226)
「慣れていない」とは、何を意味するのか。
まさか、エバントーマス少将が海上指揮に不慣れだったということではあるまい。
そんな艦隊運用の”素人”に、最新鋭の高速戦艦を任せるはずがないですから。
327:GF長官
11/12/19 21:21:05.44
>>326の続き
Matters were aggravated because Evan-Thomas had not been briefed regarding standing orders
within Beatty's Squadron, as his squadron normally operated with the Grand Fleet. Fleet ships
were expected to obey movement orders precisely and not deviate from them. Beatty's standing
instructions expected his officers to use initiative and keep position with the flagship
「そしてエバントーマス少将が、ビーティ部隊で使用されていた隊内常用命令について
説明を受けていなかったことが、問題を更に悪化させた。
第五戦艦戦隊は、もともとグランドフリート所属であったため、巡戦艦隊の行動規程を
知らなかったのだ。
艦隊各艦は運動命令に正確に従うよう求められ、そこから逸脱することは許されない。
ビーティ隊では、麾下の各司令官は、旗艦の行動に追従することが定められていた」
328:GF長官
11/12/20 21:29:11.63
>>327の続き
「隊内常用命令」(standing orders)とは何か。
この訳語が正しいかは自信がありませんが、日本海軍の作戦命令によく出て来る
「特令ナケレバ」のことだと理解すれば、分かりやすいかと。
例えばミッドウェー海戦時、友永隊発進後の行動予定について示したのが、
「機動部隊信令第100号」。
スレリンク(army板:316番)
その第3項には、以下のようにあります。
「特令ナケレバ、索敵隊ハ攻撃隊ト同時ニ出発スベシ」
第一航空艦隊戦闘詳報 ミッドウェー作戦(2)
アジ歴【 レファレンスコード 】 C08030023900 の(4/54)頁
329:GF長官
11/12/20 21:31:09.02
>>328の続き
読んで字の如く、索敵機と友永隊は同時発進(0130時)であると命じたもの。
これにより、索敵機発進時刻に関する命令を省略することが出来るのです。
ただでさえ作戦行動中は、通信が煩雑になるので、この「特令ナケレバ」を
有効活用することにより、命令の簡素化が可能になる。
英巡戦艦隊の「隊内常用命令」も、似た類のものだったと考えられる。
予め艦隊運動に関する命令を”常用化”しておけば、特別な場合だけ
「特令」を出せば良い。
通常は命令→受領確認→発動の手間を省けるというわけですね。
330:名無し三等兵
11/12/21 15:52:14.88
>>320
承りました。本気っスねw
331:名無し三等兵
11/12/22 16:18:57.21
そろそろ、エンガーディンってどうなんろうなと言ってみる
水上機母艦と航空母艦は発着を抜きにするなら、やろうとしている事はどっちも一緒だし
332:GF長官
11/12/24 18:20:02.95
>>330 あ、しまった。>>320は「本気と受け取られぬよう」でしたね。
やはり発言はシラフでないといかんな。
>>331 ですね。>エンガーディン
航空偵察の始祖と呼べるものでしょう。
333:GF長官
11/12/24 18:24:41.42
しばらくご無沙汰で申し訳なし。
水曜日にお店に行ったのですが、その後体調を崩して寝込んでしまいして。
どうやら嬢から風邪をうつされたのかも。
そういやセキばっかりしてたからなぁ・・・
女の子と睦みあうばかりに、チューばっかりしてると、こういうことになるので、
皆さまも注意されたし。
今度聨合艦隊戦策を改定する時は、「手洗い・うがい励行」と追加することにしよう。
334:GF長官
11/12/24 18:59:05.00
>>329の続き
日本海軍にも「隊内常用命令」のようなものはあります。
「海軍暗号書Gは、主に砲戦時に使用された。
実戦の場合には、次のようになる。
”四〇四〇、コチラ四一”
(四戦隊、四戦隊、こちら一番艦の高雄)
これは四戦隊の司令官から、麾下の各艦宛に呼び出したことに相当する。
なお、これらの通信は戦隊内だけ同一波長に調整してある無線電話機により、
航海学校電話術練習生を卒業した有章電話員(下士官兵)がセットホーン式の
送受話機をかけて実施した。
335:GF長官
11/12/24 19:01:07.35
>>334の続き
そして一番艦の呼出に応えて、二番艦は次のように応答する。
”四一四一、コチラ四二”
(一番艦、一番艦、こちら二番艦)」 (『新高山登レ一二〇八』(宮内寒彌/著)
(註)四〇→四戦隊
四一→一番艦(高雄)
四二→二番艦(愛宕)
四三→三番艦(鳥海)
四四→四番艦(摩耶)
これは無線電話による通信方法ですが、旗旒信号でも基本的には同じです。
336:GF長官
11/12/24 19:06:09.88
>>335の続き
「こうして、麾下の全艦から応答があると、一番艦は次のような緊急信を送る。
”愛知県十一管区、愛知県十一管区、山本大佐、森下特務少尉”
(1030ヨリ敵ニ対シ砲戦開始ノ予定)
勿論電話員は、いちいちコードブックをひかなくても、これらの説話符や連送符の
原文は記憶していて、必要な場合は砲術長に報告する」
(註)愛知県十一管区→△△ヨリ砲戦開始ノ予定
山本大佐→10時
森下特務少尉→30分
337:GF長官
11/12/24 19:07:33.21
>>336の続き
なかなか面白いですが、G暗号は官職氏名や道府県名を組み合わせた説話符と
呼ばれるものを使用していた。
その理由は、迅速なる伝達と信文が正確に到達することに重点を置き、被解読に
対する配慮は二の次にされていたからとか。
モールス信号でこんなことをやっていたら、大変な手間になってしまいますが、
有声電話ならではの方法と言えるでしょう。
338:GF長官
11/12/24 19:09:07.16
>>337の続き
このように同一部隊内のみに通用する”隠語”を定めておくことにより、
迅速な命令下達が可能になる。
英巡戦艦隊も同類の「隊内常用命令」があり、その一つが、
「特令ナケレバ、麾下ノ各戦隊ハ、旗艦ノ運動ニ追従スルコトトス」
だったのです。
339:GF長官
11/12/24 19:10:23.53
>>338の続き
もちろん旗旒信号を使うのが原則ですが、不意遭遇戦など受領確認をしている
余裕がない緊急の場合を想定してのことでしょう。
また一部の戦隊を別行動させる時は、”特令扱い”になるので、改めて命令を
出せば良いわけです。
通信の簡素化という意味では、理に適った方法ですね。問題は、
>エバントーマス少将が、隊内常用命令について 説明を受けていなかった
第五戦艦戦隊が、それを知らなかった点にあります。
340:GF長官
11/12/24 19:12:24.70
なお病み上がりの発言につき、くれぐれも>>333を本気と受け取られ”ぬ”よう。
それでは、おやすみなさい。
341:2F 前衛部隊 東雲司令長官
11/12/24 22:49:29.94
WW2時の空母に関する雑談スレ22隻目
スレリンク(army板)
空母部隊スレ移ります
342:名無し三等兵
11/12/24 23:28:36.17
>>340
長官、お体大事にしてくださいね☆
それと、お店を出た直後に必ず用をたされたら消毒効果があるそうですよ。
粘膜から菌がうつるので年末は皆さんもくれぐれもご注意ください。
343:名無し三等兵
11/12/25 12:29:03.82
本官も以前、敵商船と交戦した際に
敵船のオイルに異臭を感じ、戦闘終了直後にベント排水し予防した経験があります。
344:GF長官
11/12/25 12:50:59.03
以前、「サッチウィーブ誕生の章」で紹介して頂いた、
『零戦ーアメリカ人はどう見たか』(辻俊彦/著)
スレリンク(army板:283番)
を読了したので、感想なんぞを。
同書には、珊瑚海とミッドウェーでの航空戦が詳しく書かれています。
345:GF長官
11/12/25 12:52:31.72
>>344の続き
サッチ少佐は、開戦前からすでに二機編隊による交差機動を発案していたが、
「サッチはこの新しい戦法を進言したが、ハルゼーとその幕僚は、そのメリットを
理解できなかったのか採用を拒否したが、サッチ自身がそれを使うのは許可した」
やれやれ、とんだ”空母戦の素人集団”ですね。
南雲長官なら、言いなりだから即採用しただろうに・・・
おかげで、ミッドウェーではサッチ隊(VT-3)のみが実践することになった。
もっとも他の戦闘機隊は、戦闘そのものに参加してないから似たようなものだが。
346:GF長官
11/12/25 12:54:04.38
>>345の続き
さて、ミッドウェーでは攻撃隊直掩のF4Fが少ないことが問題となったが、
これは中央の方針だったようです。
「珊瑚海において戦闘機は、攻撃隊の護衛と母艦の上空警戒に半々ずつ
分けられた。ミッドウェーではF4Fの塔載数が増加したのにもかかわらず、
戦闘機の第一任務は、空母の護衛にありとする海軍本部は、攻撃隊掩護を
各空母10機にせよとの命令を出していた」
ヨークタウンでは、それを二波に分けたため、わずか6機となったわけです。
347:GF長官
11/12/25 12:55:32.08
>>346の続き
そして、その運用方針も不適切なものだった。
「海戦の数日前の5月31日、空母ホーネットでは艦長以下各隊長が集まって、
護衛戦闘機の運用について打ち合わせていた。
雷撃隊長ウォルドロンは密着護衛(直掩)を要求したが、艦長のミッチャーは、
珊瑚海でグラマンの低性能が明らかになった今、零戦に対抗するには高度を
活かした一撃離脱に徹するしかなく、F4Fを低空の雷撃隊にはりつけておいても、
いたずらに零戦の餌食になるだけだとして、すべてSBDの護衛に使うように命じた。
348:GF長官
11/12/25 12:56:51.97
>>347の続き
珊瑚海において、TBDの損失が皆無であったことも、その理由のひとつになった。
失望したウォルドロンは、部下に対して悲痛な面持ちで会議の決定を伝えるしか
なかった。
結果はよく知られているとおり、ホーネットの雷撃隊は零戦によって全滅させられる
という悲劇的な結果になったのである」
はたして、護衛の戦闘機が付けられないことを理由に艦爆隊の即時発進を却下した
南雲司令部と、どちらが航空戦をよく理解していたのでしょうかねぇ。
結局、そのSBD隊にもF4Fの護衛は実現しなかったのだから・・・
349:GF長官
11/12/25 12:58:10.67
>>348の続き
当のホーネット戦闘機隊内においても、問題が発生しており、
スレリンク(army板:410番)
「9時(日本時間0600時)を過ぎてまもない頃、戦闘機パイロットの一人、
マキネリーはあと少しで敵を発見できなければ、帰還できなくなると結論した。
そこで新人らしからぬ行動に出たのだ。
マキネリーは小隊長のマグダを追い越し、隊長のミッチェルに並行すると、
手信号で燃料計を指さし警告した。この行動に頭にきたらしいミッチェルは、
自分の位置に戻るよう命令して前進を続けた。
350:GF長官
11/12/25 13:00:28.01
>>349の続き
いったん後方に下がったマキネリーは、数分後再び前に出て同じことをやった。
ミッチェルは戻るように厳しく命じたが、マキネリーはいきなり反転して東へ去った。
マグダはあわてて、そのあとを追った。
ミッチェルもここに至って進撃をあきらめ帰還することにしたが、もはや母艦にたどり
つく燃料は残っておらず、全機海上に不時着することになったのである」
全く話になりませんな。隊長の命令にすら従えないとは。
航法は出来ない、上官の命令無視、友軍の救援要請にも応じない・・・
アメリカの飛行学校では、いったい何を教えているのでしょう。
351:GF長官
11/12/25 13:04:39.38
>>350の続き
以上のように、米空母攻撃隊は指揮官の戦術、搭乗員の伎倆ともに、あきれるくらい
お粗末なものです。
ただの幸運な偶然が重なったから、「奇跡」と呼ばれるだけ。
本職がミッドウェー海戦のみに注目して、「空母戦術」を論じることに危うさを感じる理由が
理解して頂けたのではないでしょうか。
だからといって、ことさらにそれを卑下するつもりもありません。
性能で劣るF4Fをもって、無敵の零戦に対抗できたのも、彼らの創意工夫があったから
であり、「完全偏向射撃(デフレクションシューティング)」と「防弾性能」に集約される。
352:GF長官
11/12/25 13:07:01.79
>>351の続き
射撃術に関しては、その理論自体も素晴らしいですが、
「空戦訓練とは編隊運動が主であった日本は、いわば型を教え込んでいたのに対し、
実弾射撃訓練を猛烈に行ったというアメリカ人のほうが、実戦的で射撃上手であった
ろうということも大きい。
珊瑚海とミッドウェーにおいて、零戦がグラマンに後ろにつかれて撃墜されたという場面は
皆無である。グラマンの存在に気付かずに奇襲されたとか、あるいは攻撃を仕掛けた後、
態勢を立て直すところを他のグラマンに攻撃されたとか、そういうのがほとんどである」
思う存分射撃訓練できる環境がうらやましい。
353:GF長官
11/12/25 13:10:45.53
>>352の続き
そしてもう一つ挙げられるのが、機体の頑丈さですね。
戦闘機の優劣を判定する上で資料とされるのが、模擬空戦の結果です。
優位戦、同位戦、劣位戦など条件を設定して行うものだが、実戦と決定的に異なる点がある。
それは、「不利になったら急降下して離脱する」。
模擬空戦では、この選択肢が無いのです。
一対一の巴戦なら、グラマンにまず勝ち目はなかったでしょう。
しかし実戦はゲームではない。ルールもない。勝てば良いのです。
354:GF長官
11/12/25 13:12:17.32
>>363の続き
これを可能にしたのが、グラマン社の設計方針で、
「機体がすべて壊れても、パイロットだけは生存できる」
さすが”グラマン鉄工所”の名は伊達じゃない。
ヘンダーソン飛行場をラバウル航空隊が守り抜いた「カクタス空軍」の指揮官
スミス少佐の訓示に、最もそれが表れている。
「不利になったら雲に逃げ込め。雲がなかったら味方の飛行場へ逃げ帰れ。
そうすれば味方の対空砲火が守ってくれる。
我々の任務は英雄的に死ぬことではない。生き延びて明日また戦うことにある」
他にもレーダーや無線性能など色々とありますが、
徹底的に合理化された思想に、文化の違いを知らされた次第であります。
355:GF長官
11/12/25 16:32:00.32
テンプレ用資料
ラボウル空中攻撃隊戦闘詳報
【 レファレンスコード 】C08030770600 (7/10)頁
戦訓所見
「敵状明確ナラザル局地ノ攻撃ニハ、事前ニ綿密ナル偵察ヲ強行シ、
作戦指導並ビニ攻撃計画及ビ実施ヲ、確実容易ナラシムル要アリ
大部隊ノ攻撃隊ヲ以テ、一挙ニ目的ヲ達セントスル場合、特ニ然リトス」
356:GF長官
11/12/26 20:44:58.66
>>341 了解。空母AAって、色々あるんですなぁ。
>>342 恐縮であります。それは知らんかった。>消毒効果
実は帰り際に警察のガサ入れがあり、帰るに帰れなかったんですよねぇ。
本職にとってはタダで延長できたようなもので、お得だったんですけれど。
>>343 そうでしたか。お互い気を付けましょう。
まぁ、嬢からうつされた風邪ならば、それもまた一興・・・おっと。
357:GF長官
11/12/26 21:21:58.61
>>339の続き
もともと艦隊指揮官にとって、指揮系統の確保は最優先事項であり、
「命令不達の場合、麾下戦隊をどうまとめていくか」は、重要な懸案だったはず。
「大艦隊の司令長官たるものは、展開後、煤煙・砲焔並びに長大なる戦列等のため、
実情観察を妨げられ、また通信の困難増加するを以て、現代の戦闘情況においては、
その艦隊を組織する各戦隊の行動を、管制し能はざるものなるの事実に重きを置き、
従って、艦隊戦闘展開後は広範なる指揮分割の必要なるを力説せり」
(『英国大艦隊』)>>282の(35/309)頁
358:GF長官
11/12/26 21:23:14.16
>>357の続き
ただでさえ戦闘中は陣形が崩れて、混乱が生じがちです。
昨晩の『坂の上の雲』最終回では、日本海海戦時、上空から俯瞰する構図がありましたが、
空一面を煤煙と発砲炎、被弾炎上した各艦の黒焔が覆いつくし、どれが敵やら味方やら
判別も出来ないという状態が、よく感じ取れたのではないかと。
「天気晴朗ナレドモ浪高シ」だった日本海でさえ、こうなのです。
まして天候不順が常の北海ならば、なおさらと言うものでしょう。
359:GF長官
11/12/26 21:25:21.52
>>358の続き
艦隊の規模が大きくなればなるほど、その統制はますます困難になり、
指揮系統の分断も起こり得る。
ならば、万が一に備えて「指揮系統の分割」を考えておかねばならない。
旗艦からの命令を受領できない状況では、各戦隊司令官の「独断専行」も
考慮する必要がある。
とはいっても、各指揮官が勝手な行動をとっては困りますよね。
360:GF長官
11/12/26 21:27:13.00
>>359の続き
「各戦隊司令官をして独断行動の場合にも、克く余(大艦隊司令長官)の所思を解して、
戦果を収めしめんがために、本艦隊の採るべき一般方略を知悉せしめたり。
また各戦隊は主隊の行動を注視し、その運動に順応するの緊要事たることを力説し、
余の懐抱する戦法の要点を理解せしめたり」
戦隊司令官は、作戦目的を正確に理解していなければならない。
「長官の命令に従ってればいいや」といった受け身の指揮官では、命令系統が断絶
した場合に、行動できなくなってしまうからです。
361:GF長官
11/12/26 21:30:26.07
>>360の続き
かつて『その時歴史が動いた』の日本海海戦の回で、
東郷長官の第一戦隊が逆ターンをして露艦隊を取り逃がしそうになったところ、
上村長官の第二戦隊が第一戦隊には従わず、そのまま直進して敵の頭を押さえた。
各指揮官が作戦目的を正しく理解して行動した好例として紹介されていました。
第五戦艦戦隊がビーティ麾下に編入されたのは、本海戦のわずか2週間前だった。
合同訓練はもちろん、満足な打ち合わせも出来ずに、「隊内常用命令」についての
説明も不十分だったと予想される。
もしかしたら、単に伝えるのを忘れていただけかもしれませんが・・・
いずれにせよ、意思疎通の失敗が混乱の原因になったことは間違いありませんね。
362:GF長官
11/12/27 21:40:21.53
>>361の続き
ここからも、艦隊運用の難しさを垣間見ることが出来る。
そこで、我らが南雲提督の登場ですよ!
とりあえず、アンチからも「艦隊運用の第一人者」とは認められているようなので。
常々疑問に思っていたことですが、「では南雲長官のどこが”凄い”のか?」
>>214では、ヒッパー提督の艦隊運用を絶讃しましたが、実際に艦を動かすのは、
各艦長であって、彼が操舵するわけではない。
だいたい、自ら舵を取るなんて艦隊司令長官のやることではありませんから・・・あれ?
363:GF長官
11/12/27 21:42:45.92
>>362の続き
情勢判断ならともかくとして、戦闘開始までの艦隊運動に関する限り、
長官の仕事といえば、変針や増速を指示するくらいだから、
「それなら、誰がやっても同じではないか?」と思ってしまうのです。
しかし実際は、英巡戦艦隊のように命令不達が起きたり、
MO機動部隊のように、増速命令を伝え忘れることがあったりする。
スレリンク(army板:222番)
となると、やはり優劣の差はあるわけで、優れた提督の指揮には何か”秘訣”が
あるようにも思えます。
364:GF長官
11/12/27 21:44:13.72
>>363の続き
ご存知の通り、「南雲機動部隊」は建制された艦隊ではなく、作戦毎に編成される
臨時の部隊です。
例えば、真珠湾とミッドウェーの時とを比較してみると、同一なのは空母と八戦隊
(重巡「利根」「筑摩」)くらいで、半数以上は入れ替わっている。
真珠湾 ミッドウェー
三戦隊 戦艦「比叡」「霧島」 戦艦「霧島」「榛名」
水雷戦隊 第一水雷戦隊 第十戦隊
(軽巡「阿武隈」) (軽巡「長良」)
駆逐隊 第十七駆逐隊 第十七駆逐隊
(駆逐艦「谷風」「浦風」「浜風」「磯風」) (駆逐艦「谷風」「浦風」「浜風」「磯風」)
第十八駆逐隊 第十駆逐隊
(駆逐艦「不知火」「霞」「霰」「陽炎」「秋雲」) (駆逐艦「秋雲」「夕雲」「巻雲」「風雲」)
第四駆逐隊
(駆逐艦「萩風」「舞風」「野分」「嵐」)
365:GF長官
11/12/27 21:45:30.38
>>364の続き
ご覧の通り、共通するのは他に、第十七駆逐隊くらいか。
艦が異なれば、司令官や艦長も違ってくる。
緒戦における東奔西走を知れば、満足な訓練を行う余裕もなく、直前に編入された
第五戦艦戦隊と状況に大差は無いと言えるでしょう。
なのに、衝突や落伍、命令不達などの混乱を起こしていないのです。
これって、”凄い”ことだと思いませんか?
366:名無し三等兵
11/12/28 11:53:47.06 q2I6Bwwk
南雲て太平洋戦争敗戦の原因者だよね
真珠湾で貪欲に敵空母撃沈を狙わなかったり
空母4隻でどうやったら負けるのて条件で空母4隻失う無能の中の無能だろ
367:山口
11/12/28 13:57:04.96
南雲はクソ
368:名無し三等兵
11/12/28 14:38:13.21
艦隊運用は手段であって目的ではない
369:名無し三等兵
11/12/28 17:21:59.69
冬休みに入りましたな
370:名無し三等兵
11/12/28 17:58:16.25
>>365
命令不達は浅学の為判りませんが、
衝突や落伍などの混乱を起こした事例より、起こして無い事例の方が圧倒的に多いような気はします
有名無名に関わらず、司令長官になる人物は”凄い”という事なんでしょうね
勿論、衝突や落伍、命令不達などの混乱を起こした司令長官は凄くないと言う気は毛頭ありませんけど
371:名無し三等兵
11/12/28 18:04:54.25
夏休みはともかく、冬休みはクリスマスに暮れに正月と続くんだから、
目出度く過ごせばいいのにねぇ。
372:名無し三等兵
11/12/28 20:08:13.09
衝突や落伍などの混乱を起こし戦には勝つ
衝突や落伍などの混乱を起こさず戦に負ける
どっちが”凄い”
373:名無し三等兵
11/12/28 20:09:28.62
成果評価は賞与査定
プロセス評価は昇給査定
374:GF長官
11/12/28 21:18:38.03
>>366 なるほどなるほど。
真珠湾で敵空母を沈めて、ミッドウェーで完勝していたら、太平洋戦争は負けなかったと。
アメリカさんもなめられたもんですなぁ。
>>367 クソがクリに見えたw
クリは栗田だろ!と書き込みそうになって気がついた。まだ風邪が治っとらんかな。
>>368 そうですね。索敵も兵装転換も即時発進も手段であって目的ではない。
>>369 学生諸君は宿題に励まれるよう。
375:GF長官
11/12/28 21:20:14.36
>>370 有難うございます。
艦隊運用に関しては、考えがよくまとまってないんですよね。
ハワイ沖まで7千浬を往復したことは、南雲長官ならではの偉業かもしれないし、
他の提督でも案外問題ないものかもしれない。
そこで皆様の考えを聞いてみたいと思いまして。
故に、本編では「凄い」を強調したつもりです。
>>232にも書きましたが、「凄い」と感じるかどうかは主観的な基準なので、
「別に南雲の艦隊運用なんて凄くないよ」という方がいらっしゃるなら、
それはそれでひとつの評価と言えるのではないかと。
376:GF長官
11/12/28 21:20:54.57
>>371 全く。新年を迎える準備は整いましたかな。
>>372 というわけで、凄いか凄くないかの議論は、あまり意味がないかも。
凄いと思う人がいれば、凄いのでしょう。
>>373 そうか、南雲社員は昇給アップのボーナスカットかな。
377:GF長官
11/12/28 21:32:33.50
>>365の続き
個人的には、南雲長官の艦隊運用の手腕は卓越したものだと思っております。
他の提督にはない、何か”とっておき”があったのかもしれません。
それが何かは、冬休みの宿題としておきましょう。
以上のような経過で、第五戦艦戦隊が南南東に変針したのは、1440時。
巡戦隊に遅れること8分でした。
378:GF長官
11/12/28 21:32:58.90
[ジュットランド海戦](1440時)英巡戦部隊
┌┐
│└┐
│ ▽戦艦マレーヤ
│ ▽戦艦ウォースパイト <第五戦艦戦隊>
│ ▽戦艦ヴァリアント
▽戦艦バーラム(エバントーマス少将)
↓
└┐ <第二巡戦戦隊>
▽巡戦インディファティガブル
▽巡戦ニュージーランド(パクナム少将)
↓
└┐
▽巡戦タイガー <第一巡戦戦隊>
▽巡戦クイーン・メリー
▽巡戦プリンセス・ロイヤル(ブロック少将)
▽巡戦ライオン(ビーティ中将)
↓
379:GF長官
11/12/28 22:11:51.41
>>378の続き
As a result, the four Queen Elizabeth-class battleships which were the fastest and
most heavily armed in the world at that time remained on the previous course for
several minutes, ending up 10 mi (8.7 nmi; 16 km) behind rather than five.
「その結果、当時最速最強のクイーンエリザベス級戦艦4隻は、数分間現針路を維持し、
最終的には、旗艦からの距離が5浬から8.7浬に広がってしまった」
380:GF長官
11/12/28 22:13:17.78
>>379の続き
この時点でビーティ中将も、第五戦艦戦隊の変針が遅れたことを知ったと思われる。
ここで再び陣形緊縮を行っていれば、再び当初の5浬間隔に戻せたはず。
ドッガー・バンク海戦では、独艦隊追撃中にわざわざ減速してまで実行しているくらいだから。
スレリンク(army板:369番)
陣形を再構築する目的は、ずばり「兵力の集中」。
ところが、ビーティ提督はそれをしなかった。
そのまま突っ走ってしまうのです。彼の暴走はまだまだ続きますよ~
381:GF長官
11/12/28 22:14:30.46
>>380の続き
Beatty also had opportunity during the previous hours to concentrate his forces, and
no reason not to do so, whereas he steamed ahead at full speed faster than the battleships
could manage. Dividing the force had serious consequences for the British, costing them
what would have been an overwhelming advantage in ships and firepower during the first
half-hour of the coming battle.
「ビーティ提督には、麾下の艦隊を集中させる機会はあったし、それをしない理由もなかった。
ところが彼は最大戦速で前進したため、戦艦隊は追い付くことが出来なかったのだ。
英艦隊の兵力が分散された結果、来るべき戦闘における最初の30分間、隻数において、
また火力において敵を圧倒していた利点を失ってしまうのだった。」
382:GF長官
11/12/28 22:15:32.56
>>381の続き
いかにも、彼”らしい”行動ではありますが、その検証はまた後日ということで。
ここでは、今回の指揮系統の混乱は想定外の出来事とは言い切れない。
ビーティ中将は北海の天候も、煤煙による視界悪化も承知していた。
その上で、中継艦や隊内常用命令などの対策を用意していた。
それでも、うまくいかなかったところに、
「当たり前のことを当たり前のようにやってのける」難しさが、分かるのではないでしょうか。
383:GF長官
11/12/28 22:21:25.49
明日より、怒涛の三連夜忘年会に突入しますので、
今年はこれで終了にしたいと思います。
年末休みには、映画『山本五十六』を見に行く予定なので、
年始は、その感想から始めることにでもしましょう。
年の瀬を迎えるたびに、どんどんミッドウェーから遠のいているような気がしますが、
本年も変わらぬご愛顧に感謝申し上げます。
それでは、よいお年を。
384:2F 前衛部隊 東雲司令長官
11/12/29 20:46:11.37
>>383
長官~休暇にはいられまーす ピィィィ~~~~~ィィィ
385:名無し三等兵
11/12/30 02:26:34.12 G5Wqr3LV
>>173-176
おっ、見逃していた日本側の記録をありがとうございます。
フランク・ジャック・フレッチャーの伝記を読んでいるところで、米側のウェーク島救援作戦に
関する行動がほとんど、一触即発の状態になっていたことがわかりました。
386:名無し三等兵
11/12/30 08:54:14.60 wsH9OOgR
GF長官は、映画『山本五十六』をどう思われますか?
役所版です。
387:名無し三等兵
11/12/30 11:30:08.31
振替店翔鶴をはじめとする吉原ソープネタは当スレで
南雲忠一中将を再評価するスレ(与)
スレリンク(army板)
アナルファック愛好家はAFスレで
【敵機直上】本日の南雲部隊司令部 1AF【急降下!】
スレリンク(army板)
※急降下する敵機とはまさにケツマンコに降下突入せんとするチンポの事
雄琴ソープ愛好家は以下
幻の
スレリンク(army板)
388:名無し三等兵
11/12/30 11:45:24.74
GF長官は、映画『幻の湖』をどう思われますか?
389:名無し三等兵
11/12/30 22:57:45.03 OELYB7Mz
初戦ならゼロ戦は航空戦で負けないし、機体数もあり、優秀なパイロットも
いたのだから消耗する前に初戦でアメリカ太平洋艦隊と決戦をして蹴散らして
講和を結べば良かったんだよ。
390:名無し三等兵
11/12/31 00:47:49.28
早速被弾してますな
391:名無し三等兵
11/12/31 20:51:52.12 FHRmPAEk
>>389
まずは開戦時に於ける「無敵のゼロ戦」の配備された機数と搭乗員の数を調べてから、
発言してね。
皆様、よいお年をお迎えください。(^0^)/~
392:2F 前衛部隊 東雲司令長官
11/12/31 21:01:05.93
暮れ呉に入泊~2Fはトラックで帰郷者を下ろし
定期航空便で、トラック発→サイパン→硫黄島→横須賀の経路で戻ります
393:名無し三等兵
11/12/31 23:02:26.98
ぼくは全裸!
パパは全裸にシルクハット!
ママは裸エプロン!!
ガールフレンドは全裸に片方だけアンクレット!!!
で年越しだ~~
394:名無し三等兵
12/01/01 11:47:40.36
>>393
ムーミントロールかw
395:名無し三等兵
12/01/02 23:53:24.61 iBJPRI3g
ムーミンは一応毛皮に覆われているのでは?妖精の一種だから裸かもしれないが・・・。
396:GF長官
12/01/04 17:54:52.93
>>384 皆さまは年始をどのように過ごされたでしょうか。
>>385 ”ブラックシューズアドミラル”ですね。本職も読まねば。
史上初の空母決戦はこの時だったかもしれませんしね。>ウェーク島
>>386 お待たせしました→
>>387 いつの間にか住み分けができてる・・・いいのかなぁ。
397:GF長官
12/01/04 17:56:44.22
>>388 せっかくなので、正月休みに見ましたよ。
「シベ超と並ぶ迷作?」と評判高かったので、覚悟して鑑賞しましたが、それほどでも
なかったかな。確かに日夏と道子の”追いかけっこ”はなかなかシュールでしたがね。
(特に再戦の方w)
本職なりに、この映画の主題を考察してみますと、
橋本忍監督の前作『八甲田山』の原作となった『八甲田山死の彷徨』(新田次郎/著)の
あとがきには、こうあります。
「また徳島大尉をはじめ、雪中行軍に加わった第三十一聨隊の半数は、二年あとの
日露戦争には、黒溝台の激戦で戦死傷している。成功者も失敗者も、死の訪れには
二年の遅速があったにすぎなかった。それは、日露の戦いの準備行動で死んだか、
戦闘そのもので死んだかの違いだけであったのだ」
398:GF長官
12/01/04 17:57:49.03
>>397の続き
この仏教で説かれる無常観を題材にした脚本ではなかったかと。
つまり、愛犬を殺されたことも、その復讐に奔走したことも、何百年にもわたって人間の
営みを見守ってきた琵琶湖からすると、「よどみに浮かぶうたかた」であり、その琵琶湖
ですら、宇宙の歴史と比較すれば”幻の湖”に過ぎないーと。
今度、雄琴には行ってみたいですねぇ。
399:GF長官
12/01/04 17:58:20.07
>>389 おっ、来ましたね。要はMI作戦決行ということで良いのかな。
>>390 年末のせわしい最中、ごくろうでありました。
>>391 そうだそうだ、「春日丸に渡すゼロ戦など無い!」
>>392 無事の船旅を。
>>393 恥ズカシガルナヨ、女同士ジャナイカー
>>394 全裸ジャナイカラ、恥ズカシクナインダナ
400:GF長官
12/01/04 18:03:25.45
謹賀新年
旧年中は大変お世話になりました。
本年も宜しくお付き合い下さいませ。
スレ初めは、映画『聨合艦隊司令長官山本五十六~太平洋戦争70年目の真実』から。
例の如く、以下はネタバレになるので、これから見るよという方はスルー推奨。
401:GF長官
12/01/04 18:04:42.15
>>400の続き
まず全体的な感想は、とても良い出来でした。
最近の風潮である、「一兵卒の視点から戦争の悲惨さを描く」ではなく、
一人の軍人の生涯に正面から挑むという昔ながらの手法には、好感が持てます。
とにかく山本長官の名言や挿話が網羅されており、うまくまとめたなと感心した次第。
主演の役所広司氏に関しても、本職は『ローレライ』の艦長役でがっかりした経験が
あるので、少し気がかりでしたが要らぬ心配でしたね。
といっても、千代子さんは出ませんよ~
ていうか、アメリカ側の人物は一切登場しません。
402:GF長官
12/01/04 18:06:26.92
>>401の続き
次に期待していたCGですが、これも満足いくものでした。
昨年末のNHK『坂の上の雲』をご覧になったならば想像できると思いますが、
艦艇は実写と見まごうばかりで、GF旗艦時代の長門、北太平洋の波濤を越える
機動部隊、金剛・榛名のガ島砲撃・・・もうお腹いっぱいです。
特に竣工時の大和(舷側に副砲が残っている)が見られるのは貴重かと。
対する航空機の方は、いささか"軽い"印象を受けましたね。
栃林氏が参加しているわりには・・・?
それでも、撃墜時の一式陸攻など詳細まで描き込まれています。
というより、搭乗員の演技が・・・、機上無線を駆使しての空戦・・・に、
少しゲンナリかな。
まぁ以上はアラ探しのようなもので、全体を通して見る限り些末に過ぎない。
403:GF長官
12/01/04 18:08:26.34
>>402の続き
問題は南雲スレとしての評価ですが、残念ながら合格点とはいきません。
南雲提督は堀悌吉を予備役に追いやった「艦隊派」の張本人として強調されており、
山本長官との仲は良くない。
対する多聞丸は、次世代のGF長官として期待される有望な若手という感じ。
話にならないのがミッドウェー海戦で、
草鹿参謀長が「敵空母は絶対出て来ない」と強硬に主張
→GFの厳命を無視して雷装待機を放棄(最初から陸用装備)
→友永隊長の再攻撃要請と敵空母発見電が同時に届く
→南雲は兵装転換(魚雷に換装)を決断
→多聞から意見具申・・・
404:GF長官
12/01/04 18:09:30.45
>>403の続き
きっと半藤氏監修の影響でしょうなぁ・・・
ちなみに例の台詞は「敵機直上急降下ー!」です。やっぱりこれですよね~
あれを見たら、誰でも「南雲は無能」と思うでしょう。やれやれ
ただ中原氏の演技は素晴らしかった。
見た目がそっくり?で、白髪まじりの頭、深く刻まれた皺、苦悩の表情等、
今まで南雲役は『トラトラトラ』の黄門様が一番でしたが、同率首位に昇格です。
このあたりが気になるのは、一部のヲタくらいでしょうから、お時間ある方はぜひ。
405:GF長官
12/01/04 18:10:30.06
>>404の続き
以下はオマケ。
永野修身軍令部総長役が伊武雅刀氏だったのですが、本職は世代的に
デスラー総統にしか見えなかったw
あの人は個性的すぎて、他の脇役がかすんでしまいますよね。
(もちろん良い意味で)
ハワイでもミッドウェーでも、山本長官の足を引っ張る"悪役"として、心にくい
ばかりの存在感を発揮しています。
406:GF長官
12/01/04 18:12:01.04
>>405の続き
特に、真珠湾出撃前に「山本は全滅覚悟でなどと言っているそうだが、
空母6隻を無傷で連れ帰ってほしい」と南雲長官に依頼する場面は、
「ドメル君、君はヤマト一隻ごときを討ち取るのに、我がバラン星基地を犠牲に
するつもりかね。君はとんでもない浪費家だよ、やめてくれたまえ」
と重なり、笑いをこらえるのに必死でしたよ。
詳しいことは、初代ヤマト第20話「バラン星に太陽が落下する日」を見てね!
誤解なきよう申し添えておきますが、本映画にギャグ要素はありませんよ!
たまたま本職のツボに命中して装甲が貫かれただけですので!
407:GF長官
12/01/04 18:14:30.87
>>406の続き
軍事知識の無い人がみれば、
「山本五十六は甘いもの好きで将棋ばかり指しているオッサン」にしか見えないかも。
全然戦争の指導をしてないじゃないかーと。
食事場面がやたらと多いので、空腹時に鑑賞するのは避けましょう。
それでは明日より本編を再開します。
いよいよ、ビーティ対ヒッパーの直接対決ですね。
408:名無し三等兵
12/01/04 22:57:37.49
七色星団の戦いは一部ミッドウェーそのものでしたね
山本長官役は山村聰をこえる役者がいませんね
ミッドウェーで三船さんが山本長官を演じてましたが
日本の一番長い日で、演じていた阿南陸軍大臣の方が適役だと思います
409:GF長官
12/01/05 20:55:40.97
>>408 そうですなぁ。総長が「ヤマトの諸君」とか言いながら、GF司令部の前に
現れたら、ネ申映画認定だったのだが・・・
>山本長官役は山村聰をこえる役者がいませんね
まぁ、作品の評価なんてものは好みによるでしょうから、本人が楽しめれば
それで良いのではないかと。
410:GF長官
12/01/05 21:47:11.04
>>382の続き
最後に、リデル・ハート先生の評価を聞いておきましょう。
「(第五戦艦戦隊への)信号は、もっと単純で効果的なサーチライトの明滅によって
送るべきだったという議論がなされているが、これはその通りだと思われる。
またエバントーマスはビーティが向きを変えるのを見たに違いないのだから、自分の
発意で向きを変えるべきだったと指摘されているが、これは彼に与えられていた一般
命令と、ビーティの戦術的意図が彼には分からなかったことを考えてみれば、大いに
反論の余地がありそうである」 (『第一次世界大戦』)
411:GF長官
12/01/05 21:48:46.36
>>410の続き
これまでのまとめのような感じですが、意見の分かれるところでしょう。
本職がエバントーマス少将なら、とりあえず発光信号で問い合わせるかな。
「変針命令ハ、当隊モ該当セリヤ」
実際は確認する前に、巡戦タイガーが気付いたので不要でしたが。
「次にビーティの方もまた、エバントーマスが方向転換しつつある間、北への
航行を続けることによって、あるいはもっと良いのは、向きを変える前にエバン
トーマスの方へ回ることによって、自分の方に接近するチャンスを与えるべき
だったという議論がなされている」
>>380でも取り上げたとおり、信号不達により距離が開いてしまったのは仕方ない
として、その後に復旧する機会はいくらでもあったのです。
本職はこちらの方が重大だったと思いますが・・・
412:GF長官
12/01/05 21:52:30.39
>>411の続き
「しかしこの結果論はおそらく、現実の物理的・心理的状況を不当に軽視したもの
である。ジュリコーもビーティも、時間の経過とともに遭遇する期待を弱め、ゆっくり
航行していたのであって、おまけに海軍本部から方向探知無電によれば、敵艦隊は
依然としてその停泊地に所在しているという信号が入っていたから、なおさらであった」
おそらくビーティ中将自身も、進出点(>>71のA)に到達するまでは、緊張感をもって
行動していたでしょうが、変針北上した時点で、その糸が切れてしまったのではないかと。
もちろん警戒を続行したのには間違いありませんが、彼の頭の中の”優先事項”は、
敵艦隊発見から大艦隊主力との合同へ移り変わりつつあった。
その過渡期に敵発見電が届いたため、気持ちの切り替えが出来なかったのかも。
413:GF長官
12/01/05 21:55:14.79
>>412の続き
ミッドウェーでの南雲司令部と比較すると面白い。
いくら大和からの転電情報がなくとも、南雲長官以下の頭にあったのは、
「もしかしたら、敵空母が出現するかもしれない」だったでしょう。
ところが、索敵機発進から時間が経過するにつれて、それは薄まっていく。
索敵機が先端に到達した時点(0400頃)で、「やはり居ないか」と糸が切れ、
彼らの関心は、敵空母捕捉から基地制圧へと比重が移っていくのです。
そこに友永隊長からの再攻撃要請が届いたら・・・?
このあたりの”心理的状況”を考察するのは、「なり切って考えてみよう」を
看板に掲げる当スレの醍醐味とするところであります。
本職なんか、年末からずっと「中原南雲」になり切ってますからね~
414:2F 前衛部隊 東雲司令長官
12/01/05 23:05:32.97
私も南雲で赤城の艦橋に立って居たなら、北西あたりで待ち構えているのでは無いかと思うでしょうなあ
1AFがラバウル空襲の時に、二次攻撃の準備を下令したように。またインド洋でのドタバタの様に。
しかし、詳細な通信が入ったので「先の巡洋艦は誤り、駆逐艦。艦爆隊先に行け」と即時発艦を命令している。
そのあと、しばらく経って、赤城をまたぐ様に水柱が立った、ヒア汗ものでしょう。「どっから飛んできたのか」ってね。
そして当時、1942年6月5日までの頭で考えれば、下された命令と現実の間の刹那で、その中間点を見つけ出し
判断をするのは非常に難しいと考えます。迷うのはむしろ当然でしょう。 何せシャバじゃないんです、軍隊ですから。
命令違反は軍法会議ですからねえ
415:山口
12/01/06 14:02:15.54
俺は南雲役はジェームス繁田だなやっぱり。
今回の軍令部総長(伊武さん)はどう見ても
ヘルメットとったダースベイダー卿にしか見えなかった。
416:2F 前衛部隊 東雲司令長官
12/01/06 19:15:25.65
>>415
>ダースベイダー卿
すーこーぱーすこーぱ、と黒一色で赤城艦橋に立つ南雲・ダースベイダー中将
417:GF長官
12/01/06 21:05:50.41
>>414 有難うございます。
「なり切って考えてみよう」に正解は無いと思いますので、それぞれの視点を
提供していただければと。
>迷うのはむしろ当然でしょう。
同意です。そこに指揮官の苦悩があるのだと思いますね。
>>415 そっちかw >ヘルメットとったダースベイダー卿にしか見えなかった。
ていうか、山口サンはどう見ても秋山好古でした。
公開時期が悪かったですなぁ・・・
>>416 まぁ、南雲長官の訓示は米沢なまりで、何を言ってるか分からなかった
と聞きますから、似たようなものかも。
418:GF長官
12/01/06 21:46:19.98
>>413の続き
そして、もうひとつの視点があります。
「こうしたはっきりしない状況を考慮すれば、ビーティはそれなりに機敏な決断を
下したと考えるべきだろう。
その決断そのものについては、彼は過去の経験から、そのドイツ巡洋艦がこちら
をまいてしまうことを懸念する理由は充分あっても、反対にそれが大規模な戦力を
覆い隠していることを懸念する理由はほとんどなかった。
419:GF長官
12/01/06 21:47:58.80
>>418の続き
彼はドイツ巡洋戦艦に出会うかもしれないが、その総数はたかだか5隻で、自分の
方は6隻だと考えていた。
彼の気性はなるほど、計算ずくというよりは衝動的であったが、過去の経験と戦略
的状況を考えると、数分間をかせぐために幾らかの余力を失ったという、その彼の
行動を是認するように思われる」
「過去の経験」に注目。本職の持論ですが、
指揮官が重要な決断を下す際に判断材料とするのは、「過去の経験」です。
もっと具体的に示すならば、「直近の戦訓」とでも言うべきでしょうか。
420:GF長官
12/01/06 21:52:29.63
>>419の続き
本海戦における英独両巡戦部隊指揮官にとってのそれは、ドッガー・バンク海戦。
当スレの趣旨である、「時系列での戦史検証」を重視する理由もここにある。
ビーティ提督にとって、該海戦とは「逃した魚は大きかった」ですね。
圧倒的優勢な追撃戦で、しかも敵旗艦に致命的ともいえる命中弾を与えておきながら、
結局、雑魚一匹(装甲巡洋艦一隻)を釣り上げたに過ぎなかった。
英国世論は大いに歓迎したが、彼自身は「こんな程度じゃなかったはず」と悔しさを
かみしめていたのではないでしょうか。
421:GF長官
12/01/06 21:53:32.00
>>420の続き
我々からすると、(南南東への変針後)第五戦艦戦隊が追いつくまで数分間減速
するくらい、些細なことのように思えますが、本人にとっては、今度こそ敵艦隊を
逃さないため、”たった数分間”であっても無駄に費やすことは出来ない。
そう固く決心して、全速で追撃に移ったのではないかと。
同様に、ミッドウェー海戦で日米両空母部隊指揮官は、「過去の経験」に関して
何を思い浮かべたのか、興味あるところですね。
422:GF長官
12/01/06 21:55:06.69
>>421の続き
さて、あまり英艦隊の失策ばかりあげつらっていると、全国一千万?のロイヤル
ネイビーファンを敵に回しかねないので、次へ進むことにしましょう。
この南南東への変針直後、ビーティ艦隊は歴史に残る偉業を成し遂げます。
Meanwhile Beatty began to move his battlecruisers and supporting forces southeastwards
and then east to cut the German ships off from their base, and ordered Engadine to launch
a seaplane to try to get more information about the size and location of the German forces.
This was the first time in history that a carrier-based aeroplane was used for reconnaissance
in naval combat. Engadine's plane did locate and report some German light cruisers just before
15:30, and received anti-aircraft gunfire, but attempts to relay the plane's reports failed
423:GF長官
12/01/06 21:56:36.98
>>422の続き
「しばらくして後、ビーティ提督は巡戦隊と付属部隊を南東へ向け、続いて独艦隊の
退路を断つため針路を東に転じた。そしてエンガーディンに対し、水上機を発進させ、
敵艦隊の兵力と位置を偵察するよう命じた。
これは海戦史上、戦闘中に航空機を偵察に用いた最初の例であった。
発進した機体は1530時までに、独軽巡隊を発見しその旨を打電した。敵の対空砲火を
受けた。ところが母艦が中継に失敗したため、ビーティの手元には届かなかった」
いわゆる航空索敵の事始めですね。
424:名無し三等兵
12/01/07 07:48:48.83
もしもし、訳中に“carrier-based”が抜けてますぜ。
425:名無し三等兵
12/01/07 13:18:28.09
成る程、艦船をベースなエアロプレインと限定しているのね
バルカン戦争で敵艦爆撃及び偵察はやっているけど、その文章が指しているのは何でしょうね
426:名無し三等兵
12/01/07 13:21:28.73
×その文章が指しているのは何でしょうね
○carrier-based aeroplaneじゃない偵察は何を指しているんでしょうね
427:GF長官
12/01/07 18:32:45.13
>>424 おっと失礼、ここは「艦載機」と書くべきでしたね。
お詫びして訂正させて頂きます。
>>425-426 本職としては水上機母艦の話をしているのだから、対象が水上機なのは当然
という認識でした。いやはや思い込みとは怖いものだ。
428:GF長官
12/01/07 19:02:51.20
>>423の続き
どうも日本語訳が適当だったようで、申し訳ない。
引用文中に「a carrier-based aeroplane」とあるように、これは艦載機限定の話です。
当時は水上機母艦しか無かったので、艦載機=水上機となります。
水上機を偵察に用いた例は、ガリポリ作戦でもありましたし、
スレリンク(army板:493番)
そもそも我が帝国海軍が、青島攻略作戦で「史上初」を実施している。
429:GF長官
12/01/07 19:04:14.49
>>428の続き
故に今回のエンガーディンは、
「海戦(水上艦同士の戦闘)において、艦載機を偵察に用いた最初の例」
ということになります。
では史上初の運用とは、どのようなものだったのか。
以下は、『SHORT184』(WINDSOCK DATAFILE85)より。
WINDSOCK(ウインドソック)とは「吹流し」の意。
430:GF長官
12/01/07 19:05:57.44
>>429の続き
以前、BUN師匠の「いろいろクドい話」を紹介して頂きましたが、その中で知りました。
即席空軍大国8
URLリンク(stanza-citta.com)
>第一次世界大戦機版「世界の傑作機」のような位置にある良書、Windsock Datafileなどでは
>アメリカが新型のDH9ではなく旧式なDH4を生産してしまったのはアメリカの官僚主義による
>お役所仕事の結果として見事に切って捨てられていますが
イギリスのアルバトロス社が出版している雑誌で、上記の通り、第一次世界大戦版の世傑
といった位置づけです。
当然ながら内容はすべて英文なので、 それなりの読解力を必要としますけれども、写真や
図面が豊富に掲載されているので、楽しめるかと。
参考までに、本職はヤフオクで落としましたが、こちらでも購入できるようです。
URLリンク(www.little-bellanca.com)
431:GF長官
12/01/07 19:07:16.40
>>430の続き
では、ショート184について。
本機は複座複葉の水上機(双舟式)で、世界初の航空雷撃を成功させた機体
としても知られている。
スレリンク(army板:494番)
「1420時、軽巡ガラティアが”敵艦見ユ”と打電した。
1440時、ビーティ中将はエンガーディンに対し、水上機を発進させて北北東を
偵察するように命じた。
航空戦史における歴史的な1ページは、エンガーディンによって記されたのだ」
432:GF長官
12/01/07 19:07:46.60
>>431の続き
ガラティアからの敵発見電を受けて、ビーティ提督は水上機による偵察を下令。
(ビーティの戦闘報告では1445時、『北海海戦史』では1446時)
さて太平洋戦争ならば、直ちにカタパルトより射出ーとなりますが、当時は
そう簡単にはいきません。
433:GF長官
12/01/09 22:01:45.58
>>432の続き
以前も紹介しましたが、
スレリンク(army板:591番)
水上機の発進には複雑な手順を踏まねばならない。
「水上機は格納庫内で主翼を固定され、海水や風雨から保護されていた。
激しいうねりの中、船体が動揺している時に機体を扱うことは容易ではなかった。
まず格納庫の扉を開け放ち、機体を引っ張り出して主翼を展張し、発動機の試運転
を行う。これだけのことを海面上に吊り下げる前に終えてしまわねばならない」(『WINDSOCK』)
434:GF長官
12/01/09 22:03:39.71
>>433の続き
同誌にも格納時の写真が掲載されていますが、主翼の付け根から90度後方へ
折り曲げる形式。九四水偵などと同じですね。
ただショート184の全幅は63フィート6.25インチ(約19.5メートル)なので
かなり長大(九四水偵は14メートル)。大変な作業となるでしょう。
発進を命じられたのは、ウエストランド社製8359号機で、1916年3月末、
(海戦の2ヶ月前)にエンガーディンに配属された。
そして、栄えある搭乗員の選ばれたのが、
F.J.ルットランド大尉(操縦・機長)とG.S.トレウィン主計補佐(偵察)の2名。
435:GF長官
12/01/09 22:04:46.82
>>434の続き
同じく、ヘルメットにライフジャケットを着用したルットランド大尉がフロートの
上に立って、これから操縦席に乗り込もうとしている写真があります。
それによると、胴体下に小型爆弾を搭載しているのが分かる。
索敵爆撃機だ。サーチングボマー!
通常の訓練では、上記の作業に最低20分を要すると言われていたが、
今回は28分で発進準備を完了させた。
これはなかなかのものかと。
436:GF長官
12/01/09 22:07:04.86
>>435の続き
カタパルトの故障で30分も遅延するとは情けない・・・
ルットランド機は1508時に離水し、1530までに独艦隊を発見、通報した。
「デズモンド・ヤング代将は、彼の著書『Rutland of Jutland』(ジュットランド海戦の
ルットランド大尉)の中で、”これは歴史的な出来事だった。交戦中の艦隊において
母艦と艦載機との間で、無線交信がなされた最初の例だった”と称讃している」
ただしこれは、無線電信(モールス信号)によるもの。
陸上機では、すでに無線電話(有声)による交信も成功させている。
437:GF長官
12/01/09 22:08:33.92
>>436の続き
「1916年2月(海戦の3ヶ月前)、フランス空軍のプリンス少佐が設計した
無線電話装置による、飛行機から地上への送信が、フランスの基地で
キッチナー元帥に披露された。
その後ブルックランズで行われた実験で、プリンス少佐は、地上から上空を
旋回中のファーニバル中尉の飛行機に、
”やあファーニ、聞こえるかい。これが飛んでいる飛行機に伝わる最初の声だよ”
と呼びかけ、中尉は翼を振って応じたという」 (『年表世界航空史(1)』)
いいですよね、こういうやり取りは好きです。
第一次大戦の欧州の空には、ロマンを感じますなぁ・・・
438:GF長官
12/01/10 22:02:56.10
>>437の続き
ビーティ提督も、自身の報告書の中で頁を割いて記しています。
Beatty's Official Report on the Battle of Jutland
URLリンク(www.gwpda.org)
Owing to clouds it was necessary to fly very low, and in order to identify
four enemy light cruisers the plane had to fly at a height of 900 feet within
3,000 yards of them, the light cruisers opening fire on her with every gun that
would bear. This in no way interfered with the clarity of reports, which indicate
that seaplane under such circumstance are of distinct value
439:GF長官
12/01/10 22:04:26.42
>>438の続き
「発進した機体は、雲により低高度を飛行することを強いられ、4隻の敵軽巡を
識別するため、高度900フィート(270メートル)、敵艦から3000ヤード(2.7キロ)
まで接近しなければならなかった。
敵艦はあらゆる火砲をもって発砲してきた。これは彼らの正確な報告と任務遂行を
妨げると同時に、このような状況で水上機による活動が有効であることを示している」
上記で明らかですが、ルットランド機が発見したのはヒッパー中将の本隊(巡洋戦艦)
ではなく、ベーディッカー少将の軽巡隊でした。
440:GF長官
12/01/10 22:06:17.38
>>439の続き
『北海海戦史』にも、
「1530頃、独逸第二偵察部隊は、雲層深きため低空を飛行する水上機を発見し、
4~5千メートルの距離から発砲した」とあります。
まぁ、これは仕方ないでしょう。
彼らが北北東を捜索したのは、軽巡ガラティアの報告に基づくものですから。
もっと高度を上げれば、後方から迫り来る巡戦群を発見できたかもしれませんが、
北海ではそれを望むべくもないかと。
その後1548時に、ガソリンパイプ故障のため不時着。洋上で部品を交換し、
再び離水に成功したが、母艦より帰投命令を受けたため偵察を打ち切って
収容された(1600時)
441:GF長官
12/01/10 22:08:21.84
>>440の続き
ところが、せっかく届いた歴史的な報告電は、無線機の不調のため母艦が
中継に失敗し、旗艦ライオンには伝わらなかったのです。
”初体験”というのは、なかなかうまくいかないものですが、ただ1530時には
すでに双方の巡戦同士が視認し合っているので、あまり影響はなかった。
しかしそれによって、二人の活躍がいささかもかすむものではありません。
442:GF長官
12/01/11 21:07:28.70
>>441の続き
艦隊の動きに戻ります。
独艦隊は、>>213以降大きな変化はない。
前衛に軽巡4隻、その後方に巡戦5隻、非敵側に水雷戦隊という陣形のまま、
英軽巡ガラティアを追って、北西へ航行している。
443:GF長官
12/01/11 21:15:08.91
[ジュットランド海戦](1520時)独巡戦部隊
←┓ <第二偵察部隊>
▲軽巡エルビング
▲軽巡フランクフルト(ベーティッカー少将)
▲軽巡ピラウ
┗
←┓
▲軽巡ヴィースバーデン
┗ ←┓ <水雷戦隊>
▲軽巡レーゲンスブルク
┗ (ハインリヒ代将)
←┓<第一偵察部隊>
▲巡戦リュッツオー(ヒッパー中将)
▲巡戦デアフリンガー
▲巡戦ザイドリッツ
▲巡戦モルトケ
▲巡戦フォン・デア・タン
┗
444:GF長官
12/01/11 21:28:08.40
>>443の続き
軽巡は26ノット、巡戦23ノットで追撃中。
対する英国側ですが、敵発見電を受けた時、ビーティ中将が南南東への変針を
命じたのは、独艦隊とホーンリーフとの間に割って入り、その退路を塞ぐことが
目的だった。
ドッガー・バンク海戦では、”初動の遅れ”から取り逃がしてしまった苦い経験が
ありますからね。
しかし前記の通り、独艦隊は依然として北西へ進んでいる。
このままでは反航戦どころか、接敵すらかないません。
ここから彼はどうするつもりでしょうか。
445:GF長官
12/01/12 21:17:25.94
>>444の続き
敵の退却を阻止できるほど十分に南下したとみてとったビーティ提督は、
1452時に南東、1501時に東、1512時に北東へと、順次変針して、
独艦隊の方へ向首した。
446:GF長官
12/01/12 21:29:17.84
[ジュットランド海戦](1520時)英巡戦部隊
┐ <第五戦艦戦隊>
△戦艦マレーヤ
△戦艦ウォースパイト
△戦艦ヴァリアント
△戦艦バーラム(エバントーマス少将) ┌→ <第二巡戦戦隊>
└───→ △巡戦ニュージーランド(パクナム少将)
└┐ △巡戦インディファティガブル
└┐ ┌┘
┐ 1501×───×1515
│
│ ┌→ <第一巡戦戦隊>
×1452 △巡戦ライオン(ビーティ中将)
└┐ △巡戦プリンセス・ロイヤル(ブロック少将)
└┐ △巡戦巡戦クイーン・メリー
└┐ △巡戦タイガー
└┐ ┌┘
1501×─────×1512
447:GF長官
12/01/12 21:34:38.51
>>446の続き
両軍は接近しつつあり。
この間、巡戦隊と戦艦隊の距離は6浬に縮まった。
ビーティ中将に陣形緊縮の意図はなかったが、航路の関係からショートカット
する形になったわけですね。
双方の位置関係は以下のようになります。
448:GF長官
12/01/12 21:41:06.20
[ジュットランド海戦](1520時)
←┐
△軽巡ガラティア
└
←┓
▲第二偵察部隊(ベーディッカー少将)
第五戦艦戦隊(エバントーマス少将) ┗
─△→ ←┓
▲第一偵察部隊(ヒッパー中将)
┗
┌→
△第二巡戦戦隊
┘(パクナム少将)
┌→
△第一巡戦戦隊
┘(ビーティ中将)
449:GF長官
12/01/12 21:52:43.25
>>448の続き
詳しく知りたい方は、国会図書館デジタルアーカイブで閲覧できます。
北海海戦史第5巻付図
URLリンク(kindai.da.ndl.go.jp)
該当図は、(19/66)頁
ややピンボケ気味ですが、全体像をつかめれば良いかと。
さて、いよいよ決戦の刻迫る。
先に発見するのは、どちらでしょうか。
450:GF長官
12/01/13 22:55:08.90
>>449の続き
これを見ると、主力艦の前方には水雷戦隊が雁行に布陣し、対潜警戒に
当たっていたことが分かります。
艦隊を変針させる場合、かれらの動きも考慮しなければなりませんね。
[対潜警戒陣](△水雷戦隊、▲主力戦隊)
↑
△
△ △
△ △
△ △
↑
▲
▲
▲
▲
451:GF長官
12/01/13 23:19:31.21
>>451の続き
先手を取ったのは、ドイツ側でした。
1520時、3番艦ザイドリッツは、「敵巡洋戦艦2隻見ユ、方位西南西」と報じた。
「2隻」となっているのは、最も近くに居た第二巡戦戦隊(>>448)のニュージーランド、
インディファティガブルのこと。
続いて、奥から接近しつつある第一巡戦戦隊も視認した。
英艦隊との距離は約14浬(2万6千メートル)。
452:GF長官
12/01/13 23:20:53.14
>>451の続き
対するイギリス側は、本来なら最も近いニュージーランドが発見すべきだったが、
先に見つけたのは、後方の第一巡戦戦隊。
3分後の1523時、プリンセル・ロイヤルは「東北東ニ5条ノ煤煙見ユ」と通報。
その1分後に、ニュージーランドも大型艦5隻を視認、発光信号でライオンに報告。
1525時には、ビーティ中将も自身の目で確認した。
水上砲戦の場合、互いを発見するのはほぼ同時というのが通例ですが、今回は
なぜこれほどの差が生じてしまったのか。
453:GF長官
12/01/13 23:25:11.41
明日は新年会のためお休みします。
それではまた来週~
454:名無し三等兵
12/01/13 23:49:42.29
>>453
いつも楽しく拝見しています。いよいよ来週から砲撃戦ですね!!!
楽しみです(>_<)
455:名無し三等兵
12/01/14 23:25:11.22
ほう、激戦の開始ですか。
456:GF長官
12/01/16 21:38:47.65
>>454 助かりました。連投規制にかかるんじゃないかとヒヤヒヤしていたもので。
まぁ今のスレを見て、「南雲と何の関係があるんだ!」との指摘を受けたら、うまく
答えられる自信はありませんが、空母戦というのは太平洋戦争に限定された話で、
それまでの砲戦や水雷戦の歴史を知らなければ、指揮官の思考には迫れない
のではないかと愚考しております。
なにせ南雲長官も、その歴史の中で育ったわけですからね。
457:GF長官
12/01/16 21:40:56.66
>>456の続き
「ジュリコーはすでに砲術の知識が抜群として、部内に聞こえていた。
のちに第一次大戦が始まろうとする危機に際し、大艦隊司令長官に任命されたことは
周知のとおりである。
戦艦が主力である時代に、砲術の権威者が司令長官に任命されるのは当然である。
これに対比すべきは、山本五十六を海軍次官から聨合艦隊司令長官に転出させた
人事がある。
これは”日米戦争に勝つための最適任者は、山本五十六中将である”という信念に
よったものではない。”東京にいると右翼に暗殺されかねないから”だった。
臨戦時の聨合艦隊司令長官に、片寄った兵術思想を持ち、航空軍政の経験に
富むためか、当時実質的な戦力であった戦艦の砲力、軽快部隊の魚雷力を軽視
する革新用兵思想の持ち主を選任した人事は、批判されずに今日に至ったが、
太平洋戦争敗因第一号は、これなのである」 (『海軍砲術史談』(黛治夫/著)
458:GF長官
12/01/16 21:43:07.55
>>457の続き
山本五十六は軍政家だから軍令には向かないとの主張はよく聞かれますが、
「南雲は水雷屋で、航空戦のことは分かってないから・・・」と言われるのと、
よく似ていますよね。
片寄らない兵術思想とは何か、ジュットランド海戦の検証から見えてくるかも
しれません。
>>455 誰がうまいこと(ry
459:GF長官
12/01/16 22:10:35.93
>>452の続き
イギリス側の発見が遅れてしまった理由について、
西方(英)より東方(独)が視界不良だった。
英国艦は太陽を背にしていたため、艦影が浮かび上がり発見しやすかった。
独国艦の塗装が背景にとけこみやすかった。
(船体が淡灰色、上部構造物が青灰色)
色々と理由が挙げられています。
ドイツ艦の色に関しては、こちらが参考になるかも。
旧日本海軍・艦艇写真のデジタル着彩
URLリンク(blog.livedoor.jp)
460:GF長官
12/01/16 22:12:23.44
>>459の続き
「英艦が西方の明亮なる水平線を背景とせるが為、発見を容易ならしめたる
ものなるや否や、
独逸側の測距儀及び観測器具が優良なりしや否や、
又は、独逸軍艦の淡灰色なる塗色が有利なりしや否や、
英艦が独艦より先に発見せられたる理由は、これらの事情の何れに存するやは
あえて問わざるも、いずれにせよ独逸側においても、発見せる部隊の隊形及び
針路を詳細に観測し得るまでには、なお相当の時間を要せり」 (『北海海戦史』)
見張がまず発見するのは煤煙であり、次に艦影の大きさや特徴から艦種・艦名を
見定める。
相手の兵力を正確に把握するには、まだしばらくかかりそうです。
461:GF長官
12/01/17 20:52:01.09
>>460の続き
敵兵力の識別においても、ドイツ側が有利だった。
「かくして彼我巡洋戦艦においては、すべての測距儀と望遠鏡とは互いに向き合えり。
既にしてリュッツオーの観測によれば、敵は1535時、ライオン級3隻を先頭とし、
タイガー及びインディファティガブル級の2隻」 (『北海海戦史』)
完璧ですね!
これより先、1530時、ヒッパー提督はシェーア長官宛てに、
「6隻より成る敵の大艦部隊、ロドビエルゲの西方約95浬を北航中」
と報じています。
(註)ロドビエルゲは、ユトランド半島西岸の地名
462:GF長官
12/01/17 20:54:18.68
[北海要図](日出0341時、日没2048時)
■スカパ・フロー
□□
□□□□
□□■クロマティ スカゲラック海峡
□□ ←モーレイ・ファース
□□□□□□ (B)
□□□□■アバディーン □□ ユ
□□□ ロドビエルゲ★□ ト
□■ロサイス (A) □□ ラ
□ ←ファース・オブ・フォース □□ ン
□□■エジンバラ □□ ド
□□□□□□ □□ 半
□□□□□□□ ホーンリーフ □□ 島
□□□□□□■サンダーランド □ □□
□□□□□□□ ヘルゴランド島 □□
□□□□□□□□ ■ □□
□□□□□□□□□ ドッガー・バンク □□
□□□□□□□□■ヤーマス □□ □□□□
□□□□□□□□□■ローストフト □□□□■ □□□□□
□□□□□□□□□□ □□(ヴィルヘルムスハーフェン)
□□□□□□□□□■ハリッジ □□□□□□□□□□□□□□□□
(註)ロドビエルゲ(★)は、北緯56度40分・東経8度5分
463:GF長官
12/01/17 21:32:55.08
>>462の続き
そして砲戦が開始された後、続報を打電している。
「1555時に至り、初めて左の内容の詳細なる無電により、完全に状況判明せり。
”敵の巡洋戦艦6隻及び軽快部隊、151γ(ガンマ)を南東に航す、
第一偵察隊(ヒッパー隊)は、004ε(イプシロン)に在り、針路南南東、速力18節
我れ敵の巡洋戦艦6隻と戦闘中、味方主力の位置知らされたし”
(註)151γとは、ロドビエルゲの西方95浬の海域
004εとは、ロドビエルゲの西北西85浬の海域
これを受けて、独公海艦隊の戦艦部隊は全速で北上を開始します。
464:GF長官
12/01/17 21:34:02.83
>>463の続き
一方のイギリス側は、それよりも10分ほど遅れて、
「1544時、ライオンもまた独艦の艦級を識別し、ヒンデンブルク、リュッツオー、
デアフリンガー、ザイドリッツ及びモルトケの5隻なりと信ぜり」
ヒンデンブルクはデアフリンガー級の3番艦ですが、英海軍はすでに就役済み
と見ていたようです。
スレリンク(army板:560番)
こちらも、ほぼ正確と言って良いでしょう。
フォン・デアたん☆は涙目ですが・・・
465:GF長官
12/01/17 21:35:27.64
>>464の続き
同じく、これより先の1525時、第二軽巡戦隊のノッティンガムがジュリコー長官宛てに
敵艦隊発見の旨を報じていますが、
「発:軽巡ノッティンガム
宛:戦艦アンアン・デューク及び巡戦ライオン
本文:緊急、煤煙5条を東北東に認む、
本艦位置、北緯56度46分・東経5度14分」
466:GF長官
12/01/17 21:36:23.22
>>465の続き
1540時になって、ビーティ提督からも打電された。
「発:巡戦ライオン
宛:戦艦アイアン・デューク
本文:敵の巡洋戦艦5隻北東に見ゆ、多数の駆逐艦北東に見ゆ、針路不明
報告艦の位置、北緯56度53分、東経5度28分」
これを受けて、南東へ航行していた英大艦隊の戦艦部隊は、対潜警戒用の
之字運動を中止し、全速をもって南下を開始した。
467:名無し三等兵
12/01/17 21:39:04.02
>>456
「指揮官の思考」
どういった状況下でいかに考えて決断されたかの検証は面白いです。
長篠の戦いで何故、武田勝頼が鉄砲で武装された馬防策に突撃を行ったのか
織田信長の「三段撃ちの斬新さ」と
老臣んの忠言に耳を傾けなかった武田勝頼の判断に片づけられがちですが
それは当時においてどういう位置づけであったのかの検証は面白いです。
あながち武田勝頼がまったくの無能でないことは分かります。
ミッドウェイ海戦に対してジュットランド海戦は航空戦の要素は加わるものの
対比しやすいと思うのでどういった過程で決定されたのかを検証するのは
非常に勉強になります。
非常に駄文で失礼いたしました。長官頑張ってください☆