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記事入力 : 2009/03/22 11:37:15
児童性犯罪:著しい増加傾向、対策は後手(上)
6歳の女児が数日前、両親とデパートで買い物をしていた際、ある男性を見た途端、その場に座り込んで泣き始めるという出来事があった。
「怖いよ、あのおじさんが怖いよ」と震える女児は、父親が抱きかかえると失禁した。
この女児は昨年8月、両親が通っていた教会で50代男性に性的ないたずらを受けていた。
その後、犯人に似た男性を見かけるとパニック状態になるという。
母親(37)は子供が不安がるたびに病院で教えられた治療を試すという。母親は「布団を丸めては、悪党だと言って
1時間にわたって一緒にたたきながら泣くんです。子供が『あのおじさんはどこにいるのか』としきりに尋ねるため、
『刑務所に行った』と答えると、『監獄の鍵を見せて』とせがむので、大きな鍵を買い与えたこともあった」と話した。
この女児の事件は刑事裁判が進行中だが、逮捕された加害者は保釈金を支払い、通りを堂々と歩いている。
町内の50代の靴店経営者に11歳の女児が性的暴行を受け殺害され、全国に衝撃を与えた「竜山女児殺害事件」から
22日で3年を迎えた。ソウル市の世宗文化会館では19日、事件をきっかけに政府が定めた「児童性犯罪追放の日」の
3回目の行事が行われた。300人の追悼客の中には、「未成年性的暴力被害者父母の会」に所属する母親たちの姿も見られた。
行事が挙行される間、母親らの表情は苦々しかった。「いつも記念行事だけで終わる。何も変わっていない。
依然として加害者の人権が被害者の人権よりも重視されている」と不満をもらした。
この事件以降、政府は数多くの対策を繰り出した。しかし、その後も児童に対する性犯罪は毎年増え続けている。
2006年に980件だった事件数は、08年には1220件に増えた。03年の642件を基準にすると、5年間で90%も増えた計算になる。
とりわけ未成年の加害者が増え、加害者全体の40%を占めた。残酷さも増している。竜山女児殺害事件の翌年、
済州島ではヤン・ジスンちゃんが執行猶予で釈放された性犯罪者に殺害され、同年12月には京畿道安養市でイェスルちゃんと
ヘジンちゃんが誘拐、殺害される事件が起きた。
専門家と被害者家族は処罰の緩さを犯罪増加の主因として挙げる。被害者父母の会は「児童性犯罪の90%以上が証拠不十分で無罪と
なるか、不起訴または逮捕見送りとなっている」と憤りを隠せない。有罪判決を受けても執行猶予で釈放されるケースが大半を占める。
大法院(最高裁に相当)によると、2004年から07年までに13歳未満の児童に対する強制わいせつで起訴された被告の71%が執行猶予
で釈放されたという。
韓国性暴力相談所のイ・ユンサン所長は、「酒に酔った偶発的な犯行だったというのが減刑理由になるなどあきれる」と話した。
指などを使った擬似性交が大半を占めることも、加害者の量刑が軽い要因だ。
強姦(ごうかん)には当たらないので大したことはないという認識がある上、精液など決定的な証拠がないためだ。
ある判事は「加害者が『やっていない』と押し切れば、決定的な証拠がない以上、どうしようもない」と話す。
児童性犯罪で言い渡される量刑が軽いとの指摘を受け続けてきた大法院は昨年11月に量刑基準案を発表し、
今年4月から施行する予定だ。強姦の場合、最低懲役4年とし、執行猶予とはしないことが柱となっている。
金潤徳(キム・ユンドク)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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