06/05/29 03:24:19
クダラナイかも。とりあえず終了までお付き合い下さい。
「エクスカリパー!」シュラの手刀が一筋の光になり飛んでいく。スパッ!
白銀色をした岩の塊がまるで豆腐のように切れていく。
「スカーレットニードル!」
間髪いれずにミロが穴を開ける。
「では作業に移りましょう」ムウはそう言うと、修復用の
トンカチとミノを持ち、岩を削り始めた。カコーン・・・コーン。
サンクチュアリ12宮殿の白洋宮に岩を削る音がこだまする。
ひたすら岩の彫刻を続けるムウを、シュラとミロが後ろから見守った。
「おお、見事な手さばきですな」関心しながら2人にシャカが話しかけた。
「へっ、チマチマした事させりゃ日本一だな」デスマスクが口を尖らせて皮肉る。
「それはあなたが不器用なだけでしょう?」
アフロディーテがクスクスとデスマスクを笑った。相変わらずパラの花を口に銜えて。
「なにぃ?このカマ!」「よさないか。ムウの気が散るではないか」カミュが
もめようとする2人を一喝した。
「顔の辺りが難しそうだな」アルデバランは腕をくみムウの作業に見入っていた。
隠居?したライブラのご老公といて座の兄弟
そしてサガを除くゴールドセイント全員が集結していた。
「しかし随分ご大層なものを作る事になったな」
役目を終えた右手をタオルで拭きながらシュラがミロに話しかける。
「いいんじゃないか。このくらい立派なものができればさぞ喜ぶだろう
教皇 サ ガ さんも」12宮の最上部に構える教皇の間。そしてその中に
教皇サガがいた。教皇の位こそサンクチュアリを統率するものにしてセイントの
トップの証。
その教皇職についてから早10年。いろいろあったが文句も言わず
町を統治してきたサガに今回、10周年記念のお祝いとして、本人の銅像を送る事にしたのだった。
満場一致というわけではなかったが、特に代わりを名乗る人物もおらず
問題がなければ今後もサガの時代は続きそうである。
「できましたよ」額の汗を拭いながらムウが答えた。
ローブを纏い右手を腰に添えて左手を指差す(ギリシャの町を指している)サガ像が
完成した。「いや、まことに素晴らしい出来ですな」
「ありがとうございます。シャカ」「しかしこれだけではいまいち威厳にかけますね
。ここは私の愛用の数珠を首にかけましょう。」「はぁ。」そう言うと
シャカが黒水晶の数珠を首にかけた。
「おっと、まだ迫力にかけるな。オレのツノをつけよう」アルデバランが銅像の頭にツノを取り付けた。
「ばかやろうお前ら!センスがなっちゃいねえ、全然強くなさそうじゃねえか!
やっぱ顔だ。顔にインパクトがねえとな。これを付けろ」
デスマスクが顔に死仮面(デスマスク)を被せた。
「フッ、美しくありません。教皇たるもの気品が必須。私のバラを差し上げますよ」
最後にアフロディーテがバラを咥えさせた。
「・・・・」「・・・・・なんだこれは??」
「なんだかインチキな宗教団体に祭られてそうだ」「ま、いいんじゃなんです?
全員の気持ちがこもってますし。多分喜んでくれますよ。ハハハ」
ムウが笑うと、全員が声をだして笑った。これでいいらしい。
「ところで、教皇に送る手筈は整っているのか?」
「大丈夫です。その役目は星矢達に任せています。アイオリアに呼んできて
もらいますから。」「大丈夫そうだな。それでは解散するか」
一同「了解だ。」