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右田裕規『天皇制と進化論』より
一九二〇年代から四十年代に思想警察・検事が作成した不敬事件の
記録からいくつか引く。
…
〔被疑者は:引用者注〕本人の所持せる日記帳に左記不敬に亙る事項を
記載せり。「科学ハ、日本憲法ニ於ケルガ如キ天皇ハ神聖ニシテ侵スベ
カラズト云フ如キ不合理ノ言ヲ承認スルニハ、余リニ進歩発達セリ(略)」云々。
(註:本件は大正十一年一月七日発覚)
被疑者は(略)医科大学予科教授にして、生物学研究に従事せる者なるが、
昭和三年七月三十一日(略)半紙二つ切五十枚に「天皇も人間」と墨書し
(略)自宅付近道路に約百枚(略)其他に約二十枚を夫々撒布し、天皇に
対し不敬の意思を表示したるものなり。
…
〔一九四二年十二月:引用者注〕 被疑者は(略)高等女学校教諭として(略)
生物学の授業中「生物の進化に就て」と題し(略)我が国は万世一系天壌無窮
の皇室を戴いて居ると言ふが天皇も一ヶの人間である(略)として天皇の尊厳を
冒涜し(略)。