男ヤンデレ専用エロ小説スレ Part1at EROPARO
男ヤンデレ専用エロ小説スレ Part1 - 暇つぶし2ch338:秘密⑤
10/11/14 05:25:08 ZcxqP0eP
「……」
「お嬢」

言い淀む伊予の後ろで、七雄は不機嫌に声を落とす。
低くて冷たい声を出しながら、伊予の腰を強く掴んだ。

「入れますよ」
「え、まっ…」

制止する間もなく、七雄が後ろから腰を打ち付けて来た。

「 ――っっ!!」

強烈な痛みが伊予を引き裂く。
何の躊躇いも見せずに、突然に七雄の肉塊は伊予の中身を抉りに来た。
散々お預けをくらっていた秘部は、濡れに濡れてはいたが、結局のところ、七雄は一度もその中に指を入れてはいないのだ。
伊予の秘部は、男の男根を入れるまでの準備が施されていなかった。
膣口だけが熱で潤み、その先の肉壁はまだ固いままだ。
柔軟性の乏しい伊予の体は、男の非情な仕打ちに悲鳴を上げた。

「い、痛いっ、や……七雄さん!」

歯をくいしばって訴えるも、七雄は動きを止めない。
それどころか、嬉々として腰を振っている様子さえ窺える。

「っあ、待っ!……待って、お願い!」
「こういう具合の方が、好きなくせに」
「ひぅっ! 違っ……七雄さ、」
「違う事は無いでしょう」

ぐいっと、伊予の片腕を七雄は引っ張った。
更に侵入が深くなり、ねじれた上体に、伊予の腰と膣が軋んだ。

「ひぁ!」
「ほらね」
「ゃ……んあ!あ、あ、七雄さんっ」
「こうして…キツいぐらいが一番あなたは感じるんだ」

激しく肉がぶつかり、伊予の内股はしぶきを上げる。
淡い光の中に浮かび上がる部屋の壁には、獣染みた二人の影が踊り狂っていた。

「あっ、ぁん!あ、ひぁっ」

七雄の体が伊予の体にのしかかり、厚い胸板と背中がぶつかる。
その衝撃で崩れそうになった伊予の胴を七雄は片腕でしっかりと抱き込み、もう一方の手で伊予の口を塞いだ。

「黙りなさい」

腰を打ち付けながら伊予の耳元で囁く。

「静かにしないと、下で寝てる下男に気付かれますよ」
「っ…」
「まぁ、聞かれても私は構わないんですけどね」

伊予の耳の中に舌を入れる。
吐息を流し込むように抜き差しすれば、手の平が暖かく湿っていくのを感じた。
伊予が、涎を垂らしていた。
伊予の瞳が熱で蕩ける。

(―……本当に可愛い方だ。お嬢は)

339:秘密⑥
10/11/14 05:38:41 ZcxqP0eP
伊予の後ろ暗い性質に七雄は気付いていた。
彼女は、被虐のタチだ。
何時だったか、行為の最中に七雄は伊予を手荒く扱った事があった。
余りにも彼女が愛しくて可愛いくて仕方なかったので、意地悪く、高圧的な態度を取ってしまったのだ。
残忍な言葉を吐き、おぞましい体位で彼女を攻め、痛みを与えた。
余興のつもりだった。
彼女が怒るなら、別にこんな戯れ、何時でも止めて良いと思っていた。
だが、伊予は予想外の反応を示した。
高飛車な男の言葉と仕打ちに心を乱し、瞳に恐怖の色を浮かべながらも、その体を熱くさせて身悶えた。
まるで七雄に支配される事を喜ぶように、眉根を寄せて、男の加虐的な愛情に耐え忍んで、肉棒を飲み込んだ。
その膣の蕩(とろ)け具合と言ったら。
飲み込まれて、そのまま咀嚼されるのではないかと思ったぐらいだ。

「淫乱なお嬢」

歌うように呟くと、伊予の肩が動いた。

「元手代に犯されて、良いようにされて。どんな気分です?嬉しいですか?」
「ふぅぅ……」

七雄の指先から伊予の吐息が漏れる。
涙を流しながら伊予は快楽に身を揺らしていた。

「こんなに乱れて、ほんの半年前までは生娘だったのにねぇ。はしたなくて、淫らなお嬢だ」
「んんん!?」

手を開いて、七雄は伊予の口の中へと強引に指を浸入させた。
伊予は目を瞑って、七雄の悪戯に耐える。
舌を引っ張られ、口腔を掻き回される。
だが、涙を流しながらも、伊予は不思議に思っていた。
苦しいだけなはずのこの行為に、先程から何故か膣は潤みっぱなしだ。
自分の性癖に気付かない伊予は、ただただ困惑する。

「でも、私はそんなお嬢が好きなんですよ」
七雄は、伊予の胴に回していた腕に力を込めて、彼女の体を勢い付けて抱き起こした。
小さな伊予の体が、七雄の膝の上に倒れ込んで来る。
自然と、背面座位の形になる。
七雄は伊予の唇から指を引き抜いて、代わりに彼女の片膝を掴んで思いきり開かせた。
自分は態勢を整えて、胡座をかいた。

「動きなさい」

伊予の耳たぶを唇で擽る。

340:秘密⑦
10/11/14 05:43:49 ZcxqP0eP
「お嬢のあなたが、元手代の私を犯すのですよ」

伊予の膣が急速に溶けだす。
肉棒がしとどに濡れて、肉壁が全てを飲み込もうと嚥下を繰り返す。

「ねえ、お嬢」

七雄が胴を強く抱きしめると、伊予は喉をのけぞらせた。七雄の、程よくしなった腕に自分の腕を絡ませて甘い息を吐く。
七雄は伊予の肩に口付けをして、熱っぽい声で囁いた。

「早く私を気持ち良くさせて」

動き出した伊予の背中に額を押し付けて、七雄はゆっくりと口端を歪めていった。



※※※

一陣の熱風は、心地よい汗を七雄に残して通り過ぎていった。
荒々しく乱された布団は綺麗に敷き直され、伊予は今、背を向ける形で七雄に抱かれている。
行為の後、伊予は必ず七雄に背を向ける。
理由は、恥ずかしいから。らしいが、七雄からすれば「何を今更」だ。
だが、恥じらいを持ち続ける伊予の拙さも嫌いではないので、七雄は今のところ彼女の好きにさせている。

「昨日、仙蔵さんを見ました」

腕の中で伊予が呟いた。

「へえ」
七雄は思わず目を見開いた。
懐かしい名前を聞いたと思った。

「珍しい。何処で見たのですか」
「両国橋向こうの……回向院辺りで」
「ふぅん」
「身なりは整っていたんですけど、人相がすっかり変わってしまっていて」
「……」
「別人みたいでした」

仙蔵というのは、4年前まで近江屋で働いていた番頭だ。
三十前の美貌の男で、商売人として抜きんでた才覚を持ち、将来は婿入りして伊予と夫婦になる予定だった。
だが、祝言前に仙蔵は姿を消した。
噂では、女に入れ込んで博打に手を出したという話だった。

「あんな男の事は放っておきなさい」

七雄は冷たく言い放つ。

「もう私達とは関係ない男です」
「でも、私、寂しくて。仙蔵さんが居た頃の近江屋は本当に本当に活気溢れる店だったのに……」

仙蔵が失踪した後、近江屋は凋落の一途を辿った。
伊予の父が精神を病み、手代の一人が店の金を持って逃げた。
額は100両をゆうに越え、更に悪い事に、その金は、伊予の父が問屋仲間から預かった仲買金だった。
近江屋は苛烈な吊るし上げを喰らった。
店が急速に傾き、看板が燃やされる寸前、仲裁役を買って出たのが七雄だった。

「だから、私が来たのでしょう」

341:秘密⑧
10/11/14 05:46:11 ZcxqP0eP
当時の七雄は、近江屋と昵懇の間柄の河内屋の手代だった。
次期番頭を約束され、将来を有望視されていた。
近江屋は呉服屋。絹織物を主に取り扱うのに対し、河内屋は太物屋、木綿や麻を売りにしている。
七雄と近江屋の繋がりは、彼が17の頃半季奉公として僅かの間、近江屋で働かせてもらった事が始まりで、伊予とは挨拶を交わす程度には仲が良かった。

「それは分かってます。近江屋は、七雄さんが居てくれなければ、今頃潰されていましたもの」

七雄は近江屋の窮状を知るや否や、次期番頭の座を捨ててまで彼らの救済に奔走した。
貯めていた金を返済に当て、死に物狂いで店を立て直した。
河内屋時代に培った勘と人脈を生かし、古手物を掲げ、客が居なければ自ら裏店、裏長屋、武家屋敷を周り、直接訪問して品物を売った。
近江屋は大伝馬町にある。
地域の有利性を生かして商売に励み、そうして3年の月日が流れた後に、近江屋は無事に元の大店へと返り咲いた。

「なら、この店を捨てて女に走った男の事など忘れなさい」

背を向けたままの妻に話しかける。

「昔は番頭でも、今は素性の知れない男ですよ」
「でも……」
「恨みこそすれ、あなたが同情を覚える義理はないのです」
「……」
「分かりませんか。私は妬いているんですよ」

女の背を抱いて囁いた。
七雄はいつの間にか熱くなっていた昂りを伊予の腰に押し付けた。
上下に摩擦すれば、彼女の体が徐々に熱を帯びていくのを感じた。

「近江屋を救ったのは私なのに」

うなじを舐めて、そのまま背骨に沿って降下する。
指先で彼女の肌を優しく撫でて、まだ夜は終わってないのだと、愛しい妻の背に教え込む。

「あ……七雄さん」

伊予が身を捩って逃げ出そうとする。
だが七雄は更に強く伊予の体を抱き込む。

「待って、私もう……っん」
「私が何故、近江屋を助けたか分からないんですか?」

伊予の肩に軽く歯を立てる。

「河内屋の番頭の座を捨ててまで、どうして斜陽の呉服屋を救いに来たのだと?」
「ぁ、ふぁっ…ご、ごめんなさい」

七雄は、肩胛骨を舐める舌を休ませずに、手を伊予の恥部へと移動させた。
粘液を吐き出す蜜壺を焦らし、その周辺をまさぐる。

「あなたを愛していたからですよ」
「んっ……あ、や…あ…」
「あなたの為に全てを捨てたのです」



342:秘密⑨
10/11/14 05:53:20 ZcxqP0eP
伊予の閉じた足の間に自分の太ももを差し入れて、大きく開かせる。
空いた空間に誘われるように、そのまま股に指を差し込んだ。
殊更ゆっくり動かせば、それだけで伊予は軽く絶頂を迎えた。

「お嬢、亭主に叱られて喜んでいるんですか?」
「違いますっ……ぁうっ」
「どう見たって喜んでいるでしょう」

背中への愛撫は忘れずに、今度は二本の指の腹で伊予の恥丘の先を転がす。
耳の後ろを舐めて、その下の皮膚を甘噛みする。

「全く。ここまで来るのに私が一体どれだけ苦労したと…」

言いかけて、七雄は口をつぐんだ。
その先は、まだ言ってはいけない事だった。急に息を殺した七雄を不思議に思い、伊予は彼を振り向く。
振り向いた先の七雄は目を細めて静かに笑っていた。

「近江屋を立て直すのに、どれだけ苦労したかと言ったのですよ」

言うと、七雄は突然に伊予を布団へと押し付けた。
うつ伏せに抑えつけて、その背中に歯を立てる。尻たぶを掻き分けて、媚肉の割れ目に指をねじりこんだ。
伊予が小さく声をあげた。
だがその悲鳴は、あくまでも悦楽の悲鳴だ。
(……まだ言うわけにはいかない)
体の下で悶え狂う妻の姿を眺めながら、七雄は自分に言い聞かせた。
(まだ期は熟していない)

「お嬢」
「っひん! あっ……な、何…」
「いつかお嬢に大切な事を教えてあげましょう」

私が何をしたか。何を考えて生きて来たのか。
指を抜き差ししながら耳を舐めると、震えた声で伊予が聞き返して来た。

「ふ……あ…たいせつな…こと?」

七雄は微笑する。

「そうです。大切な事」
「私の…喜ぶこと?」
「はい。その時にはきっと、喜んでくれると思いますよ」

―……何故、近江屋がここまで落ちぶれたのか。
美しく真面目だった仙蔵。彼に博打を仕込んで胴元に紹介したのは誰なのか。女を宛がい、金を持たせてあの男の欲望を牛耳ったのは誰なのか。
(……アレはすぐに気に入られた)

七雄は伊予を犯しながら満足気に笑った。

(見た目も、数字を読む才も人並み外れていた男だ。丁重に扱われているに決まっている)
身なりは整っていたという仙蔵。
その姿が七雄には安易に想像出来た。当たり前だ。
彼が重宝されるのは、至極当然な事なのだ。

343:秘密⑩
10/11/14 06:01:50 ZcxqP0eP
金を盗んだ手代。病に伏した大旦那。

莫大な金があると、手代を唆(そそのか)した人物。愛人関係を表面化させ、大旦那の精神を圧迫させた人物。それらが全て同じ人物の仕業だとしたら、伊予は一体どう思うだろう。
(今はまだ早い。まだ、傷が癒えていない。教えれば、きっと発狂するだろう。だが、時が経てばいずれ伊予は私の言葉を受け入れる様になるはずだ)

寵愛し、快楽を教え、思考を洗脳していく。
そうして何もかも支配した後に、事の委細を告げれば、きっと彼女の体は淫らに喜び狂うはずなのだ。七雄は確信していた。

(全てはあなたを手に入れる為にした事なのだと、そう告白すればきっと、伊予ははしたなくも涎を垂らす)

男の深く暗い愛情を知った時、きっと伊予は恍惚となる。
自分を縛る鎖の存在を知った時、きっと彼女は喜ぶ。それが大切な人々の犠牲の上に仕掛けられた罠だとしても。
既に伊予は食べられる喜びに気付き始めている。支配される事を望むようになっている。
身も心も侵略される事に、快感を覚えていた。

(今は傷つくだけだ。だけど……)
遠くない未来に、きっとその傷口すら淫楽のはけ口となる。
だからその日まで、あまやかな秘密は秘密のままに。

「……不実な妻には、一つ趣向を凝らしたほうがいいかも知れませんね」

冷たく呟いた七雄の声に、伊予は息を止めた。七雄は素早く指を引き抜いて、伊予の体を抱え直す。
動きを封じられた伊予の体は強ばり、肩が僅かに震え始めている。

「お嬢、腕を縛ってみましょうか」

軽やかで丁寧な七雄の声はまさしく呉服屋の若旦那そのものだ。
その女のように優しい声で、七雄は淫らな言葉を臆面もなく吐く。

「亭主以外の男に心を動かした罰です。ね、軽薄な妻には、躾用の縄が必要でしょう?お嬢はそう思いませんか」

暫くの間。部屋を静寂が包んだ。
七雄は伊予の言葉を待った。
やがて、小さく頷いた妻の背を確認して、しっかりと抱きしめた。
肩に顎を乗せて頬擦りをする。

「いい子ですねお嬢。じゃあ、今から店先に降りて、『ある物』を取って来て下さい」

真っ赤に染まった妻の耳朶に息を吹き掛ける。

344:秘密⑪
10/11/14 06:05:30 ZcxqP0eP
「番頭台に、今日買付けした古手物が置かれています。その一番上の腰紐を、取って来てくれませんか?。
あなたを縛ろうと思って私が買っておいた紐です。自分がどんな紐で縛られるのか、その目で確かめて来なさい。そして私に持って来なさい。今から自分を縛り上げる紐を手に持って、ちゃんと私の前まで来て、目を見て言うのですよ。『私を縛って下さい』と」

伊予から離れて七雄は片膝を立てた。
煙草盆からキセルを取って、葉を詰める。
火を付けて、ゆっくりと吸い込んだ。

「くれぐれも下男には見つからないように」
煙を吐いて妻を見た。
布団の上で黙ってうつ向いていた伊予は、やがて一つ熱い吐息を漏らすと頼り気なく立ち上がった。
歩き出した伊予の腰のあたりから、僅かにだが、匂い立つような色香が溢れ出すのを、七雄は見た気がした。
(……半年前までは子供だった)
伊予の幼く節ばった体を愛していた。
だがそれ以上に、彼女の体を『女』として開発していくのも、倒錯的で気持ちが良かった。
(私が伊予を女にする。私だけのものだ)

「伊予」
扉に手をかけた妻の背に、七雄は優しく呼びかける。

「ちゃんと出来たら、『お仕置き』も『ご褒美』もいっぱいしてあげますからね。だから早く戻って来るのですよ」

伊予は振り向かなかった。
だが、小さく「はい」と答えた声を七雄は聞き逃さなかった。
期待で身を震わせながら階下に降りていく妻の背を、七雄は仄暗い笑みを浮かべて見送った。

345:156
10/11/14 06:24:54 ZcxqP0eP
終わり。
前作の尊でドン引きさせたかなぁと思って、今回は少し大人しめのヤンデレ男です。
変態度は変わらないんですが。
この後七雄は伊予に『理非知らず』をキメて楽しんだはず。

ちょっと予定狂ったので優人と加奈続編は少し時間置きます。また投下しに来ます!

346:名無しさん@ピンキー
10/11/14 13:24:38 RAyWYqLp
GJ!!!!えろーい!甘ーい!良い夫婦だ。

347:名無しさん@ピンキー
10/11/15 19:11:41 EP/Nee1I
>>345
伊予たんが可愛い過ぎるw
真性の淫乱ドMなのですね、エロいです

七雄は鬼畜だなぁ、続きを期待したいw

348:名無しさん@ピンキー
10/11/19 00:34:05 R1mA6efC
>>345
すげえええGJ!!
なんでこんなうまいの書けるんだ
続編全裸待機して待ってます

349:名無しさん@ピンキー
10/11/19 01:00:07 Z7pPohxI
>>345
すごいなぁ、自分にはこんなの書けない…羨ましい

350:名無しさん@ピンキー
10/11/20 21:38:47 nuktMI7E
優人と加奈の続きも待ってる

351:名無しさん@ピンキー
10/11/21 03:46:14 llA80+Cm
自分も優人と加奈待ってる


352:名無しさん@ピンキー
10/11/21 20:10:13 QF2/a+8M
キオたんも待ってる

353:名無しさん@ピンキー
10/11/26 20:52:07 P78KuSoE
出だしですが投下します。弟ヤンデレですが、最初の頃は病んでません。
途中までで申し訳ないのですが、投下しないとモチベーションが上がらなくて…。
嫌な方はスルーでお願いします。

「ただいま」
そう言うと、バイトから帰ってきた姉はそのまま部屋に入り、着替えてから風呂に行く。
大学の帰りにバイト、そして帰宅。そんな毎日が数年続いている。バイト以外で帰りが遅くなる事はなかった。


それも仕方ない事なのかもしれない。何しろ姉は不細工だ。今時、染めた事もない黒髪。
一応化粧はしているが、メガネブスで服装も大きめサイズのTシャツにGパンばかり。
昔からこんな感じで同級生にもブスと陰口を叩かれていたようだった。
反対に俺は中の上位の顔で生まれてこれたおかげで、割と人気はあったようだ。
共学の高校に入ってからは、何人か彼女もできた程度にはモテている。
こうも違うのは、俺海堂瞬と姉片桐湊の親が連れ子同士の再婚だったからだと思う。
父を早くに亡くし、片親だった母は俺が10才の頃、今の父親と再婚したのだ。当時姉は12才だった。
当時は俺と比べられては姉は不細工だとイジメられていたらしかった。
そのせいか姉は学校から帰ると、よくベッドで泣いていた。イジメに合いだしてからは俺と距離を取り出し、
中学に入る頃には家以外では、あまり会話をする事もなかった。
自分も友人に「不細工な姉さんだな」と言われるのが嫌だったので、自然な事だったと思う。
両親も「思春期だから仕方ない」で済ませてくれたし、有り難かったな。
だから、この毎日が変わる事はないと思っていた。あの日までは…




354:名無しさん@ピンキー
10/11/26 20:55:32 P78KuSoE
「あの…瞬…変じゃない?」
学校から帰って自室に戻ると、姉が部屋にやって来た。
「いきなり開けるなって…はぁ!?」
ノックもせず、いきなり部屋に入って来た姉に俺は素っ頓狂な声を上げてしまった。
「な…どうしたんだよ…それ…」
思わずどもってしまう程、姉が変わっていた。ストレートで真っ黒だった髪は巻いて茶色くなり
服も今まで見た事ないような丈の短めの可愛いワンピース姿だった。
何より一番驚いたのはメガネ姿ではなかった事だ。メガネのない彼女を見るのは何年ぶりだろう。
「その…今日…バイト先の人と食べに行くから…少しはお洒落しないと…って思って」
マジマジと見つめる俺に、居心地悪そうに視線を下にそらせ呟く。
「…」
姉のその言葉に、一瞬息を飲む。「お洒落しないと」って事は相手は男…だよな。「男出来たんだ…良かったじゃん」
「別に…食べに行こうって言われただけだし…」
俺の言葉に下を向きながら言い返す。食事に誘われただけって割に気合い入りすぎじゃん。
と、口を開こうとしたが我慢した。何となく言ってはいけない台詞まで言ってしまいそうだったのだ。
「今までの格好よりはいいじゃん」
「そっか…」
そう言って姉は部屋から出て行った。ドアが閉まるのを確認すると、俺はベッドに腰掛ける。
『ブスが髪染めても似合わない』
『スカートとかマジ無理』
イライラして、思ってもいない言葉が口から出そうになった。
胸がムカムカして、胃のあたりがモヤモヤする。なんでこんな気持ちになるのか…。
何もする気が起こらず制服を脱いでTシャツとGパンに着替えると、 そのままベッドに横になった。



355:名無しさん@ピンキー
10/11/26 20:58:05 P78KuSoE
以上です。ペースは遅いかもしれませんが、また投下する時はお願いします。
弟は今後病んでいく予定です。

356:名無しさん@ピンキー
10/11/26 23:24:02 m6UyaPUC
>>355
投下乙!
姉ちゃんが可愛くなってくのと同時に病んでくのか…?w

続き楽しみに待ってるよー

357:名無しさん@ピンキー
10/11/27 02:55:43 Qj5SqzdH
>>355

乙です!続きが気になる………w

ここじゃ不味いかな?今やってるドラマの「秘密」って奴主人公がだんだんヤンデレ化してきてちょっと萌えたw 荒れたらごめんね

358:名無しさん@ピンキー
10/11/27 21:57:16 R9KoXuiG
>>355
乙!すごい好みなシチュだなぁ
続きも楽しみにしてるw

359:名無しさん@ピンキー
10/11/28 00:47:16 9dH2zW3g
>>357
あれは佐●木さんがホラー過ぎて逆に笑えるドラマw

でも歳の差を気にして、だんだんヤンデレ化する男(おっさん)はいいかも
若い恋人の交友関係が気になって、鞄に盗聴器を…

360:名無しさん@ピンキー
10/11/28 13:59:07 NeTHmww6
>>357
「秘密」はあらすじとラストを知ってしまうと
胸糞悪すぎて見れないw
ヤンデレとしても中途半端

361:名無しさん@ピンキー
10/11/28 18:31:57 5C5nDpQn
>>355
まぁ、ヤンデレでも面食いなのは当然だよね、男だものw
可愛いけど野暮ったい女の子って大好きだから期待してますw

362:名無しさん@ピンキー
10/11/29 20:55:47 t1AbZsma
>>361
面食いとかそういう事ではない気が
少なくとも可愛くなったから好きになったって事ではないと思う
今まで自覚が無かっただけでこれがきっかけになったって感じがする
偉そうに語ったけど、作者さん違ったらごめんなさい

363:名無しさん@ピンキー
10/11/29 21:10:24 el/klPui
面食いっていうか
お姉ちゃんがお洒落してる=男の影=複雑
が、歪んだ方に行っちゃったのかもしれないじゃないか

364:名無しさん@ピンキー
10/11/29 23:17:51 YT150WN7
瞬と湊の続き投下します今回も短いですスミマセン


『あれ瞬のお姉さん?』
学校からの帰り道、友人に言われて家の方を見ると玄関から中に入って行く姉が見えた。
『へ~瞬の姉さん?結構可愛くね?』
別の友人が姉が去った後に目をやり、ニヤニヤしていた。胸がモヤモヤして俺は思ってもいない言葉を吐く。
『不細工だよ…あんなのが姉なんて最悪だよ』
『そっか?』
『そうだよ…貞子みたいだろ』
『まぁ確かに…髪も真っ黒で暗い感じだった』
俺の言葉に友人達が頷いて、そのまま別れた。
それから何週間としない内に姉は周りからブスと噂されるようになった。
『貞子みたい』の一言から、色々な話が出来上がっていったようだった。その噂を聞いていた俺は…。


目を開けると、暗い自室だった。ベッドに横になって色々考えている内に寝てしまっていたようだった。
「あの夢…昔の…」
自分でも忘れていた過去の記憶。あれがきっかけで姉は「貞子」「根暗ブス」とイジメに合うようになったのだ。
あの噂を聞いた時、自分はどんな顔気持ちだったのだろうか?それを思い出す事なく目を覚ましてしまった。
「ただいま」
玄関の方から姉の声がする。電気を点けて時計を見ると夜の10時を回っていた。
5時間も寝てたのか自分は…。てか、母さんも起こしてくれたらいいのに。
そう思いながら台所に向かうと、廊下で姉に出くわした。彼女はここ最近見た事もない笑顔で
「瞬ありがとう!この服良いって言ってもらえたよ」
そう言うと自分の部屋に戻って行った。馬鹿だな…服じゃなくて姉さんを褒めたんだよ…。
「…っ」
あんな笑顔、ここ数年見た事なかった。あの人、あんな風に笑えたんだな…。胸がジリジリする。
家で家族と話す時でも笑う時は口に手をあてて顔を隠すようにしていた。それなのにさっきは、普通に笑っていた。
「なんだよ…それ…」
廊下に座り込み、一人ごちる。アンタは他人の前で笑わなくてもいいんだよ。貞子なんだから…。

365:名無しさん@ピンキー
10/11/29 23:23:16 YT150WN7
あれから三ヶ月程経つが、姉は今もたまに俺に服や髪型について聞いてくる。
一度「何で俺に聞くの?」って言ったら「瞬…モテるし…彼女さん沢山居るし…」って答えられたが、沢山も居ないからな。
姉とは反対に俺は苛つく事が多くなった。


「瞬君…瞬君!やぁ…!あ…ん…後ろばかり嫌ぁ…」
彼女をラブホのベッドに四つん這いにさせて、後ろから腰を振る。
最近イライラする事が増えた俺は、それを解消したくてセックスをする回数が増えていた。
乱暴に服を脱がし、胸にしゃぶりつき膣に指を入れ、何度も抽挿する。女が腰を揺らしてきたら
一気に自身を挿入し、ひたすら腰を打ち付ける。女がアンアン言ってイク時に自分も達する。
「し…瞬君最近スゴい…何かあったの?」
事後に聞かれて自己嫌悪に陥った。
「ごめん…優しくしないで」
「いいの…私も気持ち良かったし…強引なのも好きかも」
そう言って彼女は疲れたのか寝入ってしまった。違う…そうじゃない…。俺がバックでやっていたのは…。
後ろから犯していた相手は…。脳内で犯していた相手は…。


『瞬!!瞬!!やぁ…止めてぇ…後ろは嫌ぁ』


睡魔に身を委ねる直前、あの人の叫び声を聞いた気がした。

366:名無しさん@ピンキー
10/11/29 23:27:13 YT150WN7
以上です。

367:名無しさん@ピンキー
10/11/29 23:37:57 ncI5WR7G
乙。
歪みだした弟くんイイ!

368:名無しさん@ピンキー
10/11/30 22:50:44 7CrB02uK
こんなスレあったのか
狂愛はここですか?
好きになるうちに相手を監禁、とか 他の誰にも見せたくない みたいな

369:名無しさん@ピンキー
10/12/01 01:16:58 j+egS/ht
>>366
GJ!!
弟の歪みっぷりに期待

>>362-363
いやまぁ、顔は好みの見た目のが良いよねって意味合いでw

>>368
ここで良いんでね?

370:名無しさん@ピンキー
10/12/03 13:09:42 REtImfD+
なんか某R18乙女ゲーに設定そっくりな気がする
主人公の名前も…
いろいろ勘ぐってしまう

371:名無しさん@ピンキー
10/12/03 13:32:35 f6vlnbpv
えっそうなの?

372:名無しさん@ピンキー
10/12/03 15:55:06 REtImfD+
ゲームの主人公の名前が片桐奏だった
全然関係ないなら作者さんには申し訳ないけどここまでソックリだと…

373:名無しさん@ピンキー
10/12/03 16:37:40 J34OsNW/
>>372申し訳ありません。作品は知っていますが似せたつもりはありませんでした
読み返してみると似てますね…名前も美奈子にしようと思ったのですが某ゲームと被るので湊にしました
ゲームはプレイする予定はありませんが、このままこちらのスレに投下するのは荒れる原因となってしまいますね
浅はかに投下してすみませんでした

374:名無しさん@ピンキー
10/12/03 16:43:01 f6vlnbpv
いや、パクリじゃないなら荒れないと思うんだ!
全くどこの作品にも似てないものってたぶんないしね!

375:名無しさん@ピンキー
10/12/03 18:15:26 yVfJEYFI
>>373
いや知ってるだけでプレイしてないならパクろうにも勝手に解離がデカくなるだろうし
パクリじゃないと言うなら別にこのまま投下しても良いでしょ
むしろ投下して下さい……

376:名無しさん@ピンキー
10/12/03 20:09:55 J34OsNW/
>>374>>375ありがとうございます
不憫な弟とか好きなもので…思いついたら一気に書いて投下してしまうもので…
なるべく書き溜めて投下して早く終われるようにします

377:名無しさん@ピンキー
10/12/05 23:07:16 Sd1mnmBs
瞬と湊の続きを投下します。
エロはありませんが弟が変態すぎるので変態が嫌な方はスルーでお願いします



「ただいま」
玄関のドアを開けて家の中に入る。靴を脱ごうとして玄関先に目をやると姉の靴があった。
今はまだ夕方だ。今日はバイトがあると言っていたから、夜まで帰って来ないはずだが…。
大した事じゃないだろうと思い、そのまま部屋に行こうとすると何か音がした。
「気のせいか…?」
音がした方に顔を向けたが特に何もなかった。勉強のしすぎで疲れているのかもしれない。
もうすぐで中間テストがあるので、最近俺は学校が終わると図書館で勉強をしていたのだ。
正直勉強なんて好きではないが、成績さえ良ければ何も言われないですむ。これ位の苦労は楽なものだ。
彼女に勉強を教えるのが面倒で家で勉強をしようと思い、真っ直ぐに帰って来たのだが、幻聴が聴こえる程疲れていたのだろうか…。
「疲れてるのかな?」
そう思い部屋に入ろうとしたら、また音がした。音というよりは、かすれた声…?声がした方を見るとそこは姉の部屋だった。
「…んっ」
「姉さん?」
また聞こえた。さっきよりも確かな声だった。もしかして体調が悪くてバイトを休んだんじゃ!?


378:名無しさん@ピンキー
10/12/05 23:10:38 Sd1mnmBs
姉の部屋に向かう途中、無意識に俺は足音を忍ばせて歩いていた。何故だかはわからない。ただ、予感がしたのだ。
気配を消すように、そっと姉の部屋の前に立つと先程よりも声がハッキリと聞こえてきた。
「…ん…ふぅ…」
かすれたような姉の艶のある声を聞いた瞬間、躰が熱くなるような感覚が全身を襲った。
気付かれないように隣の物置部屋に入り、鞄からボイスレコーダーを取り出しスイッチを入れる。
学校の授業で先生の説明を録音して聞き返すのに丁度良いと思って購入したボイスレコーダーが、こんな所で効果を発揮するとは思わなかった。
「はぁはぁ…んっ…」
録音を開始した後も姉の部屋からは押し殺したような厭らしい声が聞こえてきた。ボイスレコーダーを置いたまま、俺はそっと物置部屋を離れた。
そのまま家を出ると少し離れた公園に向かった。公園に誰も居ないのを確認しトイレに入ると、ズボンを下ろし熱を持った下半身を露出させる。
「姉さん姉さん姉さん!!」
先程の姉の声を思い出し、俺は本能のまま下半身を扱く。一人でオナニーをして感じている姉の姿を想像しながら、一気に放出した。
トイレの個室から出て、鏡を見るとそこには醜く歪んだ笑顔の自分が写っていた。


『確かに貞子みたいだな』
『ああ…暗そうだな…』
友人達の言葉を聞き、別れた彼らの背中を見ながら一人で笑っていた俺は、こんな顔をしていたのだ。


379:名無しさん@ピンキー
10/12/05 23:14:25 Sd1mnmBs
家に戻ると部屋の前で姉に出くわした。姉は少々驚いていたが、俺は何食わぬ顔で声をかける。
「あれ…姉さん早いね?バイトは休みなの?」
軽いようなトーンの声で、さも驚いた風を装うと姉は安心したような顔をした。
「うん…休みなの忘れてて早く帰ってきたの。今からお風呂入るね」
「もう?夕飯前に?」
「うん…少し汗かいちゃって」
そう言い残して風呂場に向かう姉を振り返りもせず、俺は物置部屋からボイスレコーダーを回収し自室に戻る。
「くくくっあっはっはっは!!」
部屋に戻るとベッドに顔を押し付け大声で笑った。近所迷惑だろうが笑わずにはいられなかったのだ。
馬鹿な湊姉さん…俺は全部知ってるんですよ?貴女がナニをして汗をかいたのか…その理由を…。
ひとしきり笑った後にそっと姉の部屋のドアを開ける。彼女は風呂が長いから、今の内に部屋に侵入する必要があるのだ。
ゴミ箱の中を確認すると袋に詰められたティッシュが幾つも入っていた。
ゴミ箱を漁った事が気付かれないように、そっと袋から一枚ティッシュを取り出し逃げるように姉の部屋を出て自室に戻る。
部屋に戻った俺はズボンを下ろし、己の下半身に、手に入れたばかりのティッシュを絡める。
若干湿り気を帯びたそれを巻き付けると、先程欲望を吐き出したばかりなのに、またしても下半身が誇張し出す。
固くなったそれを一心に扱き、姉がオナニーをしたであろうティッシュに欲望を吐き出し、俺は果てた。



380:名無しさん@ピンキー
10/12/05 23:16:58 Sd1mnmBs
以上です短くなってしまいスミマセン。勢いで書いてしまうので
あと弟が変態っぽいのでスレ違いでしたらスミマセン

381:名無しさん@ピンキー
10/12/07 04:55:42 YfEoXmi3
>>380

GJ!今後も気になる~♪

382:名無しさん@ピンキー
10/12/11 18:37:25 /mj7q11w
>>380
GJ!!
続きが気になる
弟が全力で変態的な行動を取るのを期待したい

383:姉さん、今夜も来たよ
10/12/12 15:20:26 it1wuNG3
実姉弟もの注意
ファンタジーでも現代でも取れるようそういう関係の描写も無し
エロシーン無

ないないづくしですが、投下の間のおつまみにでもどうぞ。
「姉さん、今夜も来たよ」でNG可。

384:姉さん、今夜も来たよ
10/12/12 15:32:41 it1wuNG3
やあ、姉さん。今夜も来たよ。調子はどうかな。
 ん、何?
 うん。
 うん。
 ―へえ?
 ふうん。姉さんはこの関係が嫌だと。
 面白いことを言うね。
 ああ、大丈夫だよ。姉さんがそうしたいなら何も言わないよ。
 ただね。現状を考えればそれは得策じゃない。
 姉さん。何故姉さんは僕と一緒にいるんだい。
 うん。
 「姉さんが家出しようとしたときに偶然僕がいたから」。
 まあ、半分正解というところ。でも、根本的なところはそこじゃないね。
 ―姉さんが一人じゃ何もできないからだろ。

 小さいころに両親が別居して、僕らは別々に育てられたね。
 姉さんは父さんに。僕は母さんに。
 母さんは厳しい人だったよ。でも、そのぶんしっかり育てられた。自活の仕方とか、商売の仕組みとか、
人との関係の作り方とか。実生活に役立つことを中心的に教えられた。もしかしたら、自分が早くから
居なくなってしまうことが見えていたのかもしれないね。
そう思っても不思議じゃないくらいあの人は聡い人だった。
 おかげで、こうして僕は自分と姉さん、二人が暮らしていけるような環境を作れている。
 ―姉さんのほうは違ったみたいだね。
 父さんに縁談を強制されそうで、それが嫌で家飛び出したんだろう?
 丁度、母さんの訃報を知らせに来た僕と一緒にね。
 でも、そのあと。僕は愕然としたよ。髪の結い方すら知らなかったんだからね。
 ほぼ無意識なんだと思うけど、当時の姉さんの口癖。覚えてるかい?
 「全部父さんがやってたから」
 前々から薄々感じてはいたけど、よほど甘やかされて育ったんだね。本当、世間知らずというか。
 怪しい話にはすぐ騙されるし、夜中に出歩こうとするし、僕がそばに居なかったらどうなってたことか。
 本当に困ったよ。
 ああ、謝らなくていいよ。仕方の無い事だし、僕自身は楽しかったよ。
 でももし僕がいなかったら。姉さん、自分がどうなってるか判るかい。
 自分で生活できないのは自分でもわかるだろう。それだけならまだいいさ。騙されて不当な借金を
背負わされたり、それを理由に強姦されたり、売り飛ばされたりするかもしれないんだよ。姉さんは
顔貌が整ってるから、そっち方面では引く手数多だろうね。
 怖い?
 何を言ってるんだい。僕と離れるってのは、そういうことだよ。そういうのを踏まえて言ってるんだよね。
 違う?「こういう関係は嫌だ」って言ったんだから、姉弟関係をやめたいんだろ。

385:姉さん、今夜も来たよ
10/12/12 15:32:56 it1wuNG3
―へえ。こっちのこと?
 それは頭になかったな。だって、いつも悦んでくれているじゃないか。
 あれだけ、濡れて、乱れて、悶えて、甘い声出しておいて。
 ほら、否定できない。それだけ赤面硬直して、肯定してるようなものじゃないか。
 ……姉弟だからおかしい、ね。根拠は? もちろん言えるだろ。
 倫理的な問題?そんなものは変動するものだよ。近親婚がまったく問題のないところもある。
父と娘が婚姻して子孫を残し、今に至ると伝えられてる神話があるくらいだ。
 遺伝? ああ、たしかに生物の生存確立が低くなっていくという統計はあるね。大丈夫、
ちゃんと避妊するよ。だって姉さんに子供ができたら、姉さんをとられてしまうだろ。
 で、僕が姉さんを抱くことがだめだ、という根拠。他には?
 姉さん自身が「嫌だから」? ハハハッ!それこそ笑い話じゃないか。

 でもね、どれだけ大変だったか判るかい。
 寝巻き一枚で歩いたり、温いからって風呂に呼び出したり、寝ているときの無防備な姿とか、
どれだけ僕が自分を抑えるのに必死だったか。
 しばらくして姉さん自身がそれを望んでいるんだと気付いたら、すとんと合点がいったけどね。 

 ああ、いいよ。もう嘘だらけの言葉はいらない。
 最初に言っただろう。「姉さんがそうしたいなら何も言わない」と。
 姉さんは僕を求めてるってことを、言葉以外でまたじっくり教えてあげるだけ。
 姉さんの弱いところを撫であげて。甘噛みして。突き上げて。掻き乱して。蕩けさせて。
 一晩、たっぷりかけて判らせてあげる。
 姉さんは僕だけの姉さんだってことを。

 愛してるよ。姉さん。

386:姉さん、今夜も来たよ
10/12/12 15:49:34 it1wuNG3
以上です。

387:名無しさん@ピンキー
10/12/12 18:48:46 Qo4c7NFI
>>383グッジョブ!知識や賢さを
姉のために(姉を囲っておくために)使っちゃう弟は病み怖い

388:名無しさん@ピンキー
10/12/12 21:16:51 Bl8F8gzc
>>386
GJ!!
年上なのにお嬢様育ちで生活能力皆無の女の子大好き

389:名無しさん@ピンキー
10/12/12 21:53:08 Qp5/US/U
姉弟祭万歳 神々GJ

390:名無しさん@ピンキー
10/12/12 21:55:55 Qp5/US/U
スマン、下げ忘れてしまった orz
近いうちに謝罪投下いたします

391:名無しさん@ピンキー
10/12/12 21:59:29 Bl8F8gzc
>>390
マジで!?
投下に期待w

392:名無しさん@ピンキー
10/12/16 01:20:57 gxDi1Z1M
>>324
キオちゃんの続き待ってます

393:名無しさん@ピンキー
10/12/24 10:11:34 /Uqi+SGI
瞬と湊を投下します。
今回もエロなしで会話も全然ないので嫌な方はスルーでお願いします。


あれからテスト期間までの10日の間、姉は最低でも3回は自慰をしていたようだった。
確証が持てるのが3回だっただけで、実際の回数は不明だったが録音した声を聴いている限り若干慣れているような気がした。
姉が男と親しく出かけるようになって三カ月は経っているので、もしかしたら以前から自慰をしていたのかもしれない。
録音した声を聴きながら、姉の自慰姿を妄想して使用済みティッシュでオナニーをするのが最高だった。



「姉さん…その後上手くいってるの?」
「え…?上手くって?」
テスト期間も終わり、部屋で寛いでいた俺の所に姉が来たので、何となく聞いてみた。
「付き合ってるんだろ?」
「付き合ってはない…けど……あ~…でも…」
ストレートに聞く俺に姉は歯切れの悪い返答をする。
「振られ…ちゃった…」
「…!?」
驚いて姉を見ると、彼女は下を向いていた。
「なんか私と居てもつまんないって言われて…」
「もう行くね…」と言い残し、そのまま姉は部屋を出て行くとバイトに出て行った。
姉の出て行ったドアを見つめながら俺は呆気に取られていた。ここ数ヶ月の彼女は楽しそうで家でも笑顔でいたのだ。
そんな彼女と居て「つまらない」などと言って姉を振った男に憎しみすら覚える。
まぁ相手の男にしてみれば、適当に親しくしてやれば、簡単に犯れる女だと思っていたのが誤算だったのだろう。
振られたのに身綺麗にしているのは姉にしては成長したな…とも思うが…。


394:名無しさん@ピンキー
10/12/24 10:16:08 /Uqi+SGI
相手の男に対する憎しみはあるが、同時に安堵している自分がいるのも可笑しい話だった。
彼女はまっさらなままなのだ。その事実が何よりの喜びだった。自分の中の姉への感情が間違った方向に向かっているのがわかる。
いつからこうなってしまったのかは解らない。多分、自分自身が姉を陥れ
回りから隔絶されるように仕向けた時には既に彼女にそういう想いを抱いていたのだろう。
姉が一人ぼっちでいるのを遠くから見ているのは嫌な情景ではなかった。
友人達が姉への陰口を話している光景も内心、喜んでいたのだ。「…」
蓋を開けてしまった感情で心がドロドロになりそうだった。興奮と歪んだ想いのバランスに下半身が熱を持ち始める。
俺は引き出しの奥から姉の使用済みティッシュを取り出すと、ズボンを脱ぎ捨ておもむろに下半身に巻き付ける。
「はぁはぁ…姉さん…姉さん!!」
パソコンで録音した姉の自慰の声を再生させながら夢中で扱いていた。


395:名無しさん@ピンキー
10/12/24 10:19:16 /Uqi+SGI
姉が男と別れてから、いつも通りの日々に戻ったが姉と俺の関係は変わっていた。
以前の姉は俺と会話をしてもあまり笑顔を見せる事はなかったが、今では笑顔を見せるようになったのだ。
振られた後も彼女は平静を装っていたが、自室でこっそり泣いている事が何度かあったので、慰めていたのだ。
傷付いた彼女に付け入るのは簡単だった。優しい言葉を掛け、姉がどれだけ綺麗になったかを語り他愛のない会話をする。
こんな日々を続けただけで、いとも簡単に姉は俺に笑顔を向けるようになったのだ。

「振った男も簡単に手なづけたつもりだったんだろうな…」
姉を振った男の事を考える。相手の男は手を出そうとする時期を見誤ったようだが、俺は決して間違えない。
湊を他の男に奪われる前に自分の物にする。無理矢理自分の物にするのではなく、
湊の方から俺を欲するように、ゆっくり彼女の心を歪ませる。彼女はまた別の男に声を掛けられたと言っていたが構わない。いじめに合っていた経験から湊はガードが固い。
次もまた振られるだろう。もし振られたら、俺がまた慰めて彼女の心に付け入るだけだ。



以上です。

396:名無しさん@ピンキー
10/12/24 20:51:59 6S54pITd
乙~
いい感じに歪んでる!
エロも期待して待ってます。

397:名無しさん@ピンキー
10/12/26 05:52:29 I1GF9czm
ここって二次創作はありやなしや

398:名無しさん@ピンキー
10/12/26 18:58:27 K5hplCtP
>>397
ありに決まってる
むしろ何故ないと思うのか?

399:名無しさん@ピンキー
10/12/26 20:18:50 nLdJ/mxC
「着信あり」

 画面に浮かぶ字を見て、凛子は眉をひそめた。携帯を握る手にじんわりと汗が滲む。
 午前2時。こんな時間に23回もかけてくる人間は一人しかいないと凛子は確信している。
 隣の部屋の住人、和である。
 彼とは幼なじみだった。親同士の仲がよかったため、生まれた時から一緒と言っても過言ではない。一度も途切れることのない長い付き合い。
 彼は凛子がいないと何もできない。
 昔から大人しい気質で口数が少なく友人もあまりない和はいつも凛子についてまわっていた。
 それは今も同じである。小中高大全て同じ学校、同じアパート。流石に就職先は違ったが連絡先を知っているのでほぼ毎日会っている。
 凛子はため息をつきながら布団から出た。
 ソファーに投げていた上着を羽織り、仕事の疲れがまだ残っていても、どうしても放っておけない。
 いつものこと。馬鹿みたいな悪循環。分かっている。
 眉間のしわを深めながら凛子は部屋をでた。

「凛子」
 イラストレーターの部屋はとても雑然としていた。
 ぼさぼさの頭、気のまわらない服。顔立ちは飛び抜けいいはずなのに凛子の心には何も響かない。

「凛子……」

 ドアをあけるなり凛子を抱きすくめ、そのままベッドの方へ倒れこむ。


申し訳ありませんが続きは後日になりそうです 

400:名無しさん@ピンキー
10/12/27 00:15:16 yVIbIG4G
>>399
相手がヤンデレって分かってて呆れても要るが
それでも彼女を続ける女の子が好きなのでGJ

401:名無しさん@ピンキー
11/01/04 11:15:04 atlPwWYT
ホッシュ
規制書き込めるかな

402:名無しさん@ピンキー
11/01/05 13:36:05 G2rXb9Ae
>>399
いいね!
続きが気になる。

403:名無しさん@ピンキー
11/01/07 11:56:42 EeY/fb6/
続き期待

404:名無しさん@ピンキー
11/01/07 21:24:14 k5vk+SyM
期待期待、ホシュ

405:名無しさん@ピンキー
11/01/09 22:34:30 mS6Xl6b5
キオちゃんの続き期待

406:名無しさん@ピンキー
11/01/13 00:24:04 XeKM0l4f
投下来ないね

407:名無しさん@ピンキー
11/01/14 06:42:23 asrKIZa3
師匠と弟子少女も続き気になる...


408:名無しさん@ピンキー
11/01/16 12:10:53 lxGjXXsj
このスレの不協和音的な雰囲気がたまりませんな

409:名無しさん@ピンキー
11/01/16 18:54:37 xxsaRSxN
ヤンデレ男と好かれてる女性の間にある断裂的な?

410:名無しさん@ピンキー
11/01/17 00:00:45 HgLtMrZn
ごめんなさい
以前言ったお仕置き編はまだ色々考えてて書けてないけど、
師匠と弟子少女を投下しにきました…
今回はエロなしなのがさらに申し訳ないのですが、
他の投下までの繋ぎにでも読んでやってください。
また5レスくらいの予定です。

嫌な方は「師匠と弟子少女」でNGお願いします

411:師匠と弟子少女1/5
11/01/17 00:05:47 HgLtMrZn
「師匠ー、見て! こっちのチューリップ咲いたよ!」
「そう、良かったね」
 春はあの子が丹精込めて育てている花が綺麗に咲く季節で、
 それを見たあの子がとても嬉しそうに笑うから、好きだ。
 ただそれは最近になってやっと落ち着いて、そう思えるようになった
 というだけで、少し前までは心配事の多い季節だったのだ。
 ―あれは、まだあの子が十歳の頃だっただろうか。
 あの子……ヴァナを引き取ってきて一年が経った春。
 進級して、クラスも変わったばかりの頃だ。


「師匠ただいまー」
「おかえり、ヴァ……」
 可愛い弟子を出迎えた笑顔が凍りついたのが、自分でもよく分かった。
「どうしたんだい、その怪我は」
「けんかしたの」
 何やら不機嫌そうに唇を尖らせ、つんとそっぽを向いて言うので
 とりあえず手を洗わせてから、居間のソファーに座らせて
 頬や手足の擦り傷を消毒してやる。
「何があったのか、言ってごらん」
 そっと、ゆっくり髪を撫でてやると、深紫の瞳がじわりと潤んだ。
「クラスの子がさ……私のこと変って言うの」
「変? 確かに阿呆なところはあるけど」
「わ、私のことってそういうことじゃないよ!」
 じゃあ何かと尋ねれば、ヴァナは零れた涙を袖で拭って僕を見上げてくる。
「お父さんやお母さんがいなくて、師匠しかいないのは変だって。
 どこの子かも分からないのに、この学校にいるのは場違いだって」
「……誰に言われたの」
「……ミナちゃんとか、サラちゃんとか」
 ヴァナの口からは、ぽつぽつと三人ほどの名前が出てきたのだが
 確かそれは、中流階級の中途半端に裕福でプライドの高い家の子供だ。
 なるほど、偏見や差別意識はありそうだ。


412:師匠と弟子少女2/3
11/01/17 00:16:07 8fOzy4/W
ああまた予測を間違えた…半分で済みました…



 出来るだけ下卑た人間に関わらせずに済むようにと
 格式高いと評判の学校に転入させたのだが
 やはり、どこにでもそんな人間はいるものだなと溜め息が出る。
「私のこと変って言うのはいいの。
 師匠にもバカだバカだっていつも言われてるから。
 でも、今日は師匠のことまでバカにされたみたいで嫌だったの……」
 ヴァナの言葉はすでに涙声で、震えていた。
「ヴァナ、泣かなくていいんだよ。僕のために有難う」
 僕も隣に座り、細い体を抱き締めてやると、
 ヴァナは僕の胸に顔を押し付けて頷く。
「でもね、僕のためでも喧嘩はいけない。
 君は女の子なんだから、傷跡でも残ったら大変だ」
「傷なんていいの! 私お嫁になんて行かないもん。ずっと、ずーっと師匠と一緒がいい」
 やだやだと頭を振るヴァナの手が、僕のシャツをぐっと掴む。
 お嫁に行かない? ずっと一緒? 言われるまでもなく、もちろんそのつもりだ。
 とはいえ君がこんなに素直で純粋に、僕に懐いてくれていることには
 情けないが口角がつり上がるのを堪えきれない。
「僕とずっと一緒にいたいの? ヴァナは僕が大好きなんだね」
「大好き! 師匠だーい好き!」
 顔を上げたヴァナは目や鼻が赤くなってはいたが満面の笑顔で、
 それは例え幼くても、僕にとっては世界で一番愛らしくて美しい。
 君の体が大人になれば、さぞかし可愛がり甲斐もあることだろう。
「師匠、私ね、明日もし先生に叱られても謝らないの」
「どうして」
「師匠を悪く言う人に謝るのは嫌!」
「そう。でも大丈夫だよ。僕が先生に叱られないように
 ちゃんとお願いしておくからね」
 僕は微笑んで、風船のように膨らんだ白い頬を人差し指でつついた。
 そう、君は何も間違っていないのだから、叱られることはない。
 ……悪いのは、何も知らないその子供達だ。

413:師匠と弟子少女3/3
11/01/17 00:26:37 8fOzy4/W

 ―花に水をやり終えたらしいヴァナが、木陰で見ていた僕に駆け寄ってくる。
「春が来ると、クラスメートとケンカしたの思い出すなー」
「どの喧嘩のこと?」
「そんなにしてないでしょ!?」
 ヴァナは、とぼける僕のことを睨んだかと思うと、
 どことなく悲しそうに目を伏せた。
「……あの子たち、まだ見つかってないんだよね」
 心ない言葉で自分を傷つけた人間を思って悲しむことが出来る、
 とても優しいヴァナを慰めるように僕は微笑み、その肩を抱く。
「それはきっと、もう見つからないよ」
 ……そんな愚かな人間が、今もこの世に存在している訳がないじゃないか。
 心中で呟いて、花を眺める彼女の髪を結ぶリボンが
 見知らぬ柄であることに気がついた僕は、眉を潜めた。

414:名無しさん@ピンキー
11/01/17 00:30:00 8fOzy4/W
以上です。
お仕置き編への繋ぎというつもりで書いたので
最後はちょっと微妙な感じになってます…

それでは失礼しました。
毎回レス数を見誤り申し訳ないです…。

415:名無しさん@ピンキー
11/01/17 00:45:10 6jZqFevg
師匠怖いよ師匠
それが良いけどw
お仕置き編待ってます

416:名無しさん@ピンキー
11/01/17 19:25:34 YAZXKcCN
GJです!!お仕置き編楽しみだ

417:名無しさん@ピンキー
11/01/17 19:32:34 WLUBK7zk
>>411
GJ!!!師匠怖すぎwwだけど好きだww
続編楽しみにしています。

418:名無しさん@ピンキー
11/01/18 17:08:29 fkgdM5lv
師匠にお仕置きされるとヴァナちゃんが壊されそうで心配や
いや楽しみだけどw

419:名無しさん@ピンキー
11/01/20 00:07:25 zUpEShRn
期待age

420:名無しさん@ピンキー
11/01/22 07:18:17 bYbAVDrP
加奈とゆうとまた見たい


421:名無しさん@ピンキー
11/01/23 00:21:57 DDDujntm
色んな作品の続き来いっ!

422:名無しさん@ピンキー
11/01/26 02:06:12 acTPXUsz
ド鬼畜で性欲強くてドSで独占欲、所有欲全開のヤンデレ男と涙目状態の女の子がみたい
女の子が儚くて華奢で脆い感じの薄幸の美少女的娘さんならなお良し

423:名無しさん@ピンキー
11/01/28 11:31:09 RRE/qL+J
表面的には明るい甘えん坊ヤンデレ男と
天然だからそれに気付かないで世話焼いたりする女の話見たい
家を教えてないのに何故か玄関の前にいて
「お腹すいたー」とか言って部屋に上がり込んで寝転ぶ男に
まあしょうがない、みたいな感じでご飯あげるみたいな
男は学校とかで常に女の横にいて周りを寄せ付けないようにしてる
女がもし違う人と遊んだりしようとしたら死に物狂いで止める
止めるというか薬盛ったり

これヤンデレ男かな

424:名無しさん@ピンキー
11/02/03 10:13:10 3dxetZAf
>>423
良い感じに狂ってると思う

425:名無しさん@ピンキー
11/02/06 08:45:23 sxFo0J+S
投下期待

426:名無しさん@ピンキー
11/02/08 20:15:36 zF1F9KJV
幼馴染みである近所の姉ちゃんが大好きで、独占欲丸出しで嫉妬深い、監視カメラ置いたりストーカーしたりのテンプレヤンデレ。だけど殴られて喜んじゃうMでめげないヤンデレ男

姉ちゃんは男の方が何してるか知っていて、鉄拳制裁したり相手しないで無視したり呆れたりしながらも、なんだかんだで弟分として面倒見てあげている……


というのを考えたが、これってヤン……デレ……? ギャグでしかない気がしてきた
力関係が女>男だし

427:名無しさん@ピンキー
11/02/08 20:49:23 QO1USDmn
>>426
あると思います
さあ早く文章化する作業へ戻るんだ

428:名無しさん@ピンキー
11/02/08 21:17:43 s6RwZqhz
>>426
それはそれで(・∀・)イイ!!


まぁ、それで男側優位なのも好きだけど
その設定でも女側が保護者っぽくてある種ド突き漫才ぽくて良いのでは?w

429:名無しさん@ピンキー
11/02/08 23:34:13 sHonMG3W
シリアスなだけがヤンデレじゃない。

ラブコメヤンデレ、あると思います。

430:名無しさん@ピンキー
11/02/09 09:00:12 F3/MgOJV
友人が独身の頃は美術館等のメインの後は、その場のノリで適当に買い物、昼食、おやつの流れだった。
友人が結婚してからは、事前にメインの後の食事買い物ルートを二人で決めて遊ぶようになった。

この前友人と遊んだ時、「これがあると、どこに居ても旦那が迎えに来てくれる。」と嬉しそうにココセコムを見せてくれた。
家から出なくていいように、ウォーキングマシンを買ってくれた。
日々の買い物も率先して行ってくれる。
ネットショッピングも旦那が休みの日に配達指定し宅配の人に会わなくていい。
自治会、近所付き合いも旦那。もうとにかく家から出なくていい。
と、幸せそうに惚気てくれた。

既婚で男友達皆無の元喪の私としか付き合いが続いてない理由に彼女は気づいてないらしい。
彼女の夫はまさしくヤンデレだが、上手く噛み合えば幸せカップルになるんだと思う。
私は二人を見ているのが好きだ。こんな話が読みたい。





431:名無しさん@ピンキー
11/02/09 16:59:43 zNQYDyJj
>430 何も事件が起こらないほのぼのヤンデレとは新しい。

432:名無しさん@ピンキー
11/02/09 19:42:31 F3/MgOJV
>>431、三次元だから事件が起こりにくいかも。
彼女がアクティブな人なら壮絶な脱出劇、離婚劇が起きたに違いない。
経済力のある軟禁系とひきこもりは二次元でも相性良さそう。
ほのぼの系ヤンデレ話はただのエロかバカップル話になりそう。

433:名無しさん@ピンキー
11/02/10 01:52:17 FKxuVHco
>>430
>>432
SSとして読みたい
ほのぼのヤンデレ話良いよ

434:名無しさん@ピンキー
11/02/11 03:22:45 0xM486JC
できたら大切なものは、宝箱に閉じ込めて、誰にも見せずに、誰にも触らせずに大事に、大事に仕舞っておきたい。
――そう思うことの、どこが異常なんだろう?

435:名無しさん@ピンキー
11/02/11 19:11:38 wyKt5Lpz
その逆で、
誰かに甚振らせて、自分以外の者に傷つけられるのを楽しんで、自分は触れもしない、
でも執着している、という男ヤンデレも美味しい。

436:名無しさん@ピンキー
11/02/12 08:40:39 CkEg2rFe
そんな>>434にオススメソング

米米クラブ Collection

437:名無しさん@ピンキー
11/02/15 00:18:25 V5LRakGA
投下待ち

438:名無しさん@ピンキー
11/02/18 00:15:38 7Q0Di1ob
過疎だ

439:名無しさん@ピンキー
11/02/18 01:17:41 QFCyu4a1
皆さん規制…とか?

440:名無しさん@ピンキー
11/02/18 03:23:30 uEA3QSHx
規制だな…自分もこの間まで規制組だった
次に規制に巻き込まれるまでにSS一本くらいは投下したい
頼むからまた来ないでくれよ~

441:名無しさん@ピンキー
11/02/18 09:26:16 QFCyu4a1
>>440
投下楽しみにしています!

442:名無しさん@ピンキー
11/02/24 00:23:48 r6etkl5h
>>440
待ってます
しかし皆規制か…

443:名無しさん@ピンキー
11/02/26 23:22:37.45 1zXRGVAN
続きが読みたいの多数…

444:名無しさん@ピンキー
11/03/01 13:46:52.65 AZuo6M1c
もうすぐ春ですね
ちょっとヤンデレてみませんか

続き物多いだけに規制が恨めしい…

445:名無しさん@ピンキー
11/03/02 19:41:18.42 D+vooxnd
好きな女の子にヤンデレたい

446:名無しさん@ピンキー
11/03/03 00:44:18.51 8FvvjzcM
やめておきな

447:名無しさん@ピンキー
11/03/03 19:20:16.79 3z0zx8l9
>>446
でもこのスレはそういうスレなのさ

448:名無しさん@ピンキー
11/03/03 21:31:13.62 ePZToOLj
やったー規制食らう前に出来たぞッ

注意事項
・格闘漫画「エアマスター」のエロパロ
・盛大に原作のネタバレあり
・NGするなら名前欄で「ジュリマキ」

内容解説
・相川摩季…戦う男前系女子高生、超ツンデレ
・坂本ジュリエッタ…イケメン変態紳士、どうしようもねえドMヤンデレ
・上記二人によるバイオレンスなレイプ
・ハッピーEDなので安心して欲しい

それでは、神が現れるまでのおつまみのようなものとしてお楽しみ下さい

449:ジュリマキ
11/03/03 21:33:33.50 ePZToOLj
「死ぃ…ねぇっ!」

顔を真っ赤にした少女が怒りに満ちた怒声を搾り出す。
力のこもった肘打ちが側頭部に入り、こめかみから脳内にかけて鋭い衝撃が走る。
決して軽い一撃ではない。普通の人間なら一発で昏倒する威力を備えている。自分だから耐えられるのだ。
そんな一撃も、大量に分泌された脳内麻薬で完全にハイになっている頭には、むしろ心地良かった。

なぜこんなにハイなのかというと、文字通り涙と鼻水を垂らすほど恋焦がれた女が、気がつくと据え膳のごとくベッドの中で添い寝をしてくれていたからだ。
なぜ添い寝されていたのかというと、彼女がストリートファイトをしている最中に乱入し、相手(フカミチとかいう男だ)を日本から排除しようとしたところ、彼女に蹴られまくって気を失ったからだ。
そして、なぜその彼女に肘打ちを食らっているかというと、据え膳を遠慮なく堪能するべく、彼女の寝間着を全力で引きちぎったからだ。

***

坂本ジュリエッタという男の中には、“ジェニー”という理想の女性がいる。
自分の全てを受け入れ、柔らかな胸に閉じ込め、どうしようもない飢えを癒してくれる、そんな素敵な女性だ。
彼女は子供の頃、家の壁に貼られていたポスターの中で微笑んでいた人で、ジュリエッタの初恋である。
ジュリエッタにとって“ジェニー”とは、とてもとてもとても特別な存在だった。

そんなジュリエッタの27年の人生の中で、運命の相手と思える人は現れなかった。
というのも、ジュリエッタには理想の高さに加え、ある特殊な癖があったため、他者と深い関係を築くことすら困難だった。
その特殊な癖とは、「ふとした拍子に相手を蹴り飛ばしてしまう」ことだった。
それがどんなスイッチなのか、自分でもよく解らない。
とにかくそのスイッチに触れられると、気がついたら相手が文字通り吹っ飛んでいるのである。
191センチという無駄に大柄な体は、人間を30メートル蹴り飛ばす化け物じみた危険性を内包していた。
これが意図せずして炸裂するものだから、誰かを愛したい思いとは裏腹に、人間関係はすっかりガタガタである。
しかし世の中モノ好きはいるもので、ジュリエッタの家にはいつの間にか3人の美女が居着いていた。
ジュリエッタも肉体的には健康な男なので、彼女たちを受け入れはしたが、しかし何度ベッドを共にしようとも、飢餓感が満たされることはなかった。
このどうしようもない孤独と飢えを満たせるのは、ジェニーだけなのだ。

そんなジュリエッタの心に風穴を開けたのが、一人の少女だった。
彼女―相川摩季(マキ)というその少女は、“エアマスター”という異名の通り、空気を支配するかのごとく空を飛んで戦うストリートファイターだ。
そしてジュリエッタは、ストリートファイトが横行する夜の街で一目置かれる、いわゆるボス的な存在だった。
とは言っても、気の赴くままに誰かを蹴り飛ばし続けて、気がついたらボスとして畏れられていたという、そんな成り行きで築かれた地位ではあったが。
夜の街に彗星のごとく現れ、次々とストリートファイターを撃破する女子高生の噂は瞬く間に広まり、すぐジュリエッタの耳にも入った。
ストリートで自由自在に暴れ回る彼女が、ストリートのボスであるジュリエッタと出会うのは自然な流れだった。

燃えるような赤い髪に、日本人離れした長身。夜の都会の雑踏の中でも一際目立つマキを一目見た瞬間、ピンとくるものがあった。
もしや彼女は、ジュリエッタが長年求め続けた、“ジェニー”なのではないか―そんな予感がしたのだ。
しかし、彼女が本当に“ジェニー”なのか、その時はまだ確信が持てなかった。
彼女は記憶の中のジェニーとは似ても似つかない。
金髪ではないし、綺麗なドレスを纏っているわけでもない。でも耳の形は綺麗だ。それに可愛い。
野生の虎を思わせる輝きを持つ瞳からは、ナイフのように鋭い視線をぶつけてくる。
けれどその視線は決して不快ではなく、むしろ自分でも知らない隠れた性感のスイッチを押されているような、そんなゾクゾクする魅力があった。

そしてマキと一戦交えたジュリエッタは、ファイターとしても男としても―見事にやられてしまったのである。

450:ジュリマキ
11/03/03 21:34:42.70 ePZToOLj

***

重い肘打ちが側頭部に連続で入ったが、体勢は微塵も揺らがない。
体の節々が悲鳴を上げ、腕は完全に折れているが、そんなものはこれからヤることを思えば些細な問題だ。
折れた腕でマキの太股を撫で上げる。吸いつくような肌触りがたまらない。

「愛してるぞ…」

狂おしいほどの熱い思いを込めて囁きながら、焦りと恐怖に満ちたマキの顔にキスの雨を降らせる。
唇をついばんで軽く吸い上げると、さすがに彼女も激しく動揺して髪を引っつかんで引き剥がそうとする。
そんなささやかな抵抗も、とても可愛らしい。
喉の奥から漏れるくぐもった声を聞くと、ますます体が熱くなった。

歯の隙間に舌を滑り込ませ、マキの舌を絡めとる。
組み敷いた体がびくりと硬直し、髪を引っ張る力が急激に弱まった。
彼女は必死に首を振ってディープキスから逃れるが、すぐ追いついて再び唇に吸いつき、舌をねじ込む。

「んーっ…!」

逃げ回る舌を捕まえて優しく弄ぶと、硬直していた彼女の体が再び暴れ始める。
頭を引き剥がすのは諦めたのか、髪を引っ張っていた彼女の手は肘打ちの猛反撃を再開した。
それに加えて、鍛え上げられた太股による殴打が脇腹に幾度も打ち込まれた。
内臓が潰れる感触はあったが、キスによる高揚感のおかげでどこか遠い所の出来事のように感じられる。
肘打ちも膝蹴りも顔面蹴りも関節技も、彼女に振るわれる暴力ならばいくらでも大歓迎だ。それによって体が壊されても一向に構わない。
マキの手にかかり、視界をマキでいっぱいにしながら死ぬ自分は、世界一の幸せ者であると確信する。

口内をすっかり味わい尽くすと、上体を起こして唇を開放してやる。
マキはすっかり息が上がって、胸を大きく上下させていた。
唾液でべったり濡れた唇と、潤んだ切れ長の目がなんとも扇情的で、もはや自分を誘っているようにしか見えない。
ジュリエッタは身に着けていた衣服を全て破り捨て、再びマキに覆い被さった。
臨戦状態に入っているジュリエッタの分身を直視し、顔を引き攣らせたマキが必死に応戦する。
頬に飛んできた左フックを甘んじて受け入れながら、火照った体を彼女の滑らかな肌とぴったり密着させ、健康的な色の首筋に吸いつく。

「んっ…」

しなやかな体がきゅんと縮こまり、こめかみに入る肘打ちの威力が格段に下がった。
首筋に自分の印を付けるたびに、マキは甘い悲鳴を抑えながら必死に抵抗するが、ストリートファイトで猛威を振るっていた力は目に見えて失われていた。

唇を少しずつ下へずらしていき、高校生にしては豊満な乳房の柔らかさを存分に堪能していく。
先程まで太股を撫でていた手で乳房を優しく包み込み、やんわりと揉みしだく。
マキが小さく息を詰まらせるのが聞こえた。
ぴんと尖った頂点のそれを指で軽く挟み込むと、よりはっきりとした小さな悲鳴が上がる。
そして、濃い桃色に色づいたもう片方を唇に含んだ瞬間―

「ひあっ」

マキの体が跳ねた。
敏感な反応を示す彼女を体重で押さえつけながら、容赦なく吸い上げて舌で刺激してやる。
乳房を弄んでいた手は肋骨のラインをなぞり、腰のくびれを撫でつつ、少しずつ下へ移動させていく。
本当はもう少し優しくゆっくり可愛がってやりたいが、今までかなり我慢してきたので、正直こちらもちょっと余裕がない。

股間の茂みをかき分ける手に気づいたマキが身を捩るが、もう遅い。
わずかに襞が露出した割れ目を撫でると、彼女は一際高い声を上げた。
ソコに触れた指から、ぬるりと潤った感触が伝わる。恋愛には鈍いが、感度は抜群だ。
彼女の体がしっかり愛撫に反応していることが分かり、下半身の熱がみるみる高まっていく。
昂った熱を持て余し、彼女の太股に己のモノを擦りつけながら、彼女の秘められた場所を指でまさぐった。

「やああっ!…そこっ…さ、わる、なあぁっ…!」

451:ジュリマキ
11/03/03 21:36:41.45 ePZToOLj

女の敏感な場所に指を軽く押し当てたとたんに、可愛らし過ぎる反応が返ってきた。
優しく円を描くように動かすと、脇腹を蹴っていた太股がびくびく震え、腰が浮き上がる。
もはや肘鉄を放つ余裕はなくなったらしい。
口で乳房を愛撫するジュリエッタを引き剥がそうとする手も、すっかり力が弱っていた。
十分に濡れているし、これならもう繋がっても大丈夫そうだが、念には念を入れて、できれば二,三度イかせてからにしたい。
前は急ぐあまり、軽く一回イかせただけで進もうとして、反撃の余裕を与えてしまった。
今回は抵抗する気力も完全に削り取っておかねばならない。

実のところ、ジュリエッタがマキを犯そうとするのはこれが初めてではない。
一度目は、彼女の蹴りによってハートをブチ抜かれた日。もう彼女しかいないと思った。
キスで弱らせたところを自宅に連れ込んでコトに及ぼうとしたが、顔面を蹴られて逃げられた。
二度目は彼女の風呂上りで、全裸の彼女を見た途端に辛抱たまらなくなって押し倒した。
その時は抵抗を受けつつも本番手前まで進められたが、スーパーMAX状態の男根を膝で破壊されて意識が飛んだ。
こういうわけで、三度目の正直と言おうか、今回ばかりは何としても思いを遂げたかった。

「ん、ふっ…んん…!!」

敏感な突起を指でこね回しているうちに、マキはあっさり一度目の絶頂を迎えた。
快感に顔を歪め、激しく体を痙攣させながらも、唇を噛み締めて声だけは押し殺している様のなんと可愛らしいことか。
切なげな表情をじっくりと観察しつつ、彼女の痙攣が収まっていくのに合わせ、指の動きを少しずつ緩めていく。
もう今すぐにでも下半身で疼く熱の塊をねじ込みたくなってしまうが、ぐっとこらえる。
男を知らない体を慣らすため、突起を嬲っていた指をぬめる花弁の中に滑り込ませた。

「あっ、やぁっ!」
「ごめんな、いきなりで…すぐ良くなるから、ちょっと我慢してくれ」
「このっ…くたばれっ!」

さすがに絶頂の余韻どころではなくなったようだ。
マキはわずかに気力を取り戻したようで、今までより必死な形相で肘打ちと蹴りを再開した。
指で中を探るたびに強烈な打撃が体のあちこちにぶち込まれるが、気にせず彼女のあちこちにしゃぶりつく。
ストリートファイトで鍛えられているせいなのか、マキの中はかなりきつく、挿し込んだ指を押し潰さんばかりに締め上げた。
中はくちゅくちゅと音がたつほどに潤っていて、ジュリエッタをたまらなく興奮させる。

「ひぁっ!」

壁の中に潜む“泣き所”を探り当てたとたんに、罵声が甲高い嬌声へ変わった。

「ん、ここか?」
「ちが…あぅっ!ん、んんっ」

口で否定してはいても、中は“そこ”を擦り上げるたびにひくひくと蠢いて、実に正直な反応を返してくれる。
指の動きで生み出される快感に、彼女は顔を歪めて耐える。
それがなんとも健気で、もうとことん可愛がってやりたくなった。
少しずつ指を増やし、色んな角度や動きで彼女の中で眠る快楽を呼び覚ましていく。

「ん、んぅ、んんーっ…!」

一度イって感覚が鋭くなっているのか、それほど時間も経たないうちにマキは泣きそうな顔で再びイった。
しかし声を我慢できているところを見ると、まだ心は折れていないようだ。
いったん指を引き抜き、絡み付いた彼女の蜜を舌で味わう。
それは今までに味わったことのない、舌を通して脳神経を焼かれそうな、甘美でいて官能的な味だった。

―マキの蜜をもっと味わいたい。
ぼんやりと考えながら、ジュリエッタは脱力したマキの太股を持ち上げる。
今までジュリエッタの体を蹴り続けていた脚は、さしたる抵抗もなく開いた。

「やああぁっ!」

452:ジュリマキ
11/03/03 21:37:58.95 ePZToOLj

気がつくと、彼女のぬらりと艶を帯びたソコに誘われるようにして顔を突っ込んでいた。
女性器を舐められるのは初めてらしく(当然か)、マキの反応は今までで一番大きかった。
顔面を蹴ろうと動いた太股を片腕で封じ、もう片方の足に頭部や肩を蹴られつつも、勃ち上がって顔を出した小さな突起に吸いつく。

「やあっ!そこっ…やめてえぇっ!」

悲痛な涙声を無視し、彼女の中を溶かすべく、突起を軽く吸ったり舌で転がしたりと刺激を与えていく。
頃合いを見て、先ほどジュリエッタの指を咥え込んでいた膣に舌を挿し込み、シーツを濡らすほどに溢れた蜜をすする。
甘酸っぱい味が強烈な快感となり、脳天から背骨にかけて駆け巡った。

「やぁ、あ、あぅっ、く…」

突起を指でこね回し、絶えることなく湧き出る愛液を舌と唇で吸い取るたびに、マキは上ずった嬌声を途切れ途切れに漏らす。
彼女の心が折れかけている証拠だ。
しかし今は彼女を屈服させることよりも、彼女の味を脳に刻み込むことで頭がいっぱいだった。

「ふぁ、んぅ、んっ、んんーっ…!」

マキが何度か続けてイったことにも構わず、ジュリエッタは彼女の秘所を指と舌で味わい続けた。


「も…や、め…」

マキの味をたっぷり堪能したジュリエッタは、息も絶え絶えのマキを優しく撫でた。

「…ごめんな、先に謝っとく。手加減できなかったら、ごめんな」

心から謝罪しつつも、はちきれそうなほど硬くそそり立ったモノを、彼女の入り口へ押し付けることはもはや止められなかった。
体内に侵入しようとする異物を感じてか、マキは脱力しきった体で弱々しくジュリエッタを突っぱねる。

「や、め…」
「キツいだろうなあ…初めてだもんなあ…。痛かったら殴っていいからな、止められないけど」
「…死ねっ!」

渾身の右ストレートがジュリエッタの顔面を捉えた。
マキのくびれた腰をわし掴み、体がグラつくのを堪えきると、彼女の体に覆い被さって腰を確実に推し進めていく。
鼻先からぽたりと水滴が流れ落ち、彼女の頬に赤い染みを作った。
赤はマキの肌にとても映える。
彼女は顔を強ばらせてそれを拭いとるが、かえって広がるだけだ。それに、赤い雫がポタポタと続けて落ちて行く。
愛しい女が自分の血でみるみる染まっていく様は、まるで彼女を自分の色で染めているようで、たまらなく嬉しい。

先端が中にめり込むと、マキが呻き声を漏らし、ジュリエッタは先端からダイレクトに伝わる強烈な快感に息を呑んだ。

―ああ、これがマキの中か…!

十分に濡れた彼女の中は、ジュリエッタと同じくらい熱かった。
指で十分広げたはずなのに、奥へ進めば進むほど拒絶するかのようにきつく締まり、少し動いただけで我慢しっぱなしだった分身が暴発しそうになる。
なるべく長く快感を味わっていたいのに、もう限界寸前まで高まってしまった。

「ああ、マキ…!お前の中、イイなあ…!」
「う、るせっ…おら、さっさと、抜けっ!『安心』、やっただろ…!」

顔を痛みに歪めながらも、マキは気丈に吐き捨てる。

453:ジュリマキ
11/03/03 21:39:01.42 ePZToOLj

彼女の言う『安心』とは、彼女の貞操―つまり処女のことである。
ジュリエッタは『安心』が死ぬほど欲しかった。
彼女の初めての男となることが、彼女の中で自分という存在を確固たるものにできる手段だと考えていた。
その強さ故か、彼女は男女問わず他者を惹きつける、不思議な魅力を持っていた。
彼女の周囲には彼女を色んな形で慕う者たちが集い、中には恋愛対象として意識する者もいた。
どこの馬の骨とも知れない輩に奪われる前にモノにしてしまえば、彼女の“特別”になれると思ったのだ。

確かにこれで、マキの初めての男はこの坂本ジュリエッタということになる。マキの“特別”という地位は手に入れた。
しかし考えてみて欲しい。
例えば、砂漠のど真ん中で、カラカラの喉に冷たい水を一口流し込んだだけで、人間は満足できるだろうか?
愛しさのあまり殺意すら抱いたほど惚れ込んだ女と、こうしてキスをして、体の隅々まで味わい、一つになって―
―男として、止められるだろうか?

「甘いな…甘いぞ…ここまで来てっ…“最後”まで行かずにいられるかっ…!」
「ぐあっ!」

根本まで一気に貫いた。マキがはっきりと苦痛の悲鳴を上げるが、今はそれも情欲の燃料にしかならない。
本能に突き動かされるままマキの中を往復する。
彼女が苦しまないように、すぐ終わってしまわないようになるべく優しく腰を動かすが、それでもやっぱり早々に限界が来てしまった。

「はぁっ、はぁっ…ぁ…!」

抗いようのない快楽の波が全身を襲う。背筋がゾクゾク震え上がり、頭の中が火花で埋め尽くされた。
今まで溜め込んできた欲望が堰を切って溢れ出し、大量にマキの中に注ぎ込まれる。
抗議の声を上げるマキの体を抱き竦め、あまりにも素晴らしい絶頂によって飛びそうになる意識を必死に繋ぎ止めた。
射精で失神しそうになるのは、生まれて初めてだった。

全てを吐き出し終え、マキの体にどっかり全身を預けて心地良い脱力感に浸る。
すると、マキが怒りに任せてジュリエッタの脇腹を殴った。
肋骨が軋む音が聞こえた気がするが、頭がぼんやりしてあんまり気にならない。

「このバカ!さっさとどけっ」

マキはそう言うが、正直一回だけでは到底満足できなかった。
それに、まだマキのすべてを見ていない。
指でイく顔も見られたし、舌と指で攻められて泣きそうな顔も脳にしっかり刻み込んだ。
となると、ジュリエッタのモノでイく顔ももちろん見たい。

中に入ったままのジュリエッタが復活しつつあるのを感じたらしく、マキの顔がさっと赤く染まった。
バキバキの両腕に力を入れ、わずかに上体を起こし、真上から愛しい女を見下ろす。

「やっぱりなあ…ちゃんと俺のでイってもらわないとなあ…」
「そ、そんなの無理…くっ」

腰をゆっくり動かしてみる。先ほど注ぎ込んだ精液のおかげで、滑りは良好だ。
指で探り当てたマキの弱点を、今度は自分のモノで擦り上げる。
その間、拳や肘打ちを絶え間なく顔面に受け、上半身には幾度も蹴りがぶち込まれた。
しかし皮肉にも、その動きによってマキの中は激しく収縮を繰り返し、ジュリエッタに新たな刺激を与えてしまう。
あまりに具合が良いものだから、思わず腰を強く打ちつけてしまった。

「ああ…マキっ…マキぃっ…!」
「う、あっ、やぁっ、んっ…」

マキの声が、少しずつ苦痛ではない別の色を帯びていく。同時に、接合部からいやらしい水音が鮮明に聞こえるようになってきた。
じわじわと侵食しつつある快楽の兆しに抗おうというのか、ジュリエッタの体を蹴る力が一層強くなる。
そのうちの一撃がみぞおち近くに命中し、肋骨が数本折れる感触と共に喉の奥から生暖かい液体が逆流した。

「あ…」

454:ジュリマキ
11/03/03 21:40:23.34 ePZToOLj

マキの大きな胸元が赤く彩られた。
日に焼けていない白い肌に飛び散ったそれは、まるでバラの花弁のようだった。
激しく咳き込みながら、ジュリエッタは顔面蒼白のマキに微笑みかける。

「綺麗だぞ、マキ…とても、とても綺麗だ…」

血に塗れた唇でマキの唇に吸いつき、彼女の口内に舌で唾液と共に己の熱い血を送り込む。
ジュリエッタの色に染まった乳房を揉みしだきながら、様々な角度で当たるように腰を動かし、敏感な箇所を幾度も攻め立てた。
マキは突き上げるたびに上ずった呻きを喉から漏らしながらも、己の手足を振るってジュリエッタが与える快楽を拒絶し続けた。
数え切れないほど蹴りを受けた体はとっくに骨も関節もイカれて、精神力だけで体を支えている状態だったが、まったく辛くはなかった。
むしろ、これ以上ないというくらいに最高だ。
この数々の傷がマキから与えられているものであるという事実が、痛みをまったく別のものに変化させていた。
攻撃を受けるたびに体中の血管が激しく脈打ち、彼女と繋がった分身がびくびく跳ねる。
マキが殴れば殴るほどジュリエッタが元気になるという、彼女にとっては最悪な悪循環が出来上がっていた。

やがて、マキが限界に近付きつつあるのか、断続的にジュリエッタをきゅっと締め上げるような動きを見せ始める。
接合部はすでに、ジュリエッタが動くたびに二人の色が混ざり合った蜜が溢れ、シーツを淡い赤に染め上げていた。
何かから逃れようとするかのように、マキが首を左右に振ってうわ言を漏らし始める。

「もっ…ヤダっ…ヤダぁっ…」
「いいぞ、マキ…全部っ、見せてくれ…ちゃんと、見ててやるからなっ…!」

彼女の赤い髪を労るように撫でながら、再びこみ上げてきた絶頂に向けて、より深く奥を突くように腰を打ち付ける。
もはやマキの目は焦点を失い、切れ長の目の際からは雫が滲み出し、月明かりを受けてきらきらと光っていた。
それを舌で舐めとりながら、ジュリエッタはさらに激しく、強く彼女を攻め続ける。
ジュリエッタを殴り続けていた腕は、いつしかジュリエッタを求めるように首に回されていた。
たとえそれが、彼女にとっては苦しみからの逃避に過ぎないとしても、ジュリエッタにとっては歓喜の瞬間だった。

「やあっ…うぁっ、あ、あ、ああ…っ!」
「マキ、マキ、まっ…、きぃっ…!」

甘い嬌声と共に、マキの体が弓なりにしなる。
両足はびくびく痙攣しながらジュリエッタの腰に絡みつき、ジュリエッタ自身を深く咥え込んだ膣が、食いちぎらんばかりにきつく締め上げる。
愛しい女が己のモノによって絶頂に震える瞬間を網膜にしっかり焼き付けながら、ジュリエッタも二度目の絶頂を迎えた。
力尽きて意識を手放すマキの奥深くに、熱い想いの全てを最後の一滴まで注ぎ込む。
すべてを出し切り、全身から力が抜けていくさなか、胸の奥が今までに味わったことのない温かさに包まれるのが分かった。

「…最高だ…」

ジュリエッタは、ようやく満たされた。

***

しばらくして、ベッドの中で繋がったまま、意識を取り戻したマキがぽつりと呟いた。

「バカ」
「うん」
「変態」
「うん」
「ケダモノ」
「うん」
「…死ね」
「腹上死か…マキの上で…いいなあ、それ」
「いや、やっぱダメだ」

ジュリエッタは思わず笑ってしまった。

455:ジュリマキ
11/03/03 21:41:27.98 ePZToOLj

「愛してるぞ、マキ」
「バカ」
「愛してるぞ」

マキは頬をぽっと赤く染め、むっつりと押し黙る。
それでも構わず、ジュリエッタは繰り返し耳元で愛を囁き続けた。
やがて根負けしたのか、マキはそっぽを向いたまま、小さく漏らす。

「…あたしも、す…好き」

それを聞いた瞬間、マキの中で大人しくしていたジュリエッタの分身が―活力を取り戻し始めた。
マキもそれを感じ取ったらしく、赤い頬を引き攣らせた。

「ちょっ、まっ…」
「マキっ!もう一回だけ…いや、できれば二、三回っ…」
「やっぱり死ねっ!」

逃げようとするマキの腰を抱え込むジュリエッタ。
その顔面に、怒りの鉄拳が炸裂した。



明け方、坂本ジュリエッタは全身複雑骨折で、満面の笑みを浮かべながら病院に運ばれた。
病院のベッドで迎える心地良いまどろみの中、ジュリエッタはマキの面影を持つ少女の夢を見た。
なんとなくだが、彼女とは近いうちに会えそうな、そんな予感がした朝だった。

END

456:名無しさん@ピンキー
11/03/03 21:45:09.65 ePZToOLj
以上です。
本スレとこちらとどちらにしようか迷ったんですが、
自分的にはヤンデレネタとして書いたので、こちらに投下させて頂きました。
お楽しみ頂ければ幸いです。

ちなみに坂本ジュリエッタが自分のヤンデレ入門でした…
今ではヤンデレ男にしか萌えなくなっちまったぜ!

457:名無しさん@ピンキー
11/03/03 22:32:29.34 oJFhokMQ
>>456
GJ!
原作知らんが萌えた
ちょっと明日漫喫行ってくる

458:名無しさん@ピンキー
11/03/04 00:47:06.00 hYPs2lUX
>>457
恐縮です!
絵にかなり癖がありますが、キャラが魅力的なのでぜひ!
坂本さんは三巻の終わりごろから出ますので、どうぞよろしく

459:名無しさん@ピンキー
11/03/04 23:18:21.39 GR2ZgQl+
こんなところでジュリマキが見れるとは…!GJ!!



460:名無しさん@ピンキー
11/03/06 17:15:52.77 7JiV8+kS
うわあ~~~GJGJGJ!!
この二人大好きなんだ!!
まさかエアマスのSSが見れるとは思わなかった・・・!!すごく嬉しい!

というか半端ない描写力と再現率・・まんまあの二人だな。
原作、絵が・・・っていう人はアニメから入るのがおすすめ。
自分はジュリエッタほど幸せなendを迎えたヤンデレは知らん。
ジュリエッタ最高に格好いい。マキちゃん死ぬほどかわいい。

461:名無しさん@ピンキー
11/03/07 00:24:27.34 YDxk6yZ7
久しぶりに>>248-252読んだら悶えたww
クラシス兄ちゃんヤンデレ過ぎるww

462:名無しさん@ピンキー
11/03/07 00:29:28.66 YDxk6yZ7
>>456 超GJ!!
素晴らしい文才!原作知らないけど惹きこまれた。
ほかの作品ぜひぜひ!!
みんな文章力高すぎ。
久しぶりに>>248-252読んだら悶えたww
クラシス兄ちゃんヤンデレ過ぎるww

463:名無しさん@ピンキー
11/03/07 17:22:29.01 ThgBBtaX
続きを待ってる作品が多い……

464:456
11/03/07 18:35:39.49 qP4vixAF
おお、エアマス知ってる人がいて嬉しいなあ!
お褒めの言葉、皆さんありがとうございます!
坂本さんは人間としてはアレなんだけど、愛の深さはガチなんだよね
この人がマキちゃんに吐く台詞は熱い名言のオンパレードで心が震える
興味を持たれた方はぜひ、彼の恋の結末を見届けてあげて下さい

では、神様の降臨を待ちながら自家発電に戻ります

465:名無しさん@ピンキー
11/03/17 05:11:08.55 uHB6hAHr
皆様無事かな?
また投下や雑談で賑わいますように

466:名無しさん@ピンキー
11/03/18 07:06:39.88 VZo9goFk
なんとか生きてるぜ
東北もそうだけど、関東圏の人たちも停電とかで大変そうだね
今は一日も早く復興することを祈るばかり…

467:名無しさん@ピンキー
11/03/20 21:21:05.34 LZnW1hqx
キオたんと弟子の女の子の続き待ってる

468:名無しさん@ピンキー
11/03/29 22:40:43.76 liTDWOIB
投下期待

469:名無しさん@ピンキー
11/03/31 20:19:01.42 Zv4IJLDp
ところでヤンデレ男に犯される可哀想な女性はどんな人が良い?
個人的には儚げだけど芯は強いとか、エロい事には抵抗感を持ってたりすると最高なんだが
寝所で玩具みたいに扱われて犯されてガチ泣きしたりしてると興奮する

470:名無しさん@ピンキー
11/03/31 22:13:23.38 AJsZ8K6j
芯が強い禿同!あと内気で健気な子や、対局で前向きで芯が強く正義感とかある子が可哀想な感じになるの萌える。
そんな子が墜ちる瞬間たまらんw個人的にヤンデレの性格は内気な子なら表向き明るい策士タイプで、芯が強い子なら内向的で感情が一途過ぎて歪む様なのが好きだなー。

471:名無しさん@ピンキー
11/03/31 23:11:11.12 iO1S1Amy
やっぱりすぐには屈しない芯の強さは重要!
個人的には、他に片思いでしてる人がいたんだけどヤンデレ男に犯されて
ストックホルム症候群みたいに段々ヤンデレ男に絆されてしまうNTRっぽいのも好き

472:名無しさん@ピンキー
11/04/01 13:50:37.53 ALBec79m
>>471とはうまい酒が呑めそうだ

473:名無しさん@ピンキー
11/04/01 23:59:21.26 m/t5KB/A
やっぱり堕ちるまでじっくり楽しみたいよな
ヤンデレ男に犯されてもすぐに諦めずに、必死に抵抗したり泣いたりして欲しい

474:名無しさん@ピンキー
11/04/03 17:51:16.24 IFbHdLuD
スレッド一覧で別スレクリックするはずが
偶然間違えてこのスレにたどり着いたんだが
こんなところでジュリマキ見れるなんて望外の喜び>>456乙!!

今構想してるのが
女上司に初恋してしまったモテ男新入社員が
思わせぶりな女上司の態度にオレいけるよな!と期待していたら
実は女上司の妹に好かれていて、妹を付き合ってくれない?と言われ
妹のためなら何でもできるっていうシスコン女上司にヤンデレて
関係を無理矢理強要→写真を撮られて妹にばらされたくないですよね?で
妹とのさわやか交際を日々事細かに報告という名の名目で女上司を犯し続け
勿論避妊はせず、子供出来たら産んでくださいよ、認知はしないけどと
心の中ではめっちゃ生んで欲しいと思いながら犯し続け
無限ループに陥るっていうのはこのスレ向きだろうか…

475:名無しさん@ピンキー
11/04/03 18:22:01.95 gSLUhnZ2
>>474
恐ろしいほどヤンデレ男じゃないか!

476:名無しさん@ピンキー
11/04/03 22:00:15.56 zKGezXOo
>>474
さあ、早くその構想を作品化する作業に入るんだ

477:名無しさん@ピンキー
11/04/03 22:13:29.90 /PUAmFb3
>>474 何故かレンホウ思いだした
「私にこだわる理由はなにがあるんでしょうか。妹(二番目)じゃだめなんだしょうか」
貴方(姉)じゃなきゃ意味がない。二位じゃ意味がないんだあっ
姉は世界一いいいい

しかし妹は不憫な子

478:名無しさん@ピンキー
11/04/03 23:07:35.96 IFbHdLuD
あ、よかったこのスレ向きだったか
他のスレだとなんか違うような気がして
ここが一番近いのかなとおもって聞いてみてよかった。
頑張ってみるが、期待はしないでいてくれw

>>477
レンホウ気になったのでKwsk

479:名無しさん@ピンキー
11/04/04 00:42:46.91 0tCfm+tT
>>478
事業仕分けの蓮舫
全然関係ないうえに原型もなくなってたな
変なテンションだった、すまない。

480: 忍法帖【Lv=2,xxxP】
11/04/04 15:18:12.65 nzCPW7ph
俺も読みたい
しかし完全に話の出汁な妹哀れw
まぁ、こういうキャラが出るとより一層男のヤンデレっぷりが際立ちそうだが

481:名無しさん@ピンキー
11/04/06 08:59:26.54 b0CPGxYW
投下期待

482:名無しさん@ピンキー
11/04/07 22:26:47.84 Tlq52Qij
狂四郎2030を読みはじめたばかりなんだが
八木少将がヤンデレチックでかなり素敵だw

完璧な遺伝子をもつ完璧な男の八木少将は
ヒロインには爽やかな面しかみせていないんで
過去リアル男から性的暴行ばかり受けていたヒロインは信頼してて
でも裏ではヒロインがバーチャルセックスで自淫している所を見て
わからない事をいいことに胸に精液かけていったり
心の中ではヒロインを犯したくて堪らなくて
ヒロインを過去犯してた上官(八木少将にとっては下)を陥れたり
ヒロインが遺伝子的に劣っているから
セックスパートナーとしては不合格だとしると
遺伝子改造しちゃうぞ!な狂愛っぷりがいいw

483:名無しさん@ピンキー
11/04/08 01:27:15.50 uHm9Poc2
>>482
どんな奴かと思って画像検索かけたら吹いちまったじゃないかw
ターちゃんの中の人の作品か、これはいいヤンデレ軍人…

484:名無しさん@ピンキー
11/04/08 07:42:17.41 gr5sqps5
ほんとだ八木少将でググって画像検索で一番に出た画像が酷すぎるw
保守ついでに八木少将のその後



ヒロインは八木少将の本性を知り
遺伝子操作された化け物にしか見えなくなるが
段々とヒロインを人間らしく好きになっていきその証を見せ始める彼に
人間に見えるようになり殺して逃げる決心が鈍り始める
しかし八木少将はヒロインに真に好きな夫が居る事を知り逆上
刑務所の女に飢えた男たちの前で強姦し裸で放置するが
それはヒロインが助けを求めるようにしたお仕置き…で男たちを皆殺しにする
この劣性遺伝子の屑がと呼びながらもヒロインを手放すことが出来ない
その後夫を殺せばヒロインは自分の物になるで夫と対決で死亡
死亡した後に録画していた映像がヒロインにながれて
その映像では人間らしい部分の八木少将がヒロインに
今までの事を謝罪するというものだった…

段々と人間らしくヒロインの為に変わっていく少将とか
ヒロインの裏切りに怒りながらも手放せないとか萌え滾ったぞw

485:名無しさん@ピンキー
11/04/08 20:23:04.04 oY5lxK/3
やはり男ヤンデレは好きな女を苛めてこそだよな
溢れんばかりの過剰性欲をブチ撒けて欲しい

486:名無しさん@ピンキー
11/04/09 01:14:11.28 W88Iud0+
クラシスとリレアの続きが書けたので投下させて下さい。

一応監禁編への繋ぎとして書いたのでエロは薄めで全16レス程度。
多少の血腥い描写があるのでそこだけ注意。

NGはかくれんぼでお願いします。

487:かくれんぼ 1/16
11/04/09 01:14:56.88 W88Iud0+
女が、薄暗い森の中を只管に駆け抜けている。
我武者羅に走り、転び、それでも再び立ち上がり、擦り剥いた膝から、
血が出ていることなどお構いなしに、走り続け何かから、必死に逃れようとしていた。
森の中を昼夜問わずに駆け抜け、気が付けば三日近く碌に寝てはいない。
食事を摂る暇すら惜しみ、走り続けた所為もあってか、既に身体は限界を超え、悲鳴を上げている。

女が逃げなければならなかった理由は、多々あるが、逃げ出す決め手となったのは、
突然父親から告げられた、望まぬ相手との婚約に起因する。
望まぬ相手…である『クラシス』と女は、所謂幼馴染の間柄。
彼の祖父と自分の父が勝手に取り決めた婚約から、女…『リレア』は逃げ出したのだ。

「も…もう駄目…足が…」
リレアは、木立に疲れ切った身体を預け、暫しの休息を得る事にした。
さらさらと流れ行く風が、疲れで火照った頬を撫でて行き、とても心地が良い。
「喉…も…乾い…て…」
喉が焼け付く様に渇き、身体が、頻りに水分を欲する。
途中、沢で汲んで来た新鮮な水を詰めた水筒の蓋を開け、その中身を一気に呷る。
「んっ…んっくっ…はぁっ…美味しい…」
乾ききった心ごと包み込む、優しい生命の源の味が、身体の奥深くへと染み渡る様に広がり、
リレアは不意に涙が毀れそうになった。
途中、呷り切れなかった水が、唇より溢れてやがて零れ落ちる…。
着ている僧衣の間に水が、巧みに滑り込み、肌を伝うその冷たさで、ふるりと一度身体を震わせた。
(…どうしてこんな事になっちゃったのかな…)
リレアは、膝の治療がてら、大きな溜息とともに、そう心の中で呟き、先程迄、呷っていた水筒の残り水を、
血の滲んだ膝へと掛け、傷口に付着する砂や、泥を丁寧に洗い流す。
「…んっ…つうぅぅ…」
傷口に水が滲みたのか、じくじく感じる僅かな痛みに、一度眉を寄せれば、懐より、清潔な白い布を取り出し、
洗い流され綺麗になった、傷口へと丁寧に巻き付ける。
「…本当に、どうして…」
きっと今頃、逃げ出した自分に向かって、追っ手が放たれている事だろうと、リレアは確信する。
だから、捕まりたくない一心で、一歩でも、一秒でも良いから遠くへ逃げたかった。
否、逃げなければならなかった。
そうしないと、望まぬ永久への契りを、クラシスと交わさねばならず、それは自分の本意では無い。

「あの日から皆、おかしくなっちゃった…」
集落に住む人達の、リレアに対する態度が急変した刹那の記憶を、思い出せば彼女の心は、
その都度ずきりと痛み、散々に乱れる。
「皆がおかしくなったのは、きっと、全部、私の所為…」
そう、一言呟くと、青金石(ラズライト)色した瞳から、大粒の涙をほろり、ほろりと零していく。
「お父様もお母様も、あの日から、人が変わってしまった…」
それは、リレアの両親すら例外ではなく、リレアの能力が顕現してからは、自分達が産み、育てた娘である、
リレアの足元に傅く様跪き、恭しい態度で逐一、自分のご機嫌取りをして来る様になったのだ。

488:かくれんぼ 2/16
11/04/09 01:15:29.55 W88Iud0+
「こんな能力なんて…私は要らないのに…」
望まぬ能力を、開花させてしまったリレアにとって、切実にそう願うのは、無理も無い。
「どうして、こんな…」
俯いたまま、呟き、そこ等辺に生えている草を、土ごとぎゅっと握り締め、きつく唇を噛み締める。
「…こんな能力なんて、欲しく…なかった…っ」
そして、声を殺し、木々のざわめきにそっと忍ばせると、心の中に蟠る本音を、ゆっくりと吐露していく。
豹変した、あの日の事をどうにか忘れたくて、頭を過振りするが、その記憶は油の入り混じった、
泥の様にリレアの脳裏へとこびり付き、中々忘れさせてはくれない。

「戻れないって、過去は変えられないって、解っている…でも…」
そこまで言うと、両手の指先でそこ等の土ごと草を強く掴んで、憤りを超えた思いを、地面に八つ当たりする。
途中掌が握り締めた草によって切れ、鋭い痛みが神経を遡って、じわりと身体の内部へ広がるが、肉体に感じる痛み等、
今のリレアにとっては、どうでも良い事であった。
「…幸せだったあの頃に帰りたい…」
そう何度も呟き、胸の辺りを押さえて、蹲る。
瞳に涙を湛え、天を仰ぐと、在りし日の記憶を、心に呼び覚ます。
未だ、幸せだった頃の…幼き日々が走馬灯の様に脳裏へと駆け巡った。
その瞳から今も止まる事を知らぬ涙は、自分の心すら満足に癒してはくれない。
只、悪戯に悲しみを助長し、リレアを更に追い詰める。
「無理だって判っている…判っているんだけど…」
それまでは、極普通に接してくれた集落の人々が、急に自分の事を神か、悪魔を見るような目付きで、
態度で、接してくる様になったあの日の出来事が、又、リレアの脳裏を抉る様に掠める。
「もう一度、やり直したい」
頭を抱え、軽く過振ると、瞳を強く閉じて心に堪る、不快感や、不満と言った、
負の感情を咽喉奥から搾り出し、言葉にする。

「それに…私、今迄知らなかった…」
集落では、リレアの事を、『奇跡の神子』等と言って勝手に祀り上げる始末で、リレアの能力を当て込んだ、
宗教紛いの商売が盛んになり、依頼者に対して、能力を使う代償として、法外な金銭や、
高価な宝石等を請求したりしていると、逃げる際、壁越しに誰かがそう話していたのを、
リレアは悲痛な面持ちで思い出す。

「集落の皆が、そんな酷い事していたなんて…」
無論、多額の金銭を持たない者には、『奇跡の神子』の恩恵には与れず、邪険に扱い集落から追い返しているらしく、
その事実も、又、リレアの心を深く傷付けた。
「もう、何を信じれば良いのか判らない…」
勿論この事は、略、霊廟に軟禁されていた状態にある、リレアには、全く知らされてはおらず、あくまで無償の、
人助けの一環として彼女は、その能力を今迄使っていたのだった。
「…私…産まれてきちゃ、いけなかったのかな?」
答えの出ない応えを求め、そう、リレアは、自問自答を繰り返す。
「唯、普通の幸せを望んじゃいけないのかな…?」
呟いてその侭俯けば、再び、大粒の涙が、勝手に瞳からボロボロと零れて行く。
「私はただの『リレア』で、『奇跡の神子』なんかじゃないのに…」
そう、声を絞り出して呟き、己を慰める様に自らの肩を掻き抱く。
勝手に流れ落ちる涙を止められない、自分の弱さが今のリレアには只、歯痒い。

489:かくれんぼ 3/16
11/04/09 01:16:02.87 W88Iud0+
「でも…この能力の所為にしちゃいけない…よね…」
(この能力自体、決して悪い物じゃないって信じたい…)
と、リレアは心で付け足してからそう言うと、再び樹に身体を預けて暫く考え込む。
「それに…もし、この能力が無かったら、あの時、クラシス兄様を救えなかった…」
不意に、変わる前の、幼い彼の笑顔を思い出しては、あの時救えて良かったと、心より思う。
二人で過ごした幼き頃の…優しく穏やかな記憶が、彼女の胸中にずっと在り続ける限り、
リレアは、クラシスの事を心底嫌いに、なれはしない。
「…付いて来るなって、昔は良く怒られたっけ…」
涙を拭って晴天を仰ぎ、自虐的に笑うと、大きく溜息を吐く。
昔は、どちらかと言えば、リレアの方が積極的にクラシスへと近づいて行き、良く邪険に扱われたものだと、
リレアは、過去の記憶を思い出しがてら、苦笑いを一つ浮かべた。
そして同時に、多分、昔の…変わる前のクラシスであれば、喜んで婚約を了承出来たかも知れない…と、
刹那的に、リレアは思う。
「昔は、あんなに『好き』…だったのに…」
クラシスは、リレアにとって、優しくてとても頼りになる、憧れのお兄さんであり、又、初恋の相手でもあった。
幼い頃…皆と同じ、クラシスの態度が、豹変したあの日迄は、二人とも極普通の、幼馴染関係だったのだろうと、
自負出来る自信が、リレアにはある。
「今は、クラシス兄様が…『怖い』…」
どうやらリレアの心を蝕む、クラシスへの恐怖心が、無意識に現れたらしく、そう搾り出す様に呟けば、
全身をカタカタと、小刻みに震わせる。
その姿は、まるで、肉食獣に捕食される寸前の小動物の様であり、見ていてとても痛々しい。

「どうして…どうして変わっちゃったの…?クラシス兄様…」
リレアは一人、そう呟くと、なるべく嗚咽を立てない様、抱えた膝に顔を埋め、静かに泣き崩れる。
泣き崩れた所で、結局何の解決にも至らない事なんて、リレア自身良く解っていたつもり…だった。
だが、勝手に涙が溢れ出で、止まらない。
否、止める術など、生憎、今のリレアには持ち合わせては居ないのだ。

「僕が…どうかした…?」
樹に隠れたリレアの背後から、甘く…それでいて冷やかな、何時も聞き慣れてはいるが、
今一番聞きたくない人物の声がする。
その声を聞いた途端、リレアの全てが一瞬にして戦慄した。
咽喉の奥から、「ひっ…」と上擦った情けない声が、リレアの唇から漏れる。
一度大きく跳ね上がった心臓は次第に焦りを称え、鼓動を早めて煩く耳を突く。
(どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう…)
リレアの脳が、声にならない悲鳴を上げた。
(は…早く…ここから逃げる方法を、見つけなきゃ…)
リレアは心の中で、逃亡の算段を必死に考える。
だが、頭の中が、一瞬にして真っ白に塗りつぶされてしまっては、考えも巧く纏まらない。

お願いだから、聞き間違いであって欲しい…。
自分の勘違いであって欲しい…。
お願いだから…。

リレアは、そう祈る様に、そして自分に言い聞かせる様に、心の中で、何度も何度も繰り返し呟く。
額や掌からは、嫌な汗が滲み、日差しは麗らかで、気候的には寒くは無い筈なのに、悪心から来ているであろう、
震えが勝手に全身を包み、止まらない。
目線は完全に明後日の方向へと泳ぎ、動揺を如実に現していた。

490:かくれんぼ 4/16
11/04/09 01:16:42.76 W88Iud0+
「ク…ク…クラ…シス兄…様っ…?」
そのまま振り返ると、リレアは、完全に恐怖の覚めやらぬ唇で、声の主であろう、人物の名を紡ぐ。
必死に、咽喉奥から声を絞り出そうとはするが、リレアの思い通りには行かず、吃り、上擦って震えた。
「ふふっ…リレアみーつけた…」
その声の主が、台詞と同時にリレアの眼前に現れ、親しげに彼女の名を呼べば、
彼の持つ、金糸の髪が風に揺れ、炎よりも鮮やかな紅玉(ルビー)の瞳が、真っ直ぐリレアを射抜く。
「ど…う…して…?」
眼前に現れた人物…即ちリレアの婚約者である『クラシス』へと、リレアがそう問い掛けると、
「どうしてって…そんなの決まっている…」
間髪も入れずに、クラシスは、そう返事をする。
「愛しい、キミを、迎えに来たんだよ?」
そして、次に視点定まらぬ表情を浮かべて言い放ち、リレアの腕を掴んで、身体ごと強引に引き寄せれば、その内に抱く。
服越しだが、確かに伝わる仄かな温もりと香りが、クラシスの心の不安を優しく取り除き、
彼は、無常の安寧を得た。

「やっと、やっと見つけた…僕の…僕だけのリレア…」
(ああ…この感触…温もり…間違いない…本物のリレアだ…)
クラシスは瞳を閉じて、そう心で呟けば、温もりを…存在を感じていたくて、リレアを強く強く、抱きしめる。
「い…いやっ…ク…ラシスっ兄様…放して…」
息も出来ぬ程、強く抱き締められたリレアは、抵抗する様に、擁かれているクラシスの腕の中で、身動ぎを繰り返す。
だが、クラシスは、その腕でがっちりとリレアを包み込んで、決して放そうとはしない。
「駄目、放さない」
リレアを見詰めてから、次に耳元で、クラシスは、甘く囁く…。
そして囁きがてらに、彼女の姿を確認すると、クラシスは、一度愁眉を寄せた。
「膝もそうだけど、ここも…怪我してるね」
指をつうう…っとリレアの耳朶に這わせると、葉が掠って付いたであろう切り傷を軽くなぞり、
ぷっくりと浮き出ている、彼女の紅を巧みに指へと絡め取れば、そのまま唇の中へと放り込む。
「ん…っ」
不意に耳に触れられて、リレアの身体が軽く跳ねた。
ぞわりと駆け上がる、言い知れぬ悪寒の様な、この感覚を忘れたくて、反射的に瞳を閉じる。
「僕が消毒してあげる…」
クラシスは序に、耳朶へと唇を寄せると、そのまま挟み込み、舌でその感触を楽しむ様に、リレアの治療を開始した。
リレアの流す、鉄を含んだ紅が、クラシスの寄せる唇の中へと、吸い込まれれば、やがて唾液と共に混じり合う。
彼は、それを充分味わい、咽喉を鳴らしてこくりと美味しそうに飲み込むと、彼女が残す、
鉄の甘やかな風味が、口の中へと広がった。
耳朶を舐められ、リレアが再びぴくりと、反応する。
「…に…さまっ…おね…がい…だから、やっ…め…」
空かさず否定の言葉を口にするが、クラシスの行為は一向に収まらない。
「や…あっ…」
弱々しい声を立て、リレアの肩口が、僅かに震え始めた…。
表情は、恐怖で僅かに引き攣り、心もそれに合わせ急激に冷めていく。
「やめっ…て…くだ…っさ…」
リレアは、瞳をぎゅっと閉じ、顔を背けると、か細い両腕を使って必死にもがく。
ぴちゃぴちゃと耳朶を舐める音も、生温かなクラシスの舌の感触も、、今のリレアにとっては、
恐怖の対象にしかならず、疲労で桜色へと染めた頬は、見る見る内に青ざめ、彼女の胸中に、
言い知れぬ、不安な感情だけが色濃く宿る。

491:かくれんぼ 5/16
11/04/09 01:17:23.41 W88Iud0+
クラシスは、暫く、味わっていた耳から、名残惜しそうにその唇を放すと、
「リレア…僕の、僕だけのリレア…キミだけだ…キミだけなんだ…」
次に、リレアの新緑にも似た、長い髪の一房を優しく指に絡め取ってから、軽く口付けを落とし、
「キミだけが、こんなにも、僕の心を、狂おしく掻き乱し、惑わし、そして、救ってくれる」
再び耳元で、囁き呟けば、クラシスは慈しむ様な、艶笑を浮かべた。
「………!」
囁かれて言葉を失くし、リレアが僅かに硬直する。
表情は更に恐怖で引き攣り、じわりと滲み出た冷や汗が、不快な感触となって背筋を伝う。
「大好きだよ…リレア…愛してる」
クラシスがリレアへと捧げ、紡がれ続ける愛の言葉は、一筋の糸となって、リレアの心へと、
巧みに潜り込めば、その中枢を恐怖で絡めとり離さない…。
だが、その糸を断ち切らない限り、リレアに自由は無く、その自由を得んが為に、彼女は行動を起こす事にした。
絡め取られている糸を、断ち切ることは容易なことではないが、これで、もう、リレアの心は揺るがない。
「わ…っわ、私…は…っ」
必死に紡ぐ、自分にとって救いになる筈の台詞が、緊張で吃り上擦る。
唇が震えて止まらない。
「今の、クラシス兄様なんて、嫌いです」
やっとの事でクラシスの腕を振り解き、一歩後退すると、リレアは真剣な表情で彼を見詰め、言い放つ。
もう、言葉にしたのだから、取り消せないし、取り消すつもりなんて無いと改めて、リレアは思う。
「だから絶対に妻には、なれませんし、集落に帰るつもりもありません…!」
リレアは、纏う衣服をぎゅっと握り締め、勇気を振り絞って、クラシスに向かい、尚も必死に思いの丈をぶちまけた。
「妻…?ああ…結婚の事ならもう、しなくても良いよ」
リレアの台詞を聞いて、クラシスは、「何だそんな事か…」と心で付け足して、軽くあしらう様に嘲笑する。
クラシス自身、あれ程拘っていたリレアとの婚礼だったが、実際の所、それは彼女を手に入れる為の、
一つの手段でしか無い事に気付き、その形式に拘る必要は無いと、改めて思う。

無論、花嫁姿を見てみたい欲望はあるが、リレアを手中に収めてしまえれば、後から如何とでもなるだろうし、
これからの人生を、二人で共に過ごし、歩めれば、クラシスは、もう何でも良かったのだ。

「クラシス兄様…解って戴けたんですね!」
初めて理解を示す様なクラシスの言葉に、リレアの心は酷く安堵した。
(嬉しいな、これで私は、本当の意味で、自由になれる気がする)
心は暗雲から、晴天へと変わり、穏やかな気持ちが徐々に彼女を包む。
「…ですから、お願いします…」
リレアは、今、自分の感じる正直な気持ちの全てを、クラシスへと伝える事にした。
(今のクラシス兄様なら、解ってくれるかも…)
そんな、根拠の無い愚鈍にも似た淡い希望が、リレアの背中を僅かに後押しする。
「もう私の事なんて、諦めて忘れてくださ…」
「だって、妻になんかならなくても、リレアの全ては僕のモノって最初から、決まっている事だし」
だが、リレアの台詞を途中で遮って、クラシスが、更に彼女を叩き落すための言葉を、口走った。
「それに、僕達、これからずっと、ずっと死ぬまで一緒に暮らすんだから…ね?」
焦点の合っていない、虚ろな瞳を辺りに漂わせるクラシスの口角が、弧を描いて醜く歪むのを間近で見て、
やっと穏やかになりつつあったリレアの心に、暗雲が立ち込め始める。

492:かくれんぼ 6/16
11/04/09 01:17:54.54 W88Iud0+
「…え…何を言って…る…んですか…?」
その台詞を聞いたリレアの表情が、若干硬くなる。
「お願いですから、ちゃんと、私の話を…!」
クラシスを説得しようと、リレアは、真剣に彼を見詰め、語り掛ける。
「聞いてるよ…?」
優しい視線を、リレアへと向けると笑い、クラシスは答える。
「だったら…私の言っている事が…」
「うん…解ってる」
そう頷いて、リレアに向かい呟けば、間髪入れずに、
「そうか…嫌いになるまで、リレアは、僕の事を想っていてくれてたんだ」
(愛憎の感情と言うのは常に表裏一体だと言うし)
クラシスは、そう語りつつ、脳内でリレアから送られた言葉の意味を操作する。
「嬉しいな…」
(だから、先程のは、リレアが僕に与えてくれる、愛情の裏返し…と言う奴なんだ)
リレアの語る言葉は、クラシスの脳内で全て操作され、完全に真逆の意味へと、変化を果たす。
彼女が否定の言葉を幾ら紡いでも、それはもう、彼の中では意味を成さない。
「…私、そんな意味で言ったんじゃないんです…!」
クラシスの言葉を否定する為、声を張り上げ、頭を横に振れば、自ら纏う僧衣の胸辺りを、軽く掴んで、
「確かに昔は尊敬してましたし、憧れていました…でも、今のクラシス兄様は………!」
感極まったのか、瞳にうっすらと涙を浮かべ、リレアは訴える。
「今の僕は…何?」
クラシスは、その先の言葉が気になり、聞き返す。
「…どうして…どうして、変わってしまわれたんですか?昔はあんなに優しかったのに…」
リレアは、お互い、なるべく傷付け合わずにすむ様に言葉を選び、慎重に彼へと伝えた。
「ねえ…リレア…覚えている…?昔の事」
リレアの問いに答えるべく、遠くに視線を漂わせ、クラシスはぽつりと昔語りを始める。
「昔キミは、その能力で以て、僕を助けてくれたよね…?」
胸を焦がす様な、愛しいリレアへの熱情を、消さない様自らの掌で優しく覆い隠し、
「あの時程、キミの存在が、こんなにも尊く、そして愛しいものだと思ったことは無かった…」
瞳を軽く閉じれば、そう呟いて、
「『初めて』を僕にくれた時、僕の中にキミとの繋がりを、はっきりと認識することが出来たよ」
嬉しそうに表情を弛めれば、クラシスは語る。
「そんな…初めてだなんて、誤解を招く様な言い方、しないで下さい…!」
クラシスから投げかけられた言葉に、リレアは、慌てて言葉を重ねる。

あの時の事が、クラシスの脳裏を過ぎる。
それは、リレアにとって生涯忘れえぬ最悪な日であり、彼女が彼女として生きられなくなってしまった、原因の日。

図らずも彼女がその身に宿す、能力の恩恵を…祝福を、一番最初に…文字通り『初めて』自らの身で体験したからこそ、
特別な感情を抱くのは無理も無く、この出来事が切っ掛けで、クラシスは、心に眠るリレアへの想いを自覚するに至ったのだ。


次ページ
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch