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また、今さら言うまでもなく、お金は交換の道具であり、何かを成すための手段です。もちろん価値を
保存したり保険としての機能もありますが、あまり日々を楽しめない生き方を強いないようにしたいものです。
お年玉やお小遣いに限った話ではありませんが、“節約貯金”をするとは「使えるお金を少なくする」ことであり、
それは「選択肢を狭める」「できることを制限する」ことにほかなりません。
そのため、お金を使えばできたであろうさまざまな経験をしないまま日々を過ごすことになるわけです。
お友達と映画やコンサートに行って楽しむ。学校帰りにファストフード店に行っておしゃべりする。友達同士で
キャンプに行く。バンド結成のために楽器を買う。お金を使えば、人生の楽しみの幅も深さももっと広がるのに、
それをしないで貯金に励む。
こんな寂しい生き方ってあるでしょうか。
大人でもこういう人は多いですよね。家と会社の往復だけで何十年も過ごし、死んだときが人生でもっとも
お金持ちだったという笑えない話も耳にします。
特に日本人は節約貯金を美徳としていますが、可能性に満ちた多感な10代の子に「無駄遣いせず貯金しなさい」
と言うのが本当に必要なしつけなのか、私には疑問です。