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9.11 さえひきおこさなければ、アフガンタリバン政府も、フセイン
イラク政府も米国に戦争しかけられて滅ぶことはなかった。
明らかにビンラーディン／アルカイダ一味の出すぎたPR行動が、
イスラム世界に米軍の侵出を許してしまった。
米国は、それまで歴史的に一度も米国本土に他国に侵入された経験が
なかった。第一次大戦も第二次世界大戦もそして冷戦時代でさえも
他国軍隊・軍事組織により、市街地が破壊されたことはなかった。
それだけにそのショックと反応は大きかった。
今日のアジアイスラム圏の異教徒多国籍軍の侵入による混沌は、
元はといえばビンラーディン／アルカイダが引き起こした 9.11 航空機
テロ以外には原因はない。それ以外のアフリカやアジアの米国系企業や
大使館に対する小規模テロは、金持ちに対するたかりや誘拐と同様な
精神的反応を示していたにすぎない。
イスラム軍事組織のようなゲリラ戦やテロを主体におこなう軍事組織は
正規の政府や軍隊を制圧することは永遠に不可能である。
また、国際的に正規の政府や軍隊として認証されることもない。
その意味で、イスラム社会の戦乱の悲劇は、ビンラーディン／アルカイ
ダによる歴史的な愚行がその永遠の悪循環の呼び鈴を押したといえよ
う。そして残念ながら、イスラム教国が、米国やその他の先進国を凌駕
することは、ないであろう。
その理由は簡単である。なぜなら彼らは西洋が発展させた科学時代に
おいて、イスラム教という矛盾教を最高規範としているからである。
無理を承知で信ずるがゆえ、結果的に自爆テロのような、過激な
否定法則にしばられてしまう矛盾が、イスラム社会では美徳とされる
滑稽さが、けっして成熟できない国家群であることを物語っている。
さらに現在のアルカイダの宗教的軍事行動の矛盾は、すべての戦闘様式
そのものが、キリスト教国で発明開発された武器を、輸入することに
よっておこなわれていることである。イランの核開発も、元はといえ
ば、米国のオリジナルの忠実な模倣努力にしかすぎないことを、自らが
覚らなければならない。