07/10/28 05:40:09 0
アルプスの山岳地方で16世紀ごろ作られたという民族楽器、チター。テレビ番組でこのチターが
滅びつつあると紹介され、物議を醸している。
“消えゆくチター”を放映したのはTBS系列のテレビ人気番組「世界ウルルン滞在記」で、7日に
放送された。ミュージシャンの大友康平さんがオーストリアのチロル地方で「最後のチター職人」を自称する
ペーター・ムルンゼアさんを訪ねて、「いまは年間2、3台しか売れず、このままではチターは滅んでしまう」
という話を聞く内容だ。
この番組をみた日本の大学教授が運営するブログに「自分の好きなチターが滅びるのは残念だ」と
書き込んだところ、日本やミュンヘン在住のチターファンから番組に対する反論のコメントが寄せられた。
「オーストリアには知り合いだけで3人のチター職人がいる」「私のチターの先生(ドイツ人)に聞いたら
少なくとも15人は職人がいて工房も多い」など、いずれもチターが滅びるなんてとんでもないと憤慨。
教授も「チターはまだ健在のようだ」と安堵した。
日本チター協会会長で、30年以上前からチター普及に取り組んできた内藤敏子さんは「チター職人は
現在、オーストリアに数人、ドイツと合わせて約20人はいるはずです」と説明する。
番組を制作した毎日放送では「取材ではオーストリアには作れる職人はいるものの皆、作るのをやめていて、
いまではペーター・ムルンゼアさんだけとのことだった。本人に確認すると『オーストリアで作っているのは
私だけです』と言ったことから同国で最後の職人として取り上げた。ドイツに職人がいることは知っていた」と
説明している。番組ではドイツにチター職人が何人もいることには触れず、ことさらオーストリアの「最後の職人」
を強調したことは事実だ。
番組のホームページには問い合わせや抗議が寄せられており、同局も「世界からチター職人がいなくなり、
チターが消えてしまうと錯誤された方がいたことは残念で、真摯に受け止めている」。同局が火をつけた
“チター滅亡論”はいまでも、クラシック関連など複数のブログで独り歩きしている。
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URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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