07/04/21 22:44:03
Dellが「Windows XP」を再び採用することを決めた。
Dellは米国時間4月19日、顧客からの強い要望を受け、同社の消費者向けPCの一部で
Windowsの旧版であるXPを選べるようにしたと発表した。
ほかの多くのコンピュータメーカーと同様に、Microsoftが1月に「Vista」を一般発売した
あとは、同社も販売するシステムをほぼ全面的に同新OSに対応させた。だがDellの顧客は、
企業の新製品開発を支援する同社の「IdeaStorm」プロジェクトを通して、XPの復活を
求めてきたという。
Dellは「Ideas in Action」ウェブサイト上で、「われわれのPC製品にWindows XP利用
オプションを付けてほしいという切実な要望が顧客から寄せられている」と述べている。
さまざまな提案に対するユーザー投票を行ったところ、XPの復活という項目は1万ポイントを
獲得して、もっとも人気のある提案の1つになったという。ただし、さらに多くの支持を集めた
「Linux」もしくは「OpenOffice.org」の追加要望には遠くおよばなかった。
Vistaのリリース後、XP搭載システムは大幅に数を減らしたが、市場から完全に
排除されてしまったわけではない。例えば、Hewlett-Packardは中小企業向けのマシンでの
XP利用を続けると明言しているし、CompUSAは自身の小売店にビジネス向けXPシステムを
複数台ストックしている。また、Lenovoも多数のビジネス向けシステムにXPを搭載し続けてきた。
Dellによれば、4種の「Inspiron」ラップトップモデルおよび2種の「Dimension」
デスクトップに、XPの「Home」および「Professional」利用オプションが直ちに追加されるという。
同社は2007年4月初めに、小規模企業顧客に対するXP選択オプションの提供を
再び開始したが、当時はこうした取り組みを一般ユーザーに適用する予定はないと述べていた。
Dellの小規模企業マーケティング担当ディレクター、Tom West氏が4月当時に執筆した
ブログには、「一般ユーザーがWindows XPを任意に選択できるようにする計画はない。
求められているのは、Windows Vistaを含む『最新かつ最高』の技術だと確信している」とある。
アナリストらは、Dellの動きはVistaにとって好ましからざるものと分析している。
一方、Current AnalysisのリサーチディレクターSamir Bhavnani氏は、XPに対する
ニーズのほとんどが小規模企業から寄せられたものであり、個人消費者からの要望は
少ないと述べる。
問題は、XPを求めるユーザーがどれくらいいるかではなく、VistaがPC市場全体に
影響を及ぼしているのか、である。
GartnerはPCの売り上げに関するデータを今週発表した際、Vistaの発売について、
「第1四半期に世界の出荷需要に及ぼした影響は非常に限定的」だったと述べた。
Bhavnani氏は、Vistaの売れ行きがパッとしない原因の一端は、マーケティング不足に
あると述べ、VistaよりもAppleの広告を目にする機会の方が多いと述べた。
MicrosoftのプロダクトマネージャーMichael Burk氏は声明で「こうしたリクエストを
もつ数少ない顧客に対するDellの対応は適切だ。しかし、Dellが以前述べたように、
消費者の多くに求められているのは、Windows Vistaを含む最新かつ最高の技術である」と
述べた。【一部略】
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URLリンク(japan.cnet.com)