10/05/31 11:52:24 tOvUNfE90
>>683
映画やテレビドラマを観ていると「回想場面」や「フラッシュバック」で時間が遡る場面がある。
そういう場面ではモノクロになったり、髪型が変わったりして、時間が過去にずれたことがわかる。
たまにそういうのに慣れていない人が「あれ?この人、死んだんじゃなかった?」と
混乱します。
「過去完了」というのは、《過去形》で語られている内容の中で、その《過去》からさらに過去に
時間がずれたことを示すものです。
たとえば、
(1)I OPENED the bag. I PUT the book there.
(2)I OPENED the bag. I HAD PUT hte book there.
とあった場合、(1)の読み手は「かばんを開けて、(それから)本を入れたのだな」と解釈します。
ところが(2)の場合、「過去完了」があるので少し心がざわつきます。たいていの人は
「ああ、かばんをあけたのは、【それ以前に】入れていた本を取り出すためなのね」と解釈するはずです。
書き手が「かばんを開けて、その本を入れた。家についた。それを取り出した」と続けたいときに、
「その本を入れたのは、『家について取り出す』より前だから、HAD PUTにしなきゃ」と(2)にするのは
間違いです。時系列に沿って書いているのであれば、
OPENED → PUT → GET HOME → TOOK OUT
と過去形を続ければいいのです。これを「家に帰ってかばんをあけた。その本を入れてきたのだ」
という順番で書きたい場合は(2)にするわけです。
過去完了というのは、漫然と使われるのでも使うのでもなく、確信的に使われます。
それは読み手に、時間の流れが逆転したことを知らせるものです。無意味に使うと
読み手が混乱してしまいます。