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「ママ無念」「ママで銅」―。
10日の朝刊各紙は1面で、北京五輪の柔道女子48キロ級に
出場した谷亮子(32)の銅メダルを報じた。
3連覇はならなかったものの、5大会連続のメダルは日本選手として最多という。
大マスコミは「子供を抱えながらスクワットした」
「どんなにおなかが減っていても授乳が先だった」
「乳腺炎の痛みで柔道着を着られなかった」などと、
子育てと柔道の両立を偉業のように称えている。
「ママでも金は逃したが、谷は頑張った」というわけである。
確かに両立は大変だろう。働く母親たちが共感するのも当然かもしれない。
しかし、谷はあくまでもアスリートだ。料理や子育ての腕を競うのではなく、
畳の上で帯を締めて勝負しているのだ。競技者としてどうだったのか、
シビアに分析して伝えるべきだろう。大会前は「ママでも金」とはやし立て、
負けると「ママとして頑張っていた」では節操がない。
「そもそも谷の五輪出場は怪しいものでした。今年4月、北京五輪の最終選考会を兼ねた
全日本選抜体重別選手権の決勝で、谷は2度、畳の上を転がっています。
一回りも若い山岸絵美に、巴投げと大外返しで2つの“有効”を奪われて完敗。
ところが、大会後の強化委員会で五輪代表に選ばれたのは谷でした」(柔道関係者)
谷本人も、周囲に「終わったと思ったのに選ばれちゃった」と漏らしていたという。
エースの座から滑り落ちたことは、本人が一番自覚していた。
「ママでも金」なんてハナからムリだったのだ。そんなこと百も承知で
あおってきたスポーツマスコミの罪は重い。
(日刊ゲンダイ2008年8月11日掲載)
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