あなたの文章真面目に酷評します Part106at MITEMITE
あなたの文章真面目に酷評します Part106 - 暇つぶし2ch3:創る名無しに見る名無し
18/01/08 06:44:43.75 Bnylmej4.net
詳しい報道がなされてからというもの、ベッドへ入っても僕は眠れなかった。いつかは警察に見つかってしまうだろうし、そうなったら周囲の人には煩わしい出来事がもたらされることだろう。
階下へ降りていくとリビングにはまだ灯りが点いていた。
食卓に突っ伏していた父が、初めて顔を合わせた相手でもあるかのようにこちらを見る。そのやつれた顔は、一晩だけをなんとか乗り切ろうとしているかのようだった。
僕はデジタル時計にちらりと目をやって言った。
「いざとなれば自分から出頭する方がいいに決まってるよね」
彼は、息子の言葉を手に取ってしばらく眺めるような間をおいた。
「あいつらはお前とは違うクズのような人間だ。根っから腐っている、恥もない連中で、だから」
その親だって似たようなものだろう、お前に償うことがあるか、フローリングの床を濁った目で捉えた父は拳を握りしめ、誰に向かって言っているつもりなのか、唾をとばす。
自分の中に巣くった熱情と近いものを目前の男に感じた。あのとき、壁の荒れた表面に押しつけられた頬は傷をつけられた。
血液が沸騰して神経は泡立ち、心臓は全力で疾走したあとのように激しく打って、いったん転がり始めたものを押しとどめることは出来なかった。


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