08/10/04 15:39:49 FjHyjYjz
資料 歴史家
読んでないこと確定
359:名無しのオプ
08/10/04 17:08:10 QpBh9SZf
ここは書評書評スレかw
360:名無しのオプ
08/10/04 20:02:16 rOhe6gyo
読後感やトリップ付き名無しを批判するとものすごい勢いで反論が返ってくるが(w、
>>357>>358には何も言わないのな(w
361:名無しのオプ
08/10/04 20:18:26 n7hzpZqD
嫌われてるってのは悲しいな、書斎クン。
362:名無しのオプ
08/10/04 20:33:54 WusqnSa2
>>360
どこかのアホ馬は名無しで自画自賛しているけれど
我々にとっちゃわざわざ同意と一言だけのレスをつけることになんか意味ないからね。
363:名無しのオプ
08/10/04 20:58:47 RQmWOxAw
>>360
>読後感やトリップ付き名無しを批判すると
>>346 はオマエか。
自白乙。
364:名無しのオプ
08/10/05 01:11:02 ozT9n3zN
|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
|| ○荒らしは放置が一番キライ。荒らしは常に誰かの反応を待っています。
|| ○放置された荒らしは煽りや自作自演であなたのレスを誘います。
|| ノセられてレスしたらその時点であなたの負け。
|| ○反撃は荒らしの滋養にして栄養であり最も喜ぶことです。荒らしにエサを
|| 与えないで下さい。 ΛΛ
|| ○枯死するまで孤独に暴れさせておいて \ (゚ー゚*) キホン。
|| ゴミが溜まったら削除が一番です。 ⊂⊂ |
||___ ∧ ∧__∧ ∧__ ∧ ∧_ | ̄ ̄ ̄ ̄|
( ∧ ∧__ ( ∧ ∧__( ∧ ∧  ̄ ̄ ̄
~(_( ∧ ∧_ ( ∧ ∧_ ( ∧ ∧ は~い、先生。
~(_( ,,)~(_( ,,)~(_( ,,)
~(___ノ ~(___ノ ~(___ノ
365:sage
08/10/05 02:43:53 GrFQDkj6
永瀬隼介「無人地帯」読んだ方おりませんか
366:名無しのオプ
08/10/05 10:35:41 UN9aNyNc
夏樹静子
天使が消えていく
三度目久しぶりに読み返した
ときどき無性に読みたくなる本
367:名無しのオプ
08/10/05 12:50:07 AmLpdw5k
>>360
だって事実だもん
368:名無しのオプ
08/10/05 17:54:21 fooYU8uR
>>365
今、手元にある。
8日から読む予定。
ちなみに今日は、大倉崇裕「生還」読んでる。
369: ◆XjFtIkbasQ
08/10/06 01:19:35 3o7rlglq
井上ひさし『十二人の手紙』(1978→1980、中公文庫)【7点】
書簡形式でつづった12人の物語+1。
ミステリー仕立ての物語もあるが、たいていは皮肉なオチでおわる。
短篇集自体の仕掛けについては某スレで言われていたので期待したけど、
ちょっと思っていたのとは違ったかな。
個々の物語はそれぞれ工夫があって楽しめた。
370: ◆XjFtIkbasQ
08/10/11 12:47:47 AMAkZNeW
小杉健治『原島弁護士の愛と悲しみ』(1986→1989、文春文庫)【6点】
表題作ほか「紅い記憶」「冬の死」「愛の軌跡」「牧原博士、最後の鑑定書」収録。
世評高い短篇集だけど、調書を多用した説明文の羅列にちょっと困った。
小説として面白くないし、個々の短篇のツイスト自体もひとひねり足りない。
この作者の小説はいくつか読んだけど、やはり長篇向きなのかな。
371:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/10/11 22:04:43 qWLOv/Yd
ローラン・トポール「幻の下宿人」を読んだ。
嘗ては、早川書房ブラックユーモア選集に収録されていた異色作。
この選集、読書人の間では論議が多いものであったが、
果たして現代において本作を「ブラックユーモア」と言うか否かは疑問な点もある。
(この事は同選集に収録された他作にも該当することであるが)
この点はともかくとして、サイコ・ミステリあるいはサイコ・ホラーとして読み、
(ラストをいかに読み解くかにより、この辺は変わって来るやに思う)
あるいは三人称で書かれた狂人の物語として見るとそれなりに面白いものはある。
何しろ主人公(トレルコフスキー)は、部屋探しだけのために会社に3日も年休を申請するDQN、
(どんな国、どんな時代でもNGな香具師かと思う)
文字どおり、おかしな奴がおかしな世界へじょじょに突入してゆく様が淡々と綴られてゆくのが、
恐く、この点で、より主人公の内面にアプローチ可能な一人称という形式をとらず、
あえて三人称という客観的視点を用いたことが成功しているやに思えるのだ。
そう、トレルコフスキーは、正にネット社会無き60年代の2ちゃんねらー(DQN&キティ)なの
やもしれぬ。
372:名無しのオプ
08/10/11 22:44:37 8HfmjZPF
ローラン・トポール「幻の下宿人」が国内作品とは知らなかったな。
いったい何を読んでいるんだかw
373:名無しのオプ
08/10/11 23:02:23 g5DvVurg
海外スレが読後感という荒らしコテによって潰されたからしょうがないんだよ。
374:名無しのオプ
08/10/11 23:06:32 8HfmjZPF
海外スレは既に立っているし、コテハン叩きは禁止なんだろ?
頭の悪いこと言ってないで謝罪のひとつもしたらどうだ?
375:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
08/10/12 12:14:58 Ca78Zf4q
「瞬間移動死体」西澤保彦(講談社)
生来の怠け者である中島は、売れっ子作家の妻に養って貰う生活に
満足していた。妻が禁断の言葉を口にするその時までは。全てを
投げ売って妻を殺す決意を固めた中島には、
完璧なアリバイの元に殺人を遂行する自信があった。何故なら―。
初西澤。瞬間移動という禁じ手を用いて書かれたSFミステリ。
以前「生ける屍の死」を読んだ時は今一ピンと来なかったが、これは
素直に楽しめた。あくまでも部分的な要素だからだろうかね。
移動出来るのは本人のみ、しかも裸で、代わりに目的地から出発地に
何かが運ばれてくるという独自の設定を使ってよく盲点を衝いている。
でも実は本作を読むに至った理由はミステリーとは別にあって、
それに関しちゃ不満が残った。
1、奥さんの描写がイマイチ
2、行為の描写が無い
3、過程が飛ばされている
他にもこういう要素があるのかな?
376:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/10/12 16:37:25 4l5PB7ll
講談社文芸文庫の梅崎春生「ボロ家の春秋」を読んだ。
50歳での早逝が惜しまれる才あった私小説作家であるが、
アンソロジイに収録されるミステリの著作もあり、純文学の作品集である本作にもその傾向は
覗われる。
大好評な全話講評逝ってみよう!!
「蜆」
(鳴く)蜆ネタでもっとホラー風に書ける話なのが惜しいと思うてしまうのは、
エンタメに毒された身ゆえだろうか・・・
「庭の眺め」
これはミステリ色が無い短めで典型的な私小説風作品。
隣家の古畑夫妻(大八郎&ネギ 注 任三郎ではない(w )の言い知れぬ存在感に
見られる人物描写の巧さ、
「・・まるで庭中が馬になったような感じ」等、この作者特有の表現力の面白さがコンパクトに表出
された佳作かと思う。
「黄色い日々」
これもサイコホラー風に書ける話とか思うてしまう。
「Sの背中」
これはフランス・サスペンス・ミステリ風に書ける作かも。
Sの背中の秘密は遂に明らかにされぬまま終わるのだが・・・
「ボロ家の春秋」
直木賞受賞作品にして作者の短編代表作。
通常は私小説風の評価しかされないが、借地・借家関係、不動産売買に関連する詐欺等の
法律ネタが絡むメーンストーリーであり、リーガル・サスペンスとしての観点から読み解くのも
面白いやもしれぬ。
「記憶」
人間の記憶をネタにしたサイコミステリ風とも読める一編。
タクシー運転手とのいざこざのエピをはじめ妙なスリルがある作である。
「凡人凡語」
妙な狂人も登場するし、クライムがあってもおかしくないワールドを描きながらも、
世間から隔絶した飄々とした主人公のキャラが「それを許さない」感があるのが、
いかにもこの作者らしいものがある。
377:名無しのオプ
08/10/12 18:17:35 IYyiOyI+
アホの下書き
378:名無しのオプ
08/10/12 18:26:00 RZN+RLU+
誰でも興味を持って、すぐ手に取るような本ではいろいろとマズいのだろう。
379:名無しのオプ
08/10/12 19:33:40 TwOa4kea
長いな
パッポンしようと思ったが
パーッと読む気もしない
380:名無しのオプ
08/10/13 02:55:13 W05Rq9+e
広い読書。
さすがは魔神さんだ。
381:名無しのオプ
08/10/13 08:49:56 CPHKSWIQ
ジョーカーゲーム 柳広司
あまり期待してなかったけど、面白くて一気に読んだ
結城魔王カッコよすぎ
382:名無しのオプ
08/10/13 08:51:43 odHvWMdH
>>377>>378
読後感だね。
激しく同意。
383:名無しのオプ
08/10/13 09:44:40 TU8AzXa7
コテハン叩きはやめろやクズ。
384:名無しのオプ
08/10/13 10:47:56 u9GEwaJZ
>>382
書斎さん、痛いところ突かれたねw
385:名無しのオプ
08/10/13 10:55:42 ES7Vy5QW
380のように尊敬されたいと思っていたんだろうけど、
ミス板で他ジャンルの本を読んだと自慢するのはあまりにも痛々しい行為だな。
普通の人は例えば純文学ならば文学板で語るしSFならばSF板で語る。
ミス板で他ジャンルの本についての感想書くのはあまりに自慢が見え透いて
軽蔑されるばかりだぜオッサンw
386:名無しのオプ
08/10/13 10:57:50 rooBU94H
SF板では最近漫画を読んだ話ばかり(しかも漫画でさえ中身には触れない)してるんだよね
387:名無しのオプ
08/10/13 13:05:27 c1dapg7g
>>385-386
パッポンでいいよあんなの。レスがもったいないからw
388:名無しのオプ
08/10/13 13:14:11 dAmEu5pF
>>385
俺今日図書館で「百年の孤独」借りてきた
読んだら感想書こうと思うがもちろんここではなく文学板に書く
当たり前の話だよね
ここへ書き込んで「お前らも純文学読め」なんてアホ丸出しの恥さらしなことはしませんw
389:名無しのオプ
08/10/13 13:37:02 odHvWMdH
書斎がやろうとしていることを理解してないアホばかりだな。
書斎はミステリとはいえないものをあえてミステリとして読むという試みなんだよ。
だからここでやる必然性がある。
>>388が凡庸な読書しかできないようなら、その感想をここに書き込む資格はないね。
390:名無しのオプ
08/10/13 13:40:32 MfxOtLYt
>>389
> ミステリとはいえないものをあえてミステリとして読む
別スレでも立ててやってくれ。
391:名無しのオプ
08/10/13 13:41:34 6jKGetN7
荒らしは言い訳もめちゃくちゃだなしかし
392:名無しのオプ
08/10/13 13:46:34 NhQqvTKY
ルールを守る気なんかサラサラないようだしね。
自分の書き込みは称賛されるだろう、と期待していた2ちゃんねるで
逆にボロクソに拙さを指摘されて、逆恨みに凝り固まっている男w
393:名無しのオプ
08/10/13 13:50:23 6jKGetN7
ミステリでないものミステリとして読む試みで書いた文章が
「ホラー風」「ミステリ色が強い」「サスペンス・・・」
があるっていってるだけの文章w
結局あれじゃんかミステリとして読む試みっていうのの正体はミステリとして読める部分を探してみた
っていうだけのことで、「ミステリとして読めます」って結論しかないじゃん。
そんなもんなあ感想スレに書く必然なんかどこにもないわ
394:名無しのオプ
08/10/13 13:50:51 NhQqvTKY
一応、マジレスしておくと、誰が書いているのか分らない2ちゃんでは
「書かれている内容」によってすべてが判断される。
称賛されるべき内容の書き込みならば、自分で名無しで誉めなくても
他の住人から自然と誉められるわけ。
嫌われ、馬鹿にされ、間違いだと嘲われるだけのレスには、それだけの
価値しかないということ。これは絶対の真理なんだよ。
395:名無しのオプ
08/10/13 13:54:49 FFlW5Vjf
スレチなレスして叩かれた。ふざけんな
って事か。おこちゃま丸出しですね。
禁断のパンダ 拓末司
白と黒 横溝正史
前者はこのミス大賞だとかで買った。料理好きだから夢中になって読めた。面白いね。ごちそうさま
白と黒は登場人物多くて読むのに時間かかった。ドロドロした昼ドラみたいな感じがたまらん
396:名無しのオプ
08/10/13 14:22:19 mdgc1dra
>>393
しかもそのことを最悪板だかで
「サスペンスなんて小説全般にあるからミステリーの専売じゃないだろ」
なんて突っ込まれたときわざわざそれをコピペしてきて
「そんなこと当たり前だ」
なんて言い返していたっけ。
だったらそれこそなんで「サスペンスがあるからミステリーとして読める」
なんて理由でここに書き込むんだかw
そのうえ名無しで
「凡庸な読書しかできないようなら、その感想をここに書き込む資格はない」
なんてバカなこと言ってるけど自分自身平板な読み方しかしていないことを理解していないしw
397:名無しのオプ
08/10/13 16:58:20 VaCgIOcK
いい加減スルーしろ
398: ◆XjFtIkbasQ
08/10/14 00:14:08 LvZZ/zuC
岩井志麻子『邪悪な花鳥風月』(2001→2004、集英社文庫)【7.5点】
女流作家が、マンションの隣に立つアパートの住人たちを題材にして書いた
連作短篇小説、といった体裁をとる「作中作」もの。
いずれも女の妄想を中心に描くが、岡山ものよりこわくてリアル。
第三章の「いずれ檸檬が月になり」はグロテスクで詩的な怖さ。
構成が折原一風だし解説が千街晶之なので、そっち系の真相かなと期待した。
399:名無しのオプ
08/10/18 14:23:38 2aXHIXwE
>>398
おまいもうやめろよ。
園児の感想にすら劣るぞ。
400:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/10/18 14:46:04 Py3REw0n
田村隆一「インド酔夢行」を読んだ。講談社から久々の新装刊行。
日本で何度かあったインドブームのうち70年代から80年代にかけてよく読まれた1冊である。
アガサ作品の翻訳でミスオタにもおなじみの詩人(このことを念頭に置いて読むと、
列車で乗り合わせたフォーサイス読者よりもアガサ読者に肩入れする様が微笑ましく、
「ネパール酔夢行」の終盤で著者がアガサ作品的シチュエーションを夢想する様も面白く読める)
による70年代後半の2度のインド行、ネパール行を収録した、当時としては十分に冒険の名に
値する読み物であると言い得る。
日本のタゴール(?)を称することにし、「インド匂い」の世界へと入ってゆく著者。
文中、20年代後半の米軍大佐の著書が引用され、50年近く経ても(70年代)も不変なインド
への驚嘆が記されているが、近年経済発展が著しく「BRICS」の一角を締め、インド数学等の
教育面も注目されているとはいえ、インドの一般社会(特に庶民レベル)はひょっとして現代でも
そうは変わらないのではないか?
少なくとも、90年代に遠藤周作氏の「深い河」に描かれたインドと本作で詩人が描くインドには
大きな差や変化は感じないのである。
401:名無しのオプ
08/10/18 14:56:14 jOlMEXSH
言われてもわからないバカw
402:名無しのオプ
08/10/18 14:57:46 cFRyBEkK
>>399>>401
書斎だね。
激しく同意。
403:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
08/10/18 17:05:18 g15bmCsw
「浮遊封館」門前典之(原書房)
ハイジャックされ墜落した飛行機から消えた130人の乗客。
施設から半分ずつ消えてゆく新興宗教の信者たち。
行方不明になる身元不明死体。
日本各地で起きたこれら不可解な事象の数々の一端を知らされた私立探偵蜘蛛手は、嬉々として捜査に乗り出すのだが、真相は
彼をも震撼させるものだった―。
「死の命題」はちょっと造り過ぎて蛇足な部分もあったが、今回は
そういったことは感じずに読めた。本作の見所は大量の人間消失という
途方も無い謎をどう処理するのかという点だと思っていたが、
これに関しては2つ不満があった。
1つ目は、中盤で真相に気付いてしまう点。流石に“あれ”を書いたら
まずいでしょう……と思っていたら本スレで序盤にもっとあからさまな
記述があると知らされ呆然。恥ずかしながら完全に流し読みしていた。
伏線としてはあまりに大胆不適(気付かなかったわけだけどw)。
ただ、最初に指摘したものとは微妙に異なる観点のものなので、
指摘自体は有効かと考える(それでもわざと気付かせてる可能性は
あるけど)。
2つ目は、真相自体が今一つかなと思われる点。これがサイコサスペンス
とかなら全然ありだと思うが、こと本格としてみた場合、舞台装置に
寄りかかっているのではないかと感じた。
結局、読後一番の見所だと思ったのは中盤の雪密室トリックであった。
これは寡聞にして類例が思い浮かばない。見事だと思う。
404:名無しのオプ
08/10/18 23:45:25 2aXHIXwE
読後感は無駄に長い感想文をいい加減やめろ。
スレ容量を潰すな。
405:名無しのオプ
08/10/19 00:12:12 nekGhewd
馬のほうがダラダラ長いし
しかもミステリー以外のものを
サスペンスがあるからとかいう噴飯ものの理由で
ここに書き込んでいる
むしろ馬が出て行くべき
406:名無しのオプ
08/10/19 00:29:46 MmYT2q4o
>>405 同意 書斎は、なぜ自分がつまはじきなのか考えろ。
407:名無しのオプ
08/10/19 00:35:58 MmYT2q4o
読後感=普通のコテハン
書斎馬=荒らし・汚物
以 上
408:名無しのオプ
08/10/19 08:25:08 T11A3Hlp
書斎が凄まじいクソなだけで読後感もクソレベル
409:名無しのオプ
08/10/19 09:10:10 7dlPXyzs
読後感は普通に感想書いてるだけだろ
ウザイけど
書斎は板違いにデタラメにパクリに自演
どうしようもないクソ
410:名無しのオプ
08/10/19 10:54:53 yT5jLMsf
読後感はコテ外せばスレに溶け込んで分からなくなる。
馬のアレはコテ外しても悪臭が漂うからかぐに分かる。
411:名無しのオプ
08/10/19 15:29:57 RtXu5P63
ようするに毒にも薬にもならない読後感の感想なぞ書き込まれる意味すらないということか。
比べて書斎は個性際立ち匿名掲示板での感想発表には大きな意味があるな。
412:名無しのオプ
08/10/19 15:33:34 n39wctc7
火車読みましたよ
まぁ面白いですが絶賛されるほどじゃないですね。
宮部みゆきの代表作みたいですが他の作品を読みたくなる感じはしませんでした。
413:名無しのオプ
08/10/19 15:42:04 MfJ1WqVD
宮部みゆきは人によって「一番好きな作品」が異なるみたいね。
人気高いのは「火車」だけど、自分は「龍は眠る」が一番好きだな。
414:名無しのオプ
08/10/19 18:48:42 bDntTmIN
>>411
悪臭を個性と言い切るお前は
粉ミルクの中のメラニンを特別な添加物と言い出すんだろうなw
415:名無しのオプ
08/10/20 22:06:58 AYvcPbZb
プルプル ____ ブリブリブリィッ! プーーン .\
/不能変態\ ビチビチィッ ∞~~~ ままー
// / ⌒ ⌒ ミミヽ ヽヽ また あの糞ジジイ
// /‐―◎-◎―一ミミミγ ⌒ ⌒ ヽヽ .はだかで
(( (●⌒)(_ _)(⌒● 6)"⌒γ"⌒`ヽヽヽ うんこ
// /^(.^<ロロロロロロフ^(∴ )⌒ヽミ彡',', 巛 ヘ M// ~~ .してるよ
( (','ミ(u ヘnmmノu u J/ ξミ',') ミ彡 。)ニヽ Σ /
\. \(ゞ_`u^U`-J___ノ',',',', /ミ)',' ',',',' ノ 人;ヘ
〔 〔 ШШ⌒゙/^ШШ彡 /ミγ 彡,',','巛 ノ ノ ;;;;;;;;) . \
ゝゝ ゞ、____人__ノミ● 〉ミ',', 彡/// ;;;;;;;;;;;;) 相手しちゃ
( ( ((⌒)','\__','ミ巛彡',',',_(',',(⌒)',',) ) ) ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;) だめよ!
ヽヽ ヽ',ミ巛',) .ゞ、_巛',_',_',ヘ',彡巛ミ) ) ) ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;) /
ノノ γ',ミミ',',) ) ) ニ ニ ノ ノ ノ',',彡',') ) ) ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;)
(( (ccc0O_)ノ ノ ( ( (O0ooo',') ) ) ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;)
416: ◆XjFtIkbasQ
08/10/21 01:38:47 fAj+WydZ
梓崎優「砂漠を走る船の道」(短篇、2008)【8.5点】
第5回ミステリーズ!新人賞受賞作。
サハラ砂漠の「塩の道」を行き来するキャラバンでの殺人事件。
小説としての「語彙」・書き込みがやや足りない気はするが、
舞台と結びついた殺人の動機や真相(例の+αを含む)には思わず膝を打った。
市井豊「聴き屋の芸術学部祭」(短篇、2008)【7.5点】
同佳作受賞。芸術系大学の学祭での殺人事件。
探偵役が聞き込むんじゃなくて勝手に情報が集まってくる設定は新鮮。
背後霊キャラの先輩女性は、某AA(なんであたしここにいるんですか?)を
髣髴させる。ロジックもやや強引だが、舞台やキャラの雰囲気とマッチしている。
417:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/10/26 11:08:31 4K6cZVho
井上章一「日本に古代はあったのか」を読んだ。
結論から言えば、日本に古代という時代区分(通常は平安時代までを指す)は存在しなかった
というアピールを書いた学会は勿論、一般社会の常識でも一見トンデモ・ミステリ風でありながら
真面目な歴史読物である。
関東が中心を成す鎌倉時代や江戸時代を肯定的に捉え、関西(=京都中心)の公家の時代等
を否定的に見るスタンスを関東史観(関西出身の国民作家による司馬史観、駐日大使であり
歴史家でもあったライシャワー氏の説もこれにとらわれていたとする)
に過ぎないとして批判の目を向ける姿勢は面白く、宮崎市定、内藤湖南等の京都の歴史学から
ユーラシア大陸全般に及ぶ時代区分論紹介もスケール大でそれなりに読物としては楽しいもの
はあるのだが、結局、読みながら、そして読み終えて門外漢の念頭に去来するのは
「そこまで国ごとの時代区分に拘ってどうするねん」という感だったりする。
極論から言えば、国の数だけそのヒストリーに対応した時代区分があっても差し支えないのでは
ないだろうか?
なぜに、封建制(土地を恩給とした主従関係の成立と定義される)等のスケールを当て込み、
統一化を図る必然性があるのであろうか。
418:名無し
08/10/27 20:57:24 Suiv2wSs
「川田亜子真相究明まとめサイト」は…?
ZARDの坂井泉水の一周忌に自殺してるよな。亜子はZARDのファンって
ことないか?(26日慶応病院の一階スロープから落下。27日15時10分?死亡)
病院の一階スロープから自殺なんて考えられないし、そもそも病院は弱っている
人を相手にしてるんだからスロープから落ちる確率は限りなく0だろ。これ
だって相当怪しい。松岡農林水産大臣も27日か28日に自殺してるし。
意味ない同時攻撃である個人に圧力かけるなんてこと考えられないか?
以前ハロプロの安倍なつみが交通事故起こしたほぼ同時刻?にライダーの
阿部ノリックが事故死したし、その数ヶ月前に吉沢の弟が謎の事故死が
あった。後藤まきの弟も捕まったり(盗みをする環境を作り、最後は本人
にやらせる。もちろん逮捕、報道されることを前提として?)したり、
他にも名前を売るためかもしれないが、数多くのスキャンダル。
悪魔になったってフレーズがあるが、仕事をもらう変わりに、闇組織から
何かやらされたってことはないか?
テレビと闇組織って、つながりがあるからな。吉沢の弟が死んだ後、吉沢に
意味を持たせてテレビ出演を多くする。墓みたいな死や事故を連想させる
クイズなんかがまた<偶然>出題されるとか。そう言えば、事故後吉沢が
新幹線物語(2時間3部構成?)みたいなのに出てたが、彼女が出てないドラマ
に彼女の弟の名前、こうた?って名前のキャラクターが出てきた。これなんて
テレビ局は分かってるんだから名前くらい変更できるだろ。
公共の電波って威力あるからな。ひとつの出来事で多くの人に圧力をかける
ことができる。もちろん<偶然>って逃げれるレベルで。
それは素人の考え。殺人事件だと警察が本腰を入れてくる。つまりリスクが
高まるわけだ。自殺にしとけば、警察は対して人数を避けてこない。証拠が
なければ、そんなもんだ。偶然とかあいまいにするのがプロの世界。
419:名無し
08/10/27 20:58:20 Suiv2wSs
「川田亜子真相究明まとめサイト」は…?
東京都済生会中央病院で2007年5月28日死亡した、看護師高橋愛依さんの
過労死が17日、認定された。
モーニング娘。の高橋愛と漢字違いの同じ名前か?
2007年5月28日と言えば、松岡農林水産大臣が議員宿舎で自殺し、慶応大学
病院に運ばれ死亡した日だな。前日にZARDの坂井泉水も同じ病院で
死んでいる。何か関連があるかもね。まあ<たかはし あい>って日本に
一番いそうな名前だが・・・・
高橋愛の所属しているハロプロは、吉澤の弟の交通事故、後藤の弟の逮捕、
恋愛スキャンダル等が連発している。それだけに、もしかして関連がと思っ
ちゃうんだよな。
真実+韓国の自殺がまだあったな。うっかりしてた。
崔真実(チェ・ジンシル) 10月2日(名前が真実)
チャン・チェウォン 10月3日(真実ゲーム+オカマ)
キム・ジフ 10月6日(真実ゲーム+オカマ)
これに加勢大周と巨人と覚せい剤が絡んでくるから複雑だな。
加勢大周
昼ドラの主役の名前が真実、加勢の役も真二も発音が真実っぽい。覚せい剤
で逮捕。
巨人
チェ・ジンシルの元夫が巨人で活躍した趙 成珉。
巨人軍イ・スンヨプ選手の 代理人を務めていたキム・キ ジュ被告が 覚せい
剤取締法違反の疑いで逮捕。
420:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/11/03 20:41:57 wVzVHrrT
法月綸太郎「しらみつぶしの時計」を読んだ。
では、大好評につき収録作品全話講評逝ってみよう!
「使用中」
作中でも話題に挙がっているエリン(ETVの日本語講座の可愛い子ちゃんではない(w )の
「決断の時」をノリリン流に書くと「こうなる」というリドル・ストーリー。
平日の日中は人気が少ない駅ビルショッピングプラザの公衆トイレという事件現場設定は
目の付け所に面白いものがあるのだが、文字どおり雪隠詰め(このワードは冒頭に注あり)に
至る経緯が無理有り過ぎ、
ウェートレスの作家殺害がリアリティとまで言わぬまでも、あまりに説得力を欠くのである。
「ダブルプレイ」
交換殺人ネタだが、御都合主義による創り過ぎが目立ち過ぎで途中から嫌になる面がある。
ファムファタールな主人公の妻にも陥穽があったというオチにした方が、やはり面白いであろう。
「素人芸」
腹話術人形という小道具、屋根裏に死体を隠すという乱歩風展開等、スリリングな設定なのだが、
実は警官のひとりが腹話術の心得があったというオチは今ひとつ乗れないものがあった。
「盗まれた手紙」
意外やエドガーの著名な短篇に通じる要素は無く、南京錠と状箱を巡る論理的なトリックが
読ませ所となっている。エルの初期国名シリーズ等が好きな向きには推せる作かモナー。
「イン・メモリアル」
コメントの要もないかもしれぬS・S。
もう少しボリュームがあれば不気味で奇妙なムードが盛り上がったのではないかと惜しまれる作。
「猫の巡礼」
都筑道夫好きな作者だけあって、ミッチーが多く書いた現代怪談を彷彿とさせる作。
ただし、作者の猫好きはビビッドに伝わって来るものの、オチ無しは頂けないものがある。
果たしてミッチーならどんなオチをつけたであろうか?
421:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/11/03 20:42:34 wVzVHrrT
「四色問題」
これは「退職刑事」のパスティーシュ。
ただし出来栄えは原典の初期には遠く及ばず。
凝り過ぎたダイイング・メッセージねた(心電図検査絡み)展開のため御都合主義に走り、
さすがに無理が来ているという感が強い。
最後の詰めも容疑者をマークしていればOKってのは、謎解きミステリとしては弱過ぎ。
「幽霊をやとった女」
これはカート・キャノンならぬクォート・ギャロン・シリーズのパスティーシュ。
面白いし、良く出来ており、タイトルもトリック・真相含みでいかしている。
やはり、この作家の特質はハードボイルドにあるのではないか。
「しらみつぶしの時計」
表題作にして、まさにLogic(これもネタばれ気味かモナー(w )を楽しむべき作だが、
あまりに凝り過ぎてエンタメとしては問題大有り。
「トゥ・オブ・アス」
あとがきによれば、デビュー前習作でありボーナストラックとして収録されたものゆえ、
仕方ない面もあろうが、最後のドンデン返しが見え見えの展開(弟が兄の死を看取るシーン)
が萎える。今は悠々と探偵法月談を綴るノリリンもこんな程度の「もの」を書いていた時代も
あったのかと思うと、逆に感慨深いものはある。
422:名無しのオプ
08/11/04 01:11:05 Ddt+TDbe
本物の本読みなら、余計な前置きはしないものさ。
423:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/11/08 12:48:05 AhGwAmk4
大藪春彦「殺し屋たちの烙印」を読んだ。
嘗て初期短篇集シリーズの1冊として刊行されていた再刊。
8編を収録したものだが、初期作ということもあって、極めて妙な表現ではあるが
この板で紹介してもおかしくないようなミステリ色が濃い作(「牝にむらがる」)、
J・H・チェイス風のファム・ファタールもの、警察小説風の作(「黄金の謀略」)等
大藪作品としては異色なものが多い。
好評につき、例によって収録作品全話講評逝ってみよう!!
・「殺し屋誕生」
Gsの住み込みで働くバイクキティな三流大学(夜間部)生が、偶然に犯罪の現場を目撃、
銃を手にし、悪と殺しの世界へと入ってゆくという、これは典型的な大藪ワールド。
後の大藪アクション小説の冒頭のみ読まされた感があり、欲求不満気味となるのが難か。
・「黄金の謀略」
大藪氏が好んで自作の舞台にした横浜港を舞台にした作で、
主人公が気骨がある若き警察キャリアというのが珍しい。
痛快アクションを期待していると、政府絡みの謀略の前に全て真実は抹消されるビターな
結末、短い作ながら読み応えはあり。
・「歯には歯を」
暗い情念を秘めた平凡なリーマンがトラブルに巻き込まれた末、銃を手にしたことから破滅へ
向かい突っ走る。
後の「蘇える金狼」や「凶銃ルーガー08」等の代表作を想起させるテーストにして、
大藪ワールドではおなじみ新宿戦争小説にして大藪流男の生き様・死に様を
描き切った佳作である。
424:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/11/08 12:48:57 AhGwAmk4
・「苦い罠」
後の「探偵事務所23」を想起させる作で軽快に読み飛ばせる通俗ハードボイルド小説の魅力
に富む。
主人公はみずから敵を蜂の巣にはせず「用心棒」あるいは「荒野の用心棒」風に仕掛けて
同様な結果に導く。所長のピンハネ(手付け50万を5万しか渡さず)は酷すぎ(w
・「迷い犬」
20万円の謝礼を出すという迷い犬を広告に隠された謎とは・・・
犬好きには厳しいトリック(犬の腹を切開してダイヤを埋め込む)だが、
畳み掛けるようなテンポで読ませる私立探偵小説、「苦い罠」よりはヘビーなタッチである。
・「乳房に拳銃」
金持ちの女房に養われている駄目男(元銃砲店経営者)が主人公という大藪作品には珍しい
設定。異色作として面白いのだが、なんかヤリマンで高慢な面があるとはいえ、
逆襲され惨殺されてしまう嫁の方にも理がある感がしてしまい。
ラストには爽快感ではなくして残酷さを感じてまう。
・「女猫」
J・H・チェイス風の悪女もの。
後の長篇作品では間違いなく殺されてしまうタイプのヒロインだが、
主人公はフルボッコにされ、
「女」という存在の不可思議さを示唆した文学的とも言い得る締めが大藪的でなく、
かえって強烈な印象を残す。
・「牝にむらがる」
大企業ワンマン社長の若妻にむらがる男たちの物語という、見も蓋もないタイトルそのままな
ストーリーなのだが、本作もJ・H・チェイス風の悪女もののテースト、社長謀殺のトリック、
そしてラストに至る意外な展開等、読ませ所満載で推せる作に仕上がっている。
425:名無しのオプ
08/11/10 03:00:48 yCggGgRh
宮部みゆき『理由』
ずっと読まず嫌いだった宮部みゆきを初めて読んだ。
最初読みにくかったけどあれだね、進行がバキなんだね。
それがわかってからは、すっと読めるようになった。
426:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
08/11/11 18:22:19 asgMQrfl
「葉隠三百年の陰謀」井沢元彦(徳間書店)
時は江戸時代末期。佐賀藩主鍋島斉正の寝所に巨大な猫が現れ、
宿直の侍を噛み殺し、呪いの言葉を吐いて消えたという。
斉正は藩内きっての俊英大隈八太郎を呼び事態の究明を命じた。
八太郎は同志達の力を借りて怪異に立ち向かうが、その過程で
次第に明らかになっていく佐賀藩の成り立ちが八太郎の信念を
揺さぶることになる―。
「暗鬼」を読んだ時にも思ったけど、正直キャラクターや文章は
あんまり大したことない。トリックも見当が付く。ただ、本作の凄い所は
「戦国」「化け猫」「幕末」と佐賀にスポットライトが当たる時期や
伝承を自然な形で結び付けてストーリーを作っている所だろう。
それが探偵役の積極的な介入理由に繋がっていくのも巧い。
尚、史実の誤りが数箇所あると思われるので以下に指摘しておく。
・沖田畷合戦で龍造寺隆信の首級を挙げたのは川上忠智ではなく
息子の忠堅
・佐賀藩の藩校は明倫館ではなく弘道館
・方広寺銘鐘に記されているのは「右僕射徳川家康」ではなく
「右僕射源朝臣」
427:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
08/11/11 20:15:53 asgMQrfl
「偽証」小杉健治(中央公論社)
短編集。久々某スレからのセレクト。
初ケンジ・コスギだったが……うーん。7~80点ぐらいのが
並んでる感じ。二転三転するプロットは良いのだが、後出しが
あったりしてミステリーとして詰めが甘い。もっと丁寧に書いて
欲しかった。発表されたのは80年代半ばで、新本格作品群に混じると
やはり見劣りする。
ベストは最後の「絵の証言」。前述した欠点をストーリーが割と
誤魔化していたので。次点は「騙し絵」。これなんか本当惜しいねえ。
ま、弁護士作家それも国内の人は詰まらないだろうという
偏見を壊してくれたのは確か。
428:名無しのオプ
08/11/11 22:36:25 loBP/SQa
>>426
井沢元彦の歴史ミステリーって、結構間違いがあるよね。
何の作品かは忘れたけど、太平洋戦争前の設定なのに
内田百閒に対して「あの『阿房列車』の」と言うシーンがあった。
『阿房列車』は戦後の作品だっての。
429:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
08/11/12 20:21:34 wn9d3o/G
「肺魚楼の夜」谺健二(光文社)
大震災を耐え抜いた古い洋館・冬景楼から意識不明の女性が救出された。
通報者によると、タイムスリップから帰ってきたら物音がしたので
階下に向かうと、巨大な肺魚が被害者にのしかかり胸ビレで
首を絞めていたという。到底受け入れられない証言に警察は自殺未遂との
判断を下すが、通報者は館に住む老婦人の世話をしていた
NPOの事務所に居座ってしまう。これに困った責任者は私立探偵有季に
調査を依頼する。
ある大学のセンセが「阪神大震災が貴志祐介を生んだ」と言ってたけど、
この人はモロやね。それしか舞台に選んでない。そういや未だに
「赫い月照」のラストの謎が解けないんですが……。
まあともかく、今回は壁の中に棲む人喰い怪魚と証拠写真付き
タイムスリップの謎がメインか。いやー 単純ながら中々巧い手だと
思ったね。手掛りのばら撒き方も、ある場面が全く違ったものになるという展開も、
終盤アンフェアだとかちぐはぐだとか思えた部分がしっかり嵌るのも
良かった。衝撃度は「赫」に劣るかも知れないが完成度は上だろう。
疑問点をいくつか。
・(メル欄)はアンフェア
・手紙で菜津の紹介をスルーしたのは?
・46ページの嘘
・いつも帰ってる地元に近づくのが緊張するわけない
・訪ねて行ったなら名刺を渡したはずでは?
後、失神した女子高生とタクシーに乗ったら通報の危険がw。
でも歩いてたら尚怪しいし……悩ましい問題だ。
430:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
08/11/13 18:35:58 srPso2+Y
「告白」湊かなえ(双葉社)
ある中学校で起きた事件を巡って展開していく連作短編集。
ミス板でやたらめったら評判の良いかなえちゃんですが、デビュー作で
この盛り上がりは「天使のナイフ」以来じゃないですか?
冒頭いきなり青木さやかのネタが始まったんでどうしようかと
思いましたが、1編読み終えるとああ、こんな感じか……と。
で、読み進めていったのですが、うーん、これを良く使い切ったとみるか、
芸域が狭いとみるかは意見の別れる所ではないでしょうか。自分としては、
××××××の精一杯の所なのかなと感じました。
後、(メル欄)について理由が示されていない点が気になりました。
本格では無いのでフェアかどうかは評価の指針にはなりませんけど、
すっ飛ばして良いわけではありませんから。
1400+税金払って買う程では無いというのが結論です。
431:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/11/15 13:02:29 YhP+TS35
蔵前仁一「シベリア鉄道9300キロ」を読んだ。
写真満載の鉄道紀行だが、現代における冒険談としても読める。
著者は実績(実体験・著作数共に)がある旅行家だが、インテリ(慶応・法政治学科卒)だけ
あって、念願のシベリア鉄道に乗っても舞い上がり美化することなく、
クールな観察者の視点を失わない何でも見て野郎なのが、
文章も信頼感ある読み応えあるものにしている。
シベリア鉄道(この正確な定義は判然としない旨があとがきに記されているが)内が紀行の
大部分であるせいもあるが、ヨメと同行の旅というせいもあってか、美形のロシア娘に触れた記述
はあってもポートグラフィは無し、「旅」のお楽しみである目の保養の面は皆無なのが残念だが、
ユーモアを散りばめた巧みな描写で倍のボリュームがあっても楽しめそうな書ではある。
著者がセレクトしたシベリア鉄道車窓ベスト10の上位4位までが東シベリアと中央シベリアなのが、
この鉄道旅行の肝を端的に象徴しているようで面白い。
432:名無しのオプ
08/11/15 16:57:27 2t0VUUii
>>431
簡にして要を得た素晴らしい論考だね。
スレ全体を引き締めているよ。
433:名無しのオプ
08/11/15 19:06:45 fW5a8SNc
>>431正直ミステリと関係のない本の書評なら別のとこでやってもらいたい
434:名無しのオプ
08/11/15 20:36:52 pVIxYTMr
>>431
朝鮮通信使、金仁謙の著書『日東壮遊歌』
●1764年1月22日 大阪
100万軒はあると思われる家の全ては「瓦の屋根」だ。凄い。
大阪の富豪の家は「朝鮮の最大の豪邸」の10倍以上の広さで、
銅の屋根で、黄金の内装である。 この贅沢さは異常だ。
都市の大きさは約40kmもあり、その全てが繁栄している。信じられない。
中国の伝説に出てくる楽園とは、本当は大阪の事だった。
世界に、このように素晴らしい都市が他にあるとは思えない。
ソウルの繁華街の10000倍の発展だ。
北京を見た通訳が通信使にいるが、「北京の繁栄も大阪には負ける」
と言っている。
穢れた愚かな血を持つ、獣のような人間が中国の周の時代に、この土地にやってきた。
そして2000年の間、平和に繁栄し、一つの姓(つまり天皇家)を存続させている。
嘆かわしく、恨めしい。
●1764年1月28日 京都
街の繁栄では大阪には及ばない。
しかし倭王(天皇)が住む都であり、とても贅沢な都市だ。
山の姿は勇壮、川は平野を巡って流れ、肥沃な農地が無限に広がっている。
この豊かな楽園を倭人が所有しているのだ。
悔しい。 「帝」や「天皇」を自称し、子や孫にまで伝えられるのだ。
悔しい。 この犬のような倭人を全て掃討したい。
この土地を朝鮮の領土にして、朝鮮王の徳で礼節の国にしたい。
435:名無しのオプ
08/11/15 20:37:44 pVIxYTMr
●1764年2月3日 名古屋
街の繁栄、美しさは大阪と同じだ。 凄い。
自然の美しさ、人口の多さ、土地の豊かさ、家屋の贅沢さ…この旅で最高だ。
中原(中国の中心地)にも無い風景だ。
朝鮮の都も立派だが、名古屋と比べると、とても寂しい。
人々の美しさも最高だ。
特に女性が美しい。 美しすぎる。 あれが人間だろうか?
「楊貴妃が最高の美人だ」と言われているが、名古屋の女性と比べれば、
美しさを失うだろう。
(帰路にて)
名古屋の美人が道を歩く我々を見ている。
我々の一員は、名古屋の美人を一人も見逃さないように、
頭を左右に必死に動かしている。
●1764年2月16日 江戸(東京)
左側には家が連なり、右側には海が広がっている。
山は全く見えず、肥沃な土地が無限に広がっている。
楼閣や屋敷の贅沢さ、、人々の賑わい、男女の華やかさ、城壁の美しさ、橋や船…。
全てが大阪や京都より三倍は優っている。
この素晴らしさを文章で表現する事は、私の才能では不可能だ。
女性の美しさと華やかさは名古屋と同じだ。
436:名無しのオプ
08/11/15 21:43:50 yOV7euKj
>>431
これはひどい
こんな下書き、言葉の暴力だ
437:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/11/16 16:12:02 sYNgHhlQ
柴田錬三郎選集第15巻初期短篇集を紐解く。
直木賞受賞作「イエスの裔」と芥川賞候補作「デスマスク」を読むがためである。
眠狂四郎シリーズ等を読んでいる向きにはこの著者のミステリ仕立ての巧みな物語作りは
よく知られたところかと思うが、上記2作もミステリタッチ、しかしながらどこか斜に構えた筆使い、
緩いテンポ等、後年の稀代のストーリーテラーの作とは思えない読み難さがある。
前者は、義理の娘(実妹の子の孫)を殺害した老人の動機解明を軸にした謎解きを
犯人である老人の幼友達、古い知己である作家、ガイシャである娘の情夫の3人の独白から
試みるスタイル、ただし、真の主人公である老人自身の語りが無いため、謎解きは不十分に
終わる感は否めない。
タイトルに即し、イエス裔ゆえ老人は殺人を犯したのだとバイブルの基本知識を欠く者
が多数なミスオタに読解出来るかどうか・・・
後者は、作品スタイルは類似したものがあり、自殺したデガダンな評論家の死者の視点をまじえ、
DVの被害者であった彼の妻、愛人の若い娘、友人の編集者の独白を通じ、人間の真情を探らんとした作、
アホなミスオタにこの作の奥底に流れるある時代のデガダンスを読み取れるか否か。
438:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
08/11/21 17:07:49 lwNHaTXb
「崖の館」佐々木丸美(講談社)
資産家の伯母が住む館を訪ねた6人の従兄妹達。それは毎年の恒例行事
であり、ほとんどが成人の彼等もこの時ばかりは伯母の子供の様にして
生活をするのだった。しかし、初日の夜、廊下に飾られていた絵画の
一つが消え、更に翌朝、従兄妹の一人が施錠された自室から消え失せた。
皆の捜索の末彼女が見つかったのは、2年前謎の死を遂げた伯母の
養女が使っていた開かずの部屋だった……。従兄妹の一人が
彼女の死は殺人だったと言い始める。遺された日記帳に書かれている
真実とは―?
「雪の断章」がミステリーじゃなかったんで止めた過去があり
今度はこちらを。
最初は文章がぎこちなく、展開も唐突に感じて読み通すのは骨だと
思っていたが、段々気にならなくなった。プロパー外の作家ではあるが、
真っ当な本格CCに仕上がっており、密室間の移動等を含む
複数のトリックや、犯人当ての手掛りは中々巧くて納得の行くものだった。
新本格以前(1977)にこういう吹雪の館が舞台という海外古典的な
本格ミステリが書かれていたんだねぇ。
439:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
08/11/21 17:27:52 lwNHaTXb
「龍神池の小さな死体」梶龍雄(講談社)
関東大学工学部教授の仲城は先日没した母親が言い残した言葉が
気にかかり調査を始める。その言葉とは「弟は殺された」
というものだった。弟の秀二は戦時中疎開先の村で溺死した
と伝えられていた。休暇を取った仲城は当時の秀二の友達から話を聞き、
現地の村へ赴くのだが、そこには思いもしない落とし穴が
口を開けていた……。
クリスティを連想する様な過去の事件に纏わる本格ミステリですが、
やがてそれに現在の事件が加わり更に読み進めていく内に
色々な事実がガラリと違った色彩を帯びてくる様子は素晴らしい
……と言いたいのですが、どうも有り得ない偶然があったりして
当てはめが巧くないです。
伏線の妙もあり、まとめ方も良いだけに残念でした。
後、229ページのセリフは言った端から矛盾してます。
この作家にしては中レベルでしょうか。特にお薦めはしません。
440:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
08/11/22 21:04:13 KWmyPArg
大藪春彦「最後の銃声」を読んだ。
全7作を収録。引き続き全話講評逝ってみよう!!
・「最後の銃声」
主人公の逆襲、リベンジ終了まで一気に読ませる大藪アクション小説の典型。
・「流れ者」
目的のためなら素直な若い女の子を欺くことも躊躇しない非情の流れ者のアクション談。
エスカーレートしてゆくアクションが堪能出来る一編。
・「今日もこの街で」
主人公の粋な一言で締める、これも壮絶なアクション小説である。
・「屍を越えて」
堅気の大学生が主人公、しかも大藪的悪霊化(破壊者たる)しないという意味では異色な作。
往年の日活アクション映画が如きハッピー・エンディングが、大藪作品としては意外感大。
・「廃銃」
覆面捜査官もの。それなりに楽しめるが、主人公設定のため破壊度が抑え目なのが不満点か。
・「暗い春」
「屍を・・」と同様に大学生が主人公だが、こちらは早大生時代の作者を想起させるような銃の魔力
と暗い情念に取りつかれたような主人公で大藪青春小説の代表作と言うてよい出来栄え、
本書中の一押し作品。
・「怒りの航跡」
「野獣死すべし」を想起させる冒頭、非情のサクセスストーリーで読ませるものがある。
441:名無しのオプ
08/11/22 22:42:41 GkdxJnOC
読後感うぜー。
書斎はいつもながらご苦労様です。
442:名無しのオプ
08/11/22 23:15:01 qTOcNJQe
確かに馬公は相変わらず内容のないゴミ長文を垂れ流して・・・
ご苦労さんだよなw
443:名無しのオプ
08/11/22 23:36:19 kp3phcfz
読後感のレスは、適度に空行が入っているので読みやすく、
気がつくと最後まで読んでしまっていることが多いな。
書斎魔神のレスは、空行が無くてグチャグチャって書かれているので、
目に入った瞬間に読む気が失せる。
444:名無しのオプ
08/11/23 00:41:20 q5AI8LmQ
>>443
> 読後感のレスは、適度に空行が入っているので読みやすく、
> 気がつくと最後まで読んでしまっていることが多いな。
>
> 書斎魔神のレスは、空行が無くてグチャグチャって書かれているので、
> 目に入った瞬間に読む気が失せる。
どう考えも同一人物だろ
445:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
08/11/25 02:07:22 lbx6RJ1u
「三百年のベール」南條範夫(批評社)
時は明治半ば。静岡県庁に勤める平岡素一郎は知り合いから借りた
徳川家康に関する歴史書の記述の中に矛盾する箇所を発見する。
その時抱いた疑問がある会食の席で聞かされた話と相まって
平岡は途方も無い仮説を立てるに至る―。
歴史ミステリーです。
徳川家康の生涯にスポットを当てた時点でハードルはかなり高いのですが、
流石は有名歴史作家、歴史書や言い伝え等から抽出した一つ一つは
けして大きくとも言える矛盾点を汲み上げて超有名人の生涯に大胆な
奇想を展開させています。ある種の思想性は感じるものの、無理に
そっちに引っ張っているという印象は受けませんし、割とお薦めです。
隠蔽工作が甘いのは御愛敬です。
446:名無しのオプ
08/12/03 17:15:12 RdXmtONL
てかうだうだ文句言ってるやつよりもコテつけて書評書いてるやつの方がはるかに意義があるよ。
嫌なやつはわざわざコテにしてくれてるんだからNGにすればいいのに。
447:名無しのオプ
08/12/03 22:07:59 t7yzD9Nc
な
448:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
08/12/06 21:56:40 sXVqK7iK
「十三回忌」小島正樹(原書房)
静岡の片田舎に君臨する大資産家宇津城家に取り憑いた恐ろしい呪い。
当主の2人の妻は同月同日、次々に変死を遂げ、後に死んだ妻の
一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌に合わせて人が死んでいく。
しかもそれぞれの死体は不可解で残酷な様相を呈していた……。
島荘の腰ギンがコネで出しやがってとやっかんでいたところ、
フィニッシング・ストロークものとして優れているという評判を受けて
読んでみた次第。
いや、面白かったよ。うん、いいじゃんこれ。
被害者の数が多く、しかもそれぞれの事件に様々な謎が散りばめられて
いるというこのサービス精神が泣かせるじゃありませんか。
具体的に挙げると、引っ繰り返った大型バス、真夏の雪で脱線したという
ディーゼル車、光る鉄仮面、壁から聞こえる死人の声等々……。
加えて殺人状況そのものも不可能性に溢れており、ワクワクしながら
読み進められた。
もちろん大事なのは解明に至るプロセスなわけだが、伏線はきちんと
回収され、驚きもあると思う。ただ自力で数々のトリックを暴いて
真相にたどり着くのは至難の業だろう。
中盤に「え!マジ?」と思わせる場面があり、後半には
449:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
08/12/06 21:57:47 sXVqK7iK
「何これ誤植?」という様な箇所もあるが、それがラストにはかちっと
嵌る。お薦め。
最後に、13ページと18ページの鎌田のセリフは不自然。
450:名無しのオプ
08/12/07 23:12:24 2o6IQPV6
「レッド・マスカラの秋」永井するみ
「カカオ80%の夏」の続編。
前作がことのほか良い出来だったので期待したが、はっきり言っていまいち。
強引な展開、わかりやすすぎる悪役、ガッカリな真犯人の動機と、
欠陥部分ばかりが目につく。
第三弾が出るのなら挽回してほしい
451: ◆XjFtIkbasQ
08/12/08 08:39:08 MgwCxmbx
東野圭吾『流星の絆』(2008、講談社)【8点】
両親を何者かに殺害された洋食屋の三兄妹の物語。
うまいしおもしろいし、事件の真相も一応意外性はあったけど、
東野圭吾にしては人物像などがちょっと物足りない。期待値が高すぎたかな。
ただ、空腹時に読んだんで、無性にハヤシライスが食べたくなりました。
452:名無しのオプ
08/12/08 23:26:53 +r2iBEZc
現在、「2chが選ぶこのミステリーがすごい!2009」の投票を行っています。
こちらに投票お願いします。
2chが選ぶこのミステリーがすごい!
スレリンク(mystery板:266-番)
【以下のルールを守ってください】
・投票スレの>>1-3は無視してください。
・対象は奥付表記で2007年11月~2008年10月の期間内に発行された広義のミステリー作品。
・6作品以内で順位をつけて投票すること。
・必ずしも6作挙げる必要はなく、1作でも投票可とするが、上記のように順位はつけること。
・1位=10点、2位=9点~6位=5点で集計。
・国内作品と海外作品は別々に投票する。
・各作品に一行以上の総評必須(ネタバレ禁止)
・宝島社の作品は対象内
・投票期間は12月8日~1月20日まで
今年のこのミス、本ミスなどのランキングです。参考にしてください
国内編 スレリンク(mystery板:267-270番)
海外編 スレリンク(mystery板:271-278番)
453:都筑道夫PART6
08/12/10 21:56:01 Ra8HHq0+
都筑道夫さんと、その作品について語るスレッドです。
前スレ
都筑道夫PART5
スレリンク(mystery板)
過去スレ
都筑道夫PART4
スレリンク(mystery板)
過去スレ
都筑道夫PART3
スレリンク(mystery板)
都筑道夫PART2
スレリンク(mystery板)
都筑道夫(初代)
スレリンク(mystery板)
当スレにはネタバレ及び間違いだらけの「論考」、
及びスレ住人を見下し嘲笑行為を繰り返す自称コテハンが居ついています。
ネタバレの危険が高い彼のレスを目にしたくないという方には
>>2に目を通されることをお奨めします。
454:名無しのオプ
08/12/11 19:35:09 UmZKlFcD
「チームバチスタの栄光」
あっさりと終わった・・何もかもが薄い。
しまった、ドラマちゃんと見ればよかった!
455:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
08/12/11 19:44:35 PiXeBFUg
「酒井嘉七探偵小説選」(論創社)
この叢書、映画で言えばアルバトロスみたいなもんで9割ゴミだと
思ってるんですが、極たまに鶴が出る様でそれが以前読んだ
「大庭武年探偵小説選Ⅰ」だったわけですが、本作者はその大庭と
肩を並べる程と聞いたので読んだ次第です。
中々面白かったです。発想力やサービス精神が他の同叢書内の
凡百どもより格段にあります。記述形式がワンパターンだったり、
フェアプレイには然程留意していなかったりといった点はマイナスですが、
この叢書内では大庭に次ぐ原石であると思います。
ベストは「撮影所殺人事件」です。ショート・ショートながら、
その奇妙な味に絡め取られ気が付いたらスカタンと投げられていました。
次点は「京鹿子娘道成寺」でしょうか。歌舞伎役者が舞台上で
張りぼての鐘に入ったまま撲殺されるという衆人監視の密室もの。
フーダニットとして楽しめるかも知れません。
他、周到故に陥穽に嵌る「ながうた勧進帳」、一見アリバイ崩しの
「探偵法第十三号」、地道な分析方法で犯人の特定を試みる「亜米利加発第一信」、
飛行機を墜落させる「呪われた航空路」
などが印象に残りました。
456:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
08/12/11 19:47:20 PiXeBFUg
創作以外では「海外犯罪ニュース」シリーズが興味深く、中でも
幸運の手紙の変化形である十セント銀貨の手紙の話が良かったです。
作者は暗号ものに情熱を傾けていたようですが、そちらは余り
ピンと来ませんでした。
以下は気になった点です。
・「ある自殺事件の顛末」がラストで駄目になっている点
・解題で「S堀の流れ」はトリックが明かされていないと書かれていたが、
ちゃんと書いてある点
・昔の書評の方が辛口な点
大庭のⅡはⅠより劣るらしいですが本当かな?
大阪圭吉も数編しか読んでないから読まねばなりません。
それにしても戦前は本格の良い流れが確かにあったはずなのに、
戦後の量産型ザク共の跳梁が流れを断ってしまったんですね……。
457: ◆XjFtIkbasQ
08/12/22 00:13:43 H4LQkLyv
東野圭吾『聖女の救済』(文藝春秋社、2008)【7.5点】
湯川准教授のガリレオシリーズ。
どうやって毒殺された被害者に毒を飲ませたか、というシンプルな謎で
長篇一本仕上げた腕前はさすが。真相もなるほどと膝を打つ。
前半はややテンポがのろかったことと、
何か湯川がかっこよくなったり、作中に福山雅治の音楽が出てくる点は
正直イラナイと思った。
458:名無しのオプ
08/12/23 18:45:02 MKVF7efP
推敲中
459:名無しのオプ
08/12/23 18:57:09 FnE4pmxn
聖女の救済
アンフェアの一言
20点
460:名無しのオプ
08/12/23 19:20:29 S0cFerM0
田中啓文の
「落下する緑」を読んで驚いた。
しかも、これが処女作らしい。
意外なまでにコージーな佳作ミステリー。
どこで何を間違ったんだろう。
461:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
08/12/25 17:34:55 AJiraedj
「人間動物園」連城三紀彦(双葉社)
ある日の午後、浦和署に誘拐事件発生の通報が入る。駆け付けた
発田と朝井の両刑事に対し通報者の女性は被害者は隣家の幼女だと告げる。
被害者の家は盗聴されているため窓から手紙で助けを求めてきた
というのだ。刑事達は隣家を拠点にして誘拐犯を特定しようとするが……。
長編は初めて。期待以上ではなかった。
まず文章が読みにくくて面食らった。見出しみたいに最初に
事実を持ってきてそこに至る経緯を書く、名付けてメメント文体w。
それからネタの後出しが多い。伏線がいくつも張ってあってwktkしたけど、
いざ回収されると全部明かされなきゃ解り様がないものばかりで
ガックリきた。
事件の真相については、驚く程のもんじゃないと思った。ああ、
そうだねってレベル。安いどんでん返し。銅婚式よりマシな程度。
他細かい疑問は、21世紀に4歳児がファミコンするとは思えないことと、
(メル欄)必要ないこと。
しかし、連城と聞くとKKKみたいなイメージが拭えない。
げに金田一少年の罪は大きい。
462:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
08/12/25 17:38:17 AJiraedj
「造花の蜜」連城三紀彦(角川春樹事務所)
息子が蜂に刺されたとの電話を受け、幼稚園に駆け付けた母親。
しかし、そこで意外なことを聞かされる。息子はついさっき母親自身が
迎えにきて連れて行ったというのだ。やがて通報を受けてやってきた
警視庁の腕利き橋場警部の指揮の下、誘拐事件の捜査が始まるのだが、
被害者の母親は何かを隠している様子。おまけに電話をかけてきた犯人は
「誘拐などしていない」と言い放つ。果たしてこの前代未聞の
誘拐事件の行く末は―!?
「人間動物園」から6年後の作品。同じく誘拐ものだが、文章は
別人かと思うほど読みやすくなっている。ミキティ精進したな……
やり取りを無意味に後回しにする癖が直ればもっと良いけど。
内容もこちらの方が濃いと思う。ただ、自分の絶対評価としては
然程ではなかった。
冒頭の先生の証言から、母親の秘密、紛失した携帯からの声、
冬のスズメバチ、フィギュアの嘘、事件を認めない犯人、変わらない写真、
無意味の様な身代金、交差点の害虫などいくつもの謎がどしどし出てきて
興味津々読み進んでいった。そして中盤辺りから徐々に事件の背景が
明らかになってくるのだが、どうも盛り上がらない。
「ここだな」という箇所は判るのだが、期待が大き過ぎたせいか、
抑制が効いてるせいか、単にショボいのか、心躍らないのである。
帯でくるみちゃんが言う「どんでん返し」の度合いがイマイチなのかな。
「腰を抜かす」という終盤の展開も「おいおい」としか思わなかった。
ポプラ社なら良いけどさ。つか、(メル欄)は要らなかった。陳腐になる。
最後に気になったのは、上に挙げた謎のいくつかと、(メル欄2)が
解明されていない点。
463:名無しのオプ
08/12/25 23:44:31 +RC13jk+
こいつに連城が精進したな…なんて語られるとイラッとくるなw
464:名無しのオプ
08/12/26 23:35:14 JLwCwPh+
>>450
「カカオ80パーセント」は期待していい?
未読、というか、見つからない・・・
465:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/01/02 00:03:42 Muk40sWC
大藪春彦「汚れたパトカー」を読んだ。
本格ハードボイルドのキャッチフレーズあり、新古書店100円コーナーにてゲット。
大好評な全話講評逝ってみよう!!
・「汚れたパトカー」
表題作は、昔、文庫で読んだ記憶がある。
署ぐるみで犯罪組織化しているというトンデモ設定、だが、今読むと妙に現実感もあるのが
恐いものがある。
長篇で書いていれば凄い警察小説になったと思われ。
・「揉め事は俺に任せろ」
私立探偵が主人公の大藪流「マルタの鷹」。
だが、ラストで元ネタのブリジッドに相当する女にも金を要求するのがいかにも大藪作品の主人公
らしい。
私立探偵という制約のせいか、大藪作品の魅力である主人公による激しい破壊行動が
ないのは残念。(殴打、死体遺棄程度、程度なのか?)
・「邪魔者」
これは特にコメントの要もないアクション小説か。
大藪作品には珍しく、主人公が萎えてリベンジがための皆殺しをしないのがミソか。
・「誤算」
タイトルの由来であるお間抜けなオチが何か笑えるものがある小粒な青春アクション小説である。
・「折れた牙」
殺し屋日下アホでへタレ過ぎ(w、この一言に尽きる作。
・「ブローニング0・25」
保税倉庫管理会社社員が主人公という異色作だが、
凶銃ルーガー08シリーズにありそうなエピ。
短いが大藪テーストとでも称すべきものが良く出た作である。
・「苦い札束」
ドンデン返しが読ませどころとなっている作。
・「醜聞」
ダシールの「血の収穫」を想起させる壮絶なアクション小説。
最後をクールに締める主人公がいかしている。
466:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/01/02 22:38:46 eX0ttsy3
三津田信三「首無の如き祟るもの」を読んだ。
今年も同じ作者の「山魔の如き嗤うもの」が文春7位、このミス8位、
マイナーではあるが本格ミステリベスト10では1位にランキングされている。
本作は昨年の文春6位、このミス5位(ちなみに本格ミステリベスト10では2位)と
総体的に見て「山魔・・・」以上に高評価された作でもあり、今あらためて読み直し、
三津田信三という作家評価の縁としたく思う。
媛首村の旧家秘守家の当主争いを巡る密室殺人、そして首無し連続殺人と来れば、
諸に横溝御大の世界だが、ミステリとしてはともかく描写力を含めたストーリーテリングが
落ちるせいか、文章が読み辛い面があり、テンポを欠くのが残念、
斧高=よきたか、僉鳥=みなとり、等々凝ったつもりなのか読み難いネーミングもリーダビリティの面からは頂けない。
本格ミステリとしての謎解きそのものは意外にあっけなく、
特に首無トリックの謎解きには単純過ぎてバカにされたような感さえある。
むしろ本作は終盤の相次ぐどんでん返しを主眼に全体を怪奇な伝説(淡媛とお淡)で
デコレートして読ませるサスペンス・ミステリとしてなら十分に楽しめるのではなかろうか。
各人、心して読め!!
467:名無しのオプ
09/01/04 00:45:53 UfYW2yN9
読み方なんて人それぞれだし首無は本格として優れてるとおもうが。
自分の意見無理強いして心して読めとは?
あと大好評の全話講評ってまったく好評だという話は聞こえないんですが?
468:名無しのオプ
09/01/04 01:06:23 3bMQQ0CC
スルーしろ
469:名無しのオプ
09/01/04 22:53:30 YGtCJrYW
芥川賞
鹿島田真希「女の庭」(文芸秋号)
墨谷渉「潰玉(かいぎょく)」(文学界12月号)
田中慎弥「神様のいない日本シリーズ」(同10月号)
津村記久子「ポトスライムの舟」(群像11月号)
山崎ナオコーラ「手」(文学界12月号)
吉原清隆「不正な処理」(すばる12月号)
直木賞は恩田陸「きのうの世界」(講談社)
北重人「汐(しお)のなごり」(徳間書店)
天童荒太「悼む人」(文芸春秋)
葉室麟(りん)「いのちなりけり」(同)
道尾秀介「カラスの親指」(講談社)
山本兼一「利休にたずねよ」(PHP研究所)
470:名無しのオプ
09/01/07 06:37:00 Xw1guL1W
>>467
>>3-5
(現在の「書斎魔神・アホアホ語録格納庫」は その27↓
スレリンク(tubo板)l50)
471:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/01/10 08:41:19 sZVV8+ui
都筑道夫「東京幻夢図絵」を読んだ。
一編ずつ見ればそれほど面白い、特筆すべき作は無い。
ミステリと言い得る作は一部、しかも十分に謎解きされないものも多く(主眼ではないとも言える)
ホラータッチの作(「白山下薄暮」)も示唆のみにとどまる。
だが、全体を通じて浮かび上がる古き東京の姿(第1話は除く)には魅せられるものはある。
男女の濃い色事が絡んだ話が多く、映画なら石井輝男のドロドロの世界を想起させるものが
あるが、根っからの東京人作家らしいスマートなタッチがいやらしさ、胸苦しさを感じさせないのは
非常に良し。
作者あとがきでは、近松秋江等の「情話」が念頭にあった旨が書かれているが、
「情話」といえば岡本綺堂の影響も外せないのではないか。
また各話の語り手は異なる設定とはいえ、
艶っぽくした「三浦老人昔話」(これは巷談と称すのが妥当だが)という感もある。
ゆえに、後に追加された完全にミステリに徹した「道化の餌食」への違和感は拭い切れない
ものがあり、文体等に拘らず本作と、思い切って東京が舞台ではない「墓場の丁」を外せば、
タイトルそのままにコンパクトなミッチー流東京情話集に仕上がったかと思う。
作家が各作品に込めた思い(「道化の餌食」に関してはこの一篇の行き場所がなくなるのを
恐れたと記されている)は理解出来得ぬでもないが、作品集としてのまとまりという点も念頭に
置いて欲しかったものである。
472:名無しのオプ
09/01/12 20:40:44 rV2ZmiWk
連城捕まえて文章上手くなったとか舐めてんのか?こいつ。
頼むから作家を冒涜するのだけはやめてくれ。
473:名無しのオプ
09/01/12 21:18:18 Br1C/QIe
自己顕示欲丸出しの空気の読めないコテハン二人がうざいな
474:名無しのオプ
09/01/13 01:26:29 i/gen/qz
あんたの個人的な思い入れなんか知ったこっちゃない
連城スレならまだ解るが、他所でまでマンセーがデフォだと思われちゃな
第一上手くなったっつってんのに何で冒涜になるんだかw
それも本人との比較だからね
475:名無しのオプ
09/01/13 07:01:34 bl7xxouf
自演がうまくなったね
476:名無しのオプ
09/01/13 07:25:39 e9v6xKIw
ミキティとかキモイあだ名つけちゃってるし、本当に書斎と変わらんなw
477:名無しのオプ
09/01/13 20:25:24 ljnByuUE
要は
頭のおかしい馬の感想文なんか読むだけ無駄、相手にするだけ無駄
ということですよ。
478:名無しのオプ
09/01/14 07:35:32 ECmdjFbl
書斎が蛇蝎のごとく嫌われてるのは確かだけど
初心者や一見さんには、この板のご意見番だと思われてるんだよな
479:名無しのオプ
09/01/14 19:35:42 yq7U8ZwT
>>478
そうか?
初心者からすら嫌われているぞ?
480:名無しのオプ
09/01/14 20:03:23 iaU6BV9E
からすらくんだけでしょ、嫌ったりなじったりしてるんは
481:名無しのオプ
09/01/14 21:26:12 Y4btAIiv
>>478>>479
初心者にもせいぜい3日もすればバレるw
たいがいしょーもない自演で自爆w
482:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/01/15 03:39:18 zlVize6L
「ゴールデンスランバー」伊坂幸太郎(新潮社)
地元出身の総理大臣の来訪に沸く仙台。しかし、総理夫妻の車に
突如爆弾が放たれる。パニックを起こす群衆。だが陰謀はまだ終わらない。
事件の前から“犯人捜し”は始まっていたのだ。総理暗殺の汚名を
着せられた青年青柳雅春の絶望的な逃亡劇が始まる―。
伊坂の旦那はミステリーじゃない気がして読んだこと無かったけど、
本書は出た当初から評判が良く、しかもこのミス1位になったんで読んだ。
序盤に最初の疑問が浮かぶ。即ち、この構成は必要か?
これは最後まで読んである程度納得した。でも、序盤はもっと
短くて済む気が。
内容にリーダビリティはあるのですいすい読み進める。で、次の疑問。
こういう巻き込まれ型って自分は好きだが、このミス1位になる程
突き抜けたものが本書にあるのか?
情緒的な部分で評価されたのかなあ。ラブホの行とか最終部とかの。
その辺はまあ巧いと思ったけども。
でも主人公は恵まれ過ぎだな。ペルセウス並に次々助っ人が出てくる。
後、花火師との出会いやヒッチハイクの行は不自然だった。
一応アヒ鴨ロッカーくらいは読もうと思うとる。
483:名無しのオプ
09/01/15 22:13:05 BL71ENr8
2008年のベストミステリを投票で決める「2chが選ぶこのミステリーがすごい!」スレ
投票締め切りまであと5日です。まだ未投票の方は、ぜひ参加してください。
スレリンク(mystery板)
【以下のルールを守ってください】
・投票スレの>>1-3は無視してください。
・対象は奥付表記で2007年11月~2008年10月の期間内に発行された広義のミステリー作品。
・6作品以内で順位をつけて投票すること。
・必ずしも6作挙げる必要はなく、1作でも投票可とするが、上記のように順位はつけること。
・1位=10点、2位=9点~6位=5点で集計。
・国内作品と海外作品は別々に投票する。
・一行以上の総評必須(ネタバレ禁止)
・投票期間は12月8日~1月20日まで
今年のこのミス、本ミスなどのランキングです。参考にしてください
国内編 スレリンク(mystery板:267-270番)
海外編 スレリンク(mystery板:271-278番)
484:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/01/17 01:57:37 czDzh1fA
「相棒」五十嵐貴久(PHP研究所)
時は幕末。窮地の幕府を救うため大政奉還を実行すべく薩摩の実力者
西郷吉之助との会談に向かった将軍慶喜。しかし、その途路
慶喜の乗った籠が何者かによって狙撃される。大政奉還に反対する
勢力の仕業とみた老中達は犯人を突き止めるため佐幕、倒幕それぞれに
顔が利く2人の人物に捜査を命じるのだが……。
幕末タイムリミット・ミステリー。年末いくつかの書評で目にしたのだが、
土方歳三と坂本龍馬のコンビが探偵役という奇抜な設定のみに
焦点が当てられているようで、肝心のミステリー部分がどうなのか
良く判らず、確かめたくなって読んだ。
結論から言えば大したミステリーじゃ無かった。歴史小説としても
描写が細かい訳じゃなくイマイチ。ただ大雑把に物語としてみれば
結構面白かったかな。終盤の展開も割とわくわくしたし。
そういや、森雅裕にも同じコンビの作品があったよねえ?
いつか読み比べてみよう。
485:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/01/17 02:55:57 czDzh1fA
「黒百合」多島斗志之(東京創元社)
夏休みに関西の父の友人浅木を訪ねた中学生進。浅木家の息子一彦と
池で遊んでいた時、彼らは一人の少女と出会う。その後3人は
毎日の様に一緒の時間を過ごし、友情を育んでいく。やがて訪れる
別れを意識せぬまま―。
本作は読む際に最新の注意が必要なんですの。何せ、一読したくらいじゃ
内容が理解出来ないというシロモノで、下手すると総スカンを食うとか。
ゴドクでコドクになることだけは避けたいもんざます。あ、オデは
とっくに孤立してるか! ってやかましいわwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
閑話休題。230ページと短いし、文章も読みやすく綺麗な印象。
ただ、ミステリーとしては程々にやられた感じで絶賛とまでいかないなぁ。
終盤に重大な事実が明かされるというアンフェアや(メル欄)が
スマートに思え無かったことを除いても、レッドヘリングがあからさま
だったので驚きの度合いはそこまで強く無かった。
その後あちこち観て補完したもののインパクトは変わらず。
ただ佳作には間違いなく分量も手頃だから文庫落ちしてから
キオスクで売れば良いと思うよ。
他気になった点は、(メル欄2)かな。
ツンデルデビュー作も早く読まないとなぁ。
486:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/01/17 20:20:00 uPmSuzBz
桜庭一樹「赤朽葉家の伝説」を読んだ。
昨年の文春4位、このミス2位、読みたいSFでも10位にランクインした作、
そんなこと以上に直木賞候補作(これで受賞して欲しかった)だが、
なんとなくここまで積読してしもうた作。
正直言うて、第1部の主人公万葉が赤朽葉家へ輿入れするまではスローテンポでやや退屈感
あり、失敗したかな、と思い始めた頃に「物語」は急激に動き出し、頁をめくる手ももどかしいぐらい
に作者の語りに惹き込まれてゆく感がある。
なんの取り柄もない女と自称する語り手赤朽葉瞳子だが、千里眼奥様こと祖母の万葉、
レディース上がりの天才漫画家の母毛毬に対する終始クールな視点を失わないのが落ち着いた
読み応えある大河小説足り得た因かと思う。
(映像化は無理かもしれぬが、毛毬役は全盛期の土屋アンナで決まり、
ちなみに成人後の孤独(瞳子の叔父)役は語呂合わせでなく劇団ひとりで決まりでしょ)
どうやら作者の分身はタレント的には毛毬だろうが、心情的には瞳子にあるやに思われる。
版元(東京創元社)の関係もあってか、第3部には被害者を探せ的なミステリ
(そう言えばテレビ番組でこの作者の自宅が紹介された時に書棚にパット・マガーがあったけ)の趣向もあり、第1部で万葉が「視た」飛ぶ男に関する謎解きがされる。
全体を通して描写力の確かさと作者の読書量の豊かさを想起させるが、
「百年の孤独」は勿論、「楡家の人びと」、この元ネタである「ブッデンブローク家の人びと」あたり
まで目を通しているのではなかろうか。
不満点としては、最後の最後の締め、「・・・・ほんとうにそうだとおもしろいんだけどな。」という
万葉の孫瞳子の独白で余韻を持たしてエンドして欲しかったこと、
蛇足と言わぬまでも、果たして以後のくだりは作者はどうしても書きたい部分だったのか?
487:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/01/18 11:47:58 MwBlXvUS
西村寿行「帰らざる復讐者」を読んだ。
既にブームも遠く過ぎ去ったものの、今でも暇つぶしに一気読みさせる面白さは備えている。
ただし、この手の作には付きものな極端な御都合主義(主人公の持論も含む)を許容出来得ると
しての話ではある。
父と妹を惨殺された帝大出青年医師がリベンジャーと化し、父の戦時中の過去が絡んで
いたと思われる事件の真相を追う・・・
ハードボイルドアクションと思いきや、前半謎解き小説風、しかも足で追う松本清張風な面白さ
あり、ただし、活躍時期がコンテンポラリーだった破天荒な大藪春彦作品を読み慣れた目には
主人公が凡過ぎて、物足らない感はあろう。
読書人なら、後に森村誠一作品で話題となったネタに、先行する作ではこれも話題となった
遠藤周作作品のテーストを加味した作だとわかるはずだ。
新藤兼人「シナリオの構成」を読んだ。
「エデンの東」を素材にした最終章「シナリオの構成技術」は原作小説からシナリオが生まれる
過程をミステリの謎解きが如く解明したものであり、読み応え十分。
この章のみでこの板で紹介する価値があろうかと思う。
ただしスキル論としてはこれでOKなのだが、シナリオ化により登場人物のキャラやストーリーそのものが変質してしまっている点に一切触れられていないのは疑問。
例えば、スタインベックの原作のキャルは映画版ナイーヴな印象も強いジェームス・ディーン
演じるキャルよりも、不良性を伴う悪のキャラに造型されているし(マーロン・ブランドの方が
イメージが近い)、稀代の悪女キャラとして設定されたアロン&キャル兄弟の母であるケイトが
キャルに金を貸したりして母の愛情を想起させるようなシーンがあっては極めて拙いのである。
488:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/01/23 00:03:18 B8bQUGza
「裁判員法廷」芦辺拓(文藝春秋)
裁判員制度をテーマにした本格中編集。“あなた”という二人称で
進行していく。芦辺の作品を読むのは3冊目だが、良い仕事してんなぁ
というのが素直な感想。自身も自負してるみたいだが、本格にこだわり
ながら社会性にも重きを置いた姿勢でいるのは好印象。
そこは元ブン屋ってことか。
収録作はどれもアリバイや現場の状況から犯人と目された被告人を
弁護士森江春策が助けだそうとするという筋。
ベストは最後の「自白」かな。鮮やかだった。でも順に読んでね。
一度は裁判員に選ばれてみたい。
489:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/01/24 23:34:56 GKLIPdqN
角田光代「森に眠る魚」を読んだ。
早大一文卒な直木賞をはじめとしたタイトルホルダーだが、
ミステリは書かないためミスオタには無縁な実力派作家の新刊である。
本作は都心の住宅地に住む様々なキャラの5人の主婦をメーンに置き、
子供たちのお受験を絡めた物語。
巧みな描写力により、日常を描きながらもサスペンスフルな作に仕上がっており、
一読巻を置かせぬものがある。
ラストはもう少し暗めの方がベターな感はあれど、前半の笑い含みの展開からサイコな展開さえ
期待させる後半の展開へのシフトチェンジは、なんとも見事としか言い様がない。
お受験ねたということもあって、文京区の凄惨な事件を想起する向きもあろうが、
作者はこの事件への高い関心は認めながらも、決してモデル小説としていない点には留意
しておきたい。(従ってこの方向性を期待すると外される)
490:あぼーん
あぼーん
あぼーん
491:あぼーん
あぼーん
あぼーん
492:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/01/30 23:41:06 1Iw7HSMA
「もう誘拐なんてしない」東川篤哉(文藝春秋)
下関に住む貧乏大学生翔太郎は先輩に半ば押し付けられた
たこ焼き屋のバイトで門司に遠征した時、何者かに追われていた
美少女を助ける。その少女・絵里花はヤクザの娘であり、父親の
監視から逃れたいのだと語る。事情を聞いた翔太郎は彼女の望みを
叶えてやるためにある犯罪を実行しようとするのだが……。
久しぶり2冊目。珍しく地方が舞台のミステリー。作者の持ち味である
コメディタッチな筆致には、時に余りのベタさに反応に困りながらも、
楽しめる。しかし、ミステリーとしては大したことない。がっかりした。
今更こんなネタ(だけ)で長編書いていいのか?
文庫書き下ろしでキオスクで売れば良いかも知れない。或いは
2時間ドラマにするとか。ついでにかしいかえんは遊園地でしょう。
493:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/01/30 23:45:56 1Iw7HSMA
「ジョーカー・ゲーム」柳広司(角川書店)
戦前の日本に創られたスパイ養成学校通称D機関。そこでは
選抜されたスパイ候補生達が魔王と仇名される怪人結城中佐に
厳しい訓練を受けていた。彼らはやがて密命を帯び世界各地で暗躍する。
連作スパイ短編集。
「はじまりの島」に刮目したものの、以降手を出しかねていたところ、
本作を読んだのはこのミス2位だったからともう一つ理由がある。
去年某テレビ番組を観ていたら本作が紹介されていたのだが、
そこでゲストの一人が「こういうものを読んでいると人間アホになる」
と言ってのけたのである! 何たる悪口! 何たる雑言!
晴天の霹靂とは正にこの事で、まさかまさか、白昼堂々公共の電波で
この様な無知と差別と偏見にまみれた汚らしい暴言が吐き散らかされよう
とは思いもしなかった小生は余りの衝撃に開いた口が塞がらず
畳が涎でベトベトになり年末を待たずに替えなければならなくなった
かも知れなかったくらいであった。
494:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/01/30 23:47:30 1Iw7HSMA
(続き)
観れば如何にも××××が原因で××出来ず、××を使って
何とか×××という×××を得ていると言った様な風体の輩である。
恐らく×××が××ない不満を勝手に××××のせいにして八当たり
したものと思われるが、誠にもって度し難い大馬鹿垂れの鎌足である。
こういう奴の存在は百害あって一利なしだと思う。
二度とテレビに出て欲しくない。
閑話休題。スパイものの方法論的に言って短編というスタイルは
難しいのでは思っていたが、中々頑張っている印象。ただ、
結城中佐のスパイ哲学は穿ち過ぎて破綻している様に思われる。
国家への忠誠心は必須でしょう。
ベストは「幽霊」。二重三重に組まれた真相が魅せる。盲点を衝いた
表題作も良い。「ロビンソン」は終盤の展開が都合良過ぎるし、
「××」は折角の不可能興味を(メル欄)が減じている様に感じた。
市川雷蔵の「陸軍中野学校」を観て本作と比較してみようかしら。
495:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/01/31 18:57:11 KSWvmhJz
山本博文監修「こんなに変わった歴史教科書」を読んだ。
教科書出版会社でもある東京書籍から刊行された、
1972年と2006年を中心に教科書を読み比べ、その差異のトピックを抽出した
歴史ミステリねた満載の本であり、それなり楽しめる。
新書・文庫でミステリばかり読み耽っている奴はこの程度の歴史常識はしっかりと押えて
おけという感がある。
この点で各項目の頁下段に記された「この時代(時代概観である)」「歴史年表」
「同時代の世界の動き」は学習に資するものがあろう。
歴史もミステリも愛好する俺には、有名な頼朝や信玄、尊氏の画像が全くの別人と判明したこと
(この過程の記述が正にミステリの謎解き)が特に面白いものがあった。
各人、心して読め!
496:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/02/01 15:36:50 bSWw6SC3
角田光代「空中庭園」を読んだ。
縁無き作家と思うていたが、前記した「森に眠る魚」の凄まじいまでのサスペンスに魅せられた。
直木賞受賞作ではあるが、非サスペンスの「対岸の彼女」は今ひとつという感があったが、
本作は首都郊外の大団地に住む一見平凡な一家の深層を抉って読ませるものがある。
連作形式だが、妻の視点で語られる表題作が一頭地を抜く面白さ、
母娘の思惑を描いて間断するところがない。
あとがきを石田衣良が書いているが、「パトリシア・ハイスミスのサスペンスのようだ」という指摘は
ツボを突いたものがあるかと思う。ただし、ラストの親子水入らず貸切状態の路線バスのシーン
を見ると、本作の評に「乾いた絶望」という表現を用いるのはいかがなものか。
それなりに家族相互の受容を描いたものとは理解出来ぬだろうか。
本作に描かれた京橋家はそんなに仲が悪い家族ではなく(むしろ良好な方かも)、
それぞれの駄目さ加減を認めたうえでの「明るい絶望」とでも評したいものがあるやに思う。
497:名無しのオプ
09/02/01 19:31:46 ebEgqMGM
うるせー!書斎よ、ここはお前のメモ帳じゃねえんだ、妄想は鶴ヶ峰公園の便所のカベでやれや、
いいかげんにしろよ、もう俺たちそろそろガマンの限界だぞ!
498:名無しのオプ
09/02/01 22:06:47 uc5h7gRN
どうしてボクチンが行くと、店員が迷惑そうな顔をするのか?
書斎馬人 著
499:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/02/05 23:11:42 jMLXDiVT
「狂犬は眠らない」ジェイムズ・グレイディ(早川書房)
CIA専用の精神病院通称<キャッスル>で精神科医が殺された。
死体を発見した5人の患者達はこのままでは自分達が容疑者にされる
と考え、独自に犯人を捕らえるべく病院から脱走する。しかし、
彼らはそれぞれ心に傷を負った病人であり、薬を服用しなければ
やがてはどうなるか判らない。果たして
間に合うのか?
バカミスアワード受賞作だっけ?
やたら分厚いから一瞬SFかと思った。設定が秀逸やね。究極の
デッドライン・サスペンス。しかもそれぞれが特異な弱点を
持っているという。
但しプロット自体は割と単純。本作の魅力は偏にキャラクターにある。
それでこの分量を見事に読ませるんだから凄い。久々のキャラ萌え小説の
収穫だ。
最後に、訳者のご冥福をお祈りします。
訳書では「脅える暗殺者」「逃げるが勝ち」等を読んだ覚えがあります。
頑張れば会えたかも知れなかったのになぁ。ちょっと後悔。
500:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/02/05 23:12:48 jMLXDiVT
すいません。スレ間違いました。
501:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/02/07 23:10:36 zvaZ1Ztm
広瀬正「T型フォード殺人事件」を読んだ。
表題作はSFオタには神的存在の作者によるレトロムード満載(野村萬斎ではない(w )のミステリ。
ただし、T型フォード車内を密室に見立てた謎解きは小技で全く面白くない。
SF作品にも見られるこの作者の悪い性向なのだが、序盤のクラシックカーねたも長過ぎて
うざったい。
他2編の収録作品に関しても簡単に講評しておこう。
「殺そうとした」
火サス・昼ドラレベルな作。サイドブレーキねただが、
このレベルのミステリでは今ではどうしょうもないという感あり。
「立体交差」
タイムトラベルねたを十八番とする作者らしい作で、まずまず楽しめる小品。
ただし、ミステリ風の逆転が存する作とはいえ、これはSFである。
ドームの存在、形は異なるがアジアシリーズ等、プロ野球好き・東京生まれジャイアンツ好きらしい
作者の予想のヒットはなかなかのものがある。
ただし長嶋の三冠王ってのが・・・
502:名無しのオプ
09/02/08 08:24:59 biuaTwOG
クロック城殺人事件
なんだよコレ…orz
久々に読むのが苦痛に感じた逸品
503:名無しのオプ
09/02/08 23:54:34 epl9+Z7x
アリスミラー城をオススメする
504:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/02/10 01:18:40 fC+zhX5j
「聖女の救済」東野圭吾(文藝春秋)
IT社長が自宅で毒殺された。しかし毒物は発見されず、
有力な容疑者であるはずの妻には鉄壁のアリバイがあった。
捜査に当たった草薙警部は容疑者に一目惚れしてしまい、
それを危惧した内海刑事は独断で湯川に助力を求める……。
何か「こんなトリックで長編を書き切るとは!?」的な前評判を
見かけたのですが、読んで納得。これは確かに短編のネタです。
それを長編に上手く溶け込ませているかと言えば……
まあまあ成功してますかね。タイトルの意味にも掛っていますし。
でも(メル欄)でしょう。
あと、某雑誌インタビューでの「複雑な筋よりも単純な筋を好んで書く」
という主旨の談話はどんなもんですかねえ。それしか書けないんじゃ
ないですかあクスクス。
505:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/02/10 01:34:27 fC+zhX5j
「図書館革命」有川浩(メディアワークス)
原発でテロ事件が起こり、類似した題材を扱ったことのある作家が
メディア良化委員会に狙われる。作家の身柄を保護した関東図書隊は、
この事態を利用して敵に打撃を与えようと目論む。
一応はシリーズ最終作(別冊は続いてるけど)。
結局、扱うテーマ(のいくつか)には共感しながらも、
ストーリーとキャラクターには共感出来ないという状況は最後まで
変わらなかった。あとがきで敢えて良化委員会側は描写しなかったとか
言い訳がましく書いてるのも頂けない。しかも理由は述べませんってw
でも、手塚兄と柴咲の掛け合いの場面は本書のハイライトであり
楽しめた。
乞食とか盲とか必要性があれば構わず使っていこうよの会でも
立ち上げたら支持するよ。
506:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/02/21 14:52:33 FFG2dIM/
清張スレのレス執筆用に東野圭吾「容疑者Xの献身」を再読。
時間を置いて読んでみると、ケイゴ作品中でも面白い謎解きミステリ
(刊行当時、本格ミステリか否かの議論があったが、この点は手がかりの呈示という面から
懐疑的にならざるを得ない)
かと思うが、登場人物が探偵と犯人を筆頭にして物語を進行させるための操り人形に
過ぎないというミステリの典型的な構成であり、やはり直木賞はどんなもんだったかというのが
正直な感想である。
例えば、元お水系バツ2・子蟻のヒロインのピュアさは不可思議、清張先生ならもっとリアルに
この手のウーマンのずるさ・賢さを書き上げたと思われ。
507:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/02/22 13:09:02 km1aGDHC
朱川湊人「花まんま」を読んだ。
ミステリちゅーか、ホラー作品集である。
表題作は直木賞受賞作。
リーインカーネーションを描いたコテコテなホラーなんだが、あっさりと受賞。
高橋克彦作品にしてもそうだが、ミステリやホラーに甘くSFには非常に厳しい直木賞、
果たしてこれで良いのか?
大好評につき(励ましのメールを多くありがとう。この糞BBSの場を借りてだがお礼を申し上げて
おく)、収録作品全話講評逝ってみよう!
・「トカビの夜」
病弱な朝鮮人の子が死んだ後に妖怪トカビ(正確な発音ではない旨が述べられている)と
なって登場するというファンタジックなストーリー、腐女子やファンタジーオタが読むにはOK
だが、大のオトナがこの世界観を許容して読むにはきついものもある。
・「妖精生物」
前収録作とは異なってファンタジックなタイトルに反してエロチックでグロな展開、
そして鬱エンドを迎える。
ヒロインの女の子が妖精生物から感じ取ったのはエクスタシーとしか考えられない。
一応、オトナの鑑賞にも堪え得る作かと思う。
・「摩訶不思議」
艶福家の叔父の死、その葬儀の怪現象を甥っ子の少年の眼を通して描いたユーモアたっぷり
の作。ただし、三人の愛人が仲良くなるという締めはやや安易で定番か。
・「花まんま」
リーインカネーションという実例としての報告も多い怪奇現象をそれなりにリアルに描いた作、
映画化もされたケイゴのヒット長編や高橋克彦作品を想起させるような作だが、
大阪弁が印象をぐっとソフトにしている。
加藤家と繁田家の交流が始まるなんていう安手なテレビドラマのような甘い締めにしなかった
のはグッドではある。
508:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/02/22 13:09:41 km1aGDHC
・「送りん婆」
タイトルは都市伝説的なエピを想起したのだが、ポスト送りん婆的立場にあった女性みさ子の
回想記、締めが凄み過ぎな感もあり、さほど面白い話とは思えず。
・「凍蝶」
大阪市街地という舞台から、謎の女性ミワの正体は物語途中で読めた。
丁寧に読むと、南国に棲息するはずの蝶の出現も当時からの温暖化の影響と見れば、
その消失以外(蝶の化身とされたミワの弟が死んだという明記はない)は怪奇現象が
これといって見当たらない作。
主人公の少年ミッちゃんことミチオは言うまでもなく被差別部落出身、
作者が巧くかわしながら書いているのがわかる。
509:名無しのオプ
09/02/22 15:56:19 uHUOrB7c
>>507
励ましのメール送りたいんで、メルアド教えてください。
510:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/02/28 23:00:03 ZezdYEkY
先日、久々に「容疑者Xの献身」を再読し、同年刊行で本格ミステリ大賞を巡り
接戦を演じた島田荘司「摩天楼の怪人」がふと気になり、本作も再読してみた。
会話態も多いとはいえ、NYの建築・歴史に関するシマソーの薀蓄が満載(本筋に直接には
関係しないもの、詳し過ぎるもの多)された600頁弱の大部なものだが、
ミステリ以外の部分(特にフェアな本格としてはNG作品と言い得るが)に力を注いでいる分、
逆に雑学的に楽しめるものがあった。
「暗闇坂の人喰いの木」あたりから発揮されて来た情景描写の巧みさも、
60年代のNY風景を描き出して申し分ないものがあるし、
本格の旗手シマソーには珍しいNYPDの刑事を主としたハードボイルドタッチの警察小説風の
趣向もそれなりに面白い。
ただし、初読時には薀蓄部分がうざく感じられ、終盤、次々と繰り出される読者置いてけぼり
状態なトンデモトリック開陳には唖然とさせられたものではある
(特にアクトレス2人のジョンまがいの射殺トリックは面白過ぎる、ガイシャの手の硝煙反応に
関するトリックは巧く書かれており、本来はこういう小技にこそ謎解きミステリの魅力はあるのでは
なかろうか。
(奇しくも本作中にも引用されているフレーズである「神は細部に宿る」ってやつである)
また、窓に映る怪人の姿(「怪人」と書いていないのがミソ)の無理やりトリックには思わず笑ってしまったが、まあ、シマソーはマジに書いているんだろうな。
511:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/02/28 23:00:55 ZezdYEkY
横溝御大、マエストロ鮎の後継と思うていたシマソーだが、本作は大乱歩的ユートピア願望が
前面に出た現代幻想小説という感が強く、この観点からなら楽しめるかと思う。
思うに、2005年はコテコテな謎解き長編ミステリ「容疑者Xの献身」が直木賞を受賞するという
日本ミステリ史上に特筆すべき年であったが、同時にミステリ界内部のトピックに過ぎないとはいえ、
90年代前半までは無冠とはいえ、その存在感で圭吾を圧倒していたシマソーが、
大作「摩天楼の怪人」を持ってしても、このミスではベスト10ランク外、文春では10位と
圭吾の「容疑者Xの献身」(共に1位を獲得)の前に大きく後塵を拝し、
ミスオタワールドたる本格ミステリ大賞でも僅差で敗れるという名実共に男性ミステリ作家の
第一人者が世代交代したエポックメーキングたる年だったと言い得る。
512:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/03/07 16:37:57 +esov19L
石持浅海「扉は閉ざされたまま」を読んだ。
ケーゴの「容疑者Xの献身」がヒットした同年に、
新書刊行ながらこのミス2位、文春5位と高い評価を受けた作である。
今読むと、最近はマスコミの話題に挙がらなくなって来たドナーカード等
臓器移植ネタが懐かしい感さえあり。
(問題点もあれど、制度的には定着して来たということか?)
作品としては、特異なものゆえ動機面を詳細に説明したいという意図があったのであろうが、
文庫化のさえ加筆された(解説より)最終章「前夜」が正に蛇足そのものと言い得るのが難か。
謎解きミステリは、装飾としての社会性は有りだとしても、
謎の解明ですぱっと終わるのがカタルシスなのだが、このジャンルの持ち味・魅力を消し去って
しまっている感があるのが何とも残念や。
犯人が名探偵のバージン(?)を破る覚悟(??)を決めるエンディングの方が良。
ケーゴ作品好きにも受けそうなリーダビリティと社会性もある作だが
大衆狙いな新書ミステリという刊行形態ゆえか、明らかに萌え目的なアホなミスオタ対象の
20代の美人JD(理科系院生)探偵というキャラは頂けない。
これならトーゴの湯川の方がまだ説得力があるわな。
513:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/03/15 17:33:00 BulXZE/M
久々に宮部みゆき「模倣犯」を再読してみた。
俺がミステリ板に堂々のデビューをした年に刊行されたベストセラー、映画化もされ、
ミステリ板でも話題にはなったのだが、「僕は実はモーホー犯なのれす」といったアホ
(当時からミステリ板にこの手のアホは多かったような)論外としても、辛口のレスが多かった
ものである。
劇場犯罪、猟奇犯罪等はソフトな現代版人情噺を得意とするみゆき向きの素材ではなかった
ということか。
語り口は定評があるみゆきだけに、初読時からボリュームのわりにサクサクと読めた感があったが、冷静に評価すればヘビーなテーマのわりに軽い印象という評にもなろうか。
ミステリ的には、ピース登場、つまらない「ひっかけ」による真相暴露という展開の後に、
もう一捻り欲しかった感もある。
単行本としては新世紀に入ってからの刊行だが、それ以前の雑誌連載を加筆して纏めたもの
だけに、ブロードバンド前時代、既に古さを感じさせるのが難か。
今ならPCや携帯を駆使したストーリー展開になるのであろう。
犯行のネットによる中継、極悪2ちゃんねらーの荷担あたりが考えられようか。
514: ◆XjFtIkbasQ
09/03/16 03:51:49 dEsOXQ/e
有栖川有栖『火村英生に捧げる犯罪』(2008、文藝春秋社)【6.5点】
佐藤雅美『物書同心居眠り紋蔵 白い息』(2005→2008、講談社文庫)【6点】
北村薫『街の灯』(2003→2006、文春文庫)【7点】
連城美紀彦『白光』(2002→2008、光文社文庫)【7.5点】
北村薫『冬のオペラ』(1996→2000、中公文庫)【7点】
西澤保彦『リドル・ロマンス 迷宮浪漫』(2003→2006、双葉文庫)【6点】
北村薫『盤上の敵』(1999→2002、講談社文庫)【8点】
若竹七海『ヴィラ・マグノリアの殺人』(1999→2002、光文社文庫)【7点】
恩田陸『ネバーランド』(2000→2003、集英社文庫)【7点】
似鳥鶏『理由あって冬に出る』(2007、創元文庫)【6.5点】
奥田英朗『邪魔』(上下、2001→2004、講談社文庫)【8.5点】
東川篤哉『密室の鍵貸します』(2002→2006、光文社文庫)【6.5点】
515:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/03/21 11:28:31 wV935yWd
「刑事事実認定―裁判例の総合的研究―」を読んだ。
開始が迫った裁判員制度においては、マスコミ等はもっぱらわかり易い量刑面の問題のみに
報道が偏向しているきらいがあるが、前段階となる事実認定の問題に関して書かれた著作で
ある。従前は、司法修習生のアンチョコ、実務家の参考書等として利用されていた本書だが、
最早、一般ピープルにも縁無き書とは言い得ないし、判例の検証を重ねて事実認定に
アプローチする様は、正に良質なミステリの謎解きを読むかの如き興趣に溢れていると言い得る。
しかし、全編を通じて思うのは、裁判による厳格(過ぎるような感も強い)な事実認定と
いわゆる一般ピープルの常識による判断の差が強く感じられることである。
例えば、「犯人の特定」の章における「板橋強制わいせつ事件」最高裁判決、
「強姦の成否」の章における被害者の反抗を著しく困難ならしめる程度の暴行脅迫にあたらない
(もしくは証明がない)として強姦の成立が否定された3事例等に、事実関係を読む程に判決に
疑問を感じざるを得ないのは、ひとり私のみであろうか?
また、ミステリも読む者としては、刑事事件における「アリバイに関する認定」のくだりも興味深い
ものがあった。
一読後思うのは、くだらないミステリを読み耽っている輩に対し「軽々しく『アリバイ』というワード」
を口にすな!心しておけ!」
ということだな。
516: ◆XjFtIkbasQ
09/03/22 19:10:14 +r2K6aSu
奥田英朗『最悪』(1999→講談社文庫、2002)【8.5点】
プーの若者・町工場長の親父・銀行職員の女の3人が、
どんどんどん底に落ちていく有様が圧巻。
細かいエピソードの積み重ねがおもしろかった!
個人的には『邪魔』よりも好き。
517:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/03/25 17:10:57 ODGoMlWC
「クラリネット症候群」乾くるみ(徳間書店)
中編集。「マリオネット症候群」は突如何者かに身体を乗っ取られた
少女の話だが、設定倒れの観あり。終盤ややツイストを訊かせるも
インパクトは弱い。
表題作は主人公が被る特異な障害に暗号を組み合わせたもの。
梗概の「……巨乳で童顔」まで読んで即手に取ったがそっち方面の
愉しみは無し。くそ。暗号ミステリーとしちゃ中々の物だと思った。
中盤のエロネタは、まあダジャレと見れば……。
518:読後感 ◆VkkhTVc0Ug
09/03/28 15:26:16 MC4+fb9j
「退出ゲーム」初野晴(角川書店)
高校で吹奏楽部に所属する男女が主役の連作。面白かった。
良くできた青春ミステリーだと思う。
白眉は「クロスキューブ」かな。“ロジックで解けないパズル”
という謎の設定が魅力的で、その答えが舞台と見事に溶けている。
青春ミステリーの教科書のような作品。
表題作は変わった芝居対決の趣向が興味を引くくけれども、
ルールが曖昧で公平性を担保できているかは怪しいところ。
終盤のサプライズは評価するがベストではない。
最後の「エレファンツ・ブレス」は、序盤の珍妙な発明品から
後半は一転シリアスな社会派ドラマになっていき読み応えがあった。
色々とトリビアが増えたぽいのも○。
ただ最初の「結晶泥棒」は特殊な知識に寄りかかっていてイマイチだった。
「1/2の騎士」も読みたい。
519:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/04/04 18:53:45 39+BeUel
「橘外男ワンダーランド 人獣妖婚譚篇」を読んだ。
この作者の十八番とも言い得るテーマ作品集。
大好評な全話講評逝ってみよう!!
・「令嬢エミーラの日記」
エログロ濃厚な秘境もの。
解説でも触れられているが、実質的な主人公である凶暴なゴリラ以上に、
美貌のヒロイン(エミーラ)を含めた人間たちの醜さ・狂気が書き込まれた作。
尻切れトンボな感もあれど、今でも読むに値するのはこの辺にあろう。
・「怪人シプリアノ」
前半は実質主人公のシプリアノの人間離れした様が読ませどころ、
後半の官憲によるあっさりした残酷な解決法は今読むと凄いものがある。
(「天才バカボン」の乾いたギャグに通じるショッキングさあり)
・「陰獣トリステサ」
本書収録作品中最大のボリュームであり、「売りもの」な作なのだろうが、
ビッコの主人公の内面の苦悩等を書き込んだ分、小説として厚みは出たものの、
エンタメとしてはやや冗長に流れたきらいがあるのが残念。
もっとトリステサの怪奇性に焦点を絞り込んで書き込んでゆけばシャープな小品に
仕上がったかと思う。
結局、トリステサ=張り形の効能もありなんか?
520:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/04/04 18:54:29 39+BeUel
・「マトモッソ渓谷」
文字どおりの人獣そのものが登場する短めの秘境もの。軽く読み飛ばす程度でOKかと。
この作に関しては、前作とは逆にこのテーマでもっと書き込んで欲しかったものである。
ハガード風な読み応えある秘境冒険ものになったやもしれぬ。
・「女豹の博士」
このセレクションには異色の医療マッドサイエンティスト(?)もの、
医学知識が正確であれば、林博士の作品であってもおかしくはないテーストの作。
医療ものゆえグロはあれど、エロも期待すると完全に外される。
テーマは現代医学にも残る課題である「医学進歩のための犠牲」である。
このシリーズの編者は古本関係の著作でも知られた山下武氏だが、
ネタばれフリーで徹底して語った「解題」には非常な感興を覚えた。
(ネタどころか、ストーリーのアウトラインまで詳述してしまっている。
「陰獣トリステサ」に関する部分がボリュームに比較して短めなのが、
前記した私の評を裏付けるかのようでいて納得、納得。)
521:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/04/05 16:24:37 QF6ARKHT
岩本素白随筆集「東海道品川宿」を読んだ。
木山しょう平作品も再読中な俺だが、こちらの方はミステリという無粋な代物を好む
この板の連中には無縁な世界かと思う(w
素白翁の著書の方には、表題作の第9章相当部分が、紅楼としても知られた品川宿に
伝わる怪談の謎解きが書かれており、その上品にして素な文体を一読されたし。
永井荷風と比較した評が多く見受けられる素白作品だが、むしろ岡本綺堂好きに推したく思う。
両者の淡々としたストイックな語りは、かなり相通じるものあり。
しかし、この手のものを読むにつき、最近のミステリなどを読み狂っている人間が薄汚く見えて
さえ来るから不思議である。
522:名無しのオプ
09/04/05 16:37:18 627vZq6d
有川浩『図書館戦争』を読んだ。
近未来(異世界?)の日本での検閲官と図書館員の武力闘争を背景にした青春恋愛もの。
ダメだった。こういうのが好きな人もいるのだろうが俺はダメだ。
突飛な設定はともかくあまりにも描きっぷりが安っぽいし
本好きにとってはこんな題材の話をこんなふうに描かれてしまうと悲しくなる。
523:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/04/05 18:16:28 +G/IysJO
>>522
俺も「空の中」「海の底」とかその作者の作を読んでいるが、
明らかに板違いでは?
ミステリとしてつまらないのは当然かと思う。
524:書斎魔神は頭が悪いということの証明
09/04/05 19:16:35 b31pbqFs
521 名前:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2009/04/05(日) 16:24:37 ID:QF6ARKHT
岩本素白随筆集「東海道品川宿」を読んだ。
木山しょう平作品も再読中な俺だが、こちらの方はミステリという無粋な代物を好む
この板の連中には無縁な世界かと思う(w
↑
523 名前:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2009/04/05(日) 18:16:28 ID:+G/IysJO
明らかに板違いでは?
523 名前:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2009/04/05(日) 18:16:28 ID:+G/IysJO
明らかに板違いでは?
523 名前:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2009/04/05(日) 18:16:28 ID:+G/IysJO
明らかに板違いでは?
523 名前:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w :2009/04/05(日) 18:16:28 ID:+G/IysJO
明らかに板違いでは?
525:名無しのオプ
09/04/05 20:34:30 h46/Egse
本読みなら嫌いでなければいけないという圧力を感じる
526:名無しのオプ
09/04/05 20:56:03 YBYB91Cm
本読み
ほんよみ
ほにょみ
ポニョ
527:名無しのオプ
09/04/06 10:03:32 A92W8ix6
書斎に同意。
やはりミステリを徹底的に語るならネタばれは致し方ないね。
ローカルルールの理不尽さが改めて浮かび上がった格好だ。
528:名無しのオプ
09/04/06 10:07:25 DqlLaYKU
ルールに文句があるなら議論スレにいけ。
そしてきちんとコテつけて議論することだな。
529:名無しのオプ
09/04/06 16:08:38 A92W8ix6
ルールに関する議論はどんどん続けていくべき。
議論スレなどタコ壺なんだしね。
530:名無しのオプ
09/04/06 18:22:10 JqCBgci5
まあ削除依頼出すだけだけどね
書斎いい加減にしろ
531:名無しのオプ
09/04/06 19:08:44 BHpHoHYW
書斎にはまともな議論をする気がないことがわかったね。
横溝スレでスレ違い・板違いの話はやめろと言っているくせに
自分じゃそれを守れないような馬鹿の相手はムダだね。
532:名無しのオプ
09/04/06 19:21:57 eGLo7Ezr
レポお待ちしてます。
533:名無しのオプ
09/04/06 19:27:47 BHpHoHYW
というわけでネタバレルールについて議論したいのなら下記のスレで鳥付コテですること。
スレ違いのこのスレで何を言おうが一切無効。
ミステリー自治 その8
スレリンク(mystery板)l50
534:名無しのオプ
09/04/07 10:09:46 7HBCZuco
そんなルールはどこにも書いてないし、守る必要は全くないな。
535:名無しのオプ
09/04/07 13:46:07 VHnrv+Dx
■メール欄以外でのネタバレは禁止です。
というルールは板トップに明確に書いてあるから守る必要があるな。
既に決まっているルールに反対ならば、問題提起および議論という
手続きを経てルールの改正を行なうのが筋。
ローカルルールは守りたくないから守らない、では無法状態に
なってしまうからね。
536:名無しのオプ
09/04/07 16:18:20 7HBCZuco
ローカルルールより上のコテハン叩き禁止ルールには何も言わないなら説得力は皆無だわな。
537:名無しのオプ
09/04/07 16:26:12 VHnrv+Dx
ルールに上も下もない。ローカルルールもガイドラインも
どちらも守るべきなのは当り前。アホですか?
ローカルルールにもガイドラインにも違反していないコテを
叩いているスレがあるとしたら問題なので削除依頼すべき。
具体的にどのスレのことを指して「説得力は皆無」などと
いってるんだ? お前の妄想か?
538:名無しのオプ
09/04/07 18:16:46 Lgg4gZuw
まだその頭のおかしい理屈くりかえしてるだけなのな
ほんといい加減あきらめろって
自治で議題にする価値もないだろ
539:名無しのオプ
09/04/07 18:29:40 7HBCZuco
ダブルスタンダードが問題なんだよ。
540:名無しのオプ
09/04/07 18:46:36 clTZxGkv
さあ、レポをw
541:名無しのオプ
09/04/07 19:13:25 U22FBW0r
つか、そもそも書斎魔神は全然ハンドルを固定していないんだから
「コテハン叩き禁止ルール」なんてまるで関係ねーじゃん。
ハンドルを入れている時だけはコテハンだ、などと弁解していたけど
入れている時と入れてない時があるって時点でコテハンじゃねーし。
542:名無しのオプ
09/04/07 21:11:09 tS8yZsAv
そそ。書斎(=ミステリ板住人)が都合でハンドルをつけたり消したりする卑劣漢ってのは
数年に及ぶ数々のID自爆で明らかなんだし、この期に及んでまーだ「コテハン叩きは禁止」とか言ってるのか。
自分では「IDは2ちゃんなら偶然かぶる」とか弁解するけど、「書斎暇人の弁護をしてスレ住人を罵倒し、
書斎暇人にとって都合の良いルールばかりこねくりまわす匿名」ばかりが、その書斎当人とIDがかぶるのは
偶然とはいえないだろう。何度も重なるのは“偶然”じゃなくて”必然”(同一人物)なのだ。
ミステリ読みなら分かる簡単な理屈。現場にいつも同じ人物の同じ痕跡が残るのを「偶然ですよ」で通せるわけなかろうて。
どこから見たって真っ黒じゃねーのwww
543:名無しのオプ
09/04/07 22:48:31 VqalrWNV
削除依頼スレ見ればわかるように
ネタバレレスもコテ叩きレスも削除依頼が出されているぞ。
ただ不思議なことにそのコテ叩き削除の依頼を出した人は
「コテ叩きはルール違反」と言っている人間とは明らかに別人なんだよな。
コテ叩きがどうの、だからネタバレOKだのとアホなこと言う前にまずすることをしたらどうだ?
544:名無しのオプ
09/04/07 23:06:22 qcD4HjNl
そろそろスレ違いでスレを伸ばすのはやめようね。
545:名無しのオプ
09/04/08 07:47:34 wU6dlSVH
ネタばれは重要議論項目ということ。
546:名無しのオプ
09/04/08 11:38:01 2zRUhZVa
ネタバレで語ることの95%までは、ネタバレしなくても語れる。
要点を隠して読んだ人にだけ判るような書き方をすればいい話。
まあ、5%ぐらいはどうしても要点を隠さずに語れないことも
あるかもしれないが、そんな時はメール欄を使えば済む。
いまのミステリー板のルールは、とても良く出来てると思うよ。
それで上手く語れないというのは、要点をぼかした書き方をする
能力も、メール欄を活用する能力もないおそろしく知能の低い人
ぐらいで、もちろんミステリー読みにそういう人は少ないから、
現行ルールを変えろなどという声は、ほとんど起こっていない。
つまりネタバレは「重要議論項目」でもなんでもない。要するに
(メール欄)こそが結論ということですよ。
547:名無しのオプ
09/04/08 22:28:56 xzVR1tlp
この野郎!!!!!!!!!!!!!
548:名無しのオプ
09/04/09 00:02:02 i9kcGJ6C
>>546
その(546のメール欄)ですが、
そいつのネタバレレス自身メール欄を活用すればすむ程度のものなんですよね。
現行ルール内じゃ収まりきれないがためにネタバレになったというものじゃないのが痛いw
549:名無しのオプ
09/04/09 00:07:08 lfqorOcy
横断歩道も歩道橋も設置されているのに
「向こうに渡れない!!!!!!」
「車の通行を遮断すべき!!!!」
と泣き喚いているガキみたいなもんだなw
550:書斎魔神 ◆AhysOwpt/w
09/04/11 21:28:42 PnQiqVhW
木山しょう平「長春五馬路(ウーマロ)」
先日、木山作品はミスオタには無縁と書いたが、庶民の様を描き間断するところがない氏の作に
触れず、読み捨てなミステリに耽溺しているのは、極めてむなしい行為とは思わぬだろうか?
2作しかない長編のうち、日本軍、国民党、ロシア軍、中国共産党と支配者が変遷し、
大混乱状態にあった敗戦時の満州を必死で生き抜く主人公(当然、作者が投影されている)の姿
を飄々、かつ、リアルに描いた本作を冒険小説的要素を持った作として紹介しておく。
各人、心して読め!!
しかし、この主人公、戦争未亡人や娼婦たちに「おじさん」と慕われ、
露天商仲間の中国娘(未亡人)と親しくなり、旧知の中国婦人とアバンチュールを試み、
旅先で出会ったロシア娘のおマンコを鑑賞する機会に恵まれ、
終いには16歳の中国人メイドとニャンニャンの仲になるという、
この「方面」での恵まれぶりを見ると、ウーマロでの食うや食わず明日をも知れない露天商暮らしも
どこか牧歌的にさえ見えるから不思議である。
だが、これも主人公=作者(?)の人柄ゆえか、歪んだ精神性持った輩が多いねらーならば、
このような状況下にあっては、石持て追われるのみであろうに。