09/02/07 22:22:16 9tk+3Cmy
なんというか、創作の世界を広く見渡せば類型もあるであろうが、ライトノベルの分野でここまでやるのは
やはり斬新というに相応しいのではないかと私は考える。
もう一人、もう少しで類型に近くなりながら、最後の一線でそれを逃した惜しいキャラが居る。
「ヒツギと利益の対立する集団から派遣された少女、本人は無邪気で天真爛漫で人懐こいが、その破壊的な
までの筋力は、迂闊に携帯も扱えないほど」というキャラである。
わりとあるキャラでは?と思うのは早計だ。「そっからまたなにか続くんだろ?」と思った方は、実にこの物語に
慣れ親しんだといえよう。
確かに彼女は、そのキャラ造形においては前述のメイドに並ぶほどに安心できる親しみやすさだ。
だが彼女の場合の斬新さは、キャラ設定でなく、その物語上での役割にある。
そう、彼女は―最初は敵か味方か判らない不思議な少女として登場する彼女は。
中盤で、その能力でヒツギたちを圧倒し追い込む彼女は。
物語終盤で、あっさりあっけなく、死亡してしまうのである。
それも、その場面を描写される事なく、彼女の消息を聞いた主人公がラスボスに「私が殺したよ」と呆気なく
告げられるだけという、斬新なまでの不遇さ、むしろそれを通り過ぎて清々しいまでの排除っぷりである。
そしてもう一人、この物語を語るに当たって外す事のできない人物がいるのだが、それはまた後に譲らせてもらい、
遅まきながらあらすじを紹介させていただこう。