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『約束の柱、落日の女王』 いわなぎ一葉
書店で本書を手に取り、あらすじを眺めてみる。
至極真っ当なファンタジーもののようだ。
あらすじには、ピュアなラブストーリーとある。
早速購入して読み始めよう。
本書の舞台は中世ヨーロッパ風の世界である。
才能はあるが不遇な目にあったカルロが様々な事情で二千年前にとばされ、
その時代の女王と出会ったことから物語が始まる。
わがまま放題であった女王クリムはカルロと接する中で優しい心を取り戻す。
また、クリムがどこかの馬の骨であったカルロに絶対的な信任を与えると、
カルロはその才能を十分に発揮して期待に応え、
私欲しかない大臣たちに次第に認められ、大臣たちの考え方までも変えていく。
王国にとってカルロの存在は、なくてはならないものになる。
しかしカルロは二千年の未来からきた身、帰らなければならない時が来る。
永遠の別れ、そして訪れる一瞬の奇跡―
本書を締めくくるにふさわしいラストシーンといえるだろう。
出会いのすばらしさに、触れてみませんか。