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◆裁判員 性犯罪に厳しく 制度3年 市民感覚反映
裁判員制度は二十一日で、「必要があれば見直す」とされた
施行三年の節目を迎える。
最高裁は十四日、施行前後の量刑の変化などの調査結果を公表し、
性犯罪事件で厳罰化傾向がみられる一方、覚せい剤密輸事件で
無罪判決が増加。
裁判員経験者のアンケートでは「審理内容が理解しにくかった」との
回答が年々増えていることも分かった。
二〇〇九年の制度開始から今年三月までの裁判員裁判の判決と、〇八年四月
からの裁判官だけによる判決を比較。
性犯罪(強姦(ごうかん)致傷と強制わいせつ致傷)では、懲役五年以下の
判決が11・2ポイント減り、五年超~十五年以下が12・4ポイント増えた。
殺人は五年超~十五年以下が10・8ポイント減り、五年以下が7・6ポイント増加。
より重い十五年超は3・3ポイント増えたが、そのうち死刑は七件が五件に、
無期懲役は三十四件が二十五件にとそれぞれ減った。
また、〇八年までの三年間の裁判官裁判と比較すると、無罪判決の割合は
0・5%で、0・1ポイント減少。その中で、覚せい剤取締法違反は1・5ポイント
増えて2・1%となった。
裁判員制度の対象は社会的関心が高い凶悪事件とされていたが、
ひったくりを含む強盗致傷が23・4%で最多。殺人22・6%、覚せい剤
取締法違反9・1%と続いた。
一方、「審理内容の理解しやすさ」のアンケートでは、「理解しにくかった」が
〇九年の4%から年々増え、今年(一~二月)は8・1%に。「理解しやすかった」は
同年の70・9%から昨年は59・9%に下がり、今年も横ばいだった。
法廷手続きが理解しにくかった理由(複数回答可)は「法廷で話す内容が
分かりにくかった」(18・4%)「事件内容が複雑」(16%)が多く、
「調書の朗読が長かった」も10・8%。評議の話しやすさでは
「話しやすい雰囲気」が〇九年の83・1%から、今年は73・7%に減った。
東京新聞 2012年5月15日
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