10/09/22 12:55:59 0
・最近中国は、近隣諸国と領有権紛争が起きている東シナ海において、乗員3人を乗せた
深海潜水調査艇を海底まで沈め、中国の国旗を海底に植え込んだ。日本の「しんかい」に
そっくりな深海潜水艇である。中国のテレビ局はその様子を撮影したビデオを国家的快挙
として大々的に報道した。
ニューヨーク・タイムズが中国日報の報道をスクープし、同紙の一面に掲載してアメリカでも
話題になった。この事件は多くのアメリカ国民に2007 年にロシアが取った行動を想起させた。
ロシアは北極点の海底にロシア国旗を立てて領有権を主張したのである。
だが日本のメディアは、尖閣諸島で同じことが起きる可能性が強いにもかかわらず、
中国のこの事件を一切報道しなかった。
中国はなぜこんなことをするのか。海底に眠る豊富な地下資源を支配下に置くためである。
一例をあげよう。電気自動車の電池材料として注目されている希少金属リチウムは
中国国内に豊富に埋蔵されている。従来はその多くを他国に輸出していたが、戦略物資と
分かるや否や他国への輸出を制限し始めた。最近日本政府が中国政府に輸出制限の
解除を交渉したが、全く応じる様子はなかった。
すでに新聞等で報道されている通り、中国は猛烈なスピードで軍事力を増強している。
軍事予算は過去20年間に18倍に膨れ上がり、今では米国に次ぐ第2位の軍事大国になっている。
中国は今年中に原子力航空母艦の建設にも着手することを明らかにしたが、これも「海軍
海洋計画」に沿って実施されるものである。数年後にこれが完成すれば極東の米軍兵力に
かなり接近した兵力になると考えられる。日本近海に中国の航空母艦が出没するのも
時間の問題になっている。
中国の脅威は軍事面、領土面のみならず資金面でも感じられるようになっている。
バングラデシュ、スリランカ、パキスタン、ミャンマーといった国々に対して、中国は
港湾建設、道路建設、通信網建設といったインフラ・プロジェクトに多額の海外援助を
行っている。(>>2-10につづく)
URLリンク(diamond.jp)