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『キモブタ』
私はある男にストーカー行為を受けている。まったくの赤の他人というわけではないので、待ち伏せされたり、突然声をかけられたりしても、無下にすることはできない。それを勘違いして彼は私を親しい友人か、はては恋人のように思っているふしもある。
「IT業界を引退したんだ。精神的にやられてね。」
出勤途中の私の横に並びその男は言った。朝っぱらから口の臭い男だ。私は何気なく顔を背けながら、
「それは引退というものとは違うのではないでしょうか。」
「引退だよ! もしかして君は『引退』というのは有名人がその場から去ることをいうんだと思ってるんでしょ! 馬鹿だねえ、これだから女の子は困るんだよ。世間が狭いから言葉の使い方も限定的なんだなあ。」
へらへらした顔も醜い。わざとらしく怒って尖らせた彼の口はまるで豚の肛門のようだ。
「そうですか、それはすみません……。」
その男が会社を首になったことくらい風の噂で聞いた。当然だ。オナホに私の名前をつけて、○○のおまんこにおちんちんを入れたと触れ回っていたそうだから。しかし、取引会社を首になったその男にもう遠慮する必要はない。私はそう思い、言ってやった。
「キモブタ、失せろ。二度とそのツラ見せんな。」
突然の私の豹変ぶりに男は顔を真っ赤にして叫んだ。
「な、なんだとー! 僕を怒らせる気か! おまえなんか、おまえなんか、捨ててやる!」