@@@徳島ヴォルティス【247】@@@at SOCCER
@@@徳島ヴォルティス【247】@@@ - 暇つぶし2ch750:U-名無しさん@実況はサッカーch
12/06/12 00:03:28.98 9zRQfCeXO
本拠地、ポカリスエットスタジアムで迎えた横縞戦。守備陣の連繋ミスで失点、攻撃陣も勢いを見せず惨敗だった。
スタジアムに響くファンのため息、どこからか聞こえる「今年は昇格無理だな」の声。
無言で帰り始める選手達の中、橋内は独り関係者席で泣いていた。
昇格争いで手にした充実感、喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト……それを今の徳島で得ることは殆ど不可能と言ってよかった。
「どうすりゃいいんだ……」橋内は悔し涙を流し続けた。
どれくらい経ったろうか、橋内ははっと目覚めた。どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した。
「やれやれ、帰ってあっちゃんのCD聴かなくちゃな」橋内は苦笑しながら呟いた。立ち上がって伸びをした時、橋内はふと気付いた。
「あれ……?お客さんがいる……?」
ピッチへ飛び出した橋内が目にしたのは、芝生席まで埋めつくさんばかりの観客だった。
千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのようにヴォルティスのチャントが響いていた。
どういうことか分からずに呆然とする橋内の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「ハシ、アップだ、早く行くぞ」
声の方に振り返った橋内は目を疑った。
「か……カズキさん?」
「なんだハシ、居眠りでもしてたのか?」
「し……シマさん、Kリーグに行ったんじゃ?」
「なんやハシくん、かってにシマさんを海外移籍させやがって」
「曜一朗……」
橋内は半分パニックになりながらビジョンを見上げた。

18番:佐藤 11番:津田
13番:柿谷 16番:斉藤 8番:倉貫 10番:島田
6番:西嶋 4番:エリゼウ 2番:三木 26番:橋内
21番:オスンフン
暫時、唖然としていた橋内だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった。
「勝てる……勝てるんだ!」
美濃部からボールを受け取り、グラウンドへ全力疾走する橋内、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった……

翌日、ベンチで冷たくなっている橋内が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った。


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