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<ミャンマー>新憲法案国民投票「賛成92%」と軍政発表
5月15日20時24分配信 毎日新聞【バンコク藤田悟】
ミャンマー軍事政権は15日、国営放送を通じ、新憲法案の賛否を問う10日の国民投票で「賛成」票が92.4%に上ったと発表した。
サイクロン「ナルギス」の被害が大きかった最大都市ヤンゴンなど一部地域では24日に投票が行われるが、全国の8割以上に当たる地域での「圧倒的賛成」により、被災地域の投票を待たずに憲法案の承認が事実上確定した。
発表では、投票率は99.07%で、反対が6.1%、白票など1.5%。
発表に対し、民主化運動指導者のアウンサンスーチー書記長率いる最大野党「国民民主連盟」(NLD)は「国民投票は全国的に不正に満ちたものだった」と反発した。
10日に投票が行われたのは、全国325地区のうち278地区で、約2700万人とされる全有権者の約83%に当たる。
サイクロンの被害が大きかったヤンゴン管区やエヤワディ管区の計47地区は投票が24日に延期された。
軍事政権が被災地域での投票を待たずに結果を発表したのは、国民投票強行に対して国内外から批判が高まっていることへの警戒感がある。
10日の投票に対しては、NLDや欧米諸国が「被災者救援を優先させるべきだ」と延期を要求。
NLDは14日、被災地域での投票についても「救援が遅れ、投票できる状況ではない」と中止を求める声明を発表していた。
軍事政権はこうした批判をかわすため、早い段階で「圧倒的賛成」を発表し、憲法案承認を既成事実化しようとしたとみられる。
「24日の投票の意味をなくし、被災地での投票に国際社会の関心が集まるのを避けようとした」(外交筋)との見方もある。
10日の国民投票では、軍事政権の翼賛団体による賛成の強要や、投票所で既に「賛成」と記入された投票用紙が配られるなど、多くの不正事例が民主化団体によって報告され、公正さに強い疑問が持たれている。