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政府が2019年に新型政府専用機『ジャパニーズ・エアフォースワン』を導入予定
アメリカの大統領専用飛行機を「エアフォースワン」と呼びます。ハリソン・フォード主演で同名のハリウッド
映画が作られたこともありましたね。日本の場合は総理大臣専用飛行機はありませんが、政府専用機はあります。
天皇陛下始め皇族方、総理大臣や国賓の移動に使われるこの政府専用機は正式名称は「日本国政府専用機」、
英語表記では「Japanese Air Force One=ジャパニーズ・エアフォースワン」と呼ばれています。
しかしひねりがないですね・・・。
さて、このジャパニーズ・エアフォースワンは1992年に導入されました。ボーイング747-400を使っていて、
外見は一般の旅客機ですが所属は防衛省。運行は航空自衛隊の「航空自衛隊特別航空輸送隊第701飛行隊」が
行っています。つまりパイロットも自衛官です。
政府専用機ということで故障などの不測の事態に備え、基本的に同型の飛行機2機が同時に運用されます。
ちなみにこの2号機のほうは「Japanese Air Force Two」です。
「Air Force」は通常「空軍」を意味します。ただ、日本の自衛隊の事情をいちいち説明するのも煩雑ということで、
自衛隊の英語名が「Japan Self-Defense Forces」ということもあって、英語表記では「Air Force」を
使っているんですね。
さて、この政府専用機は導入されたのは1992年ですが、初飛行は翌年の1993年です。
1993年から2010年までの年間平均飛行回数は12.9回。1カ月に1回以上飛んでいるという計算になります。
年間で一番多く飛んだのが2004年の20回ですね。
ボーイング747は元々旅客機として製造されたもので、通常旅客機として使用する場合の定員は376人。
この政府専用機は定員が140人となっています。
皇族ご一家や国賓がいらしたときにご家族、お世話係、警護員などが乗ることを考えても140人というのは
多い気がしますが、実は政府専用機にも一般客席があるんですね。これは同行する取材記者が乗るためのもので、
記者会見席もあります。
また、海外で戦争などが発生したような緊急時に、現地に取り残されてしまった日本人を乗せて戻ってくるという
機能も想定されています。
ちなみに、緊急時に救出された場合はもちろんタダですが、記者が同行するときは料金を請求されます。
政府専用機に救出されるというのは得難い経験だとはいえ、できればそのような状況に
巻き込まれたくないものですね。
さてこの政府専用機、30年以上導入されたもので、当時ボーイング747といえば「ジャンボジェット」の
愛称で親しまれた機体ですが、さすがに老朽化してきました。そして、現代の基準から言うと燃費は低いし
騒音は大きいという時代遅れのジェット機です。民間でも軽量で燃費がいい中型機が主流となっていて、
ボーイング747の活躍の場はどんどん狭まってきています。
ということで政府は、2014年8月にボーイング777-300ERを用いた新しい政府専用機を2019年に導入することを
発表しました。ジェット機2機は高い買い物ではありますが、現行機を40年近く使うんだから
もういいんじゃないでしょうか。「ボーイング747-400さんはお休みのときまでもうちょっとがんばってください」
という感じでしょうか。
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