09/10/08 11:06:27 BywYCpot0
昭和３０年代の家業は廃品回収業だったが、少年だった私にとっては楽しい
思い出だらけだった。SPレコード、本、雑誌の山に埋もれていた。ニューム、
銅、鉄も扱っていた。当時は米軍艦載機の機銃の薬莢や軍服も回収された。
戦時中の軍用機の星型エンジンも回収されたことがあったが、友だちとハンマー
で叩きまくって遊んだ。だが昭和３５年も過ぎるころから回収品も様変わりし
てきたようだった。オリンピックが終わると金属相場も下がったようだった。
アボジの話では、鉄類は重くて体もきつくなるので安定したダンボールや古新聞
雑誌に切り替えたとのこと。大阪万博のころから、ちり紙交換もはじめたが時間
単位の回収率はそう高くなかった。新聞紙は仕切り場でワラ縄できれいに梱包し
ダンボールと別にして問屋に納めたが、トラックごと台貫で量るので、ホースで
水びたしにして重さを増やしたこともあった。リヤカーの回収屋もいたが、なぜか
みんな日本人が多く、ヂィーゼルトラックの回収屋は同胞が多かった。今は行政の
介入もあり回収業も難儀だが当時はそうでもなかった。