17/05/03 16:09:29.47 CAP_USER9.net
原点回帰―。
至ってシンプルな四字熟語が、森繁和監督が舵を取る新体制発足の今季のチームスローガンだった。
プロ野球の各球団は例年、練りに練ったスローガンを掲げ、その文言を使ったグッズを次々と展開。ソフトバンクの「1(ワン)ダホー!」を筆頭にキャッチーなタイトルが主流だが、中日に限ればそんなエンターテインメント性はほとんど感じられない。
裏返せばチームが危機的状況を迎え、低迷期を脱却しなければ……という意味合いが垣間見える。
副題にあるのは「ゼロからのスタート」だ。
補強がうまく機能していた2000年代。
スローガンを発表した昨年、森監督は「ここ4年はBクラス。今季は最悪なこと(最下位)になりましたので、チームだけでなく球団もファンもゼロに戻って出直して、ファンあっての野球づくり、原点に戻って野球ができる楽しさを喜び合っていきたい」と話した。
ただ、根本のチーム作りに関していえば、ゼロに戻るということはありえない。
毎年、数の増減はあるものの10人程度の金の卵たちをドラフトで獲得。その選手が戦力となるべく手塩にかけて育成していく。チームが存続する以上は、そのサイクルが決して止まることはない。その蓄積の成果が一軍の成績に直結するといっても大袈裟でないだろう。
これをカバーする編成はトレード、FA、外国人選手の補強策となる。
中日の歴史を振り返ると2000年以降、FAで獲得したのは'00年の川崎憲次郎、'01年の谷繁元信、'07年の和田一浩、'13年の小笠原道大のわずか4人。
川崎憲次郎はケガに泣かされてほとんど登板機会が無く、小笠原は巨人を戦力外という意味合いが強かったので、実質レギュラーとして貢献したのは谷繁と和田のわずか2人だと言える。
守備の要と主軸を任せられるスラッガーの2人。
この時は補強が効果的に機能したのだ。
「オレたちが年を重ねて衰えたら、チームはどうなる」
中日は'04年から落合博満政権下で8年間で4度のリーグ制覇。
この間に福留孝介が和田、ウッズがブランコ、川上憲伸がチェンと顔触れこそ若干の変化はあったが、谷繁-井端弘和-荒木雅博の鉄壁のセンターラインを軸に憎らしいまでの強さを見せた。
ただいつまでも繁栄期は続かない。
前監督を務めた谷繁氏が、こう話してくれたのを思い出す。
「あの時はみんな脂が乗っていて、本当に強かった。ただ、プレーしながら『オレたちが年を重ねて衰えたら、このチームはどうなるのか』とふと思うことがあった。プロは弱肉強食の世界。自分の座を脅かす存在が出ないのは主力選手としてはいいことなのかもしれないけど、チーム全体を考えると……」
世代交代の失敗。
4年連続Bクラス、そして今季の低迷もこの言葉に集約されるといっても過言ではない。それは今季のスタメンを見ても如実に物語る。
つづく
Number Web 5/2(火) 11:01配信
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)
2017/05/02(火) 12:19:44.24
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