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投稿日 2025年1月23日 ぶらあぼONLINE
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リッカルド・ムーティcTodd Rosenberg Photography - By Courtesy of riccardomutimusic.com
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桜の開花とともにやってくる東京・春・音楽祭。フェスティバルの大看板ともいえるのが、7月に84歳になる巨匠指揮者リッカルド・ムーティだ。今年はオール・イタリア・プログラムによるオーケストラ・コンサートを振る。管弦楽は中堅・若手の精鋭メンバーによる「東京春祭オーケストラ」。ムーティにとって、もはや日本における頼もしい手兵という存在になっている。
しかも、ただの常連出演者という立場を超えて、ムーティは音楽祭の精神的支柱のような特別な存在だ。(※中略)
東京春祭へのムーティ初登場は2006年。前身の「東京のオペラの森」2年目のヴェルディ「レクイエム」だった。それ以来出演を重ね、今年21年目を迎える東京春祭のうち、なんと過半数の11年も来日していることになる。誰もが認める現代の巨匠が、日本の音楽祭に準レギュラーのように頻繁に出ているのはすごいことだ。(※中略)
■2021年のオーケストラ・コンサート
といって、ただニコニコとやさしい好好爺では、けっしてない。むしろその逆。アカデミーのリハーサルは緊張感に満ちており、ムーティは厳しく、シニカルでおっかない。でも愛がある。そしてなにより、そこでどんな音が必要なのか、じつに的確に指摘して、瞬時にふさわしい音楽を引き出してくれる。まるで魔法のようなのだが、その指示自体はとても明快で、誤解を恐れずにいえば、当たり前のことしか言わない。「ピアニッシモ!」「よく聴いて揃えて!」……。なのにそれが“魔法の言葉”に化ける凄み。演奏者たちがそこに惹かれ、信頼を寄せている一体感をひしひしと感じる。
本公演のオーケストラ・メンバーの全貌は現時点でまだ明らかになっていないが、コンサートマスターは前回の東京春祭《アイーダ》と同じく郷古廉が務めるという。(※中略)
■脈々と受け継がれるイタリア音楽の魂―要注目、カタラーニの「コンテンプラツィオーネ」!
今回のオーケストラ公演は、《カヴァレリア・ルスティカーナ》や《運命の力》などのオペラ序曲・間奏曲集とレスピーギ「ローマの松」という、オール・イタリア・プログラム。
なかに、ややなじみのない曲が一曲。カタラーニの「コンテンプラツィオーネ(瞑想)」(1878)。悠然と歌う格調高いリリシズムが、静かな感動を誘う小品。ムーティが「この機会にぜひ!」とプッシュした選曲だそうで、彼自身は30年近く前にスカラ座フィルとこの曲を録音もしている。(※中略)
“イタリア”というキーワードで、ムーティが何度か披露している定番の“ぼやきネタ”がある。彼はテノール歌手が高い音を勝手に延ばしてひけらかすことや、それに喝采する聴衆に苦言を呈する。みんな、それが“イタリア”だと誤解しているのではないか、と。
「そうやってグロテスクに叫ぶことが“イタリア”を思い起こさせるのでしょう。降りそそぐ太陽、青い海、モッツァレッラ、トマト、ピザ、スパゲッティ……。それがイタリア? ノー! ダンテもラファエロもミケランジェロもイタリア。それが本当の“イタリア”なのです」
“イタリア”をもうひとつ。彼がアカデミーのレッスン中にしつこいぐらいに指摘するポイントのひとつが「レガート」。
「ヴェルディの音楽は言葉と密接に関連し、言葉に忠実に書かれています。イタリア語は世界で最もレガートな言葉です。つねにレガートで演奏しなければなりません」
真の“イタリア”が聴けるはずだ。
■東京・春・音楽祭2025
リッカルド・ムーティ指揮 東京春祭オーケストラ
2025.4/11(金)19:00、4/12(土)15:00 東京文化会館
●出演
指揮:リッカルド・ムーティ
管弦楽:東京春祭オーケストラ
●曲目
ヴェルディ:歌劇《ナブッコ》序曲
マスカーニ:歌劇《カヴァレリア・ルスティカーナ》間奏曲
レオンカヴァッロ:歌劇《道化師》間奏曲
ジョルダーノ:歌劇《フェドーラ》間奏曲
プッチーニ:歌劇《マノン・レスコー》間奏曲
ヴェルディ:歌劇《運命の力》序曲
カタラーニ:コンテンプラツィオーネ
レスピーギ:交響詩「ローマの松」
(※以下略、全文は引用元サイトをご覧ください。)