24/12/31 11:57:34.29 lbBYxEdL9.net
初演から今年で200年を迎えた楽曲
ベートーヴェンゆかりの地であるウィーン演劇博物館では、ユネスコ記憶遺産に登録されている第九の手稿が特別公開されるなど、現地では記念の年にふさわしい盛り上がりを見せた。
筆者が博物館を訪れた際も、ベートーヴェン本人が第九初稿に書き込んだメモなど、めったに見ることができない貴重な史料を、多くの音楽ファンが間近にのぞき込んでおり、その姿は印象的だった。
日本では年末の象徴とされる第九だが、ベートーヴェンが活躍した音楽の都ウィーンを含むヨーロッパの大部分では、第九は時期を選ばず演奏される。ヨーロッパ人が第九から最も強く連想するのは、年末の風物詩ではない。
(中略)
日本での演奏の歴史
アジアで初めて第九が演奏されたのは、1918年。
第1次世界大戦のドイツ人捕虜たちが、徳島県鳴門市の板東俘虜(ふりょ)収容所にて行った演奏会だ。その後も、日本各地でドイツ人捕虜による演奏会が続き、次第に第九が日本人に知られるようになる。
同じころ、シラーが「歓喜の歌」を書いた地であるドイツ、ライプツィヒにて、終戦を記念した第九のコンサートが“年末に”開かれた。
この伝統は現在まで続き、ほかにもベルリンフィル、バイエルン放送交響楽団、ウィーン交響楽団など、ドイツ語圏の一部では、年末に第九の演奏会が開かれている。
日本では、おそらくこのライプツィヒでの年末演奏会の影響により、“年末に第九が演奏される”という伝統が1940年代に始まり、現在に至る。
「第九」が欧州で持つ意味とは
一方、海外では日本のように「年末の風物詩」として認知されるほどの知名度はない。
「日本人は第九といえば、まず年末を思い浮かべる」と言うと、欧州人から「第九といえば、年末よりアレじゃない?」という返答が多いところを見ると、欧州では別のイメージが先行しているようだ。
ヨーロッパ人が第九と聞いて一番に思い浮かべるのは、「ヨーロッパ連合(EU)」や「ヨーロッパの統一」だ。
*記事全文は以下ソースにて
2024/12/31 11:00 東洋経済オンライン
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