10/05/08 19:11:24
やはりそうか-。そんなふうに受け止めた人が多かったのではないか。小渕内閣で官房長官を務めた自民党の
野中広務元幹事長が、官房機密費をでたらめに使ってきた実情を告白した
◆野中さんによると、1カ月当たり5千万~7千万円は使っていた。月々、首相に1千万円、国会で野党工作などに当たる
自民党幹部に500万円ほど配っていた。評論家に転進した元政治家が、自宅を新築したという理由で3千万円の
「お祝い」を求めてきたこともあったという
◆それにしても、なぜ今になって、との疑問が残る。「政権交代が起きたいま、悪癖を直してもらいたいと思った」。
取材に答えている。しかし野中さんは一時、首相候補に擬せられたほどの政治家だ。機密費の見直しは、
やろうと思えば進められたはずだ
◆情と気骨の人である。「沖縄の歴史の痛みと、県民の期待に報いたい」。2000年サミットの沖縄開催を決めたときに
述べている。銀行の貸し渋りには「モラルのなさに、はらわたが煮えくり返る」と激しい怒りをぶつけている。
だからこそ、今度の“告発”のちぐはぐさが残念だ
◆野中さんに輪を掛けて分かりにくいのが民主党だ。野党時代には機密費を透明化すると言っていたのに、政権を取った途端
「そんなのあるんですか」(平野博文官房長官)ととぼける。機密費の毒が政界全体に回っていないか気になる。
ソース:URLリンク(www.shinmai.co.jp)