09/09/03 22:32:23
オオバコは欧州種が起源=交雑で進化、形は区別困難-基礎生物学研などが遺伝子解析
道端によく生え、踏まれても丈夫なオオバコは、欧州に分布するセイヨウオオバコと
未知の種との雑種が起源であり、このオオバコとセイヨウオオバコが再び交雑して
台湾や南西諸島に分布するタイワンオオバコが生じたことが分かった。
基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)の石川直子研究員らが3日までに遺伝子解析で解明し、
発表した。論文は米植物学会誌に掲載される。
オオバコとセイヨウオオバコは、スウェーデンの著名な植物学者リンネが1753年に別々の種と
分類したが、種子の数がセイヨウオオバコの方が多い程度で、外見では区別が困難だった。
さらに、日本人研究者が1932年に新種としたタイワンオオバコは、オオバコかセイヨウオオバコ
ではないかと疑問視する見方があった。
石川さんは、鹿児島・屋久島や広島・宮島などのシカが多い環境で、非常に小さくしか育たない
オオバコがあることに関心を持ったのがきっかけで、オオバコ類の系統関係を調査。
横山潤山形大教授や塚谷裕一東大教授とともに、
細胞膜上で蔗糖(しょとう)の輸送を担う遺伝子のDNA塩基配列を解析した。
その結果、これら3種は近縁と判明。
セイヨウオオバコの染色体が通常の2倍体(6本1セットで2セット)であるのに対し、
オオバコは4倍体、タイワンオオバコは6倍体であるため、雑種でも子孫を残すことができ、
種が分かれたと結論付けた。(2009/09/03-16:19)
▽記事引用元
URLリンク(www.jiji.com)
時事ドットコム(URLリンク(www.jiji.com))
日本のオオバコ(上)は、セイヨウオオバコ(右下)と未知の種の交雑で生じ、
タイワンオオバコ(左下)はオオバコが再びセイヨウオオバコと交雑して生じた。
基礎生物学研究所などが発表した(石川直子研究員提供) 【時事通信社】
URLリンク(www.jiji.com)
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