08/01/31 04:13:26 dBh6W3sk0
■衣装を新しくする(ランクD)
「さあ、いよいよ春香Pさんがフロア52に到達!ハイパーアーマーを取って俄然有利に!!
二位の千早Pさんが今フロア50!これは……ああっ!鍵と扉の位置が遠いー!!」
男性Pたちと小鳥さんのみで盛り上がる、TVのたくさんある会議室。
社長が買った新作衣装を誰が着るかで各P達が立候補し、争いになった結果、社長の
それでは、765プロの社員らしくこのゲームを一番早く解いた者に権利を与えよう、となった。
それがこの【ドルアーガの塔早解きレース】というわけだ。
俺自身、子供のころアーケードやらファミコンでさんざんならしたこのゲームだが、
春香をプロデュースする先輩もそれは同じだったらしく……
かろうじて宝箱の出し方を知っているのが全P中5人。さらに剣を持ったまま咄嗟に左向きで
呪文を受けられる程の腕なのが、俺と先輩だ。事実上の一騎打ちで、俺がやや出遅れている。
しかし勝負は最後まで分からない。フロア59のドルアーガに手こずる事もあれば、フロア60あたりで
ZAPされる可能性だってあるのだから。
しかし小鳥さん、あなたは何故こうまで昔のゲームに詳しいのか。
ネタばれにならないよう、上手い事実況をしながら、経験者としか思えない絶妙なアナウンスで場を盛り上げている。
少なくとも、フロアの迷路と出現する敵の数と、ついでに裏ドルの宝箱の出し方と……
ひょっとすると、先輩よりもこの人のほうがライバルになったら怖いんじゃないかと思った。
「終了ー!!ブルークリスタルロッドが立ちました!!優勝は春香Pさーん!!」
「っしゃぁ!!!」
そして、俺は惜しくも一歩及ばずに敗北した。ドルアーガを倒した直後だっただけにマジで悔しい……
「うむ。素晴らしい腕前だ。キミならジェットブーツ無しのクリアも可能かも知れんな」
「それは勘弁してください。あのプレイはマジシャン系を倒せなくてイライラしますから」
「では、商品の衣装だ。チタンに金を塗った、軽くてカッコいいDa系衣装【ナイト・オブ・ギルガメッシュ】を進呈する。
ステージライトに映える、戦うアイドルとして売り出してくれたまえ」
そこで進呈されたのは、アイドルのイメージカラービキニの上から着る……というか、着けるだな。ヘソとか丸見えだし。
ギルを模した黄金の鎧……といっても、ジェットブーツ・ハイパーガントレット・エクスかリバー・
背中にブルークリスタルロッド・ハイパーアーマーだ。シールドが無いのはアイドル本人が目立たなくなるためだろう。
ちなみにハイパーヘルメットは、顔の隠れないサークレット使用に上手い事アレンジされていた。
が、鎧とはいえビキニの上から着けるタイプなので露出は高めだ。国民的RPGのⅢに、とても露出の高い女戦士がいたが、
あんな感じだろうか?千早に着せたら……きっと目には天国、胃に地獄という光景を同時に味わえるだろうなぁ。
そして一週間後。TV出演のVを見て、俺たちはその破壊力に愕然とした。
しかも先輩が担当する春香のイメージカラーが赤なもんだから、赤いビキニに黄金の鎧というコーディネートが、
この前外国企業に買われてしまった英語三文字の格ゲーメーカーのヒロインを連想させて大変にヤバい。
もしも千早に着せたら…………うん、戦乙女みたいで大変凛々しいな。そして怖い。
「はあぁ……俺ももっとゲーム得意だったらなぁ」
映像を見ながらうなだれてるのはあずささんのPだ。確かに一番破壊力あるのはあずささんかもしれない。
「そうそう、二位のキミにも残念賞がある。受け取りたまえ」
「残念賞って、何か衣装でもくれるんですか?」
「特別アクセサリの【金のマトック】だよ。青と金のカラーリングが如月君に似合うぞ。ビジュアルイメージも上がる」
「……………雪歩とそのPさんに譲ります」
アイドルたちがいない裏舞台では、こんな競争が繰り広げられている。765プロとは、そんな会社である……
※ごめんなさい30代以上の人限定ネタです。あのゲームが分かる人だけ楽しんでください。
最初に出たアイマストレーディングフィギュアの千早が青のビキニだったなぁ……あれに露出の高い金の鎧。
絵で表せないのが申し訳ないですが、突発的にあんなコスで歌う千早が浮かんだので書きました。