08/02/07 20:01:51 vOUGQI/qO
『歌姫襲来』 その1
社長「いよいよだね」
P「はい」
社長「このプロジェクトの為に、何度も渡米してもらった甲斐があるというものだ」
P「そうですね」
社長「その分如月君には、寂しい思いをさせてしまったかもしれないね」
P「いえっ、そんな事は…」
社長「はっはっは、照れなくてもいいだろう
その代わりに今日は如月君と二人で、彼女を迎えに行ってくれたまえ」
P「わ、分かりました、行ってまいります」
事務所では千早が待っていた。
千早「プ、プロデューサー、この服どう…ですか…?」
P「ああ、よく似合っているよ
ゴメンな、隣に立つのが冴えない男で…」
千早「そんなことっ!!
そんなことないです…
私、プロデューサーと一緒にお出かけできるだけで…」
小鳥さん「あ~あ、千早ちゃん、あんなに喜んで…
……ホントは『あうと』なんだけどなぁ…」
小鳥さんのつぶやきは誰も聞いていなかった
千早「彼女に会うのも一年ぶりになるんですね」
数時間後、千早とPは空港へ到着した。
世界的歌姫、ジェニー・モルガンを迎える為である
765プロによる新人発掘オーディションの
サプライズゲストとして、彼女は来日した
イベントの性質上、彼女の来日は極秘であり、
少数のスタッフのみでの、いわばお忍び旅行であった
その契約・スケジュール調整等が難航した為、
Pは半年前から何度も渡米する事になった。
その度に千早の機嫌が悪くなったりしたのは
また別のお話
P「彼女はすごい努力家だぞ!!
千早に負けられないっていって、半年で日本語をマスターしたんだから。
今回は日本語で歌うつもりらしいぞ」
千早「本当ですか?
ならば私もこの一年で磨き上げた歌声と
英語で迎え撃つだけです」
P「頼もしいな、成長しているのは
向こうだけじゃないって教えてやろう」
千早「はいっ、プロデューサー!」
P「おっ、どうやら着いたみたいだぞ」
(続く)