【想いを込めて】如月千早23【バレンタイン】at GAMECHARA
【想いを込めて】如月千早23【バレンタイン】 - 暇つぶし2ch459:SS
08/02/04 22:48:48 23TUB3sP0
規制解除待ちで一日遅れです

「今回の仕事は賑やかでしたね、プロデューサー」」
「二月と言えば、バレンタインのイメージが強いからなぁ。
 節分番組を作ることで差を付けたかったんだろう」
彼の言葉に千早も頷く。
節分に関係するエピソードや昔話を紹介する番組。
確かに他にはないだろう。
「千早も楽しそうだったな」
「・・・・・・豆まきをするのは久しぶりですから」
「そっか」
千早の声は小さかったが彼にはしっかりと聞こえた。
「それにしても本当に『鬼は内、福は外』と言う地方があるのには驚きました」
「俺は昔話で一度聞いただけだな。
 天の邪鬼なお爺さんが掛け声を逆転させたら、本当に鬼が来るんだよ。
 行き場のない鬼と一晩を過ごす話だったな」
「天の邪鬼は身を滅ぼすと言うことでしょうか?」
首を傾げる千早に彼は微笑む。
「話の最後は内緒だ。
 他に俺が知っているのは名字に「鬼」の字が入っている大名のお話だな」
「鬼の字を使う人の家では、逆にすることがあると番組でもありましたね」
千早はこう言った雑学的な話は嫌いではない。
「確かに番組でもあったな。
 ただ、現実的な話として、福は外の後に『富は内』と続けたらしい。
 意外とお殿様の生活は苦しかったらしいからなぁ」
「切実ですね。プロデューサーも雑学は豊富ですね」
彼の知識の幅に千早は改めて感心する。もっとも使い道のない無駄な知識ばかりだが。
「でも、今年は俺も『鬼は内、福は外』にしようかな?」
「プロデューサーも天の邪鬼だったんですね」
呆れたように言う千早に彼は微笑む。
「いや、千早に降りかかる災難を俺に、幸福は千早に、ってことで」
「・・・・・・ちょっとプロデューサーが格好いいと思いました」
「ちょっとだけかぁ。いや、鬼は内に関して、そう言う考え方もあると言うのを聞いてな。
 まあ、千早が笑顔でいられるなら、多少は不幸になってもいいかな、と」
そう言って微笑む彼に千早はため息を付く。
「私はプロデューサーを犠牲にして、幸せになりたいと思いません。
 誰かが犠牲になって、幸せになることはありませんから」
そう言って、千早は窓の外を見る。
そもそも彼と一緒に歩んでいきたいと思っている。彼の不幸は、自分の不幸だ。
「う~ん、千早は大人だなぁ。あ、でも、千早が笑顔でいて欲しいと言うのは本当だぞ」
「そう思うのでしたら、プロデューサーも笑顔でいて下さい。
 プロデューサーが笑顔でいる内は私も笑顔でいますから。
 その理由、プロデューサーなら分かってくれますよね?」
「う~ん、簡単だけど、難しい宿題を出されたなぁ。
 答えを出すのに一生かかりそうだ」
「どうぞどうぞ、一生かけて私も正解が出せるか見守りますので」
そう言って、千早はホルダーからpちゃのペットボトルを手に取る。
「じゃあ、考えるとするか。そうだ、帰ったら、豆まきをするか?
 コンビニで売っているだろうし、俺は豆をまいていないから」
「そうですね。もちろんプロデューサーが鬼の役目ですね」
「う、お手柔らかに頼むぞ」
千早の笑顔に彼は情けなさそうに応える。
「安心して下さい、追い出しませんから。ちゃんと鬼は内にしておきますよ。
 外に放り出しておくと凍死しそうな鬼ですから」
「優しい千早さんに感謝します」
そう言ってため息を付く彼に微笑み、千早は窓の外に視線を戻す。
「鬼さん、こちら、手の鳴る方へ」と小さく呟いた。

やったよ、復帰できたよ。本当に節分規制が来るとは思わなかったよ。
ただコンビニで節分マメを買うのは惨めな気分だ


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