08/05/28 19:22:33 0
>>122
私の提案は断られた。まあ当然だろう。期待はしていなかったし。
ともかく、まずはあの場所に行こう。替えのスーツはまだあったはずだ。
予備の財布やら荷物やら、置きっぱなしで来てしまったわけだし。
「早く行きましょう。面倒は嫌いです」
幸いと言っていのかは分からないが、時間は深夜。それほど目立つまい。
私は、とある廃墟となったビルの中にテントを張り、そこに寝泊りしている。
そこに行って、まずは着替えと連絡だ。――ああ、もう、携帯までなくなってる。
「娘に手を出すのは許さない、か。
馬鹿じゃないですか、あの男は。それなら機関と関わらなければ良いものを。
自分の作り上げた娘を、自らの道具にしていることに気付いていない。
――嫌悪感しか抱けない。あまり食欲がそそられませんね、実際」
ああいうタイプは生理的に駄目だ。強い相手だというのは分かっているのだが。
考え事をしながらも、私はテントに辿り着いた。荷物が取られたりはしていない。当然だ。
ここら一帯のコンクリートの残骸を集めて、バリケードにしておいたのだから。
「ええと、着替えは… ああ、ありました。
…背負って来たはいいものの、ロンバルディーニさんはどうしましょうか。
私の着替えを使わせる気はありませんし――まあ、毛布でもかけておけばいいでしょう」
着替えを終わり、ロンバルディーニには毛布をかけて寝かせておく。
目を覚ますまで、しばらく待つことにしよう。――ともかく、今後について話し合わなければ。
【アルト:ロンバルディーニが起きるのを待つ。二日目終了間近】
【小村のことを上野恭平だと思っている】