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産経新聞 10月5日(水)7時55分配信 最終更新:10月5日(水)9時21分
■国道事務所「都合悪いので公表せず」
オープンから4日で6カ月を迎えた全国最大のバスターミナル「バスタ新宿」(東京)の開設後、緩和が期待されていた近隣の国道20号の渋滞が、平日の上りでは逆に悪化していたことが分かった。
調査を5月に実施した国土交通省・東京国道事務所は、「渋滞が緩和した」とする結果が得られた休日分のみを公表していた。同事務所は「都合が悪かったので平日分は公表しなかった」と説明。今月中に再検証を行う方針を示している。
バスタ新宿は新宿駅周辺に散在していた高速バス停を集約して4月に誕生し、JR新宿駅新南口と直結した。施設の目の前には国道20号が走り、1日最大1600台のバスが発着する。
オープン前は午後8時台をピークに、最大16台のタクシーがタクシー乗り場を先頭に行列して走行車線にはみ出し、渋滞を引き起こしていたという。だが、渋滞発生の原因となっていたこのタクシー乗り場をバスタ新宿の3階に収容。
同国道事務所は5月、オープン前と比較した渋滞の最大延長が、「(上りは)140メートルがゼロになり、(下りは)560メートルが340メートルに4割減少した」とする調査結果を発表した。
しかし、発表されなかった平日分では、下りで約4割改善していたものの、上りでは西新宿1丁目交差点から約1割悪化していた。
調査は同事務所が目視で行ったもので、昨年11月と今年5月の休日と平日に各1日実施し、渋滞の最大延長を比較した。
全ての調査結果を明らかにしなかったことについて同事務所は「都合が悪かったので公表しなかった。現在は施設前の流れは少し良くなっている」と説明。再調査で渋滞緩和効果を再検証するとしている。
付近のタクシー運転手からは「新しい交差点ができて新宿中の高速バスが集まっており、いつも渋滞している。正直あそこは通りたくない」
「周囲の交差点の信号機の接続が悪くなり、前より渋滞している。バスタから出てきたバスを早く流すために西新宿1丁目の交差点との接続を優先しているからではないか」といった指摘も出ている。
警視庁は「バスタを原因とする渋滞は起きていない」としているが、同国道事務所には「バスタ前で一般車が停車して人を降ろし、交通の邪魔になっている」との苦情も寄せられているという。
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