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ソース 朝日新聞 2015年4月11日(土)付 社説 国旗国歌―大学への不当な介入だ
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★1の時間 2015/04/11(土) 13:53:35.36
「学問の自由」が保障されない社会に未来はない。「大学の自治」はそのための原則の一つである。
ところが安倍首相は、国立大学の入学式や卒業式での国旗掲揚や国歌斉唱について、
参院予算委員会で「正しく実施されるべきではないか」と述べた。
下村文科相も「各大学で適切な対応がとられるよう要請したい」と語った。
政府による大学への不当な介入と言うほかない。文科省は要請の方針を撤回すべきである。
まず安倍首相である。国立大が「税金によって賄われていることに鑑みれば、
教育基本法の方針にのっとって」実施されるべきだとの考えを示した。
「基本法の方針」とは「我が国と郷土を愛する態度を養う」という目標を指したつもりだろう。
だが、基本法は大学について「自主性、自律性が尊重されなければならない」と定めている。これを忘れてはいないか。
カネを出しているのだから、政府の言うことに従えといわんばかりの論法は乱暴すぎる。
国が補助金を出している私立大にも同じことを求めるのか。
文科相は要請の根拠として、国旗・国歌法を挙げた。この法律が成立する際、
政府は「国として強制や義務化をすることはない」と答弁したはずだ。
なのに文科省は小中高校の学習指導要領に基づき、国旗と国歌を徹底するよう求め、
実際に全国の学校での実施状況を調べた。各地の教育委員会も処分を掲げて締めつけを強めた。
今回、文科省は国立大86校の卒業式や入学式を調べ、国旗掲揚や国歌斉唱を行ったのはどこかをつかんでいた。
実態を調べていたこと自体、驚きだ。
文科省は「大学に強制や指導はできない」として、国立大の学長が参加する会議で要請することを検討中だという。
大学には当然、自主性を貫いてもらいたいが、足元には厳しい現実もある。
国立大学は法人になっても、主な収入の柱を国の交付金に頼っている。
そのうえ文科省は、国が用意した改革に取り組む度合いに応じて、交付金を配分する姿勢を強めている。
今回の要請を拒めば、予算に響くと大学が心配しても不思議ではない。
大学は国の言いなりに教育を行う機関ではない。政府の意向や社会の価値観など一切に縛られず、
自由で多様な研究を深めてこそ学問の価値が保たれる。
そんな敬意もなしに介入しようとする政権の姿勢は、大学の空気を一変させかねない。
首相と文科相は猛省すべきである。
※前スレ
【朝日】国立大での国旗掲揚や国歌斉唱を文科省が要請 大学自治への不当な介入だ 安倍首相は猛省すべき★4
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