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スマートフォンでHIVと梅毒を検査、新技術開発 米研究
【AFPBB News】 2015/02/05 15:40
【2月5日AFP】現地試験でHIV(ヒト免疫不全ウイルス)と梅毒の検査を可能にする、一般的な
スマートフォン(多機能携帯電話)を使った新たな技術が開発されたという。4日の米医学誌
「サイエンス・トランスレーショナル・メディシン(Science Translational Medicine)」(電子版)に研究論文が
掲載された。
米コロンビア大学(Columbia University)の技術者らが主導した研究によると、この新たに開発された
スマートフォン向けのアクセサリー機器で、血液数滴を用いたHIVと梅毒の抗体検査が実施可能になるという。
標準的な診断検査装置の価格は1万8000ドル(約210万円)ほどだが、このアクセサリー機器の製作単価は
34ドル(約4000円)程度だという。
研究チームによると、スマートフォンのイヤホンジャックに接続するこの機器は、HIV検査法として広く
知られている「酵素免疫抗体法(ELISA法)」と同様に動作し「性能もほぼ同等」だとされ、また検査結果も
数分で出るという。初期研究は、アフリカ・ルワンダの女性96人の協力の下で実施された。
研究チームは、僻(へき)地の住民や十分な医療サービスが受けられない場所に設けられた現地診療所で、この
「チップ上の検査ラボ」が役立つことを期待している。
コロンビア大のサミュエル・シア(Samuel Sia)准教授(生体医用工学)率いる研究チームは、さらに規模を
拡大した臨床試験の実施を当座の目標に掲げている。
同准教授は「完全に実験室レベルの免疫学的検定が、スマートフォンのアクセサリー上で実行できることを、
われわれの研究は示している」と語る。
「マイクロ流体工学と家電製品の最近技術とを組み合わせることで、スマートフォンを利用できるほぼ全ての
人が、特定の実験室ベースの診断法にアクセスすることが可能になる。こういった機能により、世界中に
提供される医療サービスの形態が変わる可能性すらある」
今回の研究は、米国際開発局(US Agency for International Development、USAID)が推進する「出生時における
新生児救助(Saving Lives at Birth)」の過渡的補助金、米慈善財団
「ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団(Bill and Melinda Gates Foundation)」、ノルウェー政府、カナダNGO
「グランド・チャレンジズ(Grand Challenges)」、世界銀行(World Bank)、米ウォレスH.コールター財団(Wallace H.Coulter Foundation)などから
資金供与を受けた。(c)AFP
ソース: URLリンク(www.afpbb.com)