08/11/20 00:06:42
「え、またデートのお誘いですか、冬月先生? うーん、どうしましょう……
そうですね、夜景の綺麗なレストランに連れて行ってくださるのなら―」
「か、母さん……っ」
「シンジ……!? いきなり何? ノックもなしに入ってきて……」
「あ、う……」
「どうかしたの、何か用事があるんじゃないの?」
「あ、あの……あのさ……か、母さんが……僕のこと……」
「私が、シンジのことを……何?」
「そ、その……どう思ってるのかなって……」
「シンジこそ、どうなの? ……シンジは私のことを、どう思っているの?」
「え……? ぼ、僕っ……!? ぼ、僕は……その……僕は……母さんのこと、
その―す、好き、だ……!!」
「私も好きよ、シンジのこと―」
「え―ほ、ホントにっ……!?」
「私が嘘をつくとでも思ってるの?」
「い、いや……その……」
「ひょっとして、電話のことを気にしてる?」
「う、うん……」
「あれはね、演技。電話なんて、本当はかかってきてないのよ」
「え、ええっ……!?」
「シンジの嫉妬心を煽ろうとして、やってみただけ」
「そ、そんなっ……! ひどいよ、母さんーっ!」
「それを言うなら、今まで煮え切らない態度を取り続けていたシンジのほうがひどいわよ。
ま、いいわ。それじゃ、シンジの部屋に行きましょう」