08/12/02 11:29:55 g03MFu8E
>>147続き
「…ふーん、なるほどね。ようするに完璧な少女である”アリス”になって”お父様”と会う為に、他の姉妹達とローザミスティカを奪い合うんだね。」
「そしてその戦いに勝つ為には、僕のようにミーディアムという存在を作り、さらにそれを媒介としてより強い力を得る必要があった…という訳か。」
『な、なんだかよくわからないけど…たぶんそういうことなのー!』
ボソッ…
「………かよ。」
『うゆ?JUMなんていったの?』
「いやいや、なんでもないよ。…とにかく、これから雛苺ちゃ……雛苺の姉妹が君のローザミスティカを狙って襲ってくるかもしれないんだろ?」
『そうなのー。あたらしくJUMと”けーやく”したから、きっと雛のいるところとかもバレちゃったのー。』
「…ミーディアムと契約したドールは、力を得る代わりに先制攻撃されるリスクを背負う事にもなるって訳か。」
『そういうことなの!JUMってとってもあたまがいいのー♪』
「で、僕とはいつから契約した事になってるんだ?僕がアリスゲームの話を聞いた時からか?」
『ちがうのー。さいしょに”巻きますか?”ってきいて、JUMが”巻く”っていったときからなのー!』
「…それって、かなりやばいんじゃないのか?あれから結構時間も経ってるし。…雛苺、姉妹の中に好戦的な奴はいたか?」
『こーせんてき?』
「ああっ、ようするに乱暴者で、すぐに戦いを挑んできそうな姉妹はいるのか?ってことだ。」
『それなら…すいぎんとうはこわいのー!!雛、このまえもあぶなかったのー。』
「ぅおいっ、なんでそんなやばい事を先に言わないんだ!」
『だ、だって…』
「とにかく、急いで家の戸締まりをして…」
そう言うと、JUMは急いで家の至る所にある鍵、窓、カーテンを閉め始めた。そして最後に二階の自室を閉めるところまできた。
「ハァッハァッ!これでラストぉ…ああーっ!既にこの近くに迫ってきてるなんて事ねえよなー!まだ迎撃する準備なんて………」
?『ピンポーン!せいかーい♪』
JUMは声の聞こえた、つまり今閉めたはずの窓へと振り返ると、そこには銀髪に白い肌、黒いドレス、そして黒い翼の生えている少女ならぬ雛苺と同じ”人形”が妖しく微笑みながら窓辺に座っているのを目にした。