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韓国経済はいま低成長のトンネルに深く入り込んでいるようだ。今年に入り世界経済が回復の兆しを見せ
韓国経済も少しは改善するように思われたが、第2四半期に入り輸出と内需が同時に鈍化している。
さらに大きな問題はこれがきのうきょうのことでなく今後悪化する可能性が大きいというところにある。
20年間の成長率推移を見よう。アジア通貨危機前の1990~97年の年平均成長率は7.5%だった。
韓国が「経済奇跡」を謳歌していた時期だった。しかし通貨危機後に国際通貨基金(IMF)プログラムを受け入れ
構造調整過程を経た1998~2007年には成長率が年平均4.7%と大きく鈍化した。世界金融危機後の
2008~2013年には平均2.9%でさらに大きく下がった。
経済成長率だけで見ると韓国はすでに先進国水準だ。しかし1人当たり国民所得は中進国水準を抜け出せずにいる。
早老現象だ。先進国になる前に成長率鈍化があまりに早く現れた。「東アジアの経済奇跡」を先導した国が
なぜこのようになったのか。アジア通貨危機後、「IMF救済金融史上で最も成功的な構造調整をした」という韓国政府や
IMF側の騒々しい宣伝と比較すると実状はとてもみすぼらしい。
すると何が低成長をもたらしたのか。1次的原因は明白だ。投資と貯蓄が振るわなかったためだ。韓国が「経済奇跡」の
街道を走った1990~97年には投資が年平均14.4%増加した。しかし通貨危機後の1998~2007年には投資増加率が
年平均5.0%に急落した。2008~2013年には平均4.1%だ。あまり大きく落ち込んでいないように見えるが
ここ数年間の指標は暗鬱だ。2011年に2.5%で2012年にはマイナス0.1%だった。2013年には4.1%でやや回復したが、
3年間の平均投資増加率は2.2%にすぎなかった。
貯蓄率も暗鬱だ。韓国の貯蓄率が20~30%に達した時期には多くの専門家が米国の過消費を批判した。当時米国の
貯蓄率は3~4%にすぎず、時にはマイナスだった。しかしいま韓国の貯蓄率は3~4%で推移する。米国より低い水準に落ちた。
投資しないで貯蓄しない経済がまともに成長することを期待することはできない。
「東アジアの経済奇跡」のカギも投資と貯蓄だった。60年代初めには東アジアと中南米の投資率は同水準だった。しかし
東アジアは投資率を中南米の2倍近くに引き上げ経済奇跡を作り上げた。いまでは昔話だ。韓国はいま低投資・低貯蓄国になった。
経済奇跡のカギを失った。(>>2以降へ続く)
シン・ジャンソプ(シンガポール国立大学経済学教授)
中央SUNDAY/中央日報日本語版 2014年06月09日11時14分
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