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朝日新聞は2月11日、「売れるから『嫌中憎韓』」という記事を掲載した。
要するに、日本の雑誌が「売れるから」という理由で中韓を揶揄するような記事を出していると指摘したのである。
だが、現在の日本に渦巻く嫌中憎韓のムードは、そもそも反日に凝り固まった中韓に原因がある。
中韓をしてそうなさしめたのは、韓国にとっての従軍慰安婦であり、中国にとっての南京大虐殺、
靖国問題という反日の大きな柱ができたことによる。そして、それらの先鞭を付けたのは、すべて朝日新聞なのである。
朝日は、これまで中韓を利する記事を繰り返してきた。たとえば2005年3月、
当時論説主幹だった若宮啓文氏(後の主筆)の「竹島と独島 これを『友情島』に…の夢想」というコラム。
〈例えば竹島を日韓の共同管理にできればいいが、韓国が応じるとは思えない。
ならば、いっそのこと島を譲ってしまったら、と夢想する。見返りに韓国はこの英断をたたえ、島を「友情島」と呼ぶ〉
あるいは2007年3月、第一次安倍政権時代の記事。
〈「シンゾー・アベは拉致問題には熱心だが、従軍慰安婦問題に対する態度と矛盾するのでは?」
「従軍慰安婦」研究の吉見(義明・中央大学商学部教授)も、このふたつの問題に共通性を見いだしている。
拉致被害者も、「いい仕事がある」などと「甘言」にだまされ、連れ去られた例がある。
朝鮮人の少女が業者から「赤いワンピースと革靴」を見せられ、
「いい暮らしができるよ」と戦地の軍慰安所に送られたのもまた、「甘言」による「拉致」ではないか〉
竹島を譲るのも、拉致と慰安婦を同一視するのも、まるで「朝鮮日報」のコラムを読んでいるような気がしてくる。
もちろん、取材対象の立場に立つことはジャーナリズムに置いて重要なことは認めるが、これは明らかにそのレベルを逸脱した、
韓国への偏愛としか思えない。近年では2012年8月、夕刊のコラム「素粒子」に書かれた内容が物議を呼んだ。
〈すきを突いた韓国の速攻。自陣のラインがたがたで防ぎ切れず。増税の日を狙ったかのように李大統領が竹島に。
中国ともロシアとも韓国ともギクシャク。元より北朝鮮は話にならず。いよいよ米国頼みの単細胞になりそうな。
あふれる韓流やKポップ。どこにでもある韓国食材。この落差は何? 在日の友とマッコリ飲みながら考えよう〉
この頃になると、ネットには「朝日新聞の素粒子がいくらなんでも酷いと話題に」というトピックが立てられ、批判が集まるようになった。
つまり、こうした記事を朝日が積み重ね、中韓がそれを材料に「反日路線」を確立したことが、
日本国民のなかに徐々に「嫌中憎韓」の感情を植え付けていったのだ。
朝日新聞は、自らが焚きつけた火が燃え移った「嫌中憎韓」の炎を鎮火しようと躍起になっている。
だが、それを「マッチポンプ」だと認めない限り、説得力はないだろう。一つこれだけはいえる。
もし「嫌中憎韓」が売れるとすれば、それは朝日のおかげだと。 ※週刊ポスト2014年3月7日号
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