13/06/03 20:49:01.56
日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長の発言が海外で話題になっている。
米国務省の報道官は「言語道断で、侮辱的だ」とコメントし、同盟国の日本の政治家に対しては異例の厳しい批判を行った。
また、大阪市の姉妹都市であるサンフランシスコ市の幹部が地元の日系新聞に寄稿し、
「橋下市長に発言の撤回と、戦時性奴隷制度による人権侵害を認めるよう求める」との立場を示した。
ロシア外務省も橋下発言を批判し、すでに厳しい姿勢を表明している韓国や中国も加えて、この波紋は当面続きそうだ。
橋下市長にばかり目が向くが、日本維新の会所属の衆議院議員が党の会合で行った差別発言も看過できない。
議員は党を除名されたそうだが、問題発言の際、他議員らから笑い声が漏れていた。
隣国を蔑（さげす）み、女性の人権を軽んじる無感覚さに呆れてしまう。
ただ、その場で発言撤回を求めた議員がいたことも触れておきたい。
どちらにしても、これらの軽率な政治家の発言が日本の国際的信用を失墜させたと憤る人は少なくないだろう。
宮沢政権下の１９９３年。河野洋平内閣官房長官は戦時下における慰安所設置への日本軍の関与や、
慰安婦募集に官憲等の加担もあったとする見解を示し、
「歴史の真実を回避することなく、むしろこれを歴史の教訓として直視していきたい。われわれは歴史研究、
歴史教育を通じてこのような問題を永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を改めて表明する」との談話を発表した。
橋下市長はこれを批判しているが、安倍政権として「河野談話」を継承するとの政府見解が
野党議員の質問主意書に対する回答で示された。また、国会で菅官房長官は
「見直しを含め検討という内容を述べたことはない」と答弁している。
橋下市長は今回の発言を覚悟して行ったと説明するが、おそらく多くの人々は、その場の「思いつき」での発言だと受け止めている。
それは囲み取材を突如中止すると宣言しつつ、すぐにそれを撤回したり、今回の一連の問題を「誤報」だとしてマスコミに転嫁するなど、
世論調査による日本維新の会への支持率急落も、そうした橋下氏の言動の「不安定感」が背景にあるためではないか。
先週土曜日、戦時中に日本軍「慰安婦」として働かされた金福童（キムボクトン）さん（８７）、吉元玉（キルウォノク）さん（８４）が大阪市内の集会で証言した。
金さんは 「（橋下氏の）発言を聞いて、胸が痛みました。世界中の同じ痛みを負う女性を冒涜（ぼうとく）するものです」と述べた。
吉さんは「私たちは戦争の犠牲者。再び戦争に向かわないようなんとか止めたい、それで日本に来ました」と語った。
原爆被害を「神の懲罰」と書いた韓国中央日報のコラムの問題もあった。不見識で許せない内容だ。
在日社会も憤慨している。何よりも双方を軽んじる存在が日韓に目立ち始めているのが心配だ。＜文 金光敏＞
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