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∞チベット族1人死亡―中国四川省で治安部隊が発砲
【北京】チベット亡命政府や人権擁護団体によると、中国四川省で23日、チベット族住民のデモ
隊に治安部隊が発砲して少なくとも1人が死亡、複数の負傷者が出た。同省では昨年春から暴力
が続いており、これが再び拡大する恐れがある。
インドのダラムサラにあるチベット亡命政府の声明によれば、四川省甘孜チベット族自治州炉霍
県で23日朝、多くのチベット族住民が逮捕されたのに抗議するデモが行われ、これに治安部隊が
発砲した。ロンドンに本拠を置くチベット人擁護団体「フリー・チベット」は、チベット族の独立を求め
るとともに、これを支持して焼身自殺をしようとする何人かの住民の名前を記したビラが配布された
のを受けて、多くの人が逮捕されたとしている。
フリー・チベットによると、デモの間に少なくとも31人が撃たれたが、このうち誰かが死亡したかどう
かは分からないという。チベット住民からこの数を確認することはできず、また、当局のコメントも得ら
れていない。中国の役所は23日は旧正月のために閉まっていた。
中国西部一帯では最近焼身自殺が相次いでおり、同国国営メディアや国際人権擁護団体などに
よると、昨年3月以来少なくとも16人のチベット人が死亡した。この日のチベット住民のデモに対する
治安部隊の発砲は、反抗するチベット住民への警察の暴力的対応のエスカレーションを示すものに
なる。
炉霍は、チベット族の政治運動のもう一つのホットスポットである道孚から64キロメートルほど
離れたところにある。ここでは昨夏以降少なくとも2人のチベット人が焼身自殺を遂げている。警
察は最近のチベット住民のデモなどでは全般的に発砲を控えていた。ただ、何人かのチベット
住民が警察官に撃たれたとする報道もある。
亡命政府は声明で、「チベット議会は今回の出来事で深い悲しみを受けた。このようなひどい
やり方と抑圧をする中国当局を非難する」としている。
この地方ではチベット自治区の首都ラサから抗議運動が広がった2008年以降、緊張が高まって
おり、同国政府のこの地方に対する締め付けはこの時から強まっている。甘孜の住民は最近のイン
タビューで、08年の騒乱以来多くの治安部隊が展開し、チベット僧抑圧のために使われていると述べた。
最近の緊張はそのほとんどがチベット自治区の外、特にチベット族住民の多い、隣接する四川省
で高まっている。チベットの宗教指導者や亡命政府は以前から、チベット族の自治拡大と信仰の自
由を要求しているが、北京政府はこれを拒否している。
ソース：ウォールストリートジャーナル 2012年 1月 24日 10:53 JST
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画像：焼身自殺したチベット人僧侶の死を悼む女性（8日、インド・ビハール州）
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