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■ 韓国 新型コロナ ホテルや研修施設などを軽症者の隔離施設に
4月3日 19時24分
3日で感染者の数が1万人を超えた韓国では、新型コロナウイルスの検査を積極的に進めていて、それに伴い増加する感染者に対応するため、病床の確保も工夫しています。
そのために先月から導入されたのが「生活治療センター」です。生活治療センターはウイルスの感染が確認されたものの、症状が軽く入院する必要性は低い感染者を中心に隔離するための施設です。
センターの患者には体温計や医薬品の入った衛生キットや、下着、洗面道具、マスクなどが支給されるほか、食事も無料で提供されます。
また、毎日2回、体温を測るなどして常駐している医療スタッフが経過を見守り、必要に応じてエックス線の検査なども行われるということです。
センターはホテルや企業の研修施設、スポーツのトレーニング施設など既存の建物を活用する形で運用されています。現在は感染者が多い南部のテグ(大邱)や、首都ソウルなど17か所に設置され、合わせておよそ1200人が滞在しているということです。
また、今後、感染がさらに拡大した場合に備えて、センターとして対応が可能な施設の手配も進めていて、およそ1万2000人を追加で受け入れることができるということです。
韓国では当初、入院できずに待機している間に亡くなった人も出ており、症状が重い人を集中的に病院に搬送する一方で、そこまで深刻ではない感染者は生活治療センターなどで様子をみることで、治療を効率的に進めることがねらいです。
チョン・セギュン(丁世均)首相は「生活治療センターで症状の軽い患者たちに最小限の医療サービスを提供し、家に戻れるようにするなど、限られた資源を最大限活用しながら、韓国ならではの方法で危機を乗り越えてきた」と意義を強調しました。
韓国ではこれまでに44万3000人以上が検査を受けていて、現在、生活治療センターに滞在している人を含めて、3867人の感染者が隔離されているということです。